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No.835へ返信

all 恋時計 - バーツ - 2008/02/19(Tue) 00:16:10 [No.827]
恋時計 プロローグ - バーツ - 2008/02/19(Tue) 00:20:02 [No.828]
恋時計 第1話 - バーツ - 2008/02/19(Tue) 00:28:32 [No.829]
恋時計 第2話 - バーツ - 2008/02/21(Thu) 00:24:30 [No.835]
恋時計 第3話 - バーツ - 2008/02/22(Fri) 23:48:50 [No.845]
恋時計 第4話 - バーツ - 2008/02/22(Fri) 23:53:53 [No.846]
恋時計 第5話 - バーツ - 2008/02/24(Sun) 23:24:04 [No.849]
恋時計 第6話 - バーツ - 2008/02/24(Sun) 23:28:17 [No.850]
恋時計 第7話 - バーツ - 2008/02/27(Wed) 23:56:29 [No.869]
恋時計 第8話 - バーツ - 2008/02/27(Wed) 23:59:27 [No.870]
恋時計 第9話 - バーツ - 2008/02/28(Thu) 00:05:58 [No.871]


恋時計 第2話 (No.829 への返信) - バーツ

「キャー!カッコイーッ!!」

俺が教室に入ったと同時に、女子の悲鳴にも似た黄色い声が教室中に響き渡る

その甲高い声は痛くなるくらいに俺の頭に響いてくる

うぜぇー‥‥

そうは思いながらも一応ニコッと愛想笑いをする

女にかっこいいと言われてこれほどまでに嬉しくないのは世界中探しても俺だけなんじゃないだろうか

教卓の隣に立つと、その声は一段と大きくなった

「静かに!えー、転校生の真中淳平くんだ。真中、簡単に自己紹介してくれ」

先生が喋るとみんな静かになった

自己紹介っていっても何を言おうか‥‥

「えーっと、真中淳平です。これからよろしくお願いします」

まぁここは普通に言うのがベストだよな

周りからはパチパチと拍手が沸き起こる

すると、その音をかき消すかのように一人の女が手を挙げて俺に尋ねてきた

「はいはーい!真中くんは彼女いるんですかー?」

またですか?そんなこと俺に聞いてどうすんだよ?

「いませんよ?」

苦笑いしながら答えた。

「じゃあ私、真中くんの彼女に立候補しちゃいまーす!」

質問してきた女がバッと勢いよく立ち上がって言った

突然何を言い出すんだ、お前!

俺はこの女の言動に唖然として、開いた口が塞がらなくなった

「私も真中くんがいーなー!」

「なら私もー!」

そして周りもそれに便乗するかのようにギャーギャーと騒ぎ始めた

あのー‥‥キレていいですか‥‥?

転校初日だから何もない限り我慢しようと思ってたけど、それも限界に達したよ

「真中くーん!私と付き合ってー!」

ウザい!ウザい!!ウザいー!!!

ダメだ‥‥爆発する‥‥

「お前ら静かに‥‥」

「うっせーんだよ、ブス!お前らなんかに興味ねぇっての!俺女嫌いだから気安く話しかけんな!!」

黒川先生が何か言おうとしたが、俺はそれを遮って言った

教室内は瞬く間にシーンとなっていく

俺以外のクラスにいる人はみんなポカーンと口を開けて俺を見ている。もちろん黒川先生も

特に、さっき俺に色々言ってきた女たちは目が飛び出すんじゃないかってほど目を大きく開いている

ブッ、ダサい顔‥‥

にしても、うーん、これはさすがに言い過ぎたか‥‥

ったく、仕方ないなぁ

「‥‥ってのは冗談ですよ。どうぞ、立候補してください?」

俺はニコッとわざとらしい笑顔で言った

「あ‥あはは‥‥」

周りはみんな苦笑い

「じゃ、じゃあ真中の席は一番後ろの空いているところだ‥‥」

先生どもってるじゃねぇか

「はい」

俺はスタスタと歩いていってイスに座った

すると、隣の男が声をかけてきた

「俺、外村。よろしくな、真中」

「あぁ、よろしく」

外村という男は髪が長くて、正面から見ると目が見えない

お前それで黒板見えんのか?

