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DESTINY 第1話 (親記事) - hiro














DESTINY









これは BEST OF HERO 18話から枝分かれした西野つかさsideの物語です














真中に大草からの告白の事実を告げた翌日、西野つかさは大草を呼び出した




「ごめん大草くん・・・・・・・・あなたとはやっぱり付き合うことができない・・・・・・」


これが真中の意見を参考にし、一晩考えた結果だった





「そう・・・・・か」


大草は残念そうな顔をしながらそうつぶやいた




「・・・・・・俺のこと嫌い?」


「ううん・・・・・・君のこと嫌いなわけじゃないけど・・・・・・・・でも」


西野の答えを聞き、大草は少しだけ納得した表情になった






「・・・・・・・やっぱり、真中にはかなわないな・・・・・・・」


西野の気持ちを察し、大草はそういった



「俺・・・・・真中と小学校のころから友達なんだ・・・・・・・サッカーも勉強もあらゆる面でアイツには負けたことがなかった・・・・・・でも西野のことだけは敵わなかったな」




「・・・・・・・こういうことは勝つ負けるの問題じゃないと思うけど?」


「あぁゴメン!気を悪くしたら謝るよ。・・・・・・でも俺にはない物をアイツは持ってる・・・・・・だからそれがすごく悔しい・・・・・・」






「気持ちはとてもうれしいよ・・・・・・でもやっぱりわたしは淳平くんのことが・・・・・・・・・今日会って改めてそう思った」




「・・・・・・・でもアイツには東城がいる・・・・・・・・直にふたりが親密な関係になることも時間の問題だろう・・・・・・・・そうしたら西野はこれからつらい立場になるんだぜ?それでもいいのか・・・・・」



