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忘れられない想い (親記事) - なると


西野「それじゃカンヌで待ってる!」





真中淳平、西野つかさの二人の恋はお互いの意志により自らへの夢のために一時中断された。



真中「(はぁ〜、行っちゃったか・・・・。って何弱気になってんだ!お互いの夢のためだ!しっかりしなくちゃな!とにかく今は映画だ映画!)」



西野「(淳平君、さよなら・・・。っじゃなくて、またね!次に会う時はもっとおいしいケーキ食べさせてあげるからね!)」



こうして二人は夢へ向けて新たな、大きな一歩を踏み出した。











黒川「真中淳平」

真中「はい!」


今日は泉坂高校の卒業式。西野とのこともあり意志も固くなったのだろう。淳平は立派な返事をした。



そんな淳平をただ見つめる子が一人いた。


東城「(真中君・・・。)」


東城綾。淳平への想いはつかさにも負けず劣らず、一途に淳平に恋心を抱いていた。ただ、タイミングが悪かった。少しだけ遅かった。



教頭「答辞。卒業生代表、東城綾」



東城「はい」

真中「(東城・・・。)」
東城「三年前の今頃〜〜〜〜〜私の宝物です。」
※中略原作通り



式場全てを感動させた答辞を読み終えた。そして笑顔で見つめる先にあるのは・・・・



東城「(真中君。今までありがとう。)」

真中「(え!?東城おれを見てる!?)」

この笑顔にどんな想いが詰められていたのか淳平は知るよしもなかった・・・








「卒業おめでとーう!!」


思い出残る映研部室ではお別れ会が開かれていた。



みんなそれぞれ思い出にふけている。



さつき「真中〜!あたしと一緒に京都まで来てー!」

真中「ちょっ!さつきっ!離れろって!うぐ、ぐるしい〜」

さつき得意の胸攻撃。これでなんど死にかけたことか。


美鈴「北大路先輩!真中先輩が死んじゃいますよ!?」



苦しさ(気持ち良さ?)のあまり倒れている真中に綾がかけよる。



綾「真中君、平気?」

真中「へ、へい・・・・!?」

綾「ん?どうしたの?」

真中「い、いやなんでもないよ。ありがとう東城。(君のいちごパンツが見えてましたなんて言えねーって!)」


外村「こんなことももう最後なんだぞー真中。」

外村がニヤニヤ顔で真中に耳打ちした。

真中「(そっか。さつきの胸も、東城のいちごパンツももう最後なんだ。って何考えてんだおれは!)」





黒川「とにかく三年間よくやった!ご苦労!解散!」

小宮山・外村「みんなまたなー!」

ちなみ・美鈴「映研は任せてください!」

さつき「真中ー!あたしの事忘れんなよー!」

真中「おぅ!またいつか会おうぜ!」












小宮山「真中、帰ろうぜ!
真中「あ、わりい小宮山、おれ寄りたいとこあんだ!先帰っててくれ!」











真中「ふぅー!やっぱり気持ちいいなここは!」


真中が最後に来たかった場所。屋上。



「ガチャ」

真中「ん?誰が来た!?」


[No.308] 2007/05/05(Sat) 00:53:28
Re: 忘れられない想い (No.308への返信 / 1階層) - なると


東城「ふふ。やっぱりここにいたんだね。下駄箱にまだ靴があったからここかなって。」

真中「あ、ああ。最後にここにきておきたかったからさ。」

東城「真中君。ホントに今までありがとうね。わたし、真中君がいてホントに楽しかった、そしてなにより、変われた!」

真中「そんな、いいってお礼なんか!俺こそ東城がいてホントに良かったよ!東城のおかげてここまでこれたんだし!ありがとうな!」

東城「う・・・ん。」

真中「(え?泣いてる?)」

東城「中三の卒業式の時もこうして屋上で会ったよね。これってやっぱり・・う・・・めいなのかな?」

真中「え?ゴメン、最後よく聞こえなかった。」

東城「あのとき・・・・・・・・れば良かったのかな。」

真中「とう・・じょう?」
とうとく泣き出してしまった。

東城「あのときちゃんと想いを伝えておけば良かったのかな。そうしていればこんなに辛い想いせずに済んだのかな。」

真中「(この学校にこれたのはこの子のおかげ。そしてこの子はおれのためにこの学校にきてくれた。この子からはたくさん幸せを貰った。なのに、なのに、なんでおれはこの子を、東城綾をこんなに苦しませてるんだ。)」

