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SS五部作 罰ゲーム 第4部 (No.810 への返信) - あーまん




「淳平く〜ん!! ごめんね! 待ったでしょ?」



つかさが、小走りで校門で待つ淳平のところに寄って来る。



「そんなこと無いよ。 俺も今来た所。」



「・・・嘘・・」



そう言うと、つかさは淳平の手を掴む。



「へ!?」



焦る淳平。



「だったら、何でこんなに手が冷たいのかな〜?」



上目遣いで淳平を見るつかさ。



「え〜っと・・・それは・・・」



左手で頭をかく淳平。



「もう、本当に嘘つきなんだから・・・淳平くんは・・・」



「そのくらい本当の事言えばいいのに・・・」



少し、つかさの顔が暗くなる。



「ご・・・ごめん・・・」



同じように顔が暗くなる淳平。



「ま、そんな所が淳平くんの良い所なんだけどね!」



さっきとは一変して笑顔になるつかさ。



そして、淳平の手を握る。



「ちょ・・・西野!?」



顔を赤くし、再び焦る淳平。



つかさはクスっと笑い



「いいじゃない。 ほら!帰るぞ〜。」



と、言って淳平を引っ張って行く。



「強引だなぁ・・・」



淳平が呟くと、途端につかさは淳平を睨む。



「なんか言った!?」



「いえ・・・滅相もございません・・・」



「よろしい! じゃあ、行くぞ!」



そう言って仲良く帰っていく二人だった。



誰がどう見てもとても仲がよい二人。



明日でちょうど付き合ってから二週間。



罰ゲーム期間は二週間である。



期間の最終日。



その事に気づかない勝ち組ではない。



勝ち組はその光景をもちろん見ていた。



「なんかさ〜 つかさと真中って随分自然に成ったよね〜」



「もしかして、つかさ本気になっちゃってたりして・・・」



「んな訳ないじゃん〜 演技に決まってるわよ。」



「アハハ・・・そうだよね!」



「ついに明日つかさが振るのか・・・」



明日の事で盛り上がる勝ち組。



しかし、ただ一人トモコは、話に加わることなく真剣な表情で校門をずっと見ていた・・・・











そして翌日の昼休み。



勝ち組は教室のドアの前でつかさと話していた。



「つかさ〜二週間お疲れ〜!」



「大変だったでしょ?」



「放課後振るんだよね?」



楽しそうにつかさに話し掛けてくる。



(まだ、言えないなぁ・・・)



つかさは言いにくかった。



自分の本当の気持ちを。



「う・・・うん。」



だから、生返事で答えるしかなかった。



「しっかし、真中もいい夢見させてもらったよね〜」



「そうそう。 なんせ、学年ナンバー1アイドルと付き合えたんだから!」



「むしろ、感謝してほしいって感じ?」



好き勝手に騒ぐ勝ち組。



「もしかして・・・・つかさ本気になってたりして?」



「そ・・・そんな訳無いわよ!!」



「罰ゲームなんだから!」



つい、条件反射的に反応してしまう。



その瞬間・・・・



ドスン!!



廊下から人が転ぶような音がした。



「なんか音したよね?」



「なんだろなんだろ〜」



そう言って、グループは廊下を見る。



しかし、誰も居なかった。



「なんだ・・・気のせいかな?」



「まぁ、いいや。」



「じゃ、つかさ! お疲れ様〜。」



そう言うと、勝ち組は席に戻っていった。



しかし、トモコは残っていた。



「どうしたの?」



つかさは、トモコを見る。



すると、トモコはつかさの事を見返し、



「あんた・・・真中のこと本気で好きになったんでしょ?」



と、言った。



「!?」



その言葉に敏感に反応するつかさ。



「やっぱねぇ〜」



その反応を見て、笑うトモコ。



「親友には分かるのだよ。」



つかさは顔を赤くして



「・・・まだ、誰にも言わないでよ?」



と、トモコにお願いをする。



「分かってるって!」



「でも、まぁ〜つかさも物好きだね〜」



そう言って、トモコはつかさをからかう。



「もぉ〜 別にいいでしょ!!」



つかさは顔赤くしてトモコに喰らいつく。



「はいはい・・・あたしも席に戻りますよ。」



そう言って、トモコも席に戻っていった。



「もう・・・」



つかさは、ため息をつきながらも笑顔だった。











そして放課後・・・・



(やば・・・今日も遅くなっちゃった・・・)