確かに大草の言っていることは事実だったそれは西野も痛いほど感じていた




「・・・・・後悔はしない・・・・・・だってこれがわたしの選んだ道だから!!」


しかし西野の気持ちはこれ1つだった




「分かった・・・・・・・そこまでいうのならもう何も言わない」


西野の決心を感じ大草はついに諦めてそう言った




「・・・・・・ごめん。これからバイトだから」



「あぁこっちこそ悪かったな。バイト前に引き止めたりして」












「・・・・・・・俺にもいつか見つかるかな?俺にとってふさわしい人が・・・・・・」


大草の突然の問いに対して西野はただ笑みを浮かべてこう言った


「大草くんはモテモテだしね!きっと見つかるよ!」


それを聞くと大草は笑顔で帰っていった















「けっこう潔い人だったな・・・・・・・・大草くん」



大草の見えなくなりそうな背中に向かって西野はそうつぶやいた






しかし、西野の想いとは裏腹に大草の予言はみごとに的中してしまう



そしてそれが西野を苦しめてしまうことになるとはまだ本人は気付いてはいなかった


[No.200] 2006/10/17(Tue) 17:36:04
DESTINY 第2話 (No.200への返信 / 1階層) - hiro







「俺・・・・・・・東城と付き合うことになったんだよね」





ここ数日間、西野の頭の中にその真中の言葉が永遠に繰り返されていた




薄々は西野つかさ本人も真中と東城が日に増して親密な関係になっていると感じていた


覚悟もしていた・・・・・・・




しかし、直接本人の口からその事実を伝えられるとやはりショックが相当大きかった































「つかさちゃん!どうしたんだい?ボーっとして」


バイト中、日に増して元気のなくなっている西野に気付いたのか店長が声をかける



「いえ・・・・・・・大丈夫です」


西野はその言葉で初めて我に返った



「今日は新しいバイトの子が入ったんだよ。だからつかさちゃんにめんどうみてやって欲しいんだよね」


「えぇいいですよ」


西野は元気を搾り出して答えた




「なんでもつかさちゃんと同じ桜海学園に通ってる娘なんだって・・・・・」




そういうと1人の女の子が店へと入ってきた




「遅くなって申し訳ありません!」


かわいらしい女の子が少し息を切らせながら入ってきた




「今日からお世話になる 小西 友美 です!よろしくお願いします」


礼儀ただしく小西友美と名乗る女の子が頭を下げた




「良く来てくれたね。じゃあつかさちゃん案内してあげて」


「分かりました。じゃあ着いてきて」




西野は新人を着替えさせるため奥へと案内する




「・・・・・とりあえず、これに着替えて。それからいろいろと覚えてもらうから」

「はい」

西野の指示に小西はさっさと着替え始めた



「自己紹介が遅れました。わたしの名前は小西友美です。桜海学園の2年生です。よろしくお願いします」

小西が西野に挨拶する。



「わたしの名前は西野つかさ・・・・・・君と同じく桜海学園の2年だよ」


西野も挨拶を返す

「へぇ〜わたし3組ですけど西野さんは何組なんですか?」


「わたしは6組。でも気付かなかったなぁ同じ学校なのに・・・・・・」


「一度も同じクラスになったことはありませんしね。ひょっとしたらすれ違ったりはしてるかもしれませんけど」


嬉しそうに小西が話す




「それじゃあこれからよろしくお願いします!」


着替え終わった小西が笑顔で言う


「うん!こちらこそよろしく!」


小西のおかげでつかさは少しだが元気を取り戻していった


[No.204] 2006/10/18(Wed) 21:46:37
DESTINY 第3話 (No.204への返信 / 2階層) - hiro






その後、西野は真中と会うために何度か真中の元へ訪れようとした


しかし


真中の傍らにはいつも東城の姿があった


つかさが電柱の影から見た真中淳平の姿は


とても幸せそうだった
















「ねぇ・・・・・・・西野さん」


「同い年なんだからさん付けはやめてよ。”つかさ”でいいよ」

小西友美がパティスリー鶴屋にバイトにくるようになってから一週間後、突然友美が話しかけた


「じっじゃあ・・・・・つかさは誰か好きな人とかいないの?」

「はぁ?」

突然、1番触れられてほしくない内容を聞かれたつかさは少し動揺した


「なっなんでそんなことを・・・・?」


「つかさってけっこう男子からの人気があるんでしょ?でもつかさって好きな人とかいなさそうだからどうなのかなぁっと思って」


もちろん友美に悪気があったわけではない、ただそういう話が今の西野にとってなによりもつらいことだった。


「友美はいるの?だれか好きな人?」


聞かれてばかりはしゃくなのでつかさも聞き返してみる


「一応ね・・・・・・・いるんだけど・・・・・・もう5年くらい会ってないしなぁ」


友美が少し悲しそうな顔をした


「えっ?それってどんな人なの?」


「うん・・・・・・・・わたしが小学校のときに遡るんだけど」


友美は静かに話し出した









「わたし、小学校6年のときけっこういじめられてて・・・・・・あっもちろんわたしだけじゃなく、他の子もいじめられてたんだけどね」


つかさは友美の話に耳を傾けていた


「本当に毎日学校に行くのが大嫌いだった。自殺も考えたくらいだった・・・・・・・でもある日突然転校生がやってきたの」


友美が一息置く、


「その転校生はなんか無愛想で感じ悪くて一人を除いてはクラスの誰からも受け入れられなかった」


「でもその転校生が来てから少したったある日、イジメの主犯だった子に大怪我負わせちゃって・・・・」


「大怪我って喧嘩でもしたの?」


「ううん・・・・・・・わたし以外のイジメられてた子を庇って殴りかかったの・・・・・・それで頭に何針も縫う大怪我させて」


「へぇ・・・・・・けっこうかっこいいじゃん!その人・・・・・」


西野が少し感心して言った


「うん・・・・・・おかげでイジメもなくなってクラスも平和になった・・・・・・・・でもその人は暴力事件の責任をとって北海道に転校させられたの・・・・・・」


「えっ?でもおかしいんじゃない!なんでイジメの主犯を倒しただけなのにその人が責任取らなきゃ・・・・・・・」


「わたしが聞いた話ではなんでも校長先生と約束があったらしくて・・・・・・・次に何か問題起こしたら北海道に行くってことは決まってたらしいの」


悲しそうな顔で友美が言った。


「間接的にだけどその人は絶望しかなかった学校生活から救ってくれた・・・・・・いわばヒーローなの。だから・・・・・」


「だから友美は好きになったんだ・・・・・・・・その人のことが」


話の残りの部分をつかさが代わりに言った


「連絡先とかも知らないの?」


「うん・・・・・・・他の友達が尋ねても「ケジメをつけなきゃいけないから教えられない」・・って言ったらしくてそれに、今会ったとしてもあの人はわたしのことなんて覚えてないよ・・・・・・」


