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カランコエ 〜あなたを守る〜 4 (No.756 への返信) - バーツ

〜つかさside〜

追っかけ集団から逃げるためにここに来ちゃったよ‥‥

まぁいっか

「じゃ中に入ろっか?」

あたしは淳平くんの手を取って歩きだした

「えっ‥ちょっと‥‥」

淳平くんを見ると顔が真っ赤だ

どうしたんだろ?

あたしと手を握るのが恥ずかしいのかな?

そんなことを思いながら階段を上がる

「なぁ‥‥ここって何のビル?」

淳平くんが小さな声で聞いてきた

「あたしが通ってる音楽教室みたいなものかな」

だからあたしも小さめの声で言った

別に大きな声を出しても構わないんだけどね

ここのビルは全部防音設備が整ってるから

そういえば、どうして淳平くんにピアノを弾いてと頼んだかという理由

以前大草くんと話した時に‥‥

ーーーーーー‥

ーーーーーーーー‥‥

ーーーーーーーーーー‥‥‥

「そういえば、真中って意外な特技があってさぁ」

「淳平くんの意外な特技?」

「そう。あいつピアノ弾けるんだとよ」

「うわぁ、そりゃ意外だねー!」

「だろ?つっても弾いてる所は一度も見たことないんだけどなぁ」

ーーーーーーーーーー‥‥‥

ーーーーーーーー‥‥

ーーーーーー‥

教室であたしはそのことをふと思い出したので淳平くんに伴奏を頼んだのです

そして2階につき正面のドアを開ける

「先生いるー?」

今日は教室は休みだけど、大抵の日はここにあたしの歌を指導する先生がいる

「あれ?つかさちゃんじゃない?どうしたの?」

奥から聞こえる声の主は上村先生

優しい女の人だ

「先生、ちょっとここのピアノ借りていい?」

「いいけど‥‥なんで?」

「新入生歓迎会であたし歌を歌うの。で、その練習に」

「そっかぁ。で?ピアノは誰が弾くの?」

「あたしの友達。淳平くん、こっち来て」

あたしは淳平くんに手招きした

「失礼しまーす‥‥」

淳平くんはあたしの後ろからゆっくりと出てきた

中に入って淳平くんと先生が目を合わせた時

「「あっ!」」

どちらからともなく声を出した

「ちょっと、淳平くんじゃない!?いやー何年振り?」

「なんでここに先生がいるんですか!?」

えっ?なに?

どういうこと?

2人とも知り合いなの?

「あのー、先生は淳平くんのこと知ってるんですか?」

「知ってるもなにも、私の一番最初の教え子だもん。ねっ、淳平くん?」

「えーと‥‥まぁ‥‥」

淳平くんは照れながら答えていた

「何で言ってくれないのよ?」

「いや、そんなこと言われても‥‥」

「まぁまぁいいじゃない」

そしてしばしの間3人で話していた

話も一段落した頃‥‥

「そういえば、何を歌うのかしら?」

あっ‥‥それまだ決めてないんだった‥‥

「淳平くんどうしよっか?」

「俺は別に‥‥何でも‥‥」

素っ気なく答える淳平くん

「淳平くんが弾けるのじゃないとダメだよね」

うーん‥‥何かいいのはないものか‥‥

すると先生はクスッと笑ってこう言った

「大丈夫よつかさちゃん。彼は大抵のものは何でも弾けるから」

「へっ?」

何でも弾ける?

「先生!ちょっとそれは無理があるんじゃ‥‥」

だってあの淳平くんだよ?

あたしの話を聞かない淳平くんだよ?

いつも上の空な淳平くんだよ?

まぁちょっと言い過ぎたけど‥‥

それでも普通の高校生

そんなプロじゃあるまいし‥‥

「安心しなさい。そこんとこは私が保障する」

保障するってどんだけですか‥‥

「でも‥‥」

「ホラ、早く決めちゃいなさいよ」

先生に急かされたので手早く決めることにした

「じゃあ‥‥」

実は最近歌いたい曲があった

あたしと同い年の男性歌手“リュウ”が歌っている曲だ

歌詞が良くゆったりとしたテンポで、なんとも心温まる歌

「“カランコエ”‥‥とかでも大丈夫ですか?」

少し不安気味に聞いた

「大丈夫よ。楽譜は‥‥確かあったはずだから」

楽譜あるんだ‥‥

「じゃあつかさちゃんはいつもの発声の練習からね」

「はい」

「じゃあ淳平くんは‥‥」

「練習します」

うん、練習しなくちゃね

せめて右手だけでも弾けるようにならなきゃ

あたしはこの時、まだ淳平くんのピアノのレベルを甘くみていた

だって‥‥淳平くんだもん‥‥

まさかこんなところにピアノの天才がいるとは知らずに‥‥

「わかったわ。わからないところがあったら言ってね」

そしてあたしが練習を開始しようとした時だった

「なんだこれ‥‥簡単じゃん‥‥」

えっ‥‥?

今淳平くん何か言わなかった?

簡単とかって聞こえような‥‥

ピアノの方を見ると、イスに座って貰った楽譜を真剣に見ている淳平くんがいた

その姿に‥‥あたしはドキッとした

なんか‥‥かっこいいな‥‥

そんなあたしに先生は気付いたみたい

「どうしたの?」

「いや‥‥何でもないです」

先生はあたしの態度で何を考えているか分かったらしく

「彼が気になる?」

と聞いてきた

「ちょっと‥‥いやかなり‥‥」

あたしがそう言うと、先生はフッと意味深な笑みをこぼして

「すぐにわかるわ」

と一言こう言った

次の瞬間、あたしは淳平くんにド肝を抜かされることとなる

〜つかさside 終〜


[No.759] 2008/02/02(Sat) 19:01:44

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