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   君が好き はじめに - バーツ - 2007/10/18(Thu) 10:07:32 [No.554]
君が好き 第1話 「運命の転校生」 - バーツ - 2007/10/18(Thu) 13:06:46 [No.555]
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君が好き はじめに (親記事) - バーツ

この度小説を初投稿します、バーツと申します。
小説を書くのは初めてなので、誤字脱字、その他いろいろとあるかもしれませんが、一生懸命書いていこうと思います。
何卒、よろしくお願いいたします!


[No.554] 2007/10/18(Thu) 10:07:32
君が好き 第1話 「運命の転校生」 (No.554への返信 / 1階層) - バーツ

ここは泉坂市内のとある住宅街。いつもとなんら変わりのない朝。そして・・・

「だぁぁ〜!!寝坊した〜!!!!」

誰かの叫び声が近所中に響き渡る。

この男、真中淳平は、今日から高校の新学期だというのに、朝っぱらから何をやっているんだか・・・

淳平「・・・ヘックシュン!!あ〜、誰か俺の噂してやがるな?」

・・・何をやっているんだか・・・。

キーンコーンカーンコーン・・・

学校に着いた淳平は、教室ですでに朝のHRが始まっていると知り、気付かれぬよう後ろのドアからそっと教室に入った。

と、その時!!

黒川先生「真中ぁ〜!!新学期早々遅刻とは何をしているんだ!!たるんでるぞ!!」

ビシィィィ!!っと人差し指で指され、大声で叫ぶ黒川先生に、淳平の体は背筋をピンっと伸ばし

淳平「すいませんでした!!」

と深く頭を下げて謝った。

そして、頭を上げ前を向くと・・・

淳平「・・・あれ?」

今の光景を先生の隣でクスクスと笑う女子が目に入ってきた。

淳平「先生。その子・・・誰?」

見た目アイドル級、いや、それ以上の可愛さで、金髪のショートカットの女子がそこに立っていた。

黒川先生「ん?あぁ、彼女は・・・」

と、言いかけたとき

つかさ「私は西野つかさ。よろしくね!」

と、先生の言う言葉より先に話し出していた。

黒川先生「西野は神奈川からの転校生で、今日からこのクラスに入ったんだ。ちなみに、席は真中の隣だからな」

淳平「わかりました〜」

と言い、淳平は席についた。

黒川先生「それじゃあ西野も自分の席についてくれ」

つかさ「はい」

つかさも先生に言われ席につく。

淳平(西野つかさ・・・かぁ)

淳平はとても可愛い子が転校してきたと 、それしか思っていなかった。

しかし、この転校生西野つかさとの出会いが、今後の淳平の人生を大きく変えることとなるとは、淳平自身、まだ知る由もなかった・・・。





[No.555] 2007/10/18(Thu) 13:06:46
君が好き 第2話 「名前」 (No.555への返信 / 2階層) - バーツ

そして授業が始まった。

すると、つかさから声をかけられる。

つかさ「ねぇ」

淳平「えっ?なっ・・なに?」

突然のことに驚く淳平。

つかさ「あのさ、一緒に教科書見せてもらっていいかな?」

淳平「教科書?」

つかさ「うん。1時間目終わった頃に学校に届くことになってて、それまでないからさ」

淳平「そっか。んじゃちょっと待ってて」

そう言うと、淳平は机を近づけ、教科書を2人がちょうど見える位置においた。

つかさ「ありがとね」

二コッと笑うつかさに、淳平はドキドキしていた。

淳平(うわぁ・・・可愛いなぁ・・・)

そんなことを思いながら、淳平はつかさに話しかけてみた。

淳平「西野さんってさ、神奈川のどっから来たの?」

つかさ「坂上ってとこ。てかさん付けしなくて大丈夫だよ?」

淳平「わかった。転校してきたってことは、やっぱ親の仕事かなんかが理由?」

すると、つかさはいきなりどこか寂しそうな表情になり、

つかさ「うん・・・まぁ、それもあるかな・・・」

と答えた。

淳平はつかさの表情の変化に気づき、

淳平(・・・?・・どうしたんだろ・・・)

と思ったが、あえて何も聞かないことにした。

そして、この時のつかさの表情の本当の意味を知るのは、ずっと先のことである。

つかさ「そんなことより、真中くんって結構遅刻するでしょ?」

淳平「えっ!?いきなり何さ?」

つかさ「だって新学期になる日から普通遅刻しなくない?」

そして、つかさはさっきのことを思い出したのか、クスッと笑った。

淳平「今日はたまたまだって!まぁ毎日寝坊はするけど・・・」

つかさ「あはは♪真中くんおもしろいね〜。そうだ、真中くんは下の名前なんて言うの?」

淳平「俺?淳平だけど・・・」

淳平(名前なんか聞いてどうするんだ?)

つかさ「淳平くんかぁ。じゃあ今度からそう呼ぶね!」

淳平「へっ!?」

突然のことに驚く淳平。無理も無い。今まで女の人から名前で呼ばれることなんてないに等しいくらいだったのだ。しかも、相手は今日来たばっかの転校生。否応にもビックリするだろう。

つかさ「よし、決定〜!!よろしくね、淳平くん!!」

そう言って、つかさは淳平に笑いかけた。

淳平は、名前で呼ばれることに動揺したのか、はたまたつかさの笑顔にみとれていたのか、

淳平「あ・・・うん。」

と、なんとも素っ気無い返事をした。


[No.559] 2007/10/18(Thu) 18:14:15
君が好き 第3話 「周りの女の子」 (No.559への返信 / 3階層) - バーツ

キーンコーンカーンコーン・・・

1時間目の終わりを告げるチャイムが鳴った。

と同時に、クラスの生徒がつかさのもとに駆け寄ってくる。

つかさはいろいろ質問をうけているようだ。

淳平(うわっ・・西野人気あんなぁ・・・。まぁ、転校生で、しかもあれだけかわいけりゃ人も寄ってくるわな。)

淳平は、人が群がって来たので席を立ち、廊下に出た。

すると、

「よっ!真中!!」

後ろから声をかけられる。

振り向くと、そこには2人の男子が立っていた。

淳平「おう、大草!それに小宮山も!どうした?」

大草「お前のクラスに転校生が来たって皆騒いでいるもんだから、ちょっと偵察にな♪」

小宮山「真中〜!!!転校生は女の子か!?なぁ、どうなんだ!?」

大草と呼ばれた男子は、顔良し、頭良し、性格良し。さらにスポーツ万能という、まさに完璧なやつだ。

一方、小宮山と呼ばれた男子は、性格は悪くないものの、顔、頭ともに普通より多少劣っている、女好きの体育会系のやつだ。

淳平は、大草とは小学校から、小宮山とは中学校からの仲で、互いに親友と呼べる間柄である。

淳平「安心しろ、小宮山。転校生は女の子だよ。しかもとびっきりかわいいな」

小宮山は淳平の言葉を聞くと、教室のドアから中を食い入るように眺めた。

大草「で?そのとびっきりかわいい転校生の女の子はどこにいるのかな〜??」

大草も興味があるようだ。

淳平「ほら、俺の席の隣に座ってる金髪のショートの子だよ」

そう言うと、淳平はつかさのいる方を指差した。

2人は淳平が指差す方を見る。

大草「えっ?・・・あの子?」

大草はとても驚いた顔をしている。

恋愛経験豊富な大草にとって、多少かわいい子なら見慣れている。
しかし、今回はレベルが違いすぎたのだろう。口がポカンと開いたままだ。

小宮山にいたっては、すでに目がハートになっている。

淳平「あぁ。名前は西野つかさ。神奈川から転校してきたんだよ」

淳平が話し終えると同時に、小宮山が淳平に向かって大きな声で言った。

小宮山「おい真中!!!なんであんなかわいい子がお前の隣なんだ!!なんで俺のクラスに入ってこないんだよ〜!!!」

淳平は小宮山の迫力に後ずさりしながら

淳平「知るか!!俺にそんなこと言うなよ!!たまたまこのクラスに入って、偶然俺の隣の席になっただけだろうが!!だいたいそんなことどうだって・・・」

と言いかけたところ、

小宮山「よくないわい!!」

と、先に小宮山に言われてしまった。

小宮山「しっかし、なんで真中の周りにはかわいい子が集まるんだよ〜!!」

大草「確かにそうだよな〜。お前の周りにはあと2人、泉坂高校トップの美少女がいるからな♪」

大草が言い終わると同時に、淳平は急に後ろから誰かに抱きつかれた。

淳平「うわっ!?・・なんだ!?」

淳平はすぐさま後ろへ目をやる。

その光景見て、大草はクスクス笑いながら言った。

大草「ほら、話をすれば来たぜ?噂の美少女がさ♪」

そこにいたのは・・・


[No.561] 2007/10/19(Fri) 18:27:32
君が好き 第4話 「抱きつく女」 (No.561への返信 / 4階層) - バーツ

「真中〜!!久しぶり〜♪元気だった?」

淳平「ちょっ・・・さつき!!だっ・・抱きつくなよ!!」

さつき「なに、照れてんの〜??真中かっわい〜♪」

淳平(お前に抱きつかれたら、普通誰でもそうなるだろ・・・)

彼女は北大路さつき。淳平と1年のとき一緒のクラスになり、淳平の優しさに心奪われ好意を抱くようになった。豊満な体の持ち主で、活発的な、泉坂二大美少女の一人だ。

淳平に対してとりわけ大胆な面もあるが・・・。

さつき「あっ・・・次の授業体育だから急がなくちゃ!それじゃあ真中、また部活でねぇ〜!!」

淳平から離れそう言うと、足早に階段を降りていった。

淳平「はぁ〜・・・いい加減抱きつくのもやめてほしいよな〜」

大草「とか言って、本当は結構うれしいんじゃねぇの?」

淳平「なっ・・・んなわけあるか!!」


淳平(本当はすっごくうれしいけど・・・)

すると小宮山が、

小宮山「真中!!お前にはさつきちゃんがいるんだから、つかさちゃんには手を出すなよな!」

と言い残し、つかさの元へ向かおうとした。

だが、

大草「はい、ストーーップ!!もう次の授業が始まるぜ?早く教室に戻るぞ」

と言い、小宮山の制服を引っ張った。

小宮山「授業なんて関係ねぇ!!つかさちゃんと話せるなら俺はそれで・・・」

小宮山はまだ行こうとするので、

大草「それじゃ彼女も迷惑だろうが!!ほらっ、早く行くぞ!!」

今度は腕をつかみ、無理矢理引っ張っていった。

それを見て、淳平も教室に入った。

すると、

小宮山「あとでいろいろ聞くからな〜!!」

と言う小宮山の声が聞こえてきた。

淳平(あいつはホントしつこいなぁ・・・)