「・・・・・・・・・・・・・・・・」



西野は悲しすぎる小西の境遇に何も言葉がでなかった。


しかし西野以上に小西はつらい立場にいることが良く分かっていた


(・・・・・・・まだ会えるだけわたしのほうが贅沢かな)


つかさは心の中でそう思った




































「ヘックショーイ!」


「どうした隼人?風邪か??」


「いや・・・・・そんなはずは・・・・・・」


そういいながら窓の外を覗く


「さすが北海道・・・・・・・5年もここにいるけど毎回この極寒の寒さには耐えられねぇよ」


猛吹雪の外を見ておもわずこう言った。




「それより隼人、この牧場も4月には人の手に渡っちまうことは分かってるんだろ?いつ帰るんだ?」


コーヒーをコップに注ぎながら叔父が尋ねる


「そうだな・・・・・・3月の終わりくらいには帰ろうかな」


そういいながらコップを静かに口元へと運んだ


[No.206] 2006/10/19(Thu) 15:00:14
DESTINY 第4話 (No.206への返信 / 3階層) - hiro










その日西野はバイトもなくただ家でくつろいでいるだけだった








ピリリリリリリ・・・・・・ピリリリリリリ




「・・・・・誰?こんな時間に・・・・・・」




西野が携帯を見る





外村からだった









「もしもし外村くん?どうかしたの?」



「西野・・・・・・・真中が・・・・真中が・・・・・・」



「淳平くん?・・・・淳平くんになにがあったの!」



外村はすべてを説明した









今回の東城のことも・・・・・・・・・



     真中が天地に殴りかかって警察に連行されたこと・・・・・・・・












「とっとにかく!今詳しいことはわかんないけどとにかく来てくれ!」



西野はそのセリフを聞き終わるか否や家を飛び出していた






(うっ嘘でしょ・・・・・・・・・淳平くん・・・・・・・・・)




西野は信じられない気持ちでいっぱいになりながらも必死で走っていた








































「西野・・・・・・・・・オレ、退学になったみたいだ・・・・・・・・」



翌日の夜、真中からの電話の第一声がこの言葉だった・・・・・・・





「・・・・・・・・どうして?どうしてここまでしちゃったの・・・・・・?」



「どうしても許せなかったしなんとかしたかった・・・・・・・・・でもどうすることも出来なかった・・・・・・・」




真中は声が震えていた・・・・・・・おそらく泣いているのだろう・・・・










「淳平くん・・・・・・・・・・・」

















「なぁ西野・・・・・・・・オレはどうすれば・・・・・・



                            ・・・・・・・・・・・・・・・・どうすればいい?」











真中が見せた西野に見せた弱音・・・・・・・・・・・





西野はただなにも言えずに立ち尽くすことしかできなかった・・・・・・・































翌日



西野はただ当てもなく通りをぶらついていた・・・・・・・・・







西野はふと前を見る







1人の人物が書類を片手に歩いてきている













伊東隼人だった・・・・・・・・





もっとも前会った時にくらべ雰囲気は一変しとても退学させられた高校生には見えないほどだった・・・・・・








「ん?・・・・・・・・あぁアンタか・・・・・」



隼人も西野のことを見つけたらしく声をかけた




「・・・・・・・・なにやってるの?こんなところで・・・・・・」



「アンタには教えられないな・・・・・・・・・」



隼人がそういった瞬間、手に持っていた書類がハラリと落ちた




バッ!



隼人よりも早く西野が拾い上げる














それは天地建設に関する資料だった








「かっ返せよ!」



そう言って西野の手から書類を引っ手繰る












「確か・・・・・・・君も退学になったんだよね・・・・・・」




「まぁな・・・・・・・・・いろいろありましてね」



そういいながら散らばった書類を整える








「天地建設って・・・・・・・・・・東城さんがむりやり結婚させられそうになってる会社じゃない!」






「・・・・・・・・・アンタもすべて知ってんのか?」















「オレは天地建設という会社を一から調べ直している・・・・・・・・・・・ひょっとしたらとんでもない不正とかが見っけられるかもしれないし・・・・・・・」







「ひょっとして・・・・・・・・・東城さんのため・・・・・?」



「まぁそれもあるけど・・・・・・・・天地建設の社長がどうしても許せなくってね」



「そう・・・・・・・なんだ・・・・・・・」











「ねぇ!わたしにも何か手伝わせてよ!」



「はぁ?」







「だってその天地社長のせいで淳平くんも小宮山くんも退学にさせられちゃったんでしょ?・・・・・・・・わたしだってぜったい許せない!」




「許せないって気持ちは分かる・・・・・・・でもこれからすることは正直法律スレスレ・・・・いやもろ犯罪ってことになるかもしんない・・・・・・・・だからアンタまで巻き込むわけにはいかない・・・・・・・・」