東城「ゴメンね。この前ちゃんとあきらめるって言ったのに。でも、やっぱりこの想いだけは忘れられない。忘れらるなんて無理だよ真中君。こんなに好きなのに。」

かつては西野よりも想いを寄せていた子にここまで本気の想いを伝えられた真中はとうとう折れてしまった。

真中「東城!!」

東城「え?真中く・・・・」

「ギュウ」

東城「真中君。」

真中「ん?」

東城「すごく温かい。真中君の胸の中。」

真中「東城、ゴメンな。今まで淋しい想いさせて。」
東城「いいんだよ。真中君は悪くないよ。わたし、悪い子だね。てへっ」

真中「(か、可愛い・・・)」

東城「それより真中君覚えてる?中三の時わたしが、『わたしも思い出ほしいな』って言ったのを。それでね、あの時はなにもなかったから・・・・」

真中「あーあったなーそんなことも!あんときせっかくいいムードだったのに小宮山に台なしにされたんだよなー。おれはキスしたかったのに!・・・・あ!」
東城「え!?」

真中「(やべー思わず本音が)」

二人の顔は真っ赤だ。



東城「真中君!」

東城は真中を呼びゆっくりと眼をつむる。

真中「東城。」













高校最後の日の屋上


夕日でできた二人の男女の影が


ゆっくりと重なった


そして決して許されない恋が始まろうとしていた。


[No.309] 2007/05/05(Sat) 02:29:06
Re: 忘れられない想い (No.308への返信 / 1階層) - なると


「チュッ」


一瞬だった。でも、今度こそ正真正銘のキス。



今までに何度か『キスのようなもの』はしたことがあった。

部室でたまたま唇がかすったり、つまづいて倒れたところにたまたま唇があったわけではない。相手が眠っている間に自分の意志だけで勝手にしたわけでもない。



今やっと二人の想いが通じ合ったのだ。



東城「えっと、その・・・い、今のはキ、キスだよね?」


俯きながら恥ずかしそうに言う。


真中「あ、ああ。今のこそ本当のキスだよ。」



東城「良かった。初めては・・・ファーストキスは真中がいいってずっと想ってたから・・・今までにもいろいろあったけど、今度こそちゃんとしたキスだよね?ありがとう真中君。」



真中「いや、えっとその、おれもうれしいよ。東城のファーストキス貰えて。ありがとう。」



東城「(聞こうかな・・・怖いな・・・でも、やっぱり知りたい!)」


東城「ま、真中君は・・・・」


真中「ん?」


東城「初・・・めてだった?」


東城「(聞いちゃった・・・怖いよぉ)」


真中「い、いや、おれの初めては、っていうかおれが自分の意志で初めてキスしたのは・・・」


東城「西野・・・さん・・・」


真中「う、うん。」


東城「(そうだよね。当たり前じゃん。西野さんは真中君の彼女なんだから・・・・)」


真中「東城、ゴメンなホントに。おれいつも東城を傷つけてばかりで。今のキスだって余計に傷つけるだけだってわかってたんだけど、東城がすごく淋しい顔してたから。って都合良すぎだよなおれ。サイテーだな。」


東城「そんなことない!そんなことないよ真中君。わたしは幸せだったよ真中君と居れて。真中君がたくさん希望をくれて、真中君がたくさん励ましてくれて、真中君がたくさん楽しませてくれて。ホントに幸せだったよ・・・サイテーなんかじゃないよ。真中君がいなかったらあたしはずっと地味でつまらない毎日を過ごしてた。そんなあたしに光をくれたのが真中君なの。真中君はあたしのヒーローなんだよ!そしてそんなヒーローにあたしは初めての恋をした。ただそれだけなの!だから自分のことそんなに悪く思わないで!」