そしてようやく席につく。

つかさ「さっき話してたのは友達?なんか私の名前呼ばれたような気がしたんだけど・・・」

淳平「あぁ、そうだよ。かっこいい方が大草で、背が高いほうが小宮山っていうんだ。西野が転校してきたから、どんな人か見に来たみたい」

つかさ「そうなんだ。それより淳平くんってあんなかわいい子に好かれてるんだね♪女の子がいきなり抱きつくんだもん、ビックリしちゃったよ」

淳平「えっ!?そっ・・・そんなことないって!!あれはいつものことで・・・」

つかさ「へぇ、いつもなんだぁ!?」

淳平「あっ・・いや、そういうわけじゃ・・・」

つかさ「そういうわけってどういうわけ?」

淳平はもうなにも答えられなかった。

つかさ「でも、好きじゃないなら普通抱きつかないと思うんだけどなぁ・・・」

淳平「いや、ある意味あいつは普通じゃないから・・・」

と言い終わると、先生が教室に入ってきたので、2人は話をやめた。

淳平(好きじゃないなら普通抱きつかない・・・かぁ)

淳平はさっきのつかさの言葉が頭の中でずっとリピートされ、授業に集中できず、机に伏せてしまった。


[No.565] 2007/10/20(Sat) 21:47:35
君が好き 第5話 「小説女と写真男」 (No.565への返信 / 5階層) - バーツ

「・・じゅん・・・くん・・・・ぺい・・・」

淳平(ん?誰だよ、うるさいなぁ・・・)

つかさ「ったくもう・・・コラ!!淳平!!!」

淳平「うわぁ!?・・・なんだぁ!?!?」

つかさ「はぁ・・・やっと起きたね、淳平くん。」

淳平「えっ??あっ、なんだ西野かぁ。・・・って今何時だ!?」

つかさ「淳平くん寝すぎだよ!!もう4時間目終わっちゃったよ??」

そう言うと、つかさはクラスの時計を指差す。

淳平「えっ!?もうこんな時間なの!?」

淳平の言葉につかさは呆れた顔をしている。

つかさ「2時間目からずっと寝てたよ?まったく、学校に何しに来てるんだか・・・」

淳平「何しにって・・・部活しに来てるんだけど・・・。」

つかさ「でもせめて授業中くらいは起きてなよ!」

淳平「・・・努力します。」

つかさ「あっ、もう行かなくちゃ!!それじゃ淳平くん、また明日ね!!遅刻するなよ??バイバイ〜♪」

そう言うと、つかさは走って帰ってしまった。

今日は新学期初日なので、学校はお昼までなのである。

淳平「よし、俺も部活行くか!」

そして席を立ち、教室を出た。

部室につきドアを開けると、先に誰か来ていた。

「あ、こんにちは、真中君。」

淳平「おう、東城!早いな〜。まだ一人?」

東城「うん。まだ誰も来てないよ」

彼女は東城綾。淳平とは中3の冬に知り合い、さつき同様、淳平のやさしさに惹かれている。また小説を書く才能があり、彼女の書く小説に淳平はいつも感動している。黒のロングヘアーで、泉坂二大美少女の一人である。

淳平「そっか。それより小説のほうはどう?順調に進んでる?」

東城「う〜ん。あともう少しかな。」

淳平「そっか。俺出来上がるの楽しみにしてるから、頑張れよ!」

東城「うん!」

2人で楽しそうに話していると、部室に誰かがやってきた。

「お前らやけに早くないか〜?まさか、秘密の密会でもしてたんじゃないだろな〜??」

淳平「外村!!秘密の密会ってなんだよ!?部活しにきたんだろうが、部活!!」

外村「わかってるって〜。んな大声出すなよな〜。」

こいつは外村ヒロシ。学年一の秀才で、美少女の写真を撮るのが趣味。

外村「それよりこの写真見てみろよ」

淳平「どれどれ・・・ってこれ西野じゃねぇか!!いつの間に撮ったんだよ!?」

外村「さっき廊下すれ違った瞬間に撮ったんだよ。まさか転校生がこんなにかわいいとは思わなかったな〜」

淳平(さすが外村・・・手が早いっつ〜かなんていうか・・・)

そしてすぐに部員が集まってきた。


[No.566] 2007/10/20(Sat) 21:56:19
君が好き 第6話 「お隣さん」 (No.566への返信 / 6階層) - バーツ

映像研究部。一年前淳平たちで立ち上げた部である。

今日はその集まりがあった。

淳平「え〜、まず今年の活動についてだけど・・・」

さつき「どうせまた映画つくるんでしょ〜??」

東城「新入部員も集めなきゃね。去年は5人で大変だったから・・・」

小宮山「かわいい女の子入ってくれないかなぁ・・・」

外村「そしたら写真がたくさん撮れるもんなぁ!」

淳平「まぁ基本的に映画は夏休み撮って、文化祭で発表するかな。新入部員は・・・ポスターでも作ってみっか」

外村「んじゃ今日の部活はこれにて終了〜」

そしてそれぞれ帰路についた。

淳平と外村は一緒に帰っていた。

淳平「なんで今日俺と帰り道一緒なんだ?」

外村「あぁ、俺この後街に女の子の写真撮りに行くからさ♪」

淳平「あ、そう・・・」

外村の言葉に軽くあきれる淳平。

外村「それより真中、つかさちゃん何か部活やるとか言ってたか?」

淳平「いや、言ってなかったと思うけど」

外村「じゃあさ、つかさちゃんに映研入ってもらおうぜ!!」

淳平「え、なんで!?」

外村「その方が映画が豪華になると思わないか?」

淳平「まぁ、確かに・・・(本当は写真撮りたいだけなんじゃねぇだろうな・・・)」

外村「だろ?じゃあ明日誘ってみてくれよ」

淳平「あぁ、わかった。誘ってみるわ」

そして外村と別れ、家に帰った。

玄関を開けると、いつもより靴が多いことに気づいた。

淳平(誰か来てんのかな?)

すると、リビングから声が聞こえた。

淳平はリビングへむかい、扉を開けた。

するとそこには・・・

淳平「にっ・・・西野!?!?」

つかさ「淳平くん!?なんでここにいるの!?!?」

淳平「だってここ俺んちだから・・・」

つかさ「えぇ〜〜!?ここ淳平くんちなの!?!?」

淳平母「あら、おかえり淳平。あんたつかさちゃんのこと知ってるのかい?」

淳平「知ってるっていうか、俺のクラスに転校してきたんだよ」

淳平母「あらそうなの?西野さん今度お隣に引っ越してきたから、今挨拶しにきてくれてたのよ」

淳平「隣!?!?西野んちが!?!?」

つかさ「そうみたいだね♪」

すると、つかさの母らしき人が、

つかさ母「あなたが淳平くんね?はじめまして、つかさの母です」

と挨拶をしてきたので、

淳平「あ、はじめまして、真中淳平です」

といいお辞儀をした。

つかさ母「礼儀正しい子ねぇ。つかさと仲良くしてやってちょうだいね」

淳平「はい、こちらこそよろしくお願いします」

淳平母「お母さんこれから西野さんとお茶しにいくから、あとのことよろしくね」

そう言うと、2人は出かけてしまった。

淳平「にしても、まさか隣に引っ越してくるなんてなぁ」

つかさ「私もびっくりだよ。隣が淳平くんちなんて思わなかったもん」

淳平「だなぁ。で、このあとどうする??」

つかさ「そうだなぁ・・・まだ来たばっかりだからいろんな所行ってみたいかも♪」

淳平「んじゃ街にでも行きますか!」

つかさ「そうだね。じゃあ早速行こう!」

淳平はすぐに着替え、2人は街へ繰り出した。

そしてふと思う。

淳平(ん?これはもしやデート・・・??)


[No.570] 2007/10/21(Sun) 20:20:40
君が好き 第7話 「2人の夢」 (No.570への返信 / 7階層) - バーツ

2人は街へつくといろいろなところを回った。

つかさはとっても楽しそうである。

それを見て、淳平も嬉しい気分になる。

淳平(西野かわいいなぁ〜・・・こんな子が俺の彼女だったらどれだけ嬉しいことか・・・)

ただ一つ困ったことがあった。

それは・・・

「おっ、あの子メッチャかわいくねぇか!?」

「でも隣の男普通すぎじゃね?」

「なんか釣り合ってないよな〜あの2人」

淳平(うわぁ〜・・・俺ボロクソ言われてるよ・・・)

淳平は周りの視線が痛かったのだ。

そして今、2人はとある喫茶店にいる。

つかさ「淳平くん、今日はありがとね!!」

淳平「いやいいって、俺も楽しかったし!!」

そしてふと、淳平はあることを思いだす。

淳平「そういえば西野って何か部活入ったりしないの?」

つかさ「う〜ん、まだ何も考えてないけど・・・」

淳平「ホント?じゃあさ、映研に入らない?」

つかさ「映研?」

淳平「あぁ。俺映画監督になるのが夢でさ!それで去年映像研究部ってのを立ち上げて映画つくったんだ!それで文化祭で発表したらすごく盛り上がってさ!!だから西野も一緒にやってみないか?」