「確かに危険なことかもしれないことは良く分かってるよ・・・・・・・・・でもじっとしてられない・・・・・・・それにわたしだって東城さんがこんな形で無理やりなんて可哀相すぎるよ・・・・・・・・・」













「分かった・・・・・・でもアンタが手伝えるのは情報収集までだ・・・・・・・それでもいいのなら手伝ってくれ」




「分かった・・・・・・・・・・ありがとう」




西野の決意を感じてか隼人もついに認めた










「そこにオレの車が停めてある・・・・・・・・・まず何よりも情報がなけりゃ始まらないから国立図書館にでも行くぞ」



「くっ車!?アナタ・・・・・まだ高校生じゃ!?」



「誕生日は4月でもう18歳です。免許もついこないだ取った・・・・・・・・・・それに退学になったオレが学校を気にする必要はないからな・・・・・・・・」




しばらくすると一台の黒い乗用車が路肩に停めてあった・・・・・・











「さぁ行くぜ!」



隼人が車の運転席に乗り込む




西野もそれに習い助手席に乗り込んだ


[No.220] 2006/10/25(Wed) 19:52:33
DESTINY 第5話 (No.220への返信 / 4階層) - hiro







隼人は天地建設関係の本や新聞記事などをかき集めた





ボンと山積みになっている本をテーブルに置く



「こっこんなに!?」


「あぁ・・・・・・・さすが一流の天地建設さんとなれば資料も膨大だな」


西野の驚く姿を尻目に隼人はパラパラとページをめくりだした






























「・・・・・・・・・ちっくしょー!収穫ゼロだぜ!」


3時間後すべての資料を読み終えた隼人が悔しそうにつぶやいた



「やっぱり不正とかを見つけるのは難しいかもしれないね・・・・・・・・・・それにあったとしても隠滅されているに決まってるよ・・・・・・・」






「やっぱ無理なのかなぁ・・・・・・・・」


隼人が背筋を伸ばしながらふと前の景色を見ていた



大きなマンションが夕日と重なりとても幻想的な景色となっていた





「しっかし大きなマンションだな〜・・・・・・・・何階建てなんだこりゃあ?」



「確か20階もあるらしいよ・・・・・・・・・よく宣伝してたし・・・・・」


西野はまだ資料に目を通している



「20階もあるのに大震災とかの地震にも耐えられるんだって・・・・・・・ハイこれ・・・」



そう言って一枚のチラシを隼人に渡す



それはこのマンションの宣伝をしているチラシだった



確かに「震災の大地震にも耐えられる耐久性!!」という見出しが大きく載っていた




「へぇ・・・・・・・・」




隼人はチラシの下のほうに目を向けた








「これっ・・・・・・・天地建設だ!」


「うっ嘘!?」


西野もチラシを覗き込む


確かに天地建設と書かれていた










「・・・・・・なぁ西野、このマンションっていつ建てられた?」




「確か・・・・・・・ちょうど去年くらいかな?」








「去年・・・・・・・・・・」




その言葉に隼人はに積み重ねていた新聞記事を乱暴に探し出した













「・・・・・あった・・・おい、これ見てみろよ!」


それは目の前に建っているマンションの計画予定が発表されている新聞だった



「この新聞がどうしたの・・・・・・普通じゃない?」



「あぁ確かにこれだけ見ると普通だが・・・・・・・・」



そう言って翌日の新聞を見せてみる




「この記事みろよ・・・・・・・・天地建設の幹部が1人辞めてる記事が載ってるぜ」




確かに隼人の言うとおり記事にはそう書かれていた




「おかしいと思わないか?」




「ひょっとして・・・・・・・・・・・・何かあったんじゃ・・・・・・・・」




「そう。何かあったんだ・・・・・・・ひょっとしたら俺たちの求めていたものに繋がるかもしれないぜ?」



隼人が嬉しそうに言った







「とりあえずこの人物にでも話を聞いてみる必要があるな。確か名前は・・・・・・・・・・」



そう言ってもう一度記事を覗き込む






「あったあった・・・・・・・・・小西悟・・・・・・・・・小西悟って人だ!」






(ん・・・・・・・・・小西ってどこかで・・・・・・)








