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カウントダウン!〜第15話〜 (No.902 への返信) - カズクン

淳平「あの2人うまくいくといいな、つかさ。」

つかさ「そうだね。」

あたしたちはトモコ、外村くんと別れ、2人で帰っていた。

そういえば・・・ふと思ったけど・・・淳平くんが作った高校最後の映画・・・まだ観てなかったんだっけ・・・

文化祭のときは不安で観ようとすらしなかったけど・・・

今なら・・・淳平くんがあたしだけを選んでくれた今なら・・・観れるかもしれない・・・

・・・よし、淳平くんに聞いてみよう。

つかさ「ねぇ、淳平くん。」

淳平「ん?」

つかさ「去年の文化祭の映画・・・あたしまだ観てなかったじゃない?」

淳平「ああ、あの時はつかさが観たくないって言って帰っちゃったんだっけ・・・」

つかさ「・・・観てみたいな。今日淳平くんの家に行ってもいい?」

淳平「・・・別にいいけど・・・部屋散らかってるぞ?」

つかさ「気にしないよ、そんなの♪じゃあ、一度荷物置いてから淳平くんの家に行くね!」

淳平「わかった。準備して待ってるよ!」

あたしはいったん淳平くんと別れ、家に荷物を置いて淳平くんの家に向かった。





ピンポ〜ン♪

『はーい』

「あ、西野です。」

『あ、どうぞー!』

カチャッ

淳平「いらっしゃい、つかさ!」

つかさ「おじゃまします、淳平くん!」

淳平「俺の部屋で待ってて。飲み物とか用意するからさ。」

つかさ「あ、あたしも手伝うよ♪」

淳平「え、でも・・・」

つかさ「いいの!あたしがそうしたいんだから。」

淳平「ありがとう、つかさ。」

あたしたちは飲み物やお菓子を部屋まで運んだ。そして・・・

淳平「さてと・・・それじゃあ・・・はじめるよ?」

つかさ「うん♪楽しみだな〜♪」

カーテンが閉められ、電気も消して・・・部屋は薄暗い状態になった。

そして淳平くんは、再生ボタンを押した。

あたしは映画を観て・・・感動した・・・

東城さんも、さつきちゃんも、端本さんも、小宮山くんも・・・それぞれが真剣な姿勢で演技に臨んでいて・・・

淳平くんの演技も真剣そのもの・・・すごく・・・カッコいい・・・引き込まれる・・・

東城さんの脚本のすごさもわかるけど・・・やっぱり演じる人がダメだとここまですごいとは思わない・・・

この一本に懸けた淳平くんや映研部のみんなの気迫がこれでもかというくらい・・・伝わってくる。

やっぱり・・・あたしも出てみたかったなぁ・・・そう思いながら映画を観ていた。

そして、ついに映画は佳境へ・・・






『この想い・・・伝えなければ始まらないことはわかっています。』

『だけど言えなかった・・・言ってしまえば今の関係が泡のように壊れてしまいそうで・・・』

『でも、あなたが好き・・・ずっと、ずっと好き・・・』






東城さん・・・これは・・・演技じゃなかったんだよね・・・淳平くんへの・・・告白だったんだよね・・・

いつの間にか・・・あたしの目からは涙が落ちていた。映画のよさもあったけど・・・東城さんの切ない告白に・・・涙した。





淳平「・・・どうだった、つかさ?」

つかさ「・・・うん、すごくよかった!すごくよくて・・・泣けてきちゃった。」

淳平「・・・ゴメンな、つかさ・・・去年のときは俺、あまりにも無神経だった・・・」

つかさ「・・・え?」

淳平「最後の東城の告白のシーン・・・あれは俺がアドリブでもいいって指示したんだ・・・」

つかさ「・・・」

淳平「俺も最初は演技だと思ってた・・・けど・・・違ってた・・・本気だったんだな・・・」

つかさ「淳平くん・・・」

淳平「そんなことも知らずに・・・ただつかさに観てもらいたいがために無理やり映画観せようとして、嫌な思いさせて・・・」

つかさ「ううん・・・いいの。淳平くんがあたしだけを選んでくれた今なら・・・」

つかさ「確かに文化祭のときは観たくなかった・・・ううん、怖くて観れなかった・・・」

つかさ「だって・・・東城さんの存在が淳平くんの中で大きくて・・・淳平くんが離れていっちゃう気がしたんだもん・・・」

淳平「つかさ・・・」

つかさ「不安だった・・・すごく・・・不安だったんだからぁ・・・」

あたしは泣いて淳平くんに抱きついた・・・安心させてほしい・・・不安を取り除いてほしい・・・

フワッ・・・

淳平くんの手が、あたしの頭の上にやさしく置かれた。

つかさ「・・・淳平・・・くん。」

淳平「安心して、つかさ。もうあのときの俺とは違うから・・・」

淳平「つかさを・・・つかさだけを大切にするから・・・だから、もう泣き止んで・・・ね?」

つかさ「うん・・・でも、まだ不安だよ・・・」

淳平「じゃあ・・・その不安取り除くから・・・目、つぶってくれる?」

つかさ「・・・うん!」

あたしたちは目を閉じて・・・キスをした。

もう何回しただろう・・・でも・・・今日のは今までにないくらい優しくて・・・心地よくて・・・すごく安心する。

淳平「・・・不安・・・なくなった?」

つかさ「うん・・・ありがとう、淳平くん♪」

淳平「どういたしまして♪」

このあとあたしは淳平くんの家でおばさんたちに夕飯をご馳走になった。

そして帰りはいつものように淳平くんに家まで送ってもらった。

つかさ「いつも送ってくれてありがとう、淳平くん♪」

淳平「たいしたことじゃないよ。少しでも長くつかさといたいから・・・」

つかさ「淳平くん・・・うれしい♪」

淳平「それじゃあ、おやすみ。また明日!」

つかさ「うん!あ、でもその前に・・・」

淳平「・・・うん。」

あたしたちはいつものように抱き合って、軽くキスをした。

つかさ「ヘヘ、バイバイ、淳平くん♪」

淳平「おやすみ、つかさ!」

こうして淳平くんは家へ帰っていった。

淳平くん・・・あたし・・・今日はすごくうれしかったよ・・・もう離れたくないよ・・・

このまま時間が止まっちゃえばいいのに・・・そうすれば・・・ずっと一緒にいられるのに・・・

あたしたちに残された時間は・・・あと1週間を切っていた。


[No.906] 2008/03/10(Mon) 09:36:22

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