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No.734へ返信

all 永遠にともに - バーツ - 2007/12/19(Wed) 20:55:18 [No.717]
永遠にともに プロローグ - バーツ - 2007/12/19(Wed) 20:58:27 [No.718]
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永遠にともに 第4話 - バーツ - 2007/12/28(Fri) 00:31:52 [No.730]
永遠にともに 第5話 - バーツ - 2007/12/28(Fri) 00:34:47 [No.731]
永遠にともに 第6話 - バーツ - 2008/01/04(Fri) 16:23:27 [No.733]
永遠にともに 第7話 - バーツ - 2008/01/04(Fri) 16:27:11 [No.734]
永遠にともに 第8話 - バーツ - 2008/01/08(Tue) 21:17:20 [No.735]
永遠にともに 第9話 - バーツ - 2008/01/31(Thu) 20:47:23 [No.743]
永遠にともに 第10話 - バーツ - 2008/01/31(Thu) 20:54:36 [No.744]
永遠にともに 第11話 - バーツ - 2008/02/06(Wed) 15:16:35 [No.785]
永遠にともに 第12話 - バーツ - 2008/02/14(Thu) 00:02:23 [No.805]
永遠にともに 第13話 - バーツ - 2008/02/17(Sun) 00:16:41 [No.819]
永遠にともに 第14話 - バーツ - 2008/02/19(Tue) 00:14:56 [No.826]
永遠にともに 第15話 - バーツ - 2008/02/21(Thu) 00:19:06 [No.834]


永遠にともに 第7話 (No.733 への返信) - バーツ

「ただいまー」

家につくと、リビングのドアからヒョコっと唯の顔が出てきた。

「あっ、淳平!今年の収穫どうだった〜?」

「…なんで唯がいるの?」

しかし唯は俺の質問に耳も傾けず、玄関までやってくると突然両手を出してきた。

「なに…この手は…」

意味も分からず突っ立っていると、唯は突然俺のバックを取り上げた。

「おい、何すんだよ!?」

「収穫って聞いたでしょ!」

そう言うと、カバンを開け手を中に入れてガサゴソと漁っている。

「ん?これは誰からかな〜?」

一つ箱を手に取りニヤニヤしながら聞いてきた。

「あぁ、それはさつきから貰ったんだよ」

「さてさて中身は…」

興味津々といった顔つきで箱を開けた。

「…なんだ、義理チョコじゃん。つまんないの〜」

「それは余り物っぽいからな。さつきの奴男子にたくさん配ったらしいし」

「ふぅん…。じゃあ…これは?」

今度はあの袋を取り出してきた。

「それは…」

言葉に詰まってしまった。説明のしようがなかったから…。

「む?もしや手作りチョコ?」

黙っている俺を見て、今度はきた!と思ったのか、唯は急いで袋から箱を取り出す。

そんな唯を見て静かに言った。

「わかんないんだよ」

「わかんないって…何が?」

俺の言葉の意味が理解できない様子で聞いてくる。

「誰が作ったのか…」

「名前とか何も書いてないだろ?」

「言われてみれば…確かに」

唯は少し納得したようだ。

「俺のげた箱ん所に入ってたから持ってきたんだ」

「へぇ〜。でもチョコをげた箱なんかに入れるかなぁ…」

「そんなこと言ったって…」

「うわぁ…これ手作りだね〜!」

俺の言葉を遮って唯が箱を開け中をながら言った。

「えっ、マジ!?」

手作り。その言葉にかなり驚いた。

見てみると、本当に手作りのチョコレートが入っている。

(俺に手作りチョコ上げたい人なんているんだな〜)

「じゃあ早速食べようか!」

「ちょっと待て!」

リビングに行く唯の腕を掴む。肝心なことを聞き忘れていた。

「それは俺が食べるの!」

「大体なんで俺の家にいるんだ?」

すると唯は、

「あ〜忘れるところだった」

と、たった今思い出したかのような話し方で言うと、一旦リビングに戻り、そして大きな紙バックを持ってきた。

「何だ…その紙バック」

「うん、これ淳平にね」

「ウチの学校の子に渡してくれって頼まれまくっちゃって」

「俺…に…?」

「そう、淳平に」

(桜海学園の生徒から!?)

(お…俺女子高でこんなにモテてるなんて知らなかった…)

俺は勝手にそう思い込んでいた。

「でね…って、淳平聞いてる?」

「お…おう、何だ?」

「これ泉坂高校サッカー部の『大草くん』って人に渡してほしいって言われて…」

「だから今から渡しに行こ!」

唯に言われて、一気に現実に引き戻された。

「あ…そう、大草ねー」

「アイツ顔いいし、サッカーも上手いし…はは…」

「まさか…自分のチョコだと思った?」

落ち込んでいる俺を見て、唯は痛いところを突いてきた。

「でもね、この大きいチョコレートは淳平の分!」

そう言って、袋の中から綺麗にラッピングされた大きめの箱を取り出した。

「淳平!これ一緒に食べよ〜!」

「…結局それって唯が食べたいだけじゃん…」

唯の言動に少々呆れてしまった。

「てか今から大草の家にその山のチョコ渡しに行くんじゃねぇの?」

「だから歩きながら食べよ!」

「歩きながらって…普通誰もそんなことしないだろ…」

「いいから!ほらっ、さっさと行くよ!」

唯に急かされ、仕方なく大草の家に向かうことにした。

「ん〜、このチョコおいしい〜!」

隣では、唯が俺の為…いや、唯自身の為に買ったチョコレートをパクパクと物凄い勢いで食べている。

(俺何やってんだろ…)