「・・・・・友美だ!小西友美のお父さんだ!」


「ほっ本当かそれは!?」


「うん!確か友美のお父さん3年前に転職したって言ってたから・・・・・・・」



「よし!でかしたぜ西野!!」


その瞬間隼人は勢いよく立ち上がった



「ちょっ・・どこ行くのさ!」


「決まってるだろ?小西ってとこの家だ!お前も来い、案内してくれ!!」



そういうと隼人は西野を置いて走り去って言った・・・・・


[No.221] 2006/10/25(Wed) 20:50:46
DESTINY 第6話 (No.221への返信 / 5階層) - hiro



「・・・・・・・・うん分かった・・・・・・・うん、ありがとうそれじゃ」


ピッ







「いま連絡つけた・・・・・・・これから会ってくれるって・・・・・」


西野が助手席から運転席の隼人に伝える




「分かった・・・・・・・・それにもうすぐ着くぜ」


5分後、小西の家の前に到着した












「つかさ!それに隼人さん!!」


友美は家の前で二人を出迎えた



「ごめんね友美・・・・・・・・無理なこと言って・・・・・・」



西野はそう言ったが隼人は何も言わずズカズカと家に上がりこんだ














「・・・・・・・あなたが小西悟さん・・・・・・・ですね?」


和室に居た小西の父親らしき人物に隼人が声をかける






「話は聞きました・・・・・・・・・確かに私は3年前まで天地建設の社員でした・・・・・・」



小西の父親が二人に座るようにうながす


西野は座ったが隼人は何もいわず立ったままだった










「小西悟さん・・・・・・・・・・・あなたが天地建設を辞めた真相を教えていただきたいのですが・・・・・・・」














「・・・・・・・・残念ですがあなたにお話できることはありません・・・・・・・・」



小西の父親がきっぱり言う




しかし隼人にはこれが計算済みのことだった











「それじゃあ僕の話を聞いてください・・・・・・・・・・・なんなら無視されてもかまいません」





そういうと隼人が一枚のチラシを取り出した





「これは去年駅前に建てられたマンションです・・・・・・・・・・・見覚えがあるでしょう・・・・?」




隼人が小西の父親にそのチラシを見せる





すると西野には小西の父親の表情が一瞬変わったことを見逃さなかった





ニヤリ・・・・・・・




隼人はそれを見て少し笑みを浮かべながら話を続ける













「・・・・・・・・あなたが会社を辞められた理由はこのマンションに関係している・・・・・・・・・違いますか?」






隼人の問いにただ小西の父親は黙秘を続けていた






西野が不安そうに隼人の顔を見上げる






しかし隼人の顔は自信に満ち溢れているようだった














「これはあくまでも僕の推測ですが・・・・・・・・・」











「あなたはこのマンションの建設に反対した・・・・・・・・・・そしてそれにより天地建設での立場を失った・・・・・・・・・・そう考えています」




























「・・・・・・・・そうだ。確かに私はあのマンションの建設に反対した・・・・・・・・」




ついに小西悟が重い口を広げた





「何があったんですか?出来ればそのことを教えていただけませんか?」




西野が口をはさんで問いかける





「それこそ言うことができない・・・・・・・・・・・・・・」













「じゃ僕の意見を聞いてください・・・・・・このマンションについてある噂を聞きました」




(本当はなにも聞いていないくせに・・・・・・・)