つかさ「へぇ〜、おもしろそうだね!!でも私やりたいことあるんだよね・・・」

淳平「やりたいこと??」

つかさ「うん。私パティシエになりたいんだ!!だからケーキ屋でバイトしたいんだよね」

淳平「そっかぁ。でも部活っていったって、そんな毎日あるわけじゃないし、夏休みに映画撮るくらいだからさ!頼む、入ってくれないかなぁ」

つかさ「ん〜・・・じゃあ入ろうかな!でも、バイト決まったらそんなに顔出せないかもだけど、いい?」

淳平「マジ!?いや、そんなの全然大丈夫だよ!!それにバイト先なら俺いいところ知ってるし!!」

つかさ「えっ、ホント!?」

淳平「まぁな。んじゃ早速行ってみる?」

そうして2人はあるケーキ屋に入っていった。

「いらっしゃいませ〜!!」

淳平「こんにちは、日暮さん!!」

日暮「おっ、ボウズじゃねぇか!・・・ん?その子は?」

淳平「彼女は西野つかさっていうんだ。ケーキ屋でバイトしたいっていうから連れてきたんだよ」

つかさ「はじめまして、西野つかさです!」

日暮「はじめまして。バイトかぁ・・・うん、いいよ。最近人手が足りなくて困ってたところだしな」

つかさ「ホントですか!?ありがとうございます!!」

淳平「よかったな、西野!」

つかさ「うん!!」

日暮「じゃあ、今週の土曜にまた来てくれるかい?」

つかさ「はい、わかりました!」

日暮「よし、じゃあこれケーキ!家帰ったら食べてみて!!」

そう言って、日暮はかわいい箱に入ったケーキを差し出した。

つかさ「ホントありがとうございました!!」

そして、2人は家へとむかった。


[No.571] 2007/10/21(Sun) 20:26:52
君が好き 第8話 「あの人」 (No.571への返信 / 8階層) - バーツ

淳平の家についた2人。

まだ母親たちは帰っていないようだ。

淳平「とりあえず、ケーキでも食べるか!」

つかさ「そうだね!」

そしてケーキを食べ始める。

つかさ「おいしい!!こんなおいしいの初めて食べたよ!!」

淳平「だろだろ?日暮さん去年フランスでやったパティシエの大会で最優秀賞取ったんだぜ!?」

つかさ「えっ、本当に!?」

つかさはとてもビックリしている。

つかさ「でもなんで淳平くんは日暮さんのこと知ってるの?」

淳平「あぁ、俺のバイト先の映画館の館長がケーキ好きでさ。いっつもケーキ買いに行かされるもんだからよく会うんだ。それで知ってるわけ」

つかさ「へぇ〜、そうだったんだ。ってか淳平くん映画館でバイトしてるの?」

淳平「うん。そこの館長映画に関してはすごく勉強になること言うからさ。それにやってる映画も古いんだけどおもしろいし」

つかさ「ふぅん。淳平くんも夢に向かって頑張ってるんだね。そういう人ってかっこいいな〜」

つかさの言葉に淳平はドキッとする。

淳平「えっ!?そっ・・・そう?」

つかさ「うん。私はそう思うけどな♪」

といいつかさはニコッと笑った。

淳平「でっ・・・でも顔とか全然俺かっこよくないし・・・髪とかボサボサだし・・・」

つかさはクスッと笑い、

つかさ「人間中身だよ、淳平くん!いくら外見よくても中身よくなきゃ意味ないよ!」

と言った。

するとつかさは急に俯き、

つかさ「あの人もそうだった・・・」

とつぶやいた。

淳平「あの人?」

つかさ「えっ、あっ・・・なんでもないよ!気にしないで!」

淳平(あの人って誰だ・・・??)

淳平がそう思っていると、つかさは話題を変えてきた。

つかさ「そっ・・・そういえば淳平くん、携帯持ってる?」

淳平「まぁ、一応持ってるけど・・・」

つかさ「よかった。じゃあこれ、私のメールアドレスと電話番号!」

と言って、つかさは紙を差し出してきた。

淳平「あっ・・・それじゃ、これ俺のな」

淳平もつかさに自分のを教えた。

つかさ「ありがと♪あと人に教えないでね?知ってるの今のところ家族と淳平くんだけだから。じゃあまた明日ね〜!!」

と言ってつかさは帰ってしまった。

淳平(家族と俺だけ・・・)

淳平は軽く優越感に浸っていた。

そして、つかさのさっきの言葉を思い出す。

<<あの人もそうだった・・・>>

淳平(さっきなんでもないって言ってたけど、やっぱ気になるなぁ。誰なんだろ、あの人って・・・)

と、なぜかずっと考えていた・・・

その頃、つかさは・・・

つかさ(はぁ、危うく喋るとこだったよ・・・。でも淳平くん・・・雰囲気とか性格とかすごい似てるよなぁ・・・。頑張って忘れようとしてるけど・・・やっぱり思い出しちゃうよ・・・)

そしてつかさは目を閉じつぶやいた・・・

つかさ「優希くん・・・」


[No.572] 2007/10/21(Sun) 20:36:25
君が好き 第9話 「バイト先」 (No.572への返信 / 9階層) - バーツ

つかさが転校してきてから数日がたった。

今日は2人そろってバイトがある。

そのため、淳平とつかさは一緒にバイト先へ向かっていた。

つかさ「あぁ〜、緊張するなぁ・・・」

淳平「大丈夫だって!日暮さん優しいから心配ないと思うよ?」

つかさ「そうだといいんだけど・・・」

そうこうしているうちにつかさのバイト先へついた。

つかさ「おはようございます!!」

日暮「お〜、おはよう!今日からよろしくね!早速で悪いんだけど仕込み手伝ってくれないかな?」

つかさ「はい、わかりました!!」

淳平「西野〜、バイト終わったら電話してな!今日は俺午前中バイトだから一緒に帰ろうぜ!」

つかさ「でも遅くなっちゃうかもよ?」

淳平「大丈夫大丈夫♪そん時は映画観て時間つぶすからさ!」

つかさ「わかった。じゃあまた後でねぇ!」

そう言うと、つかさは厨房へ入っていった。

そして、淳平も映画館へ向かった。

淳平「こんにちは〜!館長来ましたよ〜」

すると、向こうから背の低いおじいさんが現れた。

館長「お〜、淳平。今から上映するから手伝ってくれい!」

淳平「わかりました〜」

映画館のバイトはいたってシンプルで、上映前の準備と上映後の掃除だけである。

なので、上映中は何もすることが無く、淳平はいつも映画を観ていた。

淳平「しっかしこの映画館は閑散としとるな〜。マジで経営大丈夫かよ・・・」

館長「うるさい!大きなお世話じゃ!!映画終わったならさっさと掃除してこい!!」

淳平「はっ、はい!!」

そして淳平が館内の掃除をしていると・・・

「♪〜♪〜〜♪〜♪」

淳平の携帯が鳴った。

急いで電話に出てみると、つかさからだった。

つかさ『バイト終わったよ〜♪で、今映画館の前にいるんだけど・・・』

淳平「ん?どうした?」

つかさ『その・・・なんか変なおじいちゃんに絡まれちゃってて・・・』

淳平「変なおじいちゃん・・・??」

つかさ『うん。背が低くて帽子かぶってサングラスしてて・・・』

つかさに特徴を言われて淳平はすぐに誰だかわかった。

淳平(あの館長め〜〜!!今度は西野に手を出しやがったな・・・)

淳平「わかった、ちょっと待ってて!!すぐ行くから」

電話を切り、すぐに西野のもとへむかった。

つかさ「あ、淳平くん!」

淳平「館長〜〜!!何やってんすか!?」

館長「お〜、淳平!何だ淳平の知り合いの子か!?」

淳平「そうですよ!今度からあのケーキ屋でバイトすることになった子ですよ!もういいでしょ!?ほらっ、西野帰るぞ!!」

つかさ「あっ、うん」

館長「あ、コラ待て〜!!」

淳平たちは館長の言葉を無視し、家に向かった。

その帰り道・・・

淳平「バイトはどうだった?」

つかさ「楽しかったよ!日暮さん優しいし、周りの人たちも丁寧に教えてくれるし!」

淳平「よかったな!これで西野も夢に向かって一歩前進だな!」

つかさ「うん!」

そして淳平はふとあの事を思い出す。

淳平(この前言ってたあの人・・・誰か聞いてみようかな・・・)

淳平「あっ・・・あのさ、西野」

つかさ「ん?」

淳平「こっ・・・この前言ってた・・・その・・・」

つかさ「?」

淳平「あの人って・・・」

といいかけたところ、

「♪〜〜♪〜♪〜〜♪」

つかさの携帯が鳴った。

つかさは携帯を見て、そして申し訳なさそうに、

つかさ「ごめん淳平くん。お母さんに呼ばれたから先に帰るね!」

そう言って走って帰ってしまった。

淳平(あ〜、聞けなかった〜〜!!まぁまた今度でいっか。俺も早く帰ろっと!)

そして淳平も家についた。


[No.575] 2007/10/22(Mon) 21:11:24
君が好き 第10話 「幼なじみと東城弟」 (No.575への返信 / 10階層) - バーツ

玄関を開けると、家の中が賑やかだった。

淳平(なんだ、また誰か来てんのかぁ〜!?)

そう思い部屋に入ると、そこには母親と女の子が楽しそうに話していた。

淳平「ゆっ・・・唯!?なんでここにいるんだ!?」

唯「あ、淳平お帰り〜!今日は夕飯ご馳走になりに来ましたぁ♪」

淳平「ご馳走になりに来たって・・・まだ昼だぞ!?」

彼女は南戸唯。淳平の幼なじみで、今年から桜海学園に入学し、今はそこの女子寮に住んでいる。

淳平母「さっき買い物行ったら偶然会っちゃってね。それで、家寄ってく?って誘ってみたのよ」

淳平「そっか。てか飯食ったら帰れよ?お前が泊まるとろくなことないからな」

唯「なにそれ〜!?別に泊まったっていいでしょ?ねぇ、おばさん!」

淳平母「まぁ、明日学校休みだし、今日くらいは泊まらしてあげるわよ!」

唯「やったぁ〜♪だってさ、淳平!!」

淳平(なんでこうなるかなぁ〜・・・)

淳平「でも絶対俺のベッドは使わせねぇからな!」

唯「ム〜!淳平のケチ!!」

淳平「誰がケチだ!!だいたいお前いっつも朝起きたとき・・・」

淳平母「朝起きたとき何なの?」

淳平(言えねーっ!!唯が昔っから寝てるとき服脱ぐ癖があるなんてこと!!!言ったら俺変態扱いじゃん!!)

淳平母「あっ、そうそう昼ごはんもう無いからコンビニで買ってきな」

そう言って、淳平にお金を渡す母。

淳平「んじゃ行ってくるわ」

そして玄関に行くと、

唯「唯も行く〜!」

と後ろから声がしたので、一緒に行くことにした。

コンビニにつき店内に入ると、見覚えのある人がいた。

あっちも淳平に気づいたのか、こっちに近づき話しかけてきた。

「真中先輩じゃないっすか!?お久しぶりっす!!」

淳平「やぁ、正太郎。お前も買い物?」

正太郎「えぇ。姉ちゃんが昼飯作ったんすけど、不味くて食えなくて・・・」

淳平「ははは・・・(東城って料理下手なんだ・・・)」

彼は東城の弟の正太郎。淳平と中学が一緒で、今年から泉坂高校の一年生だ。

正太郎「・・・あれ?先輩その子は・・・?」

淳平の隣にいる唯を見ている。

淳平「あぁ、こいつは南戸唯。俺の幼なじみだ」

唯「淳平の幼なじみの南戸唯です!よろしくです!」

正太郎「あっ・・・ども!東城正太郎っす!」

すると、正太郎が急に、

正太郎「先輩・・・ちょっといいっすか?」

と言ったので、

淳平「ん?あぁ」

と答え、一旦店の外に出た。

淳平(何だろう・・・?)