東城はいつの間にか泣いている。


真中「東城、ありがとう。」


真中も涙目だ。


真中「おれも・・・おれもやっぱり忘れられないよ東城のこと。三年間ずっと東城が好きだった。おれの初恋は東城なんだ!」


東城「え!?」


驚きを隠せない東城。


真中「嘘じゃない!東城が好きだった。ずっと。けど・・・・西野も同じくらい好きだった。二人に差なんてつけられないんだ。」


東城「そうだったんだ・・・・良かった。あたし、真中君はあたしのこと脚本家としてしか見てない気がしたから。」


流れ落ちる無数の涙。すると東城が思いもかけない事を言い出す。













東城「真中君!あたしを愛して!あたしだけを見て!」


[No.312] 2007/05/07(Mon) 01:45:32
Re: 忘れられない想い (No.308への返信 / 1階層) - なると



真中「(東城・・・おれは・・・)」


真中「(おれには・・・西野が・・・でも・・・)」


東城「ゴメンねっ!今のは気にしないで!あたしったら何言ってるんだろ。真中君には西野がいるもんね!」

無理に笑顔を作ってるのがばればれだ。小学生が見ても不自然だと気付くだろう。東城とはそれほどまでに純粋なのだ。


真中「東城、その・・・西野は今は彼女じゃないんだ。」


東城「え!?」


真中は西野がパリに行き、パティシエを本気で目差すこと、帰ってくるのは四年後という事など西野との関係は白紙になったことを話した。






またの再会を誓った事以外は・・・・・・



真中「だ、だから・・・・・今は東城のそばに居てあげられるかも・・いや、おれも東城と居たい。」



東城「ほ・・・んとに?」


真中「ああ。おれはもう、東城が悲しむ姿見たくないんだ!また今までみたいに一緒に映画みたりしたいんだ!」



この時の真中の内心ほど複雑なものはないだろう。西野の悲しむ顔が頭に浮かび、そしてそれは目の前の東城と重なる。



東城「両想い・・・・だね。」


涙ながらの満面の微笑み。とてもかわいらしい。



真中「ああ。」



そして、二人は再び抱き合う。



もう二人を邪魔するものはない。



忘れようとしていた想い。


しかし、決して忘れられなかった想いが、今二人を結び付けた。



二人初めて出会った『屋上』という場所で。









真中「帰ろっか!」



東城「うん!・・・あ、ちょっと待って!」



真中「何だ?」



東城「ホントに良い思い出ありがとうね真中君。今日の事は一生忘れないけど、やっぱり記録にも残しておきたいの!だからこれっ!」


東城の手にはインスタントカメラがあった。



真中「写真かぁ!撮ろうぜ!」



東城「いくよ〜はいチーズ!」




「チュッ」

「パシャッ」



真中「とっ、東城〜!?」




東城「えへっ!ほっぺにチューしちゃった!真中君大好き〜!」



積極的な東城もこれまた可愛い。








こうして二人の高校最後の放課後は幕を閉じた。














真中「これで、これで良かったのかな・・・・













西野・・・・・・・」


[No.313] 2007/05/08(Tue) 21:04:34
Re: 忘れられない想い (No.308への返信 / 1階層) - なると



「トゥルルルル♪トゥルルルル♪」

「ガチャッ」


外村「はいこちら外村ですが〜」


真中「あ、外村?」


外村「なんだ真中か。どした?」


真中「その〜おれ、東城と付き合うことになった!」

外村「おぉやったじゃんか真中!って、何〜!お前今度はつかさちゃんを傷つける気か?」


真中「いや、そのそれについて外村に相談したいんだよ!明日会えないか?」


外村「ふむ、なんかわけありらしいな。わかった聞いてやるよ!」








真中「・・・〜ってことで、また明日な!」