「さっき言ったアレ、本当のことだろ?」

おー、勘がいいじゃん

「よくわかったね」

「いや、あれだけ大声であんなこと言えば誰でもわかるって」

確かに。それもそうだな

「まぁ、これで女が寄り付かなくなるだろ」

「もしかして‥‥“あっち”系ですか?」

手で仕草をしてケラケラ笑いながら言った

「お前バカか?」

キッと外村を睨む

「冗談だって!でも、本当に女嫌いなの?」

「まぁね」

「なんで?」

しつこい奴だな‥‥

梓といい勝負かもしれないな、うん

「なんでって‥‥さっきみたいにうるさいし、何かと騒ぐし。理由はたくさんあるよ」

要するに、女は嫌いなんだよ

「そうじゃなくて」

「あ?」

そうじゃなくて?コイツ何が言いたいんだ?

「もっと深い理由あるんじゃねぇの?その‥何か女のことでトラウマがあるとかさ」

「えっ‥‥?」

「違うか?」

深い理由?トラウマ?

そんなこと考えたこともなかった

俺は記憶のある頃から今までずっと女が嫌いということで生きてきた

何でそうなったかなんてどうでもよかった

だから、そんなこと分かるはずがない

つーか、今日初めて会った人によくそこまで突っ込んだこと聞けるな

「そうだとしても、俺は女が嫌い。その事実だけでいいだろ?」

そう言うと、外村はどこか腑に落ちないといった表情を浮かべたが、渋々納得したのか前を向いた

その視線の先には、黒川先生が今月にある修学旅行のことについて何か喋っているところだった

まぁ、どうでもいいや

そういえば、もう片方の隣は誰だ?

逆に顔を向けると、そこにいたのは長く伸びた黒い髪の毛、そして顔にあまり合っていなさそうな黒い眼鏡をかけた女だった

それより‥‥スカート長っ!

学校の基準にピッタリ合わしてるんじゃね?こんな人初めて見たよ‥‥

そう思いながらも、何故か名前が気になった

俺は外村に聞いた

「外村」

「ん?」

「俺の隣の女、名前何て言うの?」

「あれ?女嫌いなんじゃなかったっけ?」

「それはそうだけど‥‥」

どうしても名前が気になるんだよ!

こんなこと初めてなんだから

目で訴えると、外村はハァと溜め息を一つついて言った

「西野つかさ。御覧の通りの顔に容姿、さらにかなり内気な性格。だから周りからは全く相手にされない。ただ一人を除いてね」

ふーん。やっぱりそうなんだ

「一人って?誰?」

ここまた気になるんだけど

「西野のさらに向こう側にいる人。トモコちゃんって言って、この学校じゃかなりモテることで有名。西野とは大違い」

「へー」

俺はトモコちゃんと言われた女を見た

うん。梓には劣ってるけど結構可愛いな

確かに西野とは大違いだ

って、俺何かと梓と比べてるな‥‥

「でも何故か2人は仲がいい」

ん?仲がいい?

「どうして?」

「知らね。あ、ちなみにそれはこの学校の七不思議の一つね」

「‥‥あっそ」

七不思議とかどんだけだよ‥‥

俺は再び西野に目をやった

うーん‥‥

この横顔‥‥懐かしい感じがするのはどうしてだ?

見ていて心温まるような‥‥

俺はそう思いマジマジと西野を眺めた

西野はそんな俺に全く気付くことなく、黒川先生の話に静かに耳を傾けて真面目に聞いている

透き通るような白い肌、大きな瞳、体は意外と細そう‥‥

‥‥あれ?ちょっと待て?

俺‥‥この人見たことある‥‥

いつかは分からないけど、多分‥‥いや絶対見たことある!

いつだっけ?てかどこで見たんだ?

クソッ、思い出せない‥‥

そしてこれが、彼女を“西野つかさ”と知ってからの初めての出会いだった


[No.835] 2008/02/21(Thu) 00:24:30

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