そう思っていると、急に正太郎が話しはじめた。

正太郎「先輩!!俺唯ちゃん超タイプっす!!」

淳平「はぁ!?おまっ・・・いきなりなに言い出すんだ!?」

正太郎「だから!!唯ちゃんに一目惚れしたっす!!」

淳平「えぇ〜〜!?唯にか!?」

正太郎「はい!!」

淳平「・・・で?なんでそれを俺に言うんだ?」

正太郎「先輩、唯ちゃんの携番とメルアド知ってます?」

淳平「まぁ、一応知ってるけど・・・」

正太郎「是非教えてください!!」

そう言うと、正太郎は頭を下げてきた。

淳平「なっ・・・やめろって!教えてやっから頭上げろ!なっ?」

正太郎「本当っすか!?ありがとうございます!!」

淳平「でもただで教えるのもな〜・・・あっ、そうだ!正太郎、お前映研入れ!」

正太郎「映研っすか?」

淳平「あぁ。今人少なくて困ってんだ。したら唯のやつ教えてやってもいいぞ?」

正太郎「じゃあ、入ります!!」

そして話し終わると同時に、唯が店内から出てきた。

唯「淳平遅いよ〜!もうご飯買っちゃったよ!?」

淳平「ごめんごめん。なぁ唯、正太郎にお前の携番とメルアド教えてやってもいいか?」

すると、唯はあっさり、

唯「うん。淳平の友達なら悪い人はいないだろうから別にいいけど?」

と言った。

すると正太郎は今までにないくらいの笑顔になり、

正太郎「ありがとうございます!!」

と言って、唯と交換した後、笑顔で帰って行った。

唯「正太郎くんっておもしろいね〜」

淳平「そうだな。んじゃ俺らも帰って飯食うか」

そして2人も家へと帰っていった。


[No.586] 2007/10/23(Tue) 21:39:24
君が好き 第11話 「誕生日」 (No.586への返信 / 11階層) - バーツ

つかさが転校してきてから約一ヶ月がたったある日、朝からやけに気分がいい淳平。

なぜかというと、今日は淳平の誕生日なのである。

淳平(今日は俺の誕生日かぁ。何か良いことねぇかなぁ・・・)

学校につき教室へ入ると、またしても後ろからあいつに抱きつかれる。

さつき「おっはよ〜真中!」

淳平「ばっ・・・さつき!抱きつくなって!!」

さつき「いいじゃん、あたしと真中の仲なんだし〜♪」

淳平「どんな仲だよ・・・」

すると、さつきが袋を手渡してきた。

さつき「はい!これ、誕生日プレゼント!」

淳平「マジ!?さつきありがとなぁ〜!中見ていい?」

さつき「ダメ!それは家に帰ってから見て!ねっ?」

淳平「そう?わっかたよ。(なんでだ・・・?)」

そして昼休み・・・

東城「あの・・・真中くん、ちょっといい?」

淳平「あぁ、なに?」

東城「これ・・・誕生日プレゼントなんだけど、受け取ってくれないかな?」

そう言って、袋を差し出す東城。

淳平「ありがとう、東城!ちなみに中はなに?」

東城「ノートとか文房具だよ。絵コンテとかに使うと思ったから」

淳平「そっか!サンキューな!!」

淳平は、さつきと東城2人から誕生日プレゼントをもらうことができた。

帰り道・・・

淳平(さつきや東城にももらったけど・・・やっぱ西野にももらいたいなぁ・・・。ってなんで俺西野のこと考えてんだ!?)

そうなのである。最近淳平はやけにつかさのことを考えるようになっていた。

淳平(俺・・・西野のこと好きなのかなぁ・・・)

そして、いろいろと考えているうちに家についた。

今日は両親が用事で出かけていて、夜は淳平一人である。

現在夜7時・・・

淳平(夕飯どうすっかなぁ・・・)

そう思っていると、

ピンポーン・・・

家のチャイムが鳴った。

淳平(誰だよ、こんな時間に・・・)

そう思いながら、玄関まで行き扉を開けた。

淳平「はーい、どなたですかぁ?」

そこにいたのは・・・

つかさ「こんばんわ、淳平くん!」

淳平「にっ・・・西野!?」


[No.588] 2007/10/24(Wed) 21:13:45
君が好き 第12話 「泊まってく・・・?」 (No.588への返信 / 12階層) - バーツ

淳平「どっ・・・どうしたの!?」

つかさ「今日うちの親旅行行ってて家にいないんだ。それで、一緒にご飯でもどうかなぁって思って!」

淳平「そうなんだ・・・」

さっきまでつかさのことを考えていたので、淳平はいきなり現れたつかさに驚きうまく返事ができない。

つかさ「もしかして・・・嫌だった?」

淳平「えっ・・・いや、全っ然!むしろ嬉しいくらいです!!」

つかさ「そっ?ならよかった!それじゃお邪魔しまぁす!!」

そう言って、つかさは中に入る。

ふと、淳平はつかさの持っている箱を見た。

淳平「ねぇ、その箱なに入ってるの?」

つかさ「これ?それは後でのお楽しみ〜♪」

淳平(気になる〜!!)

つかさ「じゃあちょっと待っててね。すぐ用意するから」

そして夕飯の準備に取り掛かるつかさ。

淳平「えっ!?西野料理作れんの!?」

つかさ「なに、私が料理作れないとでも思った?」

淳平「いや、そうじゃないけど・・・」

つかさ「あはは。まぁすぐできるからテレビでも見てて!」

淳平はソファに座ってテレビをつけたが、無論つかさのことが気になりずっとそわそわしていた。

そして・・・

つかさ「出来たよ〜!!」

テーブルの上にはおいしそうなハンバーグとサラダ、そしてスープがあった。

淳平「すげ〜!!なぁ、食べていい?」

つかさ「どうぞ召し上がれ!」

淳平はハンバーグを一口食べた。

淳平「すっごいうまい!!西野料理上手なんだなぁ!!」

と淳平が褒めると、

つかさ「そんなことないよ」

と言いながらも、つかさは嬉しそうにしている。

そして夕飯を食べ終わった。

するとつかさが、

つかさ「じゃあ、今度はこれ食べよ!」

と言って、さっきの箱を出してきた。

ふたを開けると、中にはイチゴのショートケーキが2つ入っていた。

淳平「それ、どうしたの?」

つかさ「お店に頼んで自分で作ってみたんだ!!」

そして、淳平の思いもしなかった言葉がつかさの口から言われる。

つかさ「淳平くん、誕生日おめでとう!!」

淳平「えっ・・・!?何で知ってるの!?」

驚くのも無理はない。淳平はつかさに自分の誕生日を言った覚えがないのだ。

つかさ「それはヒミツ♪ねぇ、食べてみて?」

そう言って、皿の上にのったケーキを手渡される。

淳平「じゃあ・・・いただきます」

ケーキを一口食べる淳平。

淳平「おいしい!!」

つかさ「ホント!?」

淳平「あぁ!本当においしいよ!!」

つかさ「よかったぁ〜!!喜んでもらえて嬉しいよ!!」

淳平の言葉に喜ぶつかさ。

その光景を見て、

淳平(あぁ・・・やっぱり俺西野が好きなんだ・・・)

と改めて思う淳平。

つかさ「じゃあ、私もう帰るね?」

そう言って、帰ろうとするつかさを淳平は呼び止めた。

淳平「西野!!」

つかさ「えっ・・・なに?」

そして淳平は言う。

淳平「今日俺の親もいないじゃん?明日学校も休みだし。だから・・・その・・・泊まってかない?」

つかさ「えっ・・・」


[No.589] 2007/10/24(Wed) 21:22:39
君が好き 第13話 「涙」 (No.589への返信 / 13階層) - バーツ

淳平「泊まってかない・・・?」

つかさ「えっ・・・」

突然のことに驚くつかさ。

淳平「あっ・・・嫌ならいいんだ!無理にとは言わないし。ただ・・・俺一人でいてもつまんないから言ってみただけであって・・・」

つかさ「淳平くん・・・」

少しの間何も喋らない2人。

淳平「ゴメン!やっぱ嫌だよな!いきなり変なこと言って・・・」

と言いかけたとき、

つかさ「・・・いいよ」

淳平「へっ・・・!?」

淳平はつかさの言葉にビックリして変な声を出し固まってしまった。

つかさ「だって私も一人じゃつまんないし。それに淳平くんといると面白いし!」

淳平はまだ固まっている・・・

つかさ「それに・・・もしかしたら私君のことが・・・」

淳平「えっ・・・(まさか好きとか言うんじゃないだろうな!?)」

そう期待していると、

つかさ「好き・・・って言うと思った?」

淳平「なっ・・・!?」

つかさ「あはははは♪冗談に決まってるじゃん!淳平くん、本当にそう思ったでしょ?」

淳平(ははは・・・期待した俺がバカだった・・・)

つかさ「そうそう、一応信用してるけど、まさか襲ったりしないよねぇ〜?」

淳平「あっ・・・当たり前じゃん!!絶対そんなことしないって!!」

つかさ「うん。頼りにしてるぞ淳平くん♪」

淳平「おう!まかしとけ!!(我慢できっかな・・・)」

つかさ「じゃあ用意持ってくるからちょっと待っててね!」

そう言って、つかさは一旦自分の家へと戻っていった。

淳平(まさかホントに泊まってくれるとはなぁ・・・。でもこれで今日はずっと西野といれるし!今日はいい日になったなぁ)

そう思っていると、つかさが戻ってきた。

つかさ「で、今からどうするのかな?」

淳平「そうだなぁ。じゃあ映画でも観っか!俺のオススメのやつ、すっげぇ感動するんだぜ?」

つかさ「ホント!?じゃあ早速観ようよ!!」

そして準備をして、2人は映画を観始めた。

映画の内容はこうである。

好きな人を亡くした女性。その辛さ、苦しさ、悲しさを乗り越え頑張って生きていく中で、幸せを見つけていくという話。

数時間後、2人は映画を観終わった。

淳平「やっぱこの映画はいいよなぁ!人の気持ちを素直に表現していて、感動するわ〜!!」

そう言ってつかさのほうを見る。

するとつかさは・・・泣いていた。

淳平(西野・・・泣いてる・・・?)