「ガチャ」













真中「(西野・・・おれは西野の本当の気持ちがわかんないよ。)」



真中「とりあえず今日は考えるのよそう。今日は疲れたしな。それにしても、東城・・・可愛いかったな。てか・・・眠い。。。」













「・・・・ぺいくんっ」


真中「(ん、何だ?)」


「・・・んぺいくんっ」


真中「(こ、これは!?・・・・西野?)」


西野「淳平君っ!聞いてる?」


真中「に、西野なんで日本に!?」


西野「もう!何意味わかんない事言ってるの!?」


真中「(あ、そうか、これは夢だ・・・)」


西野「熱でもあるのかな?」

顔を近づけそっとおでこに手を置く西野。


真中「西野はやっぱり可愛いな〜(はっ!思わず本音が!あ、いいのか夢なんだし。)」


西野「もう!やだ淳平君ったら!恥ずかしいだろ!」

真中「西野、大好きだよ。一生西野を愛していく。(夢だし、いいよな?それに、嘘じゃない。嘘じゃ・・・)」


西野「嘘つき。」


真中「え!?嘘なんかじゃ・・・」


西野「じゃあ、その人は何?なんで隣に東城さんがいるの?」


真中「えっ?と、東城〜?(なんだよこの夢は、はやく覚めてくれよ。)」


東城「真中君。さっきの言葉は本当なの?一生愛していくのは西野さんなの?今日の屋上でのことは全部嘘だったの?」


真中「い、いやそのなんていうか・・・(何またごまかそうとしてんだおれは。駄目だ。ちゃんと伝えなきゃ。)」


真中「ゴメンっ!!・・・・・西野!」


西野「・・・・え?」


真中「西野のことは本当に愛してる。けど、今は東城を愛していきたいんだ。西野はパリに行くんだよね?おれ怖いんだ。いつか西野がおれのこと忘れちゃうんじゃないかって。今までずっとそばにいた君が急に目の前からいなくなることにおれは耐えられない。でも、東城はこれからもそばにいてくれる。だから、だから今は東城を守っていきたい。本当にゴメン西野。」



いつの間にか夢だと忘れている真中。しかし珍しく立派に言い切った。



西野「いいんだよ。」


真中「え?」


西野「そのほうが二人にとっても幸せだろうし、わたしだって淳平君のことずっと忘れないでいられるか不安だし・・・だから、二人で頑張って幸せになってね!」


淳平のことを忘れられないでいられるか不安なんて言葉はもちろん嘘だろう。

そして無理矢理作った笑顔はどこかぎこちなく、寂しさを感じさせるものでもあった。


東城「西野さん・・・・」

西野「いいのよ東城さん!東城さんみたいな美人が恋しないなんてもったいない!」


ここでも作った寂しい笑顔。東城はそれに気付いている。


東城「西野さん、でも・・・」


西野「東城さん!あんたもはっきりしないんだから!そういうとこ淳平君に似てるねっ!好きなんでしょ?淳平君のこと。だったらいいじゃん!両想いだよ!」

三度目の悲しい笑顔。さすがの真中もそれに気付く。

真中「西野っ!おれは・・・んむっ」


真中の口を塞ぐ西野。


西野「それ以上何も言わないで!あたし、パリに行けなくなっちゃうよ。だからね、最後のお願い!握手してっ!」



「ギュッ」




西野「良かった。これで心おきなくパリに行ける。あっ、飛行機乗り遅れちゃう!じゃああたし、行くね。バイバイ・・・ぺいくん・・・」


ホントはまだ飛行機まで時間はあった。だが二人に見せたくなかった。悲しみの涙を・・・・


真中「ちょっ、待てよ西野!」


東城「行かないで真中君!もうあたしのそばから離れないで!」


西野「(サヨナラ淳平君・・・・)」


真中「(西野・・・にしのぉー!!)」
















「にしのー!!」



「ボカッ」


真中「いってぇな!何すんだよ!」


真中母「あんた馬鹿じゃないの?朝から西野ー!西野ー!って。西野さんならパリでしょっ!まったくもう。それより、あんたが起こせって言ったんじゃない!外村君と会うんでしょ?」

