永遠にともに - バーツ - 2007/12/19(Wed) 20:55:18 [No.717] |
永遠にともに プロローグ - バーツ - 2007/12/19(Wed) 20:58:27 [No.718] |
永遠にともに 第1話 - バーツ - 2007/12/20(Thu) 22:10:36 [No.719] |
永遠にともに 第2話 - バーツ - 2007/12/23(Sun) 23:57:06 [No.723] |
永遠にともに 第3話 - バーツ - 2007/12/23(Sun) 23:58:58 [No.724] |
永遠にともに 第4話 - バーツ - 2007/12/28(Fri) 00:31:52 [No.730] |
永遠にともに 第5話 - バーツ - 2007/12/28(Fri) 00:34:47 [No.731] |
永遠にともに 第6話 - バーツ - 2008/01/04(Fri) 16:23:27 [No.733] |
永遠にともに 第7話 - バーツ - 2008/01/04(Fri) 16:27:11 [No.734] |
永遠にともに 第8話 - バーツ - 2008/01/08(Tue) 21:17:20 [No.735] |
永遠にともに 第9話 - バーツ - 2008/01/31(Thu) 20:47:23 [No.743] |
永遠にともに 第10話 - バーツ - 2008/01/31(Thu) 20:54:36 [No.744] |
永遠にともに 第11話 - バーツ - 2008/02/06(Wed) 15:16:35 [No.785] |
永遠にともに 第12話 - バーツ - 2008/02/14(Thu) 00:02:23 [No.805] |
永遠にともに 第13話 - バーツ - 2008/02/17(Sun) 00:16:41 [No.819] |
永遠にともに 第14話 - バーツ - 2008/02/19(Tue) 00:14:56 [No.826] |
永遠にともに 第15話 - バーツ - 2008/02/21(Thu) 00:19:06 [No.834] |
「家…戻ろうぜ…」 見たくない、ただそれだけだった。 つかさが榛原と楽しそうに話しているのに耐えられなかった。 外村とか大草とか、アイツらとつかさが話しているのはよく見るし、嫌だとか見たくないとかなんて全然思わない。 つかさが男と話すのは当たり前のことだし、俺だってさつきとか東城とか、女の子とだって話す。 つかさはどうかしらないけど、多分思っていることは俺とたいして変わりはないだろう。 でも、コイツだけは違った。 どうしてだろう。前にも思ったことだけど、つかさがどこか行ってしまうのではないか、そんなことを思ってしまう。 淳平は家の門に手を掛けた。 「ちょっと、淳平!」 唯に引き止められたが、淳平は無視して家の中に入ろうとする。 その時、唯の声につかさは気付いたのか、榛原との話を切り上げて走って淳平の所にやってきた。 「淳平くん!」 淳平の前に立つと笑顔で俺の名前を呼ぶ。 その笑顔すら今の淳平には辛かったのだろう、直接顔を見ることすらできなかった。 「はい!」 ちょっと大きめの箱を淳平の前に差し出してきた。多分中には朝言った通りチョコレートケーキが入っているのだろうか。 「結構自信あるんだ〜!榛原くんにも少し教えてもらったしね!」 淳平の気持ちを何も知らないつかさは楽しそうに話してくる。 淳平は榛原という言葉に敏感に反応した。 (榛原…?教えてもらった…?) このケーキは榛原絡み。 嬉しい…だけど、素直に喜べない自分がいた。 「…そっか…」 小さな声で呟いた。 「どうしたの?」 元気のない淳平を見て、つかさは不思議そうに聞いてくる。 「えっ?」 「なんかいつもと違うような気がして…」 「そっ…そんなことないよ」 つかさに心配させたくないため、淳平は無理やり笑顔を作ってつかさに向けた。 つかさには分かるだろうか。笑顔の内側に隠されている淳平の気持ちに… 「あっ、そうだ。榛原くん、ちょっと来て!」 つかさに促されて、榛原がこちらにやって来た。 「ちゃんと紹介してなかったよね」 「私の彼氏の真中淳平くん。で、隣が淳平くんの幼なじみの唯ちゃん」 「よろしくな〜!」 「…ども」 「…かっこいい…」 唯は驚いたといった表情だ。 「かっこよくないって〜」 榛原は頭を掻きながら照れているものの、満更でもない様子である。 つかさは唯に榛原を紹介しているようだ。ケーキの話でもしているのか、話が盛り上がっている。 (…はは…まただよ…) この極度の孤独感。