淳平はこの時、つかさの涙の本当の理由を知る由はなかった・・・


[No.590] 2007/10/25(Thu) 21:16:06
君が好き 第14話 「寝言」 (No.590への返信 / 14階層) - バーツ

つかさ「あっ、ごめん。ホントいい映画だったよねぇ!」

そう言いながらも、つかさの目から流れる涙は止まっていなかった。

つかさ「あの・・・先にお風呂入ってきていい?」

淳平「あ・・・うん。」

淳平が返事をすると、涙を見られたくないためなのか、つかさは足早に浴室へむかって行った。

淳平(西野・・・どうしたんだろ・・・)

淳平はさっきの映画の内容を頭の中で振り返ってみた。

淳平(確かに泣ける映画ではあったけど・・・普通あそこまで泣かないよなぁ・・・)

そうなのである。淳平が映画を観ている時チラッとつかさを見ると、そのたんびにつかさは泣いていたような感じに見えたのだ。

そして、いろいろ考えているとつかさがお風呂から上がってきた。

つかさ「淳平く〜ん、上がったよ〜!」

ふと淳平はつかさを見た。

すると淳平は何も答えられなかった。無論お風呂上りのつかさに見とれてしまったからである。

つかさ「お〜い、淳平くん?」

淳平「あっ、あぁ・・・上がったんだ。じゃ俺も入ってくるかな」

そう言って、淳平も浴室へ向かう。

淳平(西野が入った後のお風呂・・・イカンイカン!!余計な事考えちゃダメだ!!)

そして淳平も風呂を上がった。

そそくさと着替えリビングへむかった。

淳平「おーい西野!もう寝ようぜ〜!」

しかしつかさからの返事はない。

淳平「西野・・・?」

ドアノブを回し中に入ると、ソファの上で寝ているつかさを見つけた。

淳平(なんだ、もう寝てるのか・・・)

淳平は起こすのも悪いと思い、掛け布団を持ってきてつかさにかけた。

淳平(にしても・・・西野の寝顔かわいいよなぁ・・・)

つかさを見つめる淳平。

すると・・・

つかさ「淳平くん・・・」

淳平「えっ・・・!?」

いきなり自分の名前を呼ばれて驚く淳平。

しかしつかさは寝ている。どうやら寝言のようだ。

淳平(俺が夢にでもでてんのか?)

そう思うと、淳平は少し笑みがこぼれた。

淳平「んじゃあ俺も寝るかぁ。お休み西野」

そう言い、部屋を出ようとしたその時・・・

つかさ「いかないで・・・」

淳平「へっ・・・!?」

突然呼び止められる。

淳平(やっぱ起きてんのかぁ!?)

そう思い、再度つかさのほうへ行くが・・・

つかさ「スー・・・スー・・・」

やはり寝ているようだ。

淳平(ハハハ・・・寝言じゃなかったらどれだけ嬉しいことか・・・)

淳平がそう思っていると、つかさは再び寝言を言う・・・

つかさ「いかないで・・・優希くん・・・」

淳平(えっ・・・!?今なんて言った・・・!?)

今確かにつかさはこう言った。

≪いかないで・・・優希くん・・・≫

淳平(優希くん・・・って言ったよな?誰だ・・・?)

そしてつかさの顔を見ると、つかさの頬に一滴の涙が流れていた・・・

淳平(泣いてる・・・)

淳平はこのときいつも以上に頭が冴えていた。

淳平(西野が変になったのは映画を観ている時からだろ?それと優希くん・・・。映画になんか関係あるのか?いやそれとも内容に何かあったか・・・?)

しかしいつになく頭を使って考えたためか、5分もしないうちに淳平は睡魔に襲われその場で寝てしまった。


[No.598] 2007/10/28(Sun) 21:32:15
君が好き 第15話 「どう思ってる?」 (No.598への返信 / 15階層) - バーツ

翌朝・・・

つかさ「淳平くん、朝だぞ!!起きろ〜!!」

淳平「んあっ!?あっ・・・おはよう西野」

つかさの声で起きる淳平。

つかさ「おはよう、淳平くん!」

そう言って、つかさは台所へむかう。

淳平「あれ?なんかいい匂いがする・・・」

そしてつかさの方を見ると、ちょうど朝食を作っているところだった。

つかさ「朝ごはん作ってるから、先に着替えてきなよ」

つかさに言われるがまま淳平は部屋に行って着替えた。

そして戻ってくると、なんともおいしそうな朝食が用意されていた。

「いただきま〜す」

ご飯を食べ始める2人。

淳平「うん!おいしい!!」

つかさ「えへへ、ありがと♪」

淳平が褒めると、つかさは笑顔になる。

淳平(かっ・・・かわいい・・・)

そして食べ終わり、つかさはバイトがあるからと家に帰って行った。

淳平「今日暇だなぁ。映画でも観っかな!」

そして淳平は昼過ぎまで映画を観た。

そうしているうちに、ふと昨夜の出来事を思い出す。

淳平(昨日のこと・・・なんか頭から離れないんだよなぁ・・・。直接西野に聞くのもあれだし・・・)

そう思っていると、

ピンポーン・・・

家のチャイムが鳴った。

ドアを開けると、そこにはつかさの母が立っていた。

つかさ母「こんにちは、淳平くん!昨日はつかさを泊めてもらったみたいで、ごめんなさいね」

淳平「いえ、俺から言い出したことですし、こちらこそすいませんでした」

そして淳平はあのことを聞く。

淳平「あの・・・ちょっと聞きたいことがあるんですけど・・・」

つかさ母「何かしら?」

淳平「優希くん・・・って誰ですか?」

つかさ母「えっ・・・!?」

淳平の突然の質問につかさの母は驚いている。

そして淳平は昨日のことを全て話した。

映画のこと、それを観てつかさが泣いたこと、寝言で優希くんと言い涙を流したことなど。

そしてつかさの母の顔は真剣になり、淳平に尋ねてきた。

つかさ母「淳平くんはつかさのことどう思ってるの?」

淳平「えっ・・・どうって・・・」

淳平はつかさのことが好きだ。昨日改めてそう思ったばかりである。

淳平「俺は西野のこと・・・好きです。友達としてじゃなくて・・・彼女にしたいって思ってます。」

淳平は自分の今の本心を伝えた。

するとつかさの母はさらに尋ねてきた。

つかさ母「どのくらいつかさのこと想ってる?」

淳平「どのくらい・・・ですか?」

淳平は答えに戸惑った。最近好きになったつかさを、自分はどのくらい想っているのかわからなかったからだ。

その様子を見て、つかさの母は話を続けた。

つかさ母「もし・・・もしつかさのことを誰よりも想って、つかさのためなら何でもできるって思ったとき、また私に質問してちょうだい。その時に答えてあげるわ」

そう言い残し、つかさの母は帰っていった。

淳平(どういうことだ・・・??)

つかさの母の言葉の意味がわからず、淳平はその場に立ちつくしていた・・・


[No.600] 2007/10/29(Mon) 21:25:17
君が好き 第16話 「合宿先」 (No.600への返信 / 16階層) - バーツ

あれ以来、淳平はつかさの母の言葉がずっと頭から離れずにいた。

なんで自分にあんなことを言うのか、毎日のように考えていた。でもやっぱり何もわからなかった。

つかさとは毎日のように会う。いつもと変わらぬつかさに、やはり淳平は直接は聞けないと改めて思っていた。

そして月日は経ち、今は7月。今日は映研の集まりが淳平の家であった。

偶然今日は唯も来ており、みんなに混ざって話を聞いている。

唯がいるためか、正太郎はとても上機嫌だった。

淳平「今年も映研で映画を撮ることになった。まずは脚本のほうを見てくれ」

そう言うと、東城がみんなに台本を配った。

みんなは台本に目を通している。

すると唯が、

唯「淳平、うちのは?」

淳平「えっ?でも手元にもうないからな〜・・・」

と答えると、急に横から視線を感じた。

見ると、正太郎が淳平に何か言いたげな顔をしてこちらを見ている。

淳平は正太郎が言いたいことが何となくわかった。

淳平「しょうがない。正太郎、唯と台本一緒に見てくれない?」

正太郎「あっ、い、いいっスよ!」

唯「正太郎くん、ありがとね」

正太郎「いや全然大丈夫っス!」

淳平(正太郎、唯とまだ何もないのかな・・・)

淳平はそんなことを思っていた。

そして少し経ったあと、みんなが台本を読み終わり、今日の本題に入った。

淳平「それで、今年は合宿したいと思うんだけど・・・どうかな?」

外村「まぁ、いいんじゃねぇの?」

さつき「さんせ〜い!」

周りも淳平の意見に賛同した。

淳平「じゃあ合宿先なんだけど・・・西野」

つかさ「ん?」

淳平「西野が前住んでた坂上ってとこがいいと思うんだけど・・・」

つかさ「えっ・・・」

淳平「ここからそんな遠くないし、それに西野がいればいろいろ撮影場所とか手早く見つけられそうだし・・・どうかな?」

つかさ「えっと・・・」

つかさはなにやら浮かない顔をしている。

淳平「西野?」

つかさ「あ、うん・・・その・・・」

淳平「・・・じゃあ合宿先はまた後でいっか。んじゃ配役とか決めようぜ!」

つかさ「・・・」

そして淳平はつかさに耳打ちをした。

淳平「もし西野がよかったらでいいんだ。決まったらあとでメールしてな」

つかさ「うん・・・」

淳平(やっぱり・・・)

淳平はあることを思っていた。

そして久しぶりに真面目に部活をやった映研部。

話が終わり、少し談笑した後みんなは帰って行った。

帰り際にさっきのことを外村に聞かれた。

外村「なぁ、つかさちゃん何かあったのか?」

淳平「えっ、なんで?」

外村「いや、合宿先の件だけで普通あんな顔しねぇだろ?」

淳平「まぁ・・・な」

外村「まぁ、なんかあったらいつでも言えよな?」

淳平「ああ、わかった」

そして外村は帰って行った。

淳平はさっきのつかさの様子から一つの仮説が浮かび上がった。

淳平(絶対何かあったんだ。坂上で西野と優希って人の間に・・・。そうでなきゃ合宿先のことであんな顔するわけない・・・)

