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all 時を越える想い〜プロローグ〜 - 最果ての 脈動する 中心核 - 2005/10/22(Sat) 10:35:49 [No.35]
Re: 時を越える想い〜第一話〜:オリジナル98%・いちご2... - 最果ての 脈動する 中心核 - 2005/10/22(Sat) 20:28:41 [No.36]
Re: 時を越える想い〜第二話〜: - 最果ての 脈動する 中心核 - 2005/10/22(Sat) 22:42:18 [No.37]
Re: 時を越える想い〜第三話〜: - 最果ての 脈動する 中心核 - 2005/10/23(Sun) 08:20:08 [No.38]
Re: 時を越える想い〜第三話〜:訂正部分 - 最果ての 脈動する 中心核 - 2005/10/23(Sun) 09:55:06 [No.39]
Re: 時を越える想い〜第四話〜: - 最果ての 脈動する 中心核 - 2005/10/23(Sun) 10:46:50 [No.40]
Re: 時を越える想い〜第五話〜: - 最果ての 脈動する 中心核 - 2005/10/23(Sun) 19:29:33 [No.41]
Re: 時を越える想い〜第六話〜: - 最果ての 脈動する 中心核 - 2005/11/22(Tue) 00:28:07 [No.43]
Re: 時を越える想い〜第七話〜: - 最果ての 脈動する 中心核 - 2005/11/22(Tue) 01:32:26 [No.44]
Re: 時を越える想い〜エピローグ〜: - 最果ての 脈動する 中心核 - 2005/11/22(Tue) 01:36:57 [No.45]
Re: 時を越える想い〜あとがき〜: - 最果ての 脈動する 中心核 - 2005/11/22(Tue) 01:43:12 [No.46]


Re: 時を越える想い〜第三話〜: (No.37 への返信) - 最果ての 脈動する 中心核

第3話

「随分と大人になったな・・・でも、うん、変わらないな・・・琴子」
「祐介君は変わったね」
「そうか?」
「うん。ちょっと痩せたし・・・眼鏡掛けてるし」
「ああ・・・頑張ったからな・・・・俺さ外国の大学に行ってるんだぜ?」
「凄いね、でもそのせいで私は悲しい想いをしたんだぞ?」
「ははは、ごめんごめん…それで、今回も1ヶ月だけしか居られないのか?」そう聞くと琴子の顔が曇った。
「うん…1ヶ月したらまた帰らなければならない」
「そうか・・・よし!1ヶ月はこの藻岩に留まるぞ!」
「え?大学は良いの?」
「単位は殆ど全て取ったから問題ない。1ヶ月は自然調査って事で休むよ。」
「嬉しい!」
僕は学園に帰ると大学に事を知らせ学園側に1ヶ月間調査で此処に留まる事を言った。
平島は青ざめていたが。校長はすぐに承諾した。
そうして僕は1ヶ月、此処にみどりと過ごす事になった。

藻岩大樹の前で抱き合っている二人を一人の女性が観ていた。
「試験者として…またこの時代に来た…か」
そういって向井沙希は書類を眺めた。
酸素耐性調査書
被験者:森脇 琴子(21)
血液型:AB型
酸素耐性レベル:10(平均値5)

・・・
・・・・・・
・・・・・・・・・
2枚目の書類に目を通す。ふと彼女は呟いた。
「全く・・・彼女はとんでもない人物に恋をしたみたいね」


実験実施時代重要人物書
(干渉注意人物)
中山雄太
略歴:日本国第108代内閣総理大臣
功績:非武装国家構想発案、国際連邦(現世界連邦)発案者
重要度:S

渡辺大介
略歴:ノーベル化学賞受賞者
功績:無抵抗合金発明
重要度:B

佐藤あゆみ
略歴:独立民間慈善機関「発展途上国児童基金」会長。
功績:アフリカ内戦の終結に貢献、発展途上国児童基金創設者
重要度:A




・・・・・
伊原達郎
略歴:マサチューセッツ工科大学教授、ノーベル生理物理学賞受賞者
功績:低温核融合理論原案発表、ウイルスの遺伝子情報の相似性発見、HIV特効薬開発、癌細胞識別人工白血球開発、他
未確認事項:遺伝子情報の鍵を発見?(彼の論文の中の半分が消失により確認不可能)、時空移転理論発見?(ハロルドの手記は彼が書いた可能性が出現)

「何でこの時代の重要人物がよりにもよってこの学園に集結してるのよ…」
その書類に書いてあったこの時代(世紀)を動かす日本人要人189人の内13人もの人物がこの学園にいた。
その中で私たちの時代に最も必要な人物…。
その人物に彼女は恋をしているのだ。
彼女は思わずお腹を抱える。
「はぁ・・・胃が痛い…先が思いやられるわ」
そう呟くと彼女は学園へ戻って行った。


――1ヵ月後
それは本当に一瞬の様だった。
1ヶ月という時はあまりにも短かった。
今日…琴子は再び未来に帰る。
同時期に来たという向井沙希は事情があって先に帰ったという。
その夜、扉が開くまでの間みどりと二人で語り合った。
「此処に留まる事はできないのか?」
琴子は横に首を振る
「駄目なの・・・言ったでしょ?私たち未来の人間は此処の空気は酸素が強すぎる」
「お前たちの時代の空気中酸素濃度はどれ位なんだ?」
「0,8%・・・」
08%・・・その数字を聞いて僕は肩を落とした。それは僕たちの時代の約3、8%・・・つまり彼女の時代からしてこの時代の酸素濃度は約26倍・・・とても耐えられる濃さではない事は科学者の僕はすぐにわかった。
「此処に…留まる事はできないんだな」
彼女は涙を浮かべながら頷いた。
「今度帰ったらもう時の扉は開いてくれない。でも帰らなきゃ私は死んじゃう。…最後のお別れをしに来たの…」
僕の意思はすでに固まっていた。
「そんなの俺は許さない!俺が未来に行ってやる!それなら、何とかなるだろ!?」
すると琴子は微笑み、そして泣き、口を開いた。
「そんな事できないよ。祐介君、此処の世界の人だから…私にとって此処の空気が濃すぎるという事は、彼方にとっては未来の空気は薄すぎる…。行ったら死んじゃうよ。それは私も辛いから…」
急に藻岩大樹が光りだす。あの時と同じように。
俺は自分の力の無さを痛感していた。好きな人の傍に居てやる事すらできないこのもどかしさを・・・。
僕はゆっくりと話した。
「琴子…なんで俺が飛び級までして大学に行ったかわかるか?」
「…なんで?」
「お前に逢うためだよ!タイムマシンを作って…お前の時代に行くために…」
それを聞いて琴子は、さらに薄くなった体で悲しそうに答えた。
「無理だよ…確かにこの時代…理論上は時間移動の理論は完成されるけど…実際に時間移動が出来る様になるのは…この時代から数世紀も後の事なのよ?」
僕は消え行く彼女に二つの花を渡した。
「これが俺の意思だ。約束だ」
俺は消えかけて触れられないみどりの体にふれた。
「俺は…俺は絶対にお前の時代に行って見せる!お前を絶対迎えに行く!」
「馬鹿…達郎君の馬鹿…そんなの無理なのに…」
「無理じゃない!絶対に行ってやる…絶対に…」
そう琴子に伝えた処で彼女は消え、扉が閉じられた。


[No.38] 2005/10/23(Sun) 08:20:08

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