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all 心の傷〜プロローグ〜 - カズクン - 2008/03/31(Mon) 15:08:25 [No.949]
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心の傷〜第1話〜 (No.949 への返信) - カズクン

泉坂高校の昼休みの体育館裏・・・ここでいつもの光景が繰り広げられていた・・・

「西野つかさちゃん!君のことが好きだ!俺と付き合ってくれ!」

つかさ「う〜ん・・・悪いんだけどあたしキミのことそんなよく知らないし・・・ゴメンね。」

「ダメだったか・・・」

男子生徒がうなだれて体育館裏を後にする・・・

つかさ(はぁ・・・もうこれで何人目?いい加減イヤになっちゃうなぁ・・・)

告白を断った少女・・・西野つかさ1年生・・・

自分では気がついていないがこの少女、とにかくもてる。

アイドルにも引けを取らない可愛さとその明るさで高校1の美少女である。

当然同級、先輩関係なしに告白してくる。それを当然のように断る・・・それが毎日のように繰り返されているのである。

トモコ「お〜い!つかさ〜!」

つかさを呼ぶ少女・・・つかさの親友トモコである。

トモコ「あんたまた断っちゃったの?」

つかさ「だって・・・知らない人なんかと付き合えないもん。」

トモコ「そりゃそうだけど・・・こんなこと繰り返してちゃ評判悪くなるよ?」

つかさ「まあどうだっていいじゃん!教室戻ろう!」

トモコ「もう・・・」




2人が教室に戻ると・・・すでに噂は広がっていた。

「おい!1組のあいつ、つかさちゃんに振られたってよ!」

「これで今月だけで10人目か・・・」

「一体誰ならいいんだろうな・・・」

「4組の大草とか3組の天地とかくらいじゃね?」

「いや、天地は4組の東城に惚れてるからないな・・・」

「もしかして俺だったりして・・・」

トモコ「あちゃ〜・・・もう広まってるよ・・・」

つかさ「いつものことだから気にしないよ♪」

そういってつかさは席に座る。

そのあとつかさは質問攻めにあっていたが持ち前の明るさで難なく振る舞っていた。





放課後・・・つかさとトモコは一緒に下校していた・・・その途中・・・

トモコ「あ・・・つかさ!見てみな!あそこにいるの・・・大草くんだ!」


つかさ「へぇ〜・・・あれが大草くんかぁ・・・あとの2人は?」

トモコ「あれは・・・小宮山と真中だね。」

つかさ(小宮山くんと・・・真中くんか・・・)

2人の少し前を歩いている3人の少年・・・いずれもつかさと同級生だ。

大草はサッカー部に所属している少年だ。これが非常に美形でファンクラブが存在するほどのもてっぷりだ。

小宮山は大草とは正反対で顔はイマイチ、おまけに頭も少し弱い。

そして・・・真中淳平・・・どこにでもいるようなごく普通の男の子。

頭も普通より少しいいくらいだ。しかし・・・1つの夢を持っておりそれに向かって突き進む、好感が持てるタイプではある。

そんな3人がなにやら話をしていた。

小宮山「しっかし・・・これでつかさちゃんが告白を断ったの・・・10人目か。」

トモコ「つかさ・・・あんたのこと話してるみたいだよ・・・」

つかさ「もういいよ・・・慣れてるからさ。」

そういいつつも聞き耳を立てている2人・・・そしてこのあと・・・2人はとんでもないことを聞いてしまう。

大草「まぁしょうがないだろう。西野にだって選ぶ権利はあるんだからさ・・・」

小宮山「それはそうだけどよぉ・・・」

大草「こういうことは真中に聞くのがイチバンいいかな?どうよ、真中?告白してみたら?」

トモコ「おお〜!つかさ、次の人決まりそうだよ?」

つかさ「別にいいよ、どうせ断るだけだし・・・」

トモコ「・・・つかさ・・・アンタ・・・」

トモコが何かを言いかけた・・・そのときだった。

淳平「・・・別に告白なんてしないよ。ていうか・・・その西野つかさって・・・ダレ?」

大草・小宮山「・・・な・・・なにぃ〜〜〜!!!」

トモコ・つかさ(・・・え・・・えええぇぇぇ〜〜〜!!!)

淳平「な・・・なんだよ・・・そんな驚いて・・・」

淳平以外の全員が驚くのも無理はない。なんせ話題に上がっている少女は高校1の美少女だ。

いやでも噂は広まるし顔を知らない人などいないはずである。

しかし・・・今こうして実際に知らない人がいた・・・この事実は4人を驚かせるには充分だった。

小宮山「お・・・お前・・・本気で言ってるのか?」

淳平「本気もなにも知らないものは知らないし・・・」

大草「それはいくらなんでも遅れてるな・・・西野つかさは知る人ぞ知るうちの学校1のアイドルだぞ!?」

淳平「はぁ・・・そうなの?」

小宮山「そうなの!お前・・・どこまで無関心なんだよ・・・」



トモコ「驚いた・・・あんたのこと知らないやつなんていたんだねぇ・・・」

この発言にトモコがビックリしたのもそうだが1番ビックリしているのは当のつかさ本人である。

つかさ「ホント・・・信じらんない・・・」

そう・・・つかさと淳平はクラスこそ同じにはならなかったものの中学も一緒なのである。知らないはずがない・・・なのに・・・知らない・・・

このことはつかさのプライドにわずかながらの火をつけることとなる、そして・・・それが燃え上がるのにそう時間はかからなかった。

大草「そういえばお前・・・中学のときからホント恋愛のことに関しては無関心だったよなぁ・・・」

小宮山「そういえばそうだよなぁ・・・お前・・・カノジョとかほしくないの?」

淳平「え・・・」

大草「もしかして・・・お前・・・男しか好きになれないってか!?」

淳平「な・・・んなわけないだろ!?ただ・・・」

小宮山「ただ・・・なんだよ?」

淳平「ただ・・・」

大草「・・・ただ?」

淳平「・・・・・・いや・・・なんでもない・・・」

小宮山「なんだよぉ!?教えろって!?」

大草「気になってしょうがねぇじゃんか!」

淳平「そ、そんなことより早く帰ろうぜ!な!」

淳平はそういうと走り出してしまった。

小宮山・大草「お、おい!待てよ!」

あとの2人も淳平を追いかけるように走っていった。

トモコとつかさは3人の話を聞いて呆然としていた。

トモコ「はぁ・・・あんなやついたんだねぇ・・・女の子に興味がないって・・・病気だね・・・ってつかさ?」

つかさ「・・・」

つかさは黙りこくっていた・・・というより・・・少し怒っていた。

つかさ(あたしのことを知らないなんて・・・しかも・・・興味がない?)

(向こうがそう思ってるなら・・・意地でも振り向かせてやるんだから!)

つかさは何かを決意したようにトモコに話す。

つかさ「トモコ・・・あたし・・・真中くんに告白する!」

トモコ「・・・えぇ!?」

つかさ「だって、このままじゃ気がすまないんだもん!」

トモコ「だからって・・・いくらなんでも・・・意地になりすぎなんじゃ・・・」

つかさ「もう決めたから!」

こうしてつかさは淳平に告白することを決めたのである。

しかし・・・大草も、小宮山も、トモコも、そして・・・当然つかさも・・・

真中淳平という男が心に負っている深い傷を・・・知らない・・・

そしてこのことが・・・1つの事件へと発展していくのだった・・・


[No.950] 2008/03/31(Mon) 16:14:31

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