真中「(あっ、そうか。夢だったんだ。それにしてもリアルな夢だったな。)」

真中母「ボーッとしてないで早く朝ごはん食べて行ってらっしゃい!」













「ピンポーン」


[No.314] 2007/05/08(Tue) 22:50:12
Re: 忘れられない想い (No.308への返信 / 1階層) - なると


「はーい」


真中「(げっ!これは美鈴の声)」


真中「あ、真中です。」


美鈴「なんだ、あんたか。」


真中「なんだとはないだろ!なんだとは!ったく可愛くねーな!」


美鈴「そりゃ西野さんの可愛さには負けるけどねっ!モテ男君っ!」


真中「(まずい。こいつに昨日のこと知られたら・・・殺される)」


美鈴「まぁいいやっ!どーぞ上がって。」


真中「お、お邪魔します。」


外村「よっ真中!」


真中「おっす!」


外村「さっそくおれの部屋へ来いよ!」




「ガチャ」



扉の向こうはまさに楽園そのものだった。外村が三年かけて集めた美少女達の写真が部屋中張り巡らされている。



真中「す、すげぇー」

思わず感心してしまう真中。


外村「なっ?なっ!すげーだろ!」


外村「それにしても、やっぱこの二人は飛び抜けて可愛いよな。つかさちゃんと、東城。そんな二人がなんでこんな普通の男に惚れるんだか。」


真中「わ、悪かったな普通で!」


外村「冗談だよ!」



「ハハハハハ!」

笑い合う二人。ホントに仲が良いのだろう。


外村「まー、真中、お前には特別にこいつを見せてやるよ!」


真中「なんだ?」


外村「こいつぁすげーぜ!」


そこには一冊のアルバムがあった。


真中「『外村コレクション(マル秘Ver)』!?」


真中「なんだよこれ?」


外村「まぁいいから開けて見てみろって!」


真中「・・・・・・」













真中「ブハーッッ!」

勢いよく鼻血を噴き出す真中。


真中「そ、外村これ・・・・」


外村「そう!おれが一つ敷かないこの命を何度もかけ撮ったスペシャルな写真達だ!」


自信満々に言う外村。しかしこれは間違いなく犯罪である。その内容とは・・・・・・・




真中「さ、さつきやっぱりすげぇー」

さつきのブラ姿。部室で真中を襲ったときに外村がこっそり撮ったのである。



外村「こんなのもあるぜ!」


真中「どれどれーっておいっ!!お前いつの間に。」

三年の文化祭準備のとき真中に差し入れを持ってきた西野が真中とキスしようとしている写真。



外村「さらにはこんなのも!」


二年の合宿の時真中と東城が裸になり発情した真中が東城を押し倒した写真。

※二人はやってはいません


真中「そ、外村・・・」


半ば呆れ気味の真中。しかし自分がしてきたことの恥ずかしさに下を向いてしまう。


外村「何いまごろ照れてるんだって!まったく、恥ずかしいやつめ。」

自分は恥ずかしくないのだろうか・・・・



真中「うう・・・・・」


外村「そーいえば真中、相談はいいのか?」


真中「あ、そっ、そうだった!」


真中「それでな、外村・・・・・・・・・」












真中は西野がパリに行ったこと、それはお互いの夢の為であること、再会を誓ったこと、東城との屋上での出来事、そして今朝見た夢のことを出来るだけ詳しく話した。





外村「なるほど・・・やはり東城は真中を諦めなかったか。」


真中「やはり?


外村「お前な、自分ではわかってないだろうが、あの二人、西野つかさと東城綾は病的なまでにお前に惚れてるぜ。」


赤面する真中。


外村「まぁそんなことはドーでもよいとして、問題は『おれはどーしたらいい?』だろ?真中。」


真中「ああ、そうなんだ。俺、やっぱり東城のこと忘れられない!けど、西野のことも決して忘れられない!再会を誓ったんだ!ホント、ふざけたこと言ってるのはわかってる。こんな自分が腹立たしい。」


外村「お前、何にも変わってないな。」


真中「おれって、ホント駄目なやつだよな。」


外村「ああ、駄目なやつだな。ただ・・・・良いところも変わってないみたいだな。」

外村の発言に少し戸惑う真中。


真中「良い・・・ところ?」


外村「ああ、確かに一度はつかさちゃんを選び、パリ行った彼女との四年後の再会まで誓ったお前が、次は東城。結局、またどちらかの子を傷つけるのは目に見えてる。これじゃ今までと何にも変わってない。ただ、おれはお前には、目の前で悲しみ、淋しがってる東城を簡単にきってほしくはなかったんだ。だから、少しは安心した。後先考えないで目の前の子を幸せにしてあげようとする真中のそういうとこがおれは好きだ。」


真中「外村・・・ありがとう。」


外村「礼なんていらねーよ。ただ、勘違いするなよ。お前のとった行動は決して正しくはないんだからな!」


外村「まぁ、とりあえず今は東城のそばに居てやれ。」


真中「わかった。今は東城を大切にしていくよ。」


外村「いいか、このことは絶対つかさちゃんには言うなよ!そんなことしたらつかさちゃんの夢をぶち壊すことになるからな!恋には時に嘘も必要なんだ!ホントに二人を幸せにしたいのなら自分を汚くしろ。」


