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約束 第3話「第3話「IN THE 真中」」 (No.520 への返信) - あーまん

第3話「IN THE 真中」




翌日、つかさが目を覚ますと、何やらキッチンの方で音が聞こえる。

トントントントン・・・・

淳平が朝ご飯を作っているようだ。

まだ少し寝ぼけている中、周りを見渡す。

布団の回りには、タオルが置いてあり、自分の布団がはだけてないのに気付いた。

(あれ? 布団がはだけてない。)

つかさは、いつも朝起きると絶対に布団がはだけているので、不思議に思った。 

「あ? 起きた??」

淳平が部屋に入ってきた。 

そして、つかさは淳平の顔に視点を合わせる。

淳平の顔を見ると、クマがあった。

それに、少し疲れているようにも見える。

(もしかして、寝ないで看病してくれたんだ・・・・)

つかさはそう思わずにはいられなかった。

「おはよう! 気分はどう??」

そんな疲れを出来るだけ見せないように淳平は笑顔で聞いてきた。

「あ、うん!おかげさまで大分良くなったよ!!」

実際、昨日よりも格段に体調が回復したように感じる。

「良かった♪ とりあえず、体温測ろう!」

そう言って、つかさに体温計を渡し、部屋から出て行った。

そして、すぐに戻ってきて、朝ご飯を持ってきた。

「何度だった??」

少し不安な表情でつかさに聞いた。

「36.5℃だった!!」

淳平は安心した顔になり

「良かった〜 これなら安心だな♪ とりあえず、朝ご飯作ったから食べて! あまりおいしくは無いと思うけど・・・・」

そう言いながらつかさに朝ご飯を渡す。

淳平が作った朝ご飯は、おかゆ、味噌汁、たくあん、焼き鮭だった。  

「ありがとう!!本当に何か何まで・・・」

そう言いながら、つかさは箸を自分の口に持っていく。

「おいしい!! 本当においしいよ!!」

つかさが、笑顔で褒めるので、淳平は照れながら

「ありがとう」

と照れていた。

そして、何かを思い出したかのように話し始めた。

「あ〜、でも今日は念のため学校は休めよ?? それと、制服洗っといたから、朝ご飯食べ終わったら、それ着て、家まで送るから帰ろう!」

そう言い残し、部屋から出て行った。

そして、つかさは朝ご飯を食べ終わり、食器を台所まで持って行った。

「本当にありがとう!! 食器洗うから、台所貸して??」

「あ、そこに置いといてくれればいいよ。俺洗っとくから、そんな事より、シャワーでも浴びてきたら?? 風呂沸かしといたからさ。昨日お風呂入って無いし。」

つかさは淳平の優しさが心に染みていた。

(なんて、いい人なんだろう・・・)

改めてそう思う。

「じゃあ、遠慮なく・・・」

と、言い残しシャワーを浴びに行った。

そして、つかさがシャワーから上がり、制服に着替えて淳平の所へ行くと、荷物をまとめてくれていた。

「ほんと!!!ありがとう!!! 何から何までお世話になっちゃって・・・」

「いいって事よ♪ 久しぶりに人と話せて楽しかったし!  じゃあ、行こっか??」

そう言って、淳平のアパートを出て、つかさの家に向かう。 

その間、つかさは、ずっと胸の鼓動が高まっていた。

(なんだろう・・・この人と居るとドキドキする・・・ これって恋なのかな??) 

そんな事を考えている内に、家に着いた。

「へぇ〜以外と近いんだなぁ〜」

そして淳平はつかさの家の門を開けてから

「じゃあ、今日は一日ゆっくりしてろよ??」

そう言って、淳平は帰ろうとした。

つかさは、それがとても寂しくなり

「待って!!」

と思わず言ってしまった。

「どうしたの?」

「あのさ、家に上がってかない?? その・・今誰も居ないからつまらないし・・・」

つかさは自分でも大胆な事を言っている事に気付いていたが、なぜか止まらなかった。

とにかく、このまま淳平と離れてしまうのが嫌だったのである。

「でも、悪いよ。」

淳平は遠慮したが

「大丈夫!是非上がっていってよ!! お願い!!」

そう頼まれて、観念したのかようで

「じゃあ、少しだけお邪魔します。」

つかさの家に上がっていった。


つかさはさらに胸の鼓動が高まる。

(どうしよう・・・淳平君に上がってもらったけど・・・ 心臓がバクバクしてるよ・・)

つかさは知らず知らずに顔が赤くなっていた。 

淳平はそんなつかさを見て心配になり

「西野? 大丈夫か? まだ寝てた方がいいんじゃない?」

(ここで、心配かけたらダメじゃん!!)

そう思いながら

「あ・・ううん大丈夫だよ♪」

明るく振舞う。

そして、淳平をリビングへと連れて行った。

「ここに座っててくれるかな?」

「うん。じゃあ座らさせてもらいます!」

元気良く言った。

つかさはクスっと笑い

「アハハ、そんなあいさつしなくてもいいのに〜」

「いや〜なんか一応さ・・」

そして、二人はお茶を飲みながら話していた。

「泉坂高校ってどんな感じなの?」

「う〜ん、部活動が盛んだよ! 校舎も綺麗だし・・・・」

「ふ〜ん、なんか活気がありそうな学校だね〜 西野は何か部に入ってるの?」

「あたしは、入ってないよ。バイトしてるから。」

「そうなんだ〜何のバイト?」

「ケーキ屋さん! あたし、パティシエになるのが夢なんだ〜」

つかさは、大きな声で笑顔で言った。

ふと、淳平は寂しげな顔になり

「夢・・・・か・・・」

と、つぶやくように言った。

つかさはそれが気になり

「どうしたの?」

と、聞いた。 

「いや、何でもないよ!」

淳平は笑顔を作ったが、何処か寂しげのある笑顔だった。

(どうしたんだろう・・・)

つかさは気になったが、あえて気にしないようにした。

「ところでさ、キッチン借りていいかな?」

突然の申し出につかさはびっくりし、

「いいけど・・・どうして??」

「だって、お昼じゃん。 何か作ってやるよ。」

そう言って淳平は立ってキッチンに向おうとした。

「あ・・いいよ・・あたしが作るよ!」

つかさは遠慮したが

「ダーメ! 一応まだ病人なんだからさ! 適当に材料使っていいかな?」

(淳平君・・・本当に優しい人なんだね・・・)

そう思いながら淳平に見とれていた。

「もしも〜し」

突然、淳平が耳元で言ってきた。

「ひゃ!!」

びっくりして奇声をあげてしまった。

淳平はクスっと笑い。

「そんなに驚かなくても・・・・ で、使っていいのかな?」

つかさは動揺しながら

「あ・・・うん・・いいよ・・」

顔が赤くなった。

淳平は尚も笑いながら

「変なの〜 分かった! じゃあ、待っててな♪」

そう言って、昼ご飯を作り始めた。

つかさはそんな淳平をとろんとした眼差しで見つめていた。


[No.524] 2007/09/25(Tue) 02:19:54

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