西野はそう思ったがただ黙って任せてみることにした


















「もしかしたらこのマンションの耐震基準が満たされていない・・・・・という噂をね!」



その言葉を聞いて明らかに動揺し始めた









「やっぱり・・・・・・・・・・」




その姿を見て隼人が確信の声をあげる










「さぁ答えてください!何があったのかを!」



「だっ・・ダメだ・・・・・・・何も言うことは・・・・・・」









「小西悟さん!!アンタだってここの社長がどれだけ卑怯な人間かアンタも分かってるだろ!!」



隼人が急に口調を荒げて言う








「オレの友人は理不尽な条件であの社長の息子と無理やり結婚させられようとしている・・・・・・・・」













「そしてそれをとめようとした仲間も俺も・・・・・・圧力によって退学させられた!」











「正義感の強いあんたなら分かるだろ!だから頼む!協力してくれ・・・・・・・・」






















「・・・・・・・・・私はあのマンションの建設に反対して会社をクビになった・・・・・・・そう、君の言う通りだよ・・・・・・」



小西の父親が口を開いた







「お願いします・・・・・・教えていただけますね?」


「私からもお願いします!」


つかさも頭を下げた









「本当は震災にでも耐えることのできる耐久性のある鋼材を使用しなければならなかった・・・・・・・」





「しかし、そんな鋼材は当然金もかかる・・・・・・・・・社長は少しでも安くするために設計図を偽造して耐久性が弱く値段も安い鋼材を使用するように命じた」








「そっそれじゃ・・・・・・・・詐欺じゃないですか!?それに倒壊でもしたらどうするんです!」


西野が激しく詰め寄る






「倒壊はしない・・・・・・ただこのチラシにあるような耐久性は望めないってことになるだろうね・・・・・・・・」





「なるほど・・・・・・・・最近流行りの耐震偽造詐欺ってやつですか・・・・・・・・」



「もちろん私は反対したさ・・・・・・・・・ただ私にはどうすることもできなく会社まで辞めさせられることに・・・・・・・」






「ということは警察に告発することができる・・・・・・・決まりじゃないですか!」






「ダメだな・・・・・・」



西野の意見に隼人が反対する








「証拠がない・・・・・・・・もしアンタが警察に言ったとしても会社を辞めさせられた腹いせだと思われるのが落ちだしな・・・・・・・」





「そうだ・・・・・・私も警察には相手にされなかった・・・・・・・・・・」



小西の父親が悔しそうに言った



















「・・・・・・・とても参考になりました、ありがとうございます・・・・・・・」



隼人はそれだけ伝えると立ち上がって帰ろうとした




「ちょっ・・待ってよ!」


西野も急いで後を追いかける





「待てっ!・・君はいったいこれからどうするつもりなんだ!?」



帰ろうとしている隼人に声をかける
















「・・・・・・・こっからはあなたには関係のないお話ですよ・・・・・・・・ご協力ありがとうございました」




それだけ言うと玄関からゆっくりと出て行った


































「せっかくだから家まで送ってやるよ・・・・・」


「いっいいよ・・・・・・それに悪いし・・・・」



「遠慮するな・・・・・・それにアンタには世話になったからな・・・・・・」


そう言って運転席に乗り込んだ









「ねぇマンションの耐震偽造のネタは掴んだけどいったいこれからどうするつもりなの?」


助手席から西野が話しかけた




「証拠は設計図だ・・・・・・・・設計図さえ手に入れられればどうにかなる・・・・・・・」



隼人は前から目も離さずに言った





「・・・・・手に入れるってもどうやって??」








「・・・・・・・まぁいろいろ策は考えてみるが・・・・・・・難しいだろうな・・・・・・」




「そう・・・・・・・」















「あっ!ここ家だから!!」


西野が隼人に車を停めるように促す



「それじゃわざわざ送ってくれてありがとう・・・・」


西野が助手席のドアを開けながら言う



「礼をいうのはこっちのほうだ・・・・・・・アンタがいなけりゃオレも気付かなかったよ・・・・・・」





「お役に立ててよかった・・・・・・・」





















「なぁ・・・・・・1つ聞かせてくれないか?」





「なに?」










「余計なお世話かもしれないが・・・・・・・・・・アンタにとってはこのまま東城が天地といっしょになったほうがいいんじゃねぇのか?」




西野はその言葉を聞いて少し黙っていたが











「それこそ・・・・・・・・・それこそ余計なお世話だよ?あなたが言った通りわたしもあの会社が許せないから・・・・・・・」



「そうか・・・・・・・・・見直したぜ。アンタのこと・・・・・・・・」





