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all 明と暗・白と黒  概要とお詫び - シン - 2008/01/21(Mon) 23:33:30 [No.740]
明と暗・白と黒  プロローグ - シン - 2008/01/22(Tue) 23:28:04 [No.741]
明と暗・白と黒  第1話 - シン - 2008/01/31(Thu) 21:53:03 [No.745]
明と暗・白と黒  第2話 - シン - 2008/02/02(Sat) 01:27:14 [No.753]
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明と暗・白と黒  第12話  (R指定かも……) - シン - 2008/03/03(Mon) 16:36:13 [No.888]
明と暗・白と黒  第13話 - シン - 2008/03/09(Sun) 22:39:52 [No.905]
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明と暗・白と黒  第11話 (No.876 への返信) - シン

「西野さん、あたしに話って何ですか?」
「(だけど、今の声は誰なんだろう……?)」

「そうね、この場合はあっさりと言い切ったほうがいいかな?」
「(今の叫び声……誰?)」

2人ともがただならぬオーラを放っている。
この状況を表す言葉があるとすれば、修羅場以外に無い。
ただ、この修羅場に野次馬がいるようだが。

「東城さん、淳平くんに近づかないで」
「淳平くんの彼女はあたし。それに、東城さんには淳平くんの他にいい人だっているんでしょう?」
「それに、淳平くんもあなたの事ですごく困ってる。だから、もう近づかないで!」

つかさの一撃。
それは、綾の反撃を許さない痛恨の一撃だった。

だが、つかさは決して口撃を緩めはしない。
この時のために、唯を連れてきていたのだ。

「東城さん、東城さんなら分かってくれるよね?」
「淳平の彼女が西野さんだって事も、淳平を諦めるのが東城さんのためになるって事も、分かってくれるよね?」
「分かるんだったら、淳平や西野さんを困らせないで!」

ショックのあまり、綾はその目を大きく見開く。
まさか、唯にまで厳しく言われるとは思っていなかったのだろう。

「お、おい……つかさも唯も、ちょっと落ち着けって!」
「さすがに言いすぎじゃないか!?」

淳平が2人をなだめようとするが、その声は綾の耳に届かない。
ただ、淳平が『つかさ』と名前で呼んだという事実だけが届いていた。

「淳平くんは少し黙ってて!これは、ハッキリしなくちゃいけないことなんだから!」

「……分かったわよね?もう淳平くんには近づかないで」
「それが、あなたのためにもなるから……」

綾は現実を受け入れることができない。
いや、受け入れるわけにはいかなかった。
今の綾にとって、淳平との繋がりを断ち切られるということは、完全なる孤独を意味していた。

「……俺、あんまり上手く言えないけど……」

淳平はそう前置きしてから、綾に言葉を紡ぐ。

「やっぱり、つかさの言うとおりだと思う」
「そりゃ、つかさも唯も言いすぎだけど、確かに今のままじゃ東城のためにはならない」
「だから……ごめん」

もう綾の耳には何も聞こえない。目には何も映らない。
そこにあるのは純粋な絶望だった。





「うっひゃ〜こりゃマジで修羅場だったね……」
「流石のアタシもあそこまで言えないわよ」

舞は目の前で繰り広げられた『生修羅場』を目の当たりにして、感心していた。
周りからは『人生経験が豊富そうな女の子』と言われている舞だが、修羅場を見るのは初めてだったらしい。

「そ、そんな……真中さんに彼女がいたなんて……」

対するこずえは、淳平に彼女がいたという事実に愕然としていた。
目一杯に涙を浮かべ、今にも大声を出して泣き出しそうである。

「……ま、元気出しなって……」
「今度会った時に、アイツにちょっと『焼き』入れてやるからさ」
「彼女がいるくせに、脈アリな態度を見せるなって話よ」

こずえの肩を優しく叩きながら、自分なりの方法で慰める舞。
だが、簡単に癒える傷ではないという事は、舞にも分かっていた。



  「フフッ、いい気味ね」

「……?」

どこからか声が聞こえた気がして、舞は辺りを見回す。

「グスン……舞ちゃん、どうしたの?」

「あー、気のせい気のせい。空耳だったみたい」
「んじゃ気分転換に、どこか他の所を先に回ろっか」







第11話『痛恨』

続く


[No.887] 2008/03/03(Mon) 15:38:25

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