淳平はあえて合宿先を西野のふるさと坂上に選んだのだった。そこに行けば何かわかる、そんな気がしていたからだ。

淳平(俺は・・・西野の過去が知りたい。何があったかわからないけど・・・今知らなきゃ西野のことで俺は前に進めない気がする・・・)

その頃つかさは・・・

つかさ「ただいま〜」

つかさ母「あら、おかえりなさい。早かったわね」

つかさ「うん・・・」

つかさの声は暗く、そのことを不思議に思ったつかさの母。

つかさ母「どうしたの?何かあった?」

つかさ「あのね、映研で映画撮るために合宿することになったんだ。それでね、合宿先・・・坂上はどうかって淳平くんに言われて・・・」

つかさの言葉を聞き、つかさの母は少し驚き、その後不安そうな表情になりつかさに尋ねた。

つかさ母「どうするの・・・?」

つかさは母の問いかけに静かに答える。

つかさ「淳平くんが夢に向かってやってることを邪魔したくないし・・・それにこれは私の問題だからみんなに迷惑かけられないよ・・・」

つかさ母「じゃあ・・・行くのね?」

つかさ「うん・・・。それにちゃんとけじめもつけたいと思ってたから・・・」

つかさ母「そうね・・・」

一体つかさに何があったのだろうか・・・


[No.608] 2007/11/04(Sun) 17:56:00
君が好き 第17話 「いざ坂上へ」 (No.608への返信 / 17階層) - バーツ

プルルルッ・・・プルルルッ・・・ピッ

淳平「はぁい、もしもしぃ〜?」

外村「真中!!お前今どこだ!?!?」

淳平「今〜?ベッドん中だけど・・・」

外村「はぁ〜!?お前今日から合宿ってこと忘れてんのか!?」

淳平「合宿・・・あっ・・・あぁぁぁ!!!!」

外村「いいから早く来いよ!?」

ピッ・・・

淳平「ヤバいヤバいヤバい〜!!!」

部屋の中で動き回る淳平。

今は夏休み。そして今日から泉坂高校映研部は合宿が始まる。

そんな日の朝、淳平はいつも通り寝坊したのであった。

淳平「昨日遅くまで映画観るんじゃなかった・・・」

一通りの支度を終えて家を出たのは外村から電話があって15分後のこと。ここから駅までは走って10分はかかる。

淳平(うわぁ〜、なんでこんな日に限って起きれねぇんだよ、俺!)

駅についたころ、淳平は季節が夏のためかいつも以上に汗だくであった。

つかさ「あっ!淳平くん、早く!!」

声のする方を見ると、つかさが駅の前で待っていてくれた。

急いで切符を買い電車に乗る。

淳平「あ〜!!疲れた〜!!」

電車の中は冷房が効いていて涼しく、今の淳平にとってまさに天国だった。

外村「お前さ〜、一応部長なんだから早く来いよな〜!!」

小宮山「まったくだ!!真中はいっつもこうだからな〜」

淳平「小宮山に言われるとなんかムカつく・・・」

小宮山「なんか言ったか?」

淳平「いや、別に?」

東城「西野さん、ここから坂上まではどれくらいかかるの?」

つかさ「ん〜、電車乗り換えたりするから2時間ってとこかな?」

さつき「じゃあさ、それまでみんなでなんかしようよ!」

外村「おっ、いいね〜!何する?」

電車の中では、みんなでトランプをしたりなど、周りに乗客がいないこともあってか思いっきりはしゃいでいる。

淳平「なぁ西野。坂上って結構都会っぽい所なのか?」

つかさ「どっちかって言うと田舎に近いかな。結構自然とかあるし、いい所だよ」

淳平「そっか。じゃあ着いたらいろいろ案内してもらわないとな!」

つかさ「もちろん!あっ、それとさ、私明日の午後ちょっと用事あって抜けるけどいい?」

淳平「いいけど・・・用事って?」

つかさ「それは・・・その・・・ほら、こっちの友達とかにも会っておきたいじゃん?せっかく帰って来たんだしさ!ダメかな?」

淳平「いいよ!じゃあ明日の西野の出るシーンは早め撮らなきゃな!」

つかさ「ありがとう!」

淳平はつかさの言葉を信じきっていた。

しかしこの時、つかさは淳平に嘘をついていた。

つかさ(ゴメンね、淳平くん・・・本当は違うんだ・・・)

そして電車に揺られること2時間、とうとう映研は坂上に着いた。

正太郎「へ〜、結構いい所じゃないっスか!」

東城「そうね!自然がいっぱいで気持ちいいし」

坂上は駅から海も見え、なかなかいい町であった。

淳平はふと気になることを外村に尋ねた。

淳平「ところで外村」

外村「なんだ?」

淳平「俺たちどこに泊まるんだ?」

外村「あ〜、それはだな〜、確か迎えの車が来てる予定なんだけど・・・」

するとどこからか声が聞こえた。

「君たち遅過ぎるぞ!!何時間僕を待たせる気だ!?」

一斉にみんなが声のした方へ向く。

淳平「ん?あれ、なんで天地がここにいんの?」

天地「なんでって、これから僕の別荘に行くんだろ?」

淳平「は?何言って・・・」

淳平が言いかけた時、外村が淳平に耳打ちをした。

外村「部費も今回そんなないからさ、天地に頼んで別荘貸してもらうことになったんだよ。東城もいるって言ったら、OKしてくれたんだ」

淳平「だからって天地に頼むこたぁねぇだろ!?」

外村「大切にしよう、金持ちの友人」

天地「何をしている?さっさと行くぞ!」

そしてみんなは駅から20分ほど離れた天地の別荘へと車で向かった。

小宮山「ひゃあ〜、さすがに金持ちだけあって別荘も立派だな」

天地「当たり前だ!ちなみに一人一部屋ずつあるからね」

淳平「はぁ・・・じゃあ各自荷物置いたらまた玄関前に集まってな!」

そしてみんなはそれぞれの部屋に荷物を置きに行き、また玄関前に集まってきた。

淳平「午後は撮影場所探しを俺と西野と外村。で、残りはセリフのチェックを一通りしといてくれ」

そう言うと、東城、さつき、小宮山、正太郎(+天地)は別荘内に戻っていった。

淳平「じゃあ俺たちも行くか!」

3人は歩き出した。


[No.612] 2007/11/06(Tue) 14:06:00
君が好き 第18話 「怒りと涙の理由」 (No.612への返信 / 18階層) - バーツ

つかさ「ここなんてどうかな?」

淳平「そうだな〜・・・って外村!お前何やってんだ!?」

外村「いや〜、美少女がいないか探してんだよ」

外村はカメラを持ったまま辺りを見回している。

淳平「お前こんなとこまで来てそんなことするなよな〜」

つかさ「あはは・・・」

外村の行動に淳平とつかさはあきれている。

そんな時、

外村「あっ、あの子メチャメチャ可愛い!!」

そう言って外村は走り出した。

淳平「おい、外村!待てって!」

淳平とつかさも慌てて後を追う。

外村「ちょっといいですか〜?」

そう言って外村はパシャパシャっと写真を撮っている。

「ちょっ・・・何なんですか!?警察呼びますよ!?」

女の人は相当困っているようだ。

淳平とつかさはやっと追いついた。

淳平「お前、彼女困ってんだろ!」

つかさ「そうだよ、外村くん!やめてあげ・・・あれ?」

つかさは写真を撮られている女性に目をやった。

淳平「ん?どうした西野?」

そう言うと、女性も声を発した。

「もしかして・・・つかさ?」

つかさ「トモコ・・・だよね?」

淳平「へっ・・・?」

淳平はわけがわからずにいた。

外村はまだ写真を撮っている。

トモコ「うっわぁ〜メッチャ久しぶりじゃん!!何でここにいんの!?」

つかさ「部活の合宿で来てんの!にしてもトモコ、変わってないね〜!」

トモコ「そういうアンタこそ全然変わってないし〜!」

2人は楽しそうに話している。

淳平はまだキョトンとしたままだ。

つかさ「あっ・・・淳平くん、紹介するね!こちら私の親友のトモコ!」

トモコ「どうも〜!で、悪いんだけどこいつ何とかしてくれないかな?鬱陶しいんだよね・・・」

つかさ「あっ、ゴメンゴメン!ちょっと外村くん!!」

外村「はい?」

つかさ「トモコが嫌がってるでしょ!?もうやめてあげて、ね?」

外村「え〜、しょうがないなぁ」

そう言って、外村は残念そうにカメラをポケットに閉まった。

トモコ「つかさ〜、こっちの彼は?」

つかさ「こっちは真中淳平くん。私の隣の家に住んでて、部活も一緒なんだ」

淳平「ど、どうも・・・」

トモコは淳平のことをジロジロと見ている。

淳平はちょっと困っているようだ。

それにつかさは気付いた。

つかさ「ちょっと、淳平くんが困ってるでしょ!?」

淳平「あはは・・・」

トモコ「あ、ゴメンね!いや〜つかさ、もう彼氏作るなんてやるね〜!」

つかさ「ちょっとトモコ!?淳平くんは彼氏じゃないから!!」

つかさが強く否定するので、淳平はちょっと悲しくなった。

淳平(西野〜、何もそこまで否定しなくても・・・)

トモコ「にしてもつかさ、淳平くんってなんかあいつに似てるね〜」

淳平(えっ・・・)

次の瞬間、つかさが大声を発した。

つかさ「トモコ!!!」

つかさはなぜか本気で怒っている。

トモコ「あっ・・・ゴメン!!」

トモコは必死に謝っている。

淳平はこんなに怒るつかさを始めて見た。

淳平(どうしたんだ・・・?)

そう思っていると、

トモコ「じゃあつかさ、またいつか電話でもちょうだいね〜!バイバイ〜!!」

と逃げるようにトモコは帰っていった。

淳平「えっと・・・西野?」

つかさ「あっ、ごめんね。じゃあもうそろそろ戻ろっか?」

つかさは笑顔で言っているが、目にはどういうわけか涙を浮かべていた。

淳平「あ、あぁ・・・」

そう淳平は言ったが、つかさのことが心配だった。

つかさ「あれ?そういえば外村くんは?」

淳平「えっ?まぁあいつのことだからまた女の子でも探しに行ったんじゃねぇの?」

その頃外村はというと・・・

外村「ちぇっ、もうちょっとトモコちゃん撮りたかったに・・・」

外村は淳平たちが話している最中に抜け出して道を歩いていた。

すると突然前にトモコが現れた。

外村「おっ、ラッキー!俺今日ツイてるなぁ!」

そして外村は走ってトモコに近付いていく。

が、途中で走るのをやめた。

外村(どうしたんだ・・・?)

