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all 二つの心 - あーまん  - 2007/08/22(Wed) 02:52:26 [No.442]
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二つの心 第六話「電話越しの告白」 - あーまん  - 2007/08/27(Mon) 01:30:16 [No.492]
二つの心 第七話「親友への報告」 - あーまん  - 2007/08/29(Wed) 01:40:05 [No.494]
二つの心 第八話「諦められぬ思い― そして行動へ」 - あーまん  - 2007/08/30(Thu) 00:55:42 [No.496]
二つの心 第九話「間違った選択」 - あーまん  - 2007/09/02(Sun) 17:30:39 [No.501]
二つの心 第十話「始まり」 - あーまん  - 2007/09/04(Tue) 01:45:56 [No.502]
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二つの心 第十三話「差出人 西野つかさ」 - あーまん  - 2007/09/12(Wed) 18:34:25 [No.509]
二つの心 第十四話「目覚め」 - あーまん - 2007/09/21(Fri) 08:48:06 [No.513]
二つの心 第十五話「すれ違う記憶」 - あーまん - 2007/09/28(Fri) 02:52:20 [No.526]
二つの心 第十六話「記憶の書換え」 - あーまん - 2007/10/01(Mon) 10:57:45 [No.530]
二つの心 第十七話「見えた希望」 - あーまん - 2007/10/09(Tue) 01:28:52 [No.542]
二つの心 第十八話「大草の作戦」 - あーまん - 2007/10/17(Wed) 23:50:17 [No.551]
二つの心 第十九話「苦悩」 - あーまん - 2007/12/05(Wed) 03:01:13 [No.684]


二つの心 第十七話「見えた希望」 (No.530 への返信) - あーまん

第十七話「見えた希望」




「悪い悪い、遅くなった。」

淳平が笑顔で部屋に入ってきた。

しかし、淳平の表情とは裏腹にみんなの表情は暗い。

「あれ・・・? みんなどうかした??」

そんな表情を見て、淳平は不安になる。

「いや・・・なんでもないよ。」

外村が何とか淳平に応えた。

「ごめん・・・あたし、トイレ行って来るね・・・」

さつきが突然そう言って部屋から出て行った。

さつきにしてみれば、淳平を見るのが苦しかった。

とりあえず、その場から外れたかった。

「どうしたんだあいつ・・?」

淳平が首をかしげながら言った。

そして、少し沈黙が生じた。


「真中君・・・ 大丈夫? 検査どうだった?」

綾が笑顔で沈黙を破った。

「ありがとう!」

「なんか、階段から落ちたけど、頭打っただけみたいだから、体には何ともなかったみたい♪ 多少の怪我はあるけど・・・ほとんど完治してるって!!」

「「「え!?」」」

みんなは一斉に驚く。

淳平はみんなに驚かれたのが癇に障ったのか

「なんだよ・・・ 喜んでくれないのかよ・・・」

ふってくされてしまった。

(階段から落ちた・・・・)

誰もがそれに疑問を覚えた。

それもそうである。

淳平は、自宅マンションから飛び降り自殺を図ったはずなのだ。

(まさか・・・そのことも書き替えてしまったのか・・)

外村が考えていた。

「それで、淳平はいつごろ退院なの??」

唯が聞いてきた。

「あぁ、あと1週間ぐらいは入院だって〜」

「それよりもさ!」

淳平がさっきから気になっていたことを言った。

「さっき・・・俺に抱きついてきた人って・・・誰??」

その言葉を聞くと、周りは静かになる。

しかし、ここで黙っていては何も始まらない。

「あの子は・・・階段から落ちた真中君を見つけてくれた人だよ!」

綾が笑顔で言う。

(((え!!)))

淳平以外、心の中で驚きながら綾を見る。

「真中君が目を覚ましたから、感極まっちゃって抱きついちゃったみたい。」

「ひどいよね〜 彼女の目の前で・・・」

綾は一転の曇りも無く笑顔で話を続ける。

しかし、周りの顔は厳しい。

(東城・・・お前・・・本気なんだな・・・)

(東城さん・・・)

やり場の無い怒りが込み上げてきた。

いくら、つかさの事を伝えるのは危険だと分かってていても、なにかやり切れない気持ちになってしまう。

(こんなの・・・ひどすぎるよ・・・)

内心思う唯だが、言葉にしてはいけない。

「そうだったのか〜 後でお礼言わなきゃな・・・」

(((・・・・)))

ここで、淳平はふと難しい顔になった。

「ということは、知り合って間もないんだよな・・・?」

「というよりも、他人に近いんだよな?」

眉をひそめながらみんなに尋ねる淳平。

「あぁ、そうだよ・・・」

外村が力なく応える。

(でも・・・さっき抱きつかれたとき・・・初めて会った気がしなかったんだよな・・・)

(暖かかった・・・ なんか・・・落ち着いたんだよな・・・)

淳平は考え込んでいた。

自分でもわからない、つかさを抱きつかれたときに感じた温もりを・・・

外村はそんな淳平を見て気づいた。

(真中が、つかさちゃんを気にしてる・・・!?)

(もしかしたら・・・完全には忘れてないのかもしれない・・・)

「どうかしたか?」

あえて、何も気づかないふりをして聞く。

「あぁ・・何でもねぇよ!!」

少し戸惑いながら応える淳平。

そんな淳平を見て思う人がまた一人・・・

(真中君・・・もしかして・・・西野さんの事・・・)

綾だった。

綾は不安になる。

淳平がつかさの事を思い出してしまう事を・・・

せっかく手に入れた淳平。 誰にも渡したくない・・・ どんな形でもいいから淳平が欲しかった。

「真中君!! 考えすぎるのは良くないよ!!」

綾が話題を変える。

「んあぁ・・・そうだな・・・」

そう言うと淳平はまだ腑に落ちない感じでベッドに座った。

「退院したら・・・デートしよ?」

突然の綾の申し出、淳平は顔が赤くなる。

「デ・・・デートォォォォ!?」

「うん!!」

綾はニコっと笑う。

「そ・・・そうだな・・久しぶりに会ったんだしな・・・」

淳平も半ば困りながらも了承した。

「あぁ〜いいなぁ!!」

「綾ちゃんとデート!!」

小宮山が突然騒ぎ出す。

「小宮山・・・お前・・居たの?」

淳平が思わず言ってしまった。

「グハ・・・お前・・薄情なやつだなぁ〜」

小宮山の目からは涙が流れそうだった。

「唯も気づかなかった!!」

さらに唯も追い討ちをかける。

「そ・・・そんなぁ〜」

小宮山は、とても悲しそうだった。

それとは対照的に辺りは笑い声に包まれる。

しかし、その笑いは心から笑えるものではなかった。

そんな中、外村は確信した。

(つかさちゃん・・・真中はつかさちゃんのことを完璧に忘れたわけじゃない・・・)

(まだ・・希望はあるんだ!)

そう心の中でつかさに呼びかけた。



その頃・・・つかさは・・・・


[No.542] 2007/10/09(Tue) 01:28:52

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