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明と暗・白と黒  第23話 true - シン - 2008/06/12(Thu) 23:11:02 [No.1034]
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明と暗・白と黒  第25話 - シン - 2008/07/27(Sun) 17:53:59 [No.1127]


明と暗・白と黒  第18話 (19話執筆にあたり、一部修正) (No.938 への返信) - シン

「おっ、あの映画……まだ上映してたのか」
「凄いロングラン上映になったなあ……」

「そうみたいだね、ほら、物凄い人気だって言うしさ」

2人は恋人同士。
高校3年生で、慌しく勉強をしなければならない身ではあるが、デートと言うものは、そんな事を忘れる事のできる穏やかな一時だった。



だが、2人の穏やかなる一時に終止符を打とうとする者は、泉坂の街を彷徨い歩いていた。
輝きを失った瞳、絶望に包まれ破壊された心。
呪われし命をその身に宿し、その者は、死をもたらそうとしていた。





Strawberry 100percent
Brightness and Darkness,White and Black

The 18th story ‘End of blood’





「本当にいい映画だよな……あれは」

「うん、あたしも鳥肌モノだったなあ……」
「ねえ淳平くん、どうせだったら、またこの映画を見ない?」

つかさの誕生日に見たこの映画は、2人の心に深く刻まれていた。
見る者を引き込む壮絶なストーリーは、多くの人々に受け入れられ、公開から2ヶ月以上が経った今も変わらぬ人気を保っていた。

「そうだな、俺もまた見たくなっちゃったよ」
「んじゃ今日は予定を変更して、この映画を見ようぜ」

「うん!」

そして、2人は映画館へと消えてゆく。





「やっぱり、いい物はいつ見てもいいなあ……」
「淳平くんもそう思うでしょ?」

「ああ、俺も同じだよ。確かにあの映画は凄いって分かる」
「そういえば、あの美鈴も絶賛してたしな……何と言うか、凄いとしか言いようがないよ」

映画館から出てきた2人は、2ヶ月前と同様に映画の世界に引き込まれていた。
その映画には、単なる悲劇で済まされない魅力があるのだ。
2時間という長い時間が、全く苦痛にならない作品なのだ。

そして、淳平は改めて思う。
自分はつかさが好きなのだと。そして、つかさを守らなければならないのだと。

「つかさ、次行こうぜ!」







そして、2人の穏やかで楽しい時間は過ぎて行き、時は夕暮れ時。
2人はそれぞれの家路につく時間だった。
泉坂の駅前で、2人は別れを惜しむ。

「もうこんな時間か……またデートしような」

「うん……」

だが、別れを惜しむ2人は一歩が踏み出せない。
永遠に別れるわけではないのだが、2人の絆が僅かな時の別れをも惜しんでいるのだ。

「……真中くん、西野さん」

突然、沈黙する2人の間に割って入ろうとする者が現れた。
セミロングの黒髪で、穏やかなる印象を与える少女だ。
その両手で、割とシンプルなデザインの鞄を持っている。

「とっ……東城!? 一体どうしたんだ?」

「何でここにいるの……?」

2人は全く理解する事が出来ない。
一体、彼女が自分たちに何の用があるのだろう、と。

だが、少女からの返答はない。
代わりに、その少女は両手で鞄を持ったまま、ゆっくりと歩み寄ってくる。

「……っ! 東城!?」

少女が鞄から『それ』を取り出し、鞄を地面に落とすのと、淳平が動き出すのは同時だった。



「あたしの居場所を返して……」





  だから西野さん、あなたは死んで……!





鈍い音が響く。

「淳平……くん?」

瞳に暗い光を宿す少女はサバイバルナイフを突き出していた。
両手で突き出されたそれは、間もなくして真っ直ぐに刺し貫く。



つかさを庇おうとした、淳平の左胸を。





「え……? あ……? 何……コレ……」
「淳平くん!? 嫌ああああああっ!」

淳平の左胸から、鮮血がゆっくりと溢れ出す。

これが、彼らの『結末』となった。



「あは……あハは……アハははハ……」
「アッハハハハハハハハハハッ!」







To be continued.


[No.945] 2008/03/28(Fri) 22:48:45

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