真中「わ、わかった!」


外村「とりあえず自分の思うように東城に接してみろ!幸い、西野はパリにいるんだし自分の気持ちをもう一度確かめてみるんだな!そのうちきっと何か見えてくるだろう。頑張れよ真中!」


真中「外村‥‥ありがとう。」


外村「ああ、礼なら東城のセクシーショットを頼むよ!」


真中「お、おうわかった!って、エェ!?」









こうして真中の恋の相談は終わった。




真中「じゃっ!外村また!」


外村「またいつでも来いよ!じゃあな!」













外村「(あ、夢の事話さなかったな、一番大事な気がしてたんだが・・・・まぁいいかっ)」


[No.315] 2007/05/09(Wed) 23:59:48
Re: 忘れられない想い (No.308への返信 / 1階層) - なると




その頃東城家では




正太郎「なぁねーちゃん。なんかいいことあったのかよ?やけに嬉しそうだけど。」


綾「そ、そんなことないわよ!いいから早く宿題終わらせなさい!」


綾「(ホントはあったんだ!いいことが。とってもとってもうれしいことが。)」


綾「(真中君。好き。もうあたし、迷わないよ。うじうじしないよ。自分に素直になるって決めたから。)」


綾「(それと・・・・西野さん。ホントにごめんなさい。真中君は別れたって言ってたけどまだお互いが深く愛し合ってるのはわかってる。でも、なんでかな?あんまり罪悪感湧かないんだ。真中君が好きって言ってくれたから、ギュッと抱きしめてくれたから・・・かな。)」


