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all 永遠にともに - バーツ - 2007/12/19(Wed) 20:55:18 [No.717]
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永遠にともに 第2話 - バーツ - 2007/12/23(Sun) 23:57:06 [No.723]
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永遠にともに 第6話 - バーツ - 2008/01/04(Fri) 16:23:27 [No.733]
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永遠にともに 第12話 - バーツ - 2008/02/14(Thu) 00:02:23 [No.805]
永遠にともに 第13話 - バーツ - 2008/02/17(Sun) 00:16:41 [No.819]
永遠にともに 第14話 - バーツ - 2008/02/19(Tue) 00:14:56 [No.826]
永遠にともに 第15話 - バーツ - 2008/02/21(Thu) 00:19:06 [No.834]


永遠にともに 第5話 (No.730 への返信) - バーツ

「お〜、正解!」

男は笑っている。

あまりの驚きに言葉を失った。

日暮を手伝うというのだから、それ相応の年齢で、もっと威厳がある人だと思っていた。

だけど、目の前にいるのは…

「俺は榛原大翔(はいばらひろと)。高2ね」

俺らとなんら変わりない高校生だった。

「高校…生?」

「まぁな」

「日暮さんの…手伝い?」

「おう」

また目を見合わせる。

そして次に出た言葉。

「…ありえない…」

それしか言えなかった。

「ありえないって…」

榛原はちょっと困ったような顔をしている。

「ありえるんだな〜これが」

後ろから声がする。

振り返ると、そこには袋を手にぶら下げた日暮がいた。

「大翔は天才だからな」

「天才…?」

「そんなことないっすよ〜」

そう否定しながらも、大翔は少し照れている。

「大翔はな、ケーキ作りの色々な大会で優勝してんだ」

「ホントですか!?」

つかさがいち早く反応した。

(…!?)

その瞬間、俺の頭に何とも言えない嫌な感覚が走った。

その時のつかさの目の輝きは俺が今までに見たことがないものだったから。

(つかさのこんな顔…見たことない…)

つかさは榛原と日暮と楽しそうに話をしている。俺にも見せたことがないような笑顔で…

しかもその笑顔は、今日会ったばかりの大翔に向けられている。

(なんか…孤独だな俺…)

居ても立ってもいられなくなった。

つかさ達の話が耳に入らない。

(こんな所…いたくないな…)

そう思った俺は、

「俺帰るわ…」

そう言い残し店を出ようとする。

「…ボウズ?」

「えっ、淳平くん!?いきなり帰るって…」

つかさの声がする。

でも今は…

「つかさは話してればいいだろ…」

とにかくここにいたくなかった。

大翔と仲良く話すつかさを見ていることが辛かった。

何故か知らないけど、つかさが一瞬遠くに行ってしまう気がしたんだ。

俺はそのまま店を出た。

「淳平くん!」

後ろからつかさが追いかけてきた。

そして俺の腕を掴む。

「どうしちゃったの、ねぇ!?」

つかさは必死に走ってきたのだろう、ハァハァと息を切らしている。

「…ごめん」

そんなつかさを見て俺は謝ることしかできなかった。

「私…何かした?」

つかさは真っ直ぐ俺の目を見てくる。

「…」

(やっぱり自覚してないよな…)

俺は下を向いてしまった。

大翔との会話の時の目の輝き。

俺にはそれが恐く感じられたんだ。

つかさは何一つ悪いことをしていない。

あの状況で彼女を置いて店を出た俺の方がどちらかといえば悪いだろう。

でも…それでも…

「…ごめんな」

しきりに謝った。

自分でもなんで謝っているのかすらわからない。

つかさを置いていってしまったこと?

そうっちゃあそうだが…違う。

それなのに…今の俺はつかさに謝っている。

いつの間にか目から流れ出ている涙とともに。

「淳平くん…泣いてる…?」

つかさが心配そうな顔をしている。

そりゃそうだ。いきなり謝られて、しかも涙を流しているんだから。

(俺は…初めて会った奴に嫉妬しているのか…?)

どこからかこんな考えが浮かんできた。

(今までに見たことない笑顔を…俺以外の男に見せていたから…?)

そしてつかさの顔を見た。

(そんな理由で…俺はつかさをこんな顔にさせてしまっているのか…?)

いつの間にかつかさも泣いている。

多分…自分のせいで俺が泣いているんだと思ったのだろう。

「何泣いてんだよ…」

優しく言葉をかける。

心の中の思いを必死に閉まい込んで…

「だって…淳平くん…私のせいで…」

つかさは泣きながら話す。

「つかさのせいじゃないよ…」

そう、つかさのせいではない。榛原に嫉妬した俺が悪いんだ。

今はそう言い聞かせなければいけないような気がした。

「でも…」

「いいから!ほらっ、そんな顔してたらせっかくの可愛い顔が台無しだろ?」

「つかさには笑顔が似合うんだから、なっ?」

俺はつかさの頭を優しく撫でた。

「…うんっ!」

そう言うと、つかさは涙を拭いて俺に笑顔を見せてくれた。

「じゃあ…帰るか!」

「そうだね。すっかり遅くなっちゃったし」

そして家への道を歩く。

「今日は楽しかったね〜!」

「そうだな〜」

「また…デートしてくれるよね?」

「そ…そりゃつかさがしたいんだったらいくらでも!」

「あはは。頼りにしてるよ、淳平くん!」

「お…おう、任せとけ!」

(そうだよ…つかさは俺の彼女じゃないか…)

(俺がつかさを信じてやらなくてどうするんだよ!)

心にそう言い聞かせた。

空は少し曇っている。そして俺の心の中も…

でもさっき決めたじゃないか。つかさを信じるって。

以前に同じこともあった。あの時は友達だったし少し不安だった。

けれど今は違う。

今つかさは俺の彼女なんだから…

(何があってもつかさを信じなきゃ!)


[No.731] 2007/12/28(Fri) 00:34:47

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