「じゃまた何か協力が必要になったら呼んでよね!」



そう言うと西野は勢い良くドアを閉めた






















「西野つかさか・・・・・・・・・・潔い女だな・・・・・・」




西野の帰る姿をバックミラーで見ながら隼人がつぶやいた


[No.223] 2006/10/26(Thu) 19:15:11
DESTINY 第7話 (No.223への返信 / 6階層) - hiro

>





「帰ってくれよ!そんな根も葉もない噂聞きたくもないね!!」



「お願いします!!お話だけでも聞いてください!!」


つかさと唯は必死で住民を説得しようとしたがドアをバタンと閉められてしまった・・・・・・

















「あ〜あ・・・・・・これで何件目ですか・・・・・・・門前払いされたの・・・・」



マンションの入り口の前で唯がため息をつく







「ごめんね唯ちゃん・・・・・・・・・手伝ってもらって・・・・」



「いいんです!これは淳平の仇なんだし東城さんだってこのままじゃ可哀相すぎるし・・・・・・・」




「でも実際に住んでいる人から聞き込みをするっていうのは結構良い案だと思ったのにね・・・・・・どうして門前払いされちゃうんだろ・・・・・・」



つかさも頭をひねる




















「ねぇ西野先輩・・・・・・・・どういう人なんですか?その伊東隼人って人は・・・・・・・?」



「まぁ顔はそこそこかもしれないけど愛想悪いしなんか偉そうなんだよね・・・・・・」



「へぇ〜・・・・・・・・・」




「まぁ友美のお父さんを説得したときは少しかっこよかったけど・・・・・・・・・・」










「悪かったな・・・・・・”無愛想”で・・・・・・・」



いつのまにか伊東隼人が西野と唯の真後ろに立っていた






「えっ!?いつからそこに!?」




「ずっと前からだよ!!・・・・・・・・で見知らぬ女を連れてるけど妹か?顔は似てなさそうだけど・・・・・・」



「私は妹じゃない!!桜海学園2年の南戸唯!!西野先輩の後輩です!!」


唯が猛烈に抗議した





「あっそ・・・・・・・・それより何してるんだこんな”欠陥だらけのマンション”でよ?」


隼人が唯の話を流しながら西野に尋ねた






「ここの住人からなにか良い証言でもって思ったんだけど・・・・・・・門前払いされちゃってて・・・・」







「まさか・・・・・あんたら”このマンションが欠陥住宅ですから何か怪しい点などありませんか”って尋ねたんじゃないだろうな??」



隼人が呆れ顔で尋ねる






西野と唯はただ黙っていることしかできなかった









「図星か・・・・・・・・ったく桜海学園って言っても勉強ができるだけでまったく応用力がねぇな・・・・・」




「なっ何よ!!じゃあそっちのほうはどうなのさ!!人相ならアンタのほうが悪いからぜったいー・・・・・・」




「オレはもう5人の証言をもらったぜ・・・・・」



隼人が得意満面な顔で言う






「どっどうして・・・・・・私たちは全然無理だったのに・・・・・・」




唯が驚きの声をあげる





「確かに一般人からそんなことを突然言われりゃ誰も相手になんかするはずはない、しかしこういう立場の人間なら可能になる・・・・・・」



隼人は一枚の名刺を差し出す










泉坂新聞 記者   新城 彰








「こっこれってどうやって手に入れたの!?」



これは確かに本物の名刺だった







「それは言えないね・・・・・・・・でもその名刺を利用すれば取材だと偽ってベラベラと話してくれる・・・・・・・まぁ自尊心の強い人間ならどんな些細なことでも教えてくれたよ・・・・・」



そういいながら西野の手から名刺を取り戻した






「・・・・・で?何か収穫は?それだけ”取材”できたんだから当然何か分かったんでしょうね??」






「あぁ・・・・・・天地建設の人間は設計図の偽造だけでは飽き足らず手抜き工事までしているみたいだな・・・・・・・案の定、床が傾いていたりと問題だらけだ・・・・・」








「やっぱり・・・・・・・やっぱり天地建設は野放しには出来ない!!」



西野が力強く言った






「まだまだ叩けば沢山ホコリがでそうだな・・・・・・・・」



隼人がマンションを下から見上げながら言った

















「ところで設計図は?あれがなければ意味がないんでしょ?」


西野が尋ねたが隼人は無言で自分の路駐していた車に乗り込んだ






「大丈夫・・・・・手は打ってあるさ・・・・・・・・それよりこれから真中達のところに行くけどあんたらも来るか?」



運転席の窓を開けながら隼人が言う







「ううん・・・遠慮しとく・・・・・・・・今行っても何の役にも立たないし・・・・・・・・」



「そうか・・・・・・・・・・・・じゃ」




そう言うとエンジン音を響かせながら車はどこかへ消えていった


[No.225] 2006/10/27(Fri) 18:26:44
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