綾は改め真中が好きということを思いふけていた。













そしてパリでは




日暮「つかさー準備できたか?」


つかさ「ハーイ!できました!」


日暮「おっ!?気合い入ってんな!」


つかさ「ハイ!夢の為ですから!」


日暮「夢か。頑張れよ!坊主もきっと立派な姿で待ってるだろうよ!」


つかさ「ハイ!頑張ります!淳平君の為にも!」


日暮「よし!いい笑顔だ!」


つかさは張り切っていた。日本で何が起きているかも知らずに・・・・













淳平「今は自分の思うようにやってみろ!・・・・・か。」



淳平「とりあえず東城をデートに誘ってみっか。」


『明日映画でもどう?』


綾「あ、真中君からだ!何かな?・・・・・・!?これって、、デートのお誘いだよね?・・・・嬉しいな。」


綾『もちろん行きたいな!』


淳平『じゃあ10時に駅前な!楽しみにしてるよ!じゃあまた明日!』















翌日駅前



淳平「よし!15分前行動!これも西野のおかげだな!」


淳平「(西野、パリでうまくやってんかな?ちゃんとしたとこに住んでんのかな?)」


「・・・なか君。」


淳平「(変な男に絡まれてないかな?西野の可愛いさは世界的にも通用しちゃいそうだから不安だ。)」

「真中君!」


淳平「(って、いつのまにか西野のことばかり考えてた!やっぱ西野のこと気になっちまう!けどだめだ!今日は東城のことだけ考えよ!)」


綾「もう!真中君ったら!!」


淳平「あ、あわわわ!ゴメン東城、おはよう!」


綾「何か考え事でもしてたの?何度も呼んだのに。」

淳平「ホントゴメン!たいしたことじゃないから!」

綾の手をとり謝る淳平。そして赤くなる綾。

綾「あ、い、いいの!ちょっと拗ねてみただけなの。それくらい真中君の事・・・す・・」


淳平「東城?」


綾「(自分に・・・素直に。)」


綾「好きだから!!・・・・きゃっ、何言ってるんだろうあたし。恥ずかしい。」

やっぱり恥ずかしい。自分で言っておいて真っ赤になる綾。でもちゃんと言えた。とてもかわいらしいそのしぐさは確実に淳平のハートを射ぬいた。


淳平「と、東城。おれもだよ!おれも好き!さっ、行こうぜ!」


綾「うん!」





手をしっかり握って走りだす二人。その姿は誰が見ようとも『カップル』だろう。








淳平「あー感動したー!」

綾「ホントだね!あたし泣いちゃったよ。」


二人が見た映画は恋愛物。ストーリーはいたって単純でありきたりなのだが純粋な二人にとってはちょうどよいものであった。


綾「真中君はどのシーンがよかった?」


淳平「おれはやっぱクライマックスの屋上で抱き合うシーンだな!じーんときた。二人の想いが通じ合った瞬間!たまんないね!東城は?」


東城「あ、あたしもそこかな。抱き合ってそのあとキスして・・・・・」


綾がじっと淳平を見つめる。

恥ずかしさまじりに何かを求めているようなその愛らしい瞳に吸い寄せられる淳平。


淳平「東城・・・」


すっと顔を近づける淳平。


綾「真中君。」


目をつむる綾。



「チュッ」



綾「ありがとう真中君!」

綾にはもはや迷いなどない。ただひたむきに淳平を愛する。その喜びに目覚めたのだ。それでもまだ多少の恥じらいはある。いやあったほうがいい。それが綾なのだから。


綾「真中君・・・」


淳平「東城・・・・」


『だーいすきっ!』


[No.316] 2007/05/12(Sat) 00:54:12
Re: 忘れられない想い (No.308への返信 / 1階層) - なると




そんなこんなで一ヶ月近くがたった。




淳平は朝からバイトをしている。角倉の紹介で映画関係のアシスタント(まぁ雑用にすぎない)をしている。雑用しながら映画の勉強をしている。


一方綾は、慶法大学に進学し順調に文学を学んでいる。そして相変わらず彼女が書く小説は天性のものを感じさせる。




そして夕方以降は暇さえあれば二人は必ず会う。



そんな幸せな日々を過ごしていた。



そして今日は





5月10日












午前10時駅前






綾「真中君!おはよう!」

淳平「おはよう東城!」


綾「誕生日おめでとう!真中君!」


淳平「ありがとう東城!」


二人は淳平の誕生日を祝うデートをしていた。



綾「じゃあ、真中君。今日はあたしに任せてね!」





今日は綾が淳平をリードするらしい。といっても二人がまずいくとしたらあそこしかないだろう。













淳平「あ〜楽しかった!てかおれあの映画前からかなり観たくてさー!ありがとな東城!」


やっぱり映画。


綾「よかった楽しんでもらえて!あたしたちやっぱり気が合うね!」


照れながら言う綾。





綾「じゃあ次は〜」













淳平「カ、カラオケ!?」

綾「あ、ごめんなさい!嫌だった?」


淳平「ち、違うよ。そうじゃなくて、東城確かカラオケものすごく苦手なんじゃ・・・・・」


綾「あのね真中君・・・・練習したんだ。だから、恥ずかしいけど、行こっ!」

顔を真っ赤にしていう綾。

淳平「(東城、可愛い。可愛すぎる。)」








二人はたくさん歌った。綾も淳平とだからそれほどまでに恥ずかしくはなかったのだろう。


綾「(真中。上手だなぁ。なんかカッコイイ。)」


淳平「(てか東城、苦手とかいいつつ普通にうまいっての!おれよりうまいよ・・・汗)」