トモコは・・・泣いていた。

外村「なぁ、どうしたの?」

トモコのことが気になり、外村は優しく言葉をかける。

トモコ「外村くん・・・」

トモコは泣いたままだ。そして・・・

トモコ「私・・・つかさに思い出させちゃった・・・」

外村「・・・話くらいなら聞いてあげるよ?」

外村は意味がわからなかったが、取りあえずトモコが泣きやむように話だけでも聞くことにした。

近くの公園に入り、ベンチに腰を掛ける。

まだトモコは泣いていた。

外村「つかさちゃんと何かあった?」

トモコ「うん・・・実はね・・・」

トモコは話し始めた。

そして外村は、このトモコの話であることの全てを知ってしまうこととなるのであった・・・


[No.613] 2007/11/06(Tue) 14:12:19
君が好き 第19話 「真夜中の会話」 (No.613への返信 / 19階層) - バーツ

その日の夜・・・

小宮山「外村まだ帰って来ねぇのかよ!?早く飯食いて〜のによ〜!」

天地「確かに遅いな・・・。真中、お前心当たりないのか?」

淳平「んなこと言ったって、あいつからどっか行ったんだぜ?心当たりも何もねぇよ」

さつき「どうせまた女の子の写真でも撮ってるんでしょ?大丈夫だって、そのうちヒョコっと帰ってくるよ」

それから10分後・・・

外村「わりぃ!遅くなっちまった!」

外村が帰ってきた。

淳平「外村〜!お前どこ行ってたんだよ!?」

外村「ん?いや〜、女の子がたくさんいてさぁ、俺の写真魂が燃えてきちゃって気づいたらこんな時間になってたってわけよ!」

淳平「ったく、何やってるんだか・・・」

小宮山「どうでもいいから早く飯食おうぜ〜!」

そして夕食を食べ、風呂に入り、今日一日が終わったのであった。

次の日・・・

淳平「シーン6!いくよ〜・・・ハイ!」

映研は朝から映画撮影に取りかかっていた。

今日は天候も良く、撮影はスムーズに行われていった。

淳平「・・・ハイ、カーット!じゃあ今から休憩なぁ!」

昼になり撮影も一段落つき、ちょうど休憩に入った。

つかさ「じゃあ淳平くん、行ってきていいかな?」

淳平「あぁ、楽しんでこいよ」

つかさ「うん・・・ありがと」

そう言うと、つかさは街の方へ歩いていった。

さつき「あっれ〜?西野さんどっか行くの?」

淳平「あぁ、こっちの友達に会いに行くんだってさ」

さつき「ふ〜ん。それよりさ、撮影終わったら海行こ、海!」

淳平「海ねぇ・・・どうする外村?」

外村「・・・」

外村は歩いていくつかさの背中を見ている。

淳平「・・・外村?」

外村「えっ!?なんだ真中?」

淳平「だから海行こうかってこと」

外村「あっ、海な!よしっ、さっさと終わらせて海ではしゃごうぜ!!」

小宮山「おう〜!!」

さつき「どうせアンタら女の子が目的でしょ?」

外村「当ったり前だ〜!昨日より可愛い女の子見つけてやる!」

正太郎「お〜い!昼飯食べに行きましょ〜!」

そして、昼食を取り、午後の撮影も終え海へも行ったその帰り道・・・

つかさ「あっ、お〜い淳平くん!」

淳平「あれ?西野もう帰ってきたの?」

つかさ「何、まだ帰ってきてほしくなかった?」

そう言って、意地悪そうな顔をするつかさ。

淳平「いや、そういうわけじゃないけど・・・」

つかさ「そっ?それよりみんな、どこ行ってきたの?」

小宮山「海だよ!もう女の子がたくさんいて天国だったわ〜!」

さつき「うるさいわね、この変態!」

淳平「でも久しぶりに海行ったから楽しかったよ!」

つかさ「そっか!よかったね!」

そして昨日と同じく夕食をとり、一通りのことをしてみんなは床についた。

そして真夜中・・・

つかさは1人廊下の窓から夜空を静かに眺めていた。

その表情はいつもと違く、何か悲しみがこもっているような顔だった。

するとそこへ誰かが来た。つかさは足音のする方へ目をやる。

外村「こんなとこで何してんのかな〜?」

つかさ「外村くん・・・」

そこにいたのは外村だった。

外村はつかさの近くへ行き、同じように窓を開け外を眺めだした。

外村「なんか眠れなくてさ〜。つかさちゃんも?」

つかさ「うん・・・」

その後2人は沈黙が続いた。

そして外村が話し始める。

外村「今日、優希くんに会ってきたんだろ?」

つかさ「えっ!?」

外村「全部聞いたよ・・・昨日トモコちゃんからね。つかさちゃんに悪いことしたって泣いてたよ。嫌なこと思い出させちゃったんじゃないかって・・・」

つかさ「そっか・・・聞いたんだ・・・」

外村「大丈夫、他の誰にも話したりしないからさ」

つかさ「うん・・・。特に淳平くんだけには言わないでね?」

外村「わかってる・・・」

つかさ「ありがとう・・・」

外村「でもまさかあんな理由で転校してくるとはね・・・。しかもそれ以上に真中に出会ってしまったことがなぁ・・・今まで辛かっただろ・・・?」

つかさ「そうだね・・・。でも淳平くんに出会ったのはきっと運命なんだよ。私は転校してきた日にそう思ったな・・・」

外村「そっか・・・。で、今はどっちが好きなんだい?」

つかさ「今は・・・まだわからない・・・。けじめつけようとしてたけど・・・やっぱり忘れられなくて・・・」

外村「だろうね・・・。ちなみに真中はつかさちゃんのこと好きだぜ?」

つかさ「うん・・・なんとなくわかってる・・・」

外村「まぁ、決めるのはつかさちゃんだからね。ふぁ〜・・・そろそろ俺も寝るかな。じゃあお休みつかさちゃん」

つかさ「うん、お休み・・・」

真夜中の会話。

それは外村とつかさ、2人だけの秘密。


[No.614] 2007/11/07(Wed) 17:41:06
君が好き 第20話 「二人の想い」 (No.614への返信 / 20階層) - バーツ

坂上へ来てから数日がたち、今日は撮影最終日。

淳平「・・・カーット!!」

小宮山「終わった〜!!」

夏の照りつけるような大陽のなか最後のシーンも撮り終えた映研部は、別荘へと足を向かわせる。

正太郎「そういえば天地先輩が言ってたんスけど、今日花火大会があるらしいッスよ!」

外村「へぇ〜!じゃあ早く帰って行こうぜ!!」

淳平「だな!みんなで見に行くか!!」

みんなはやけにテンションが上がっていた。あるひとりを除いて・・・

つかさ「ねぇ淳平くん?」

淳平「ん?」

つかさ「私疲れちゃったから部屋で寝ててもいいかな?」

淳平「えっ、大丈夫!?」

つかさ「うん。だからみんなで見に行ってきなよ!私は去年まで毎年のように見てたしさ!」

淳平「そっか・・・じゃあそうするね」

淳平たちは別荘へつき、再び花火大会のある海へと向かった。

淳平「へ〜、結構屋台とかあるもんだな〜」

さつき「真中、なんか食べに行こうよ!」

淳平「ちょっ、さつき!引っ張んなって!」

さつきは真中の腕を引っ張りどんどん進んでいく。

さつき「あっ、これ食べたいかも!」

淳平「どれどれ〜、おっ!美味そうじゃん!」

2人はいろいろと屋台を回っていた。

「え〜、今から花火大会を開始します!」

どこからかアナウンスの声が聞こえ、人が一斉に海の方向へと歩き出す。

さつき「私たちも行こうよ!」

淳平「えっ、でも外村たちと合流したほうがいいんじゃ・・・」

さつき「大丈夫だって!ほらっ、行こ!」

淳平「ったく、しょうがね〜なぁ」

海の近くまでくるとものすごい人だかりができていて、やっと座る場所を見つけ出した時にはもう花火は始まっていた。

淳平(はぁ〜・・・せっかく花火見るんだったら西野と来たかったよなぁ)

さつき「こらっ、真中!人の話聞いてんの!?」

淳平「えっ!?あっ、わりぃ聞いてなかった」

さつき「もうっ、知らない!!」

そう言うと、さつきは顔を背けてしまった。

淳平「ゴメンって!俺が悪かった!」

さつき「はぁ、じゃあもう一回いうよ?」

淳平「お、おう!」

するとさつきは少し頬を赤らめながら聞いてきた。

さつき「真中ってさぁ、今好きな人とかいるの?」

淳平「えっ!?」

さつきの突然の質問にビックリし声を上げる淳平。

淳平「なっ、なんで?」

さつき「なんでって・・・いいから早く答えなさいよ!」

さつきはさらに頬を赤くしている。

淳平「一応・・・いるよ?」

さつき「ふぅん・・・そっかぁ・・・」

すると、さつきは急に黙り込み下を向いてしまった。

淳平(なんだコイツ・・・怒ったかと思えば今度は黙り込んで・・・)

淳平はさつきの行動が不思議でしょうがなかった。

そして淳平はさつきに同じ質問をしてみる。

淳平「さつきはいるの?好きな人」

しかしさつきは黙ったままだ。

淳平「・・・さつき?」

すると、急にさつきが真中の手を握ってきた。

淳平(えっ・・・!?)