小走りで校門に向かう。



そして淳平を見つけると自然に笑顔に成っていく。



「ごめん!! 待った?」



そう言うと、つかさは次の淳平の言葉を予想する。



(また、今来た所って言うんだろうなぁ)



そう思ったのだが、今日は違った。



と、言うよりも淳平は何も言わなかった。



つかさは不信に思い。



「もしも〜し!」



と、言った。



しかし、それでも淳平は反応しない。



(どうしたのよ〜)



と、思い。



「コラ!淳平くん!!」



と、強く言う。



すると、淳平はゆっくりとつかさの方へ顔を向ける。



しかし、その顔はとても悲しそうだった。



そして、淳平は口を開いた。



「・・・言ったじゃん・・・」



「え・・・?」



淳平から発せられた言葉。



つかさには理解出来なかった。



がしかし、どんどん不安な気持ちが込み上がってくる。



「まだ訂正出来るって言ったじゃん・・・」



(どういうこと?)



つかさはまだ理解が出来ていなかった。



しかし、次の言葉で、つかさは完璧に理解する。



「罰ゲーム・・・なんだろ・・・?」



「!?」



一気につかさは焦る。



何故淳平が知っているのか。



この事は、大富豪をやったメンバーしかしらないはずである。



(ばれたの!?)



(でも・・・何所で!?)



すると、つかさに心当たりが出てきた。



(あの時・・・昼休みの時・・)



(人が転んだような音・・・)



「今日の昼休み聞いちゃったよ・・・」



図星だった。



淳平に聞かれたのである。



(嘘・・・・)



出来るならば、このまま知らないでいて欲しかった。



しかし、もう遅い。



「何で言ってくれなかったの・・・?」



「え・・・?」



「罰ゲームだって、知ってたら俺だって協力したのに・・・」



「本気で好きなんかにならなかったのに・・・」



淳平の顔はとても悲しそうである。



「そ・・・それは・・・」



つかさは反論したいのだが、いい言葉が全く思い浮かばない。



「なんか・・・馬鹿だったな俺。」



「一人で浮かれて、一人ではしゃいで・・・」



「西野は俺のことなんか全然好きじゃないのにな。」



淳平は苦笑いする。



つかさはもはや何も言えない。



何て言っていいか分からない。



ただ・・・ただ・・・淳平の顔しか見れない。



「すると・・・なんだ・・・」



「俺は、西野と両思いだとばかり勝手に勘違いして・・・自分の夢語ったり・・・秘密の場所なんか教えたり・・・」



「デートだってしたくてした訳じゃないんだよな?」



「仕方なくしたんだよな?」



(違うの・・・あたしは・・・本当に・・・)



心では、思えることが言葉にでない。



「だいたいさぁ〜、俺なんかが西野なんかと付き合える訳ないんだよな。」



そう言って淳平はつかさに背を向けた。



その途端、地面に涙が落ちた。



「良く考えれば分かることなのに・・・・」



「俺・・・本気で信じちゃって・・・」



「馬鹿だよな・・・本当に・・・」



「じゅんぺ・・・」



つかさは声をかけようとした瞬間。



「お疲れ様でした!」



淳平がその場で大きな声を出して遮った。



「二週間お疲れ様!」



顔だけつかさの方へ向き、ニコっと寂しく笑いかけた。



そして、顔を前に向けると、



「俺だって・・・結構傷ついたんだぜ・・・」



「好きだったのに・・・・本気で好きだったのに・・・」



独り言のようにその場で言うと、



「じゃあな!」



そう言って、走って行ってしまった。



(淳平くん・・・)



(淳平くん・・・・・・)



(あたし・・・淳平くんをすごい傷つけた・・・)



つかさはその場でひざまずいてしまった・・・・



堪えてた涙がどんどん溢れてくる。



「ヒック・・・嫌だよ・・・淳平くん・・・嫌だよぉ・・・」



「あたしだって・・・本気になったのに・・・」



「別れたくないよぉ・・・・ヒック」



「ごめんなさい・・・ごめんなさい・・・淳平くん・・・」



その場で人目も気にせず泣いてしまった。


[No.816] 2008/02/16(Sat) 23:02:46

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