SS四部構成 忘れられない想い 第一話 - ギムレット - 2008/03/26(Wed) 21:07:51 [No.940] |
SS四部構成 忘れられない想い 第二話 - ギムレット - 2008/04/02(Wed) 00:30:46 [No.954] |
SS四部構成 忘れられない想い 第三話 - ギムレット - 2008/08/08(Fri) 22:50:38 [No.1133] |
結婚してから1年、あたしは幸せ?な生活をしていた 日暮さんはほとんどを海外で、主にフランスでの仕事が多いため、あたしは家に1人でいることが多かった そりゃ〜淋しいけど・・・たまの休みに帰ってきて、一緒に買い物をしたりケーキを作ったり、あたしはそれでも幸せだと思っていた でも、最近考え事をする時間が多いんだよね (あたしが望んでいたのはこんな生活だったのかなぁ・・・・) いくら考えても結果は同じ いや、同じにしてるといったほうがいいだろう (そうだよ、あたしはきっとこんな生活を望んでたんだ!) そう言い聞かせていた しかしある日・・・ その日も1人分の夕食のおかずの材料を買うためスーパーへ 買い物も一通りすませ帰宅途中、ふと思い出す (あ、飲み物買うの忘れちゃった・・・スーパーに戻るのもあれだしコンビニ寄ろっかな) 家の近くのコンビニに入る 「いらっしゃいませ〜」 「え〜っと、あ、あった、あった」 飲み物をとろうとした瞬間、手と手が触れあった 「あ、ごめんなさい、どうぞ」 「あ、俺のほうこそ・・・ごめんなさい」 え、この声って・・・ 聞いたことのある声 忘れられない声 顔を見るとそこには5年前よりりりしくなった顔が 「・・・淳・・・・平・・・くん・・?」 「・・・に、西野」 久しぶりの再会 しかし、つかさの方は少し気まずい様子だ 会いたかったのは確かだがつかさはもう結婚している 「・・・久しぶりだね」 「ホ、ホントだな」 少しの沈黙 「そういえばさ、俺4年間海外行ってたんだ。西野には黙ってたけど」 知ってるよ・・・ 「へ〜そうなんだ」 「やっぱ、西野だけ海外行くなんてズルイじゃん?俺も西野と一緒に成長したくてさ、黙ってたのは悪かったけど・・でさ、スゲェんだぜ海外って・・・・・・・・・」 その後も淳平の話は続いた なんでも昨日帰国したらしい 2人はコンビニを出て歩いていた 外見が少し変わっても中身が変わってないことにつかさは気づく 髪をさわるその癖変わってないね・・・ 隣で歩くあたしに淳平くんは前を向いて話しかける さりげない返事を装って、あたしもよそ見をして淳平くんの顔を見る 胸がキュウーってしめつけられるのはなんでだろう・・・それに声を聞いただけで泣きそうになる もうあの頃に戻れない悲しみなのかな、それともまた出会えた喜びなのかな 「あ、ちょっと公園寄っていい?」 「・・・いいけど」 突然の淳平の提案 ベンチに腰掛ける2人 「実はさぁ〜俺1週間後にまた海外行くんだよね」 「え、また!?」 「いろんな国回ってたらさぁ〜ちょうどフランスの映画監督に会ってさ」 「え、淳平くん、フランス来てたの!?」 「ん〜1年前だけどね」 (1年前はあたしはもういなかったか・・・) 「でさ〜俺のこともっと知りたいって言われてさぁ、この1年間その人のもとで一緒に映画の仕事やったら、本格的に気に入られて、その人に一緒に映画作らないかって言われたんだ!!今回の帰国は荷物を取りに来たって訳」 「・・・じゃあ、もう日本に帰ってこないの?」 「ん〜10年、いや、もっとかな、とりあえずしばらく帰ってこれそうにないんだ」 「そうなんだ・・・」 「でさ〜話っていうのは・・・実は・・・」 淳平はその先を言うのをためらっている 「どうしたの、実は何?」 つかさは淳平の目を見て話しかける すると思いもよらぬ言葉が発せられた 「西野・・・一緒にフランスに行かないか・・・」 「え・・・あたし・・・?」 突然のことに動揺するしかないつかさ 「・・・勝手だって言われるかもしれないけど、俺この5年間考えたんだ・・・・・俺には西野が必要だって」 「・・・」 「西野は優しいし、俺のことを1番分かってくれる人だと思う、それに俺、西野の笑顔が好きなんだよね・・・西野が笑ってると俺も幸せになれるっていうか・・・」 (・・・どうして・・・?) 「ほら、フランスなら西野の夢だって叶うだろ!?」 (なんで・・・・・今・・・・・ごろ・・・なの・・・・・・) 淳平は立ち上がりつかさを抱きしめた 「俺と一緒にフランスへ来てくれないか?」 ・ ・ ・ 「ごめん・・・それはできないよ」 つかさは抱きしめられたまま断る 「・・・・はは・・・やっぱ、そうだよな、こんな勝手な男いないもんな、散々待たせて傷つかせて自分勝手だよな・・・」 淳平は密着した体を離す 「違うの!!そうじゃなくて・・・」 つかさは左手の薬指にある指輪をゆっくり淳平の目の前にかざした 「・・・結婚・・・・・してたんだ・・・」 「うん、1年前に日暮さんとね・・・」 「・・・日暮さんかぁ・・・そうだよ西野には日暮さんがピッタリだよ・・・男前だし・・・・カッコい・・・いも・・・んな・」 淳平の目からは涙がこぼれてる 「じゃあ俺行くわ・・・幸せにな」 「淳平くん・・・ホントにごめんね・・・」 淳平はつかさに背を向け去ろうとする 「俺・・・西野にもらったお守り・・・ずっと持ってたんだぜ・・・・5年間・・・1度も離さなかったのに・・・・」 「え!?」 淳平は走って去って行った 「ゴメンね・・・・ゴメンね・・・淳平くん・・・・・・・・あたしだっていちごのペンダントと指輪ずっと持ってるよ・・・・」 今、いちごのペンダントと指輪は家の机の中にある それは思い出として・・・ 家に帰り、買った食材を冷蔵庫にもいれずそのままベッドに横になった そして泣いた 淳平くん・・・・あたしなんで結婚しちゃったんだろ・・・・ なんでもっと待ってなかったんだろう・・・ つかさの目からは後悔の涙があふれてくる 結婚式で涙がでてきた理由がようやく分かった あたしが好きなのは淳平くん お互いにお互いのことを想っていながら結ばれなかった2人 行きつく先はいったい・・・ [No.954] 2008/04/02(Wed) 00:30:46 |