そのあともゲーセンでプリクラを取ったり、(実は二人とも初めて)ファミレスで軽食をとったりと、楽しいデートの時間を過ごした。





綾「もう8時かぁ。帰ろっか真中君!」


淳平「そうだな!」


二人は帰路へとついた。













綾「よかった。」


淳平「え、何が?」


綾「真中君の誕生日祝えて。もうこんなこともできないって一度は思ったから。でもね、今こうして隣に真中君がいてくれてすごく幸せだよ。」

ポン、と頭を淳平の肩に寄せる綾。


淳平「おれも東城に祝ってもらえてすごく幸せだった!ありがとう!」



綾「うん!!」



淳平「あ、もう東城ん家か。(あれ、もう9時近いのに電気がついてないな)東城、今日は楽しかったよ!じゃあ!」



綾「・・・・・・・」






綾「ま、待って!真中君!あの・・・・誕生日プレゼント。渡してないよね?家にあるんだ。だから、その家に上がってかない?」


淳平「ま、まじでぇ!?」

綾の思いがけない発言に思わず興奮してしまう淳平。

淳平「じゃ、じゃあお邪魔します!」


綾「どーぞっ!」



玄関に入ると、そこにはあるはずのものがない。



家族達の靴だ。



淳平「(靴がない。家族いないのかな?あ、だから電気もついてないんだ。ってことは・・・・・・・・・・・東城と二人きり!?)」


綾「家族はみな旅行に出掛けてるんだ。」


淳平「ふ、ふーん。そうなんだ。(東城と二人きり!東城とふたりきり!あんなことやこんなことを・・・・・)」


淳平の悪い癖。妄想爆発。

綾「えっと、プレゼントなんだけど・・・・」


淳平「う、うん。(『あたしの・・・・・初めてじゃ・・・・・嫌?』なんて言うのか?東城!)」




言うわけがない。



綾「ケ、ケーキなんだけど・・・・食べてくれる?」

淳平「(そうだよなぁー、んなわけないよなー。って東城がおれのために手づくりケーキ作ってくれたんだ!嬉しいことじゃないか!)」


淳平「もちろんさ!食べる食べる!」



綾「よかった!あたしね、少し練習したんだよ!ケーキ作り!じゃあ用意するね!」


淳平「ケーキか・・・・・」



ふと、一瞬淳平の頭の中に誰かがよぎった。



綾「準備完了!真中君誕生日おめでとう!吹いて!」

ケーキの上には19本のロウソクが立てられている。


淳平「っふぅ〜!いただきますっ!」




淳平「(あれ?なんだろう・・・この感じ。何かが違う。何かが・・・・)」

綾「おいしく・・・・なかった?」


沈黙している淳平を見て不安を隠せない綾。


淳平「うまいっ!おいしいよ東城!ありがとう!」


綾「ホントに?」


淳平「あーホントさ!」


綾「よかった・・・・」


いきなり泣き出す綾。


淳平「ど、どうしたんだよ!?」


綾「西野・・・さん。」


淳平「え?」


綾「真中君の頭の中から西野さんを忘れさせたかったの。ほら、西野さんカラオケとかケーキとかものすごく上手だったから。あたしもそれができれば真中君はあたしだけを見てくれるかなって。」


淳平「(だから、苦手なカラオケを・・・ケーキもホントに上手になっていたし。でもゴメン東城!やっぱり違うんだ。西野が作るケーキはそりゃもう絶品で、忘れるなんて無理なんだ。もちろんおれが西野を好きな理由はケーキが上手だからなんかじゃないけど。どのみち西野を忘れるなんて無理だよ。ゴメンな東城。ちゃんと答えだすから。)」


綾「なーんてね!」

さきほどとは変わってニッコリ笑う綾。その目はまだ涙ぐんでいるが。


淳平「え?」


綾「いーんだよ真中君!じっくり考えて答えをだしてね!あたしは今こうして真中君といられるだけで充分すぎるくらい幸せだから!変なこと言ってごめんなさい!」


相変わらず優しい綾。その優しさは更に淳平を引き寄せる。



淳平「ありがとう東城。何度もいうようだけどこれはホントだから。おれは東城綾を愛してる!」


綾「うんっ!」





このあとは複雑な話しはやめ他愛のない話しを一時間ほど交わした。




淳平「あ、もうこんな時間か。おれ帰るよ東城!」



10時を回っていた。


綾「う・・・ん。バイバイ真中君。」


淋しそうな顔をする綾。綾自身気付いてはいないのかもしれないが、綾の淳平への想いがここ最近異常に強くなっている。

高校時代溜めに溜め込んだ気持ちが溢れ出ているのだろうか。

そんな強すぎた想いが逆に綾自自身を弱くしている。
たった一日か二日会えなくなることに、目の前から淳平がほんの少しいなくなることに、耐えられなくなっている。


淳平「(ホントはおれももっと話してたいけど、東城と二人きりで自分を抑えられなくなるかもしれない。)」



淳平「じゃあ、おやすみ。」



ガチャっとドアノブをひねり外に出ようとする淳平。しかし、綾はとうとうおさまらない気持ちを行動に表した。



「ギュッ」


後ろから抱き着く綾。


綾「行かないで。」


淳平「ど、どうしたんだよ東城?またすぐ会えるって!」


「ギュウゥ」


さらに強く抱きしめる綾。

綾「もう一つプレゼントがあるの。」


なぜか顔が真っ赤な綾。



淳平「な、何?」


















綾「あたしの・・・・・・」














綾「は、は・・・・・」















綾「初めて・・・・・・」


[No.321] 2007/05/15(Tue) 00:15:17
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