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カランコエ 〜あなたを守る〜 15 (No.806 への返信) - バーツ

〜トモコside〜

「‥‥で?」

「うん?」

「どうして後を付いてくるんだよ?」

前を歩く淳が後ろに振り返り言った

それに対し私はニコッと笑い、隣の外村は手でVサインを作っている

「まぁいいんじゃない?歓迎会前に誰かに聴いてほしかったしさ」

そーだそーだ!

「まぁ、西野がそう言うなら‥‥」

「サンキュー、つかさ!」

私はつかさに向けて言った

「その代わり!真面目に聴いてよね?」

「「もちろん!」」

外村と声が被った

今日は淳とつかさの練習を見学する事になって、今4人で上村スクールに向かっています

「そういえば‥‥つかさ?一次審査は通ったの?」

この前、とある芸能事務所が歌手グループを結成するためにオーディションを行いました

つかさは一週間ほど前にその一次審査に参加し、もうすぐ結果が送られてくるらしいです

「わかんない。今日か明日くらいには家に手紙が来るらしいんだけど‥‥」

「通ってるといいね」

「うん!」

すると、

「ちなみにさ、その事務所って何て名前?」

外村が尋ねた

「確か‥‥“下柳プロダクション”?とかなんとかだった気が‥‥」

曖昧だなー

「“下柳”‥‥」

外村はうーんと唸って何かを一生懸命思い出そうとしている

まぁ、それはほっといて‥‥

「でさ!歓迎会、何歌うの?」

「ん?あれだよ!今流行りのリョウが歌ってる‥‥」

「あっ!」

つかさが話している途中で外村が大声を上げた

「なっ‥‥何よ、いきなり」

私はビックリして外村を見た

すると突然外村の顔がニヤーッとしだし、口を開いた

「それってさ?作るのは男女4人のグループ?」

「うん。そうだよ?」

「そんで、1人はもう決まってる?」

「んー‥‥確かにそんなこと言ってたかも‥‥」

「しかも応募は18未満?」

「うん」

「やっぱり‥‥」

そう言うと、外村は1人納得したようにうんうんと首を縦に振っている

「ちょっと!何のことよ!?」

私はこの話がスゴく気になり少し大きめの声で聞いた

「ん?何でもないよ?」

何でもないだぁ!?

「絶対何でもあるだろ!」

私が外村につかみかかろうとした時

「おーい!着いたぞー!」

淳の声が聞こえたので途中で外村から離れた

ビルの中に入り、階段を上って二階に上がる

正面のドアを開けると、そこには広いスペースにピアノが一台、そしてボイストレーニングに用いられるであろう機材が置いてあった

「あっ、いらっしゃーい!」

奥からでてきたのは30代後半くらいの女性

多分この人は前につかさが言っていた上村先生であろう

「あら?今日は2人は見学かしら?」

先生はあたしと外村を優しそうな目で見て言った

この人は絶対性格良いな

「あ、私つかさの友達のトモコって言います!」

そう言って、ペコッとお辞儀をした

初めてだから挨拶はちゃんとしないとね

「君がトモコちゃんね?初めまして!私は上村亜紀です。よろしくね?」

「あっ、はい!」

んー、この人の前だとなんか緊張しちゃうなー

「じゃあ‥‥どうする?早速やってみる?」

「まだ合わせたことないんですけど‥‥」

つかさが心配そうな顔で言っている

「淳平くん?あなたはどう?」

「俺はいつでもいいっすよー」

むぅ‥‥?

何なんだ、淳のあの余裕そうな顔は

そんなに淳はスゴいのか!?

「そうね‥‥。じゃあ一応やる前にボイトレ少しやろっか?つかさちゃん」

「はい」

「淳平くんちょっと待っててねー」

つかさは練習に入った

やっぱ本格的なんだなー

つかさの姿を見てそう思っていると

「なぁ」

外村が話しかけてきた

「何よ?」

「真中の奴‥‥どうしちまったんだ?」

「は?」

言ってる意味が分からないんだけど‥‥

「いや、真中のこと見てみ?」

私は外村の言われた通りに淳を見た

「えっ?」

思わず声を出してしまった

「あんな真中‥‥俺初めて見たぞ?」

私はゴクッと息を呑んだ

そこにいたのはいつもと顔つきの違う淳

彼のことを十年以上見てきたけれど、こんな姿を見るのは初めてだった

「つかさから聞いたんだけど、淳ってさ‥‥“天才”‥‥なんだって‥‥?」

「亜紀さんも同じこと言ってた‥‥」

亜紀さん?

‥‥あぁ、先生のことか

2人は親戚だって言ってたな

それより‥‥だ

淳の様子がいつも全然違う‥‥

怖いっていうか威圧感があるっていうか‥‥

何かあの雰囲気に呑み込まれそう‥‥

「‥‥よしっ!じゃあやろっか!」

つかさのボイトレも終わったみたいで、こちらにやって来た

「用意はいいー?」

「「はい!」」

「それじゃ、いつでもどーぞ!」

つかさと淳は目でアイコンタクトをしている

淳が目を瞑り深呼吸をした

そして次の瞬間、私は予想もしなかったことを目の当たりにした

〜トモコside 終〜


[No.807] 2008/02/14(Thu) 00:06:07

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