そう思いながら道を歩いていた。

「…はい、ここが大草の家」

大草の家につき、唯に説明しながらインターフォンを押す。

ピンポーン…

「はーい」

「あ、真中といいますが…大草くんいらっしゃいますか?」

「あぁ、俺だよ真中。今行く」

ガチャッ…

「どうした?てっきり西野とデートしてるかと思ったけどな〜」

大草はちょっと驚いた感じで言ってきた。

「つかさはバイトだって」

「そっか。…で…その子は?」

大草は俺の隣にいる唯に目をやった。

「幼なじみの唯だよ。前に話したことあったろ?」

「南戸唯です!淳平の幼なじみです!よろしくです!」

「あぁ、あったあった!よろしくね、唯ちゃん!」

唯は大草の笑顔にやられたのかボーっとしている。

そんな唯を横目で見ながら大草に言った。

「それで…はい、これ」

大草の前にあのチョコ山詰み紙バックを差し出す。

「なに、この紙バック…」

「唯の通ってる桜海学園の生徒からだとよ」

俺は大草にぶっきら棒に言った。

すると、大草は急に表情を変え、恐る恐る俺に尋ねてきた。

「もしかして…中身はチョコだったり…?」

「その通り」

そう言った途端、大草は額に手を当て溜め息をついた。

「ハァ…ここまでくるともういい加減うんざりしてくるわ…」

そして家の中に戻り、俺たちが持ってきたものと同等の大きさの紙バックを持ってきて、それを俺に差し出してきた。

「泉坂高校の子からも…ほら、こんなに…」

袋の中に目をやると、チョコが入っていると思われる箱が数多く入っていた。

「あっちゃ〜、こんなに食べきれんの?」

「無理に決まってっだろ。小宮山にでも分けてやろうかなぁ…」

「あはは。アイツなら全部食べきれるかもな」

「まぁ、せっかくだし有り難く頂きますよ」

そう言って、俺の持っていた紙バックを受け取った。

「じゃあ…真中、唯ちゃん。またな」

「おう」

「はい!」

大草の家を後にした。

「大草くんってかなりかっこいいね!」

「そうだな〜」

「まるでどこかの誰かさんとは大違いだね〜」

「…うるせぇよ」

少し歩くと、突然唯が静かに言ってきた。

「淳平…もう一ヵ所付き合ってほしいところがあるんだけど…」

またかと思いながらも唯に聞いた。

「ったく…今度はどこだ?」

すると、唯は意外なことを言い出した。

「…正太郎くんの家…」

これにはさすがにビックリした。

「正太郎の家!?それまたなんで!?」

「…ん」

俺の目の前に小さな箱を差し出す唯。

それを見て、なんとなく唯の考えていることがわかった。

「あぁ、なるほどね…」

そして、正太郎…つまり東城の家の前についた。

「俺はここで待ってっから…ほら、行ってこい」

「…うん」

俺は近くに身を潜めた。

ピンポーン…

「ウィーッス、東城ッスけど〜?」

中からは男の声がする。多分正太郎だろう。

「あ…あの、南戸と申しますけど…その…」

「えっ…唯ちゃん!?」

突然のことに驚いているのか、正太郎は大きな声を上げた。

そして数秒後…

ガチャッ…

家の中から正太郎が出てきたらしい。

「な…なに?どうしたの?」

ここからだと声しか聞こえない。

「しょ…正太郎くん…はい!」

「…唯ちゃん…これって…」

「チョコレート…手作りなんだけど…」

「マジ!?うわ〜っ、メッチャ嬉しい!」

「ほ…ほんと?」

「ほんとだって!唯ちゃんから貰えるとは思わなくて…ありがとう!」

「うん!じゃあ…またねっ!」

唯は笑顔で戻ってきた。

「よかったな、喜んでもらえて」

「うん!」

唯の喜んでいる姿を見ると、俺まで嬉しい気分になる。

(俺も早くつかさからチョコ貰いたいな〜)

そんなことを思いながら家に帰った。

辺りはまだまだ冬なので暗くなってきている。冷えた手を暖めるべくポケットに突っ込んだ。

そして、俺の家の前の通りに出た途端、唯が声を上げる。

「あっ…あれ西野さんじゃない?」

「へっ?どこ?」

目を凝らして前を見ると、西野らしき人が視界に入ってきた。

(ホントだ!よしっ…)

つかさに声を掛けようと思い小走り気味に走り出したが、数歩で俺の足は止まった。

さっきまでの気分が…一気に冷めた。

そして全く違う感情が俺の中に生まれてくる。

この感じ…前にも味わったことがある。

そう…これはあの時と同じ…

「なんか男の人といるね…」

唯は何か言ったのだろうが、俺の耳にははっきりとは聞こえてこない。

目の前の光景に俺は動き出すことができなかった。

つかさの家の前で、つかさが一人の男と楽しそうに話をしている。

あの姿は間違いない。

この前会ったばかりだからちゃんと覚えている。

アイツは…

「榛原…大翔…」

俺は静かに呟いた。

ポケットの中で暖められている手はまだ中に入ったままなのに、急激に冷えていった…


[No.734] 2008/01/04(Fri) 16:27:11

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