周りから離されているような感じ。そのことに苛立ち唇をギュッと噛み締め、手を強く握り締める。 (どうしてそんなに楽しそうなんだよ) (なぁ…つかさ…) 「じゃあ…俺行くわ」 「うん!また明日ね!」 榛原は小走りで帰っていった。 「…」 しばしの間静寂が流れる。 それを打ち破ったのは唯だった。 「それじゃあ…唯も帰ろうかな」 「送ってくよ」 「えっ、でも…」 唯はつかさを見る。 「いいからいいから、なっ?」 淳平はそれを無理やり遮るように言った。 「そう?じゃあちょっと待ってて」 唯は自分の住む寮へ帰るため、家の中に荷物を取りに行った。 家の玄関の扉がバタンと閉まった後、つかさが話し出した。 「今日は淳平くんの家に泊まろっかな〜」 「へっ…!?」 泊まるということについつい動揺してしまった。 「あっ、今日ダメだったりする?」 「そういうわけじゃないけど…」 「じゃあ泊まらせてもらうね!少ししたら行くから!」 そう言って、つかさが自分の家に戻ると同時に唯が家の中から出てきた。 「あれ、西野さんは?」 「家に戻った。なんか今日は俺の家に泊まるとか言い出してさ」 「そっかそっか」 すると唯の顔がニヤニヤしだした。 「なんだよその顔は」 「いや〜、今日の夜西野さん大丈夫かなーって思って」 「どういう意味だよ?」 「淳平のことだから絶対エッチなことするだろうからね〜」 「…バカ」 2人並んで夜道を歩く。冷たい風が顔に当たって少し寒いけど気持ちいい。 「…何かあった…?」 唯がそっと呟く。 「え…?」 「西野さんも言ってたけど、さっきの淳平。いつもと雰囲気が違かったよ?」 「なんか…切なそうだった…」 唯には淳平の気持ちが分かっていたのだろうか。心配そうに聞いてきた。 「まぁ…ちょっとな…」 (俺は言っていいのだろうか。唯に言って少しはこのモヤモヤは晴れるのだろうか) (確かに、話したら多少は気が晴れるかもしれない) (でも…本当に話したいのは唯じゃなくて…) 「…唯は淳平の味方だからね」 黙っている淳平に唯は優しく声をかけてくる。 少し心が救われた気がした。 何故だか知らないけど、今の淳平にとって唯のこの言葉が凄く嬉しかったのだろう。 「…サンキュ」 寮の前についた。 「それじゃあ…今日の夜は頑張って!」 「だから俺は別に…」 「あはは、顔真っ赤だよ〜?」 唯はからかい気味に言ってくる。 「なっ…!?」 「うっそだよ〜ん!バイバイ、淳平!」 (ったく唯の奴…) 唯と別れ、自分の家へと向かう。 (やっぱり淳平くん変だよ…) 家に戻ったつかさはふぅっと溜め息を一つついた。 「今日淳平くんの家泊まってきてもいい?」 キッチンに入り、料理をしている母の背中越しに聞く。 「淳平くんのご両親はいいって言ってくれたの?」 手を休めることなく母は聞き返してきた。 「淳平くんがいいって言ってくれたから大丈夫じゃない?」 「もうっ、それじゃダメじゃない。いいわ、お母さんが話しておくから」 「はーい」 軽く返事をして二階にある自分の部屋へと向かう。 中に入るなり、つかさはベッドに横になった。 (淳平くん…何か言いたそうだった…) つかさは知っていた。 さっき会った時の淳平のあの表情。前にも一度見たことがあった。 そう、あれはこの前のデートの時、突然店を出ていった後のこと。 淳平に追いついたつかさは彼の顔を見た。 その表情は、悲しそうな、切なそうな、それでいて何か言いたそうな、そんな顔だった。 そしてついさっきの表情。 一緒だった。全くといっていいほど… (こういう時、私って昔っから勘がいいんだよな…) 大好きな淳平のこと、余計に深く考えてしまう。 その2つの状況に共通することといえば… (夕方?それともバイトか何か?…いや違う…) 必死に頭を整理する。 そして一つの答えらしきものに行き着いた。 (…近くに…榛原くんがいた…?) そんなことで彼があんな表情になるわけがない、つかさは最初はそう思った。 けれど、他に理由が見当たらない。 じゃあ、何でそうなったのか。それすらつかさにはわからなかった。 (あっ…もうこんな時間…) 気が付いたら、部屋に戻ってきてから20分が経っていた。 「行ってくるねー!」 そう言って玄関を出た。 ピンポーン… 家のチャイムが鳴った。 「いらっしゃい!さぁ上がって!」 玄関で母さんが話している。多分つかさが来たのだろう。 コンコン… 少しして、誰かが部屋のドアをノックした。 「はーい?」 「淳平くん?つかさだけど…」 思った通りつかさだ。 「あぁ、入っていいよー」 「失礼しまーす」 ガチャッ… [No.735] 2008/01/08(Tue) 21:17:20 |