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all 明と暗・白と黒  概要とお詫び - シン - 2008/01/21(Mon) 23:33:30 [No.740]
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明と暗・白と黒  第4話 (No.767 への返信) - シン

「あ、あの……どこへ行くんですか?」

「……いいから付いてきて」

綾は菜々美に連れられて、3階の廊下を歩いていた。
この時、綾は全く気付いていなかったのだが、後ろからも数人の女子生徒が付いて来ていた。

「(何で……何でこんなヤツに……!)」







校舎の3階…それも一番奥に位置する第2理科室。
今では滅多に使われることの無いこの教室で、物語は動き出す。

「……答えてもらうわよ。アンタと天地くんの関係をね」

菜々美は凄みを効かせて綾を睨みつける。
ただならぬ威圧感に綾は怯え、自然と後ろに足が動く。
だが、後ろに下がろうとした綾を他の女子生徒が取り押さえる。

「おっと、逃がすわけにはいかないよ〜だ」

「あ…あ……」

既に、かなりの数の女子が集まっていた。
どう考えても逃げることが出来ない状況の中、綾はこの『圧力』に震えていた。

「答えなさいよ。アンタ、天地くんと付き合ってるの?」

「いえ…あたしは天地くんと付き合っているわけじゃ……」

その瞬間、菜々美の膝蹴りが綾の鳩尾を捉えていた。

「かは……っ!?」

凄まじい衝撃に肺から空気が押し出され、綾はむせ返る。
痛みと息苦しさで、綾は再び立ち上がることができない。

「げほっ…ごほっ……」

「おっとお、さっきのだけでヘバってる場合じゃないわよ〜」

だが、容赦なく後ろにいた女子が綾を立ち上がらせる。

未だに息が整わない綾だが、彼女たちの追及の手は留まることを知らない。
菜々美は綾の髪を掴み、無理矢理顔を自分の方へと向けさせる。

「なら、何でアンタは天地くんとあんなにくっついてるのよ」
「確かにアンタは顔だっていいし、スタイルもいい。だけど、だからって……だからって天地くんを誑かしていいって訳じゃないでしょ!?」
「あたしらの天地くんを……返せっ!」

そう言うと、再び膝蹴りを綾の鳩尾にお見舞いする。
膝が鳩尾に食い込んだ瞬間、綾の美しい顔が激痛で醜く歪む。

綾の意識は、そのまま暗闇へと落ちて行った。
意識が途切れる直前に綾が聞いたのは、女子たちの怨嗟の声だった。

  「天地くんを返せ!」





━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

真中くん…あたし、何か悪い事したのかな?

……そっか。天地くんがあたしに寄って来るから、みんな怒ってるんだ……



もしあたしが真中くんと付き合ってたら、天地くんだって諦めてくれるだろうし、こんな事にはならないのかな……



真中くん、今からでも遅くはないですよね?
まだ時間はあるんですよね?

真中くんの隣は……空いているんですよね?

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

気を失い、床に横たわる綾の顔からは、一筋の涙が零れ落ちていった……





第4話『歪む顔』

続く


[No.792] 2008/02/09(Sat) 22:59:26

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