さつき「私は・・・」

ピュー・・・ドドーン・・・

花火が空高く舞い上がる・・・

さつき「私は・・・真中のことが・・・好き・・・」

淳平「えっ・・・」

淳平の鼓動も速さを増していく。

さつきはさらに淳平を握る手に力をこめる。

さつき「真中は!真中は・・・どうなの?」

さつきは淳平の目を真っ正面からジッと見る。

淳平「えっ・・・と・・・」

この時、つかさのあの言葉が頭をよぎった。

<<好きじゃないなら普通抱きつかないと思うんだけどなぁ>>

一瞬心が揺らぐ淳平。

しかし、すぐにつかさの笑顔が頭に浮かぶ。

さつき「ねぇ、どうなの!?」

淳平(やっぱり自分の気持ちにウソはつけないよ・・・)

淳平「俺は・・・さつきのこと・・・」

―――ほぼ同時刻・・・

つかさ「はぁ〜・・・私だめだなぁ・・・」

別荘のベランダから1人ため息をつき花火を見ているつかさ。

つかさ(やっぱり行かなくて正解だったかなぁ・・・)

そしてゆっくり目を閉じる。

つかさ(ゴメンね淳平くん・・・一緒に行ったら絶対思い出して泣いちゃうから・・・。君の前で泣くわけにはいかないんだよ・・・だって・・・)

再び目を開き、夜空に舞い散る花火を見ながらつかさは呟く。

つかさ「君が好きだから・・・」


[No.615] 2007/11/07(Wed) 17:47:36
君が好き 第21話 「ひとつの決心」 (No.615への返信 / 21階層) - バーツ

ガタンゴトン・・・ガタンゴトン・・・

淳平「はぁ・・・」

泉坂へ帰る電車に揺られるなか、一人淳平はため息をついていた。

頭の中では昨日の出来事を思い返していた。

―――昨日の夜・・・

さつき「真中は!真中は・・・どうなの!?」

突然のさつきからの告白。

嬉しい反面違う感情が込み上げた。

淳平(さつきのこと好きだけど、そういう好きじゃなくて・・・)

淳平はさつきの告白を断った後のことを考える。

淳平(もし断ったら、もう前みたいにはさつきと楽しく喋ったりすることなんてできなくなるんだろうなぁ・・・そう思うとさつきが悲しむ姿なんて見たくないし・・・でも俺はやっぱり西野が好きで・・・)

さつき「ねぇ、どうなの!?」

さつきがいつになく真剣に聞いてくる。

淳平(さつき・・・やっぱり自分の気持ちにウソはつけないよ・・・)

淳平「俺は・・・さつきのこと・・・」

外村「おーい、真中〜!!北大路〜!!」

振り返ると、外村のがいた。

外村「お前ら探したぞ!こんなとこで何やってんだ!?」

淳平「何って・・・」

外村「いいから別荘に戻るぞ!明日泉坂に帰るんだからよ」

そう言って、外村はスタスタと先に行ってしまった。

さつきは握っていた手を放し、立ち上がり歩き出した。

淳平「ちょっ・・・おい、さつき!」

しかしさつきは振り返らない。

淳平(何だよ・・・ちゃんと返事も聞かないで先行きやがって・・・)

淳平も立ち上がりみんなの後を追った。

別荘につくと、つかさが玄関の前で待っていた。

つかさ「あっ、お帰り淳平くん!みんな先に帰ってきてるよ?」

淳平「あ、あぁ・・・」

つかさは元気のない淳平を気にして声をかけた。

つかさ「ねぇ、元気ないよ?どうしたの?」

淳平「えっ、いや、そんなことないよ!花火綺麗だったし楽しかったな〜!!」

淳平はつかさに心配かけまいとあえて元気に振る舞った。

つかさ「そっ?ならいいんだけどね。じゃあ早く中に入ろ?」

淳平「お、おう!」

―――そして現在・・・

淳平は昨日の夜からさつきと一言も会話をしていない。

淳平(やっぱりちゃんと言わなきゃ!泉坂についたらさつきと話そう)

淳平はそう心に決めた。

「まもなく泉坂〜お降りの際はお足元に十分お気をつけくださいませ〜」

車内にアナウンスが流れる。

みんなはホームに降りた。

映研は泉坂の駅前で解散することになった。

つかさ「じゃあ淳平くん、私たちも帰ろ?」

淳平「ゴメン、西野。俺用事あるから先帰っててくれない?」

つかさ「えっ、いいけど・・・」

淳平「わりぃ、ゴメンな」

つかさ「わかった。じゃあね!」

淳平「おう!」

つかさは家に帰っていった。

淳平(じゃあ・・・行くか!)

さつきの後を追いかけようとする淳平。

するとさつきが急に淳平の前に現れた。

淳平「うわぁ!!」

いきなりのことに驚く淳平。

さつき「なによ、そんなに驚くことないでしょ!?」

淳平「お前・・・帰ったんじゃないの?」

さつき「いや、昨日のことで話があって・・・」

するとさつきは俯いた。

淳平(さつきも・・・?)

淳平「と、とりあえず公園でも行くか?」

さつき「うん・・・」

2人は駅の近くにある公園へと向かった。


[No.625] 2007/11/16(Fri) 21:51:21
君が好き 第22話 「友達から親友へ」 (No.625への返信 / 22階層) - バーツ

公園についた淳平とさつき。近くのベンチに腰を下ろした。

座ったはいいものの、互いの間に何とも言いがたい沈黙が続く。

淳平(あ〜、気まずい・・・でもちゃんと伝えなきゃだよな)

淳平が勇気を振り絞って話そうとした時、

さつき「ねぇ、真中?」

淳平「えっ!?」

急にさつきから話しかけられたのでビックリする淳平。

さつき「昨日の告白・・・本気だから」

さつきは静かに言った。

淳平「うん・・・」

淳平はさつきに対してなんと答えてよいかわからなかった。

さつき「でも・・・」

淳平(でも・・・?)

さつきの次の言葉に耳を傾ける。

さつき「真中は・・・違うんだよね」

淳平「へっ・・・?」

さつき「私は真中が好きだよ。優しくて、一緒にいて楽しくて。好きだから学校で会うたんびに抱きついて。私不器用だから言葉で伝えるの下手なんだよね。だからせめて行動でアピールして真中を振り向かせたかった」

淳平(さつき・・・)

さつき「でも・・・真中の中にはいっつも西野さんがいるってこと、最近何となくわかってきて・・・もう真中は私に振り向いてくれないのかなって思ったらこの気持ち早く伝えたくなって・・・だから昨日私なりに頑張って私の気持ち伝えたんだ・・・」

さつきは今にも泣きそうな顔をして話している。

淳平(俺がさつきをこんな表情にさせちゃってるんだ・・・)

淳平はさつきに申し訳なさでいっぱいだった。

しかしさつきは途端に真中に笑顔をむけた。

さつき「真中すごく優しいから、私のこと振ったらもう前みたく話せないんじゃないかとか考えて断るのためらってるんだろうけど、私は大丈夫だよ?」

淳平「えっ?」

さつき「やっぱ好きな人にはその人が好きな人と一緒になってほしいからさ!真中は頑張って西野さんを自分のものにしちゃいなよ!」

そう言ったさつきの目には涙が浮かんでいた。

淳平「さつき・・・ゴメンな。俺もさつきのこと好きだけど、そういう好きとは違くて・・・。やっぱり俺・・・一番好きなのは西野なんだ!だから・・・ほんとゴメン!」

さつき「いいんだって!これから私と真中は親友だから!西野さんのことで何かあったらいつでも相談のってあげるからさ」

そう言ってさつきはニコッと笑った。

淳平(さつき辛いはずなのに・・・なんで笑ってられるんだよ・・・)

淳平「ゴメン・・・本当にゴメンな」

淳平はさつきにもう謝ることしかできなかった。

さつき「だから謝るなって!じゃあ私はもう帰るね!じゃ、また学校で〜!」

そう言い残し、さつきは帰っていった。

淳平(俺絶対さつきを傷つけたよな・・・)

そう思いながらも、淳平はさつきに感謝の気持ちでいっぱいだった。

淳平(さつきがああ言ってくれる以上俺も頑張らないとな・・・)

淳平は立ち上がり公園を後にしようとするが、不意に後ろから誰かに呼び止められた。

外村「真中!!」

淳平は振り返ると、そこには外村がいた。

淳平「外村・・・なんでここにいんの?」

外村「いや、ちょっとコンビニ寄って帰ろうとしたら、北大路が泣いて公園から出てくるの見えたからさ。で、中に入ったらお前がいたってわけ」

淳平「そっか・・・」

外村「なぁ、何かあったのか?」

淳平「あぁ、実は・・・」

淳平はこれまでのことを全て外村に話した。

外村「そんなことがあったのか・・・」

淳平「まぁな・・・」

外村「じゃあお前はつかさちゃんが好きなんだな?」

淳平「あぁ、俺は西野が好きだ」

外村「・・・もう気持ち伝えたのか?」

淳平「いや、まだだけど?」

そう言うと、外村は少し表情が暗くなり、

外村「そっか・・・。まぁ、頑張れ・・・じゃあな」

とだけ言い残し帰っていった。

淳平(なんか外村いつもと違くないか・・・?)

外村の変化に少し疑問を抱いたが、淳平も家への帰路についた。


[No.626] 2007/11/16(Fri) 21:54:17
君が好き 第23話 「夜道で」 (No.626への返信 / 23階層) - バーツ

淳平は家につき、部屋のベッドの上に寝転んでいる。

淳平(やっぱり自分の気持ちに嘘はつけないよな・・・)

淳平は先ほどの出来事を思い返していた。

淳平(さつきには親友って言ってもらえたけど、まだどう接したらいいかわかんねぇや・・・)

そしてふとあることを思い出す。

淳平(そういえば、坂上に行ったもう一つの目的果たせてないなぁ・・・)

もう一つの目的。それはつかさの過去を知ることである。

淳平(西野の過去を知れば、あの優希ってやつのことだってきっとわかるはずなんだ。って俺これじゃあ完全に西野のストーカーっぽくないか・・・)

♪〜♪〜〜♪〜♪

すると突然携帯の着信音が鳴りだした。

見ると、正太郎からメールがきていた。

淳平(あいつからメールなんて珍しいな)

そう思いながら内容を見る。

――――――――――――――

先輩、合宿お疲れ様ッス!

今年は去年以上にいい映画になるといいっスね!

それで・・・あの、ひとつお願いがあるっス!

今度唯ちゃんとデートするんスけど、一緒に来てくれませんか?

2人だとなんか緊張しちゃうんで・・・。姉ちゃんも連ってダブルデートってことで。

お願いします!

――――――――――――――

淳平(唯とデート〜!?てかなんで俺もなんだよ!?んなもん2人で行けよ〜)

そして淳平はメールを打つ。

――――――――――――――

2人で行けよ!

いい加減唯に気持ち伝えねぇと他の男にとられちまうぞ!?

――――――――――――――

淳平はメールを返した後ふと思った。

淳平(はぁ・・・俺も西野に気持ち伝えられたらなぁ)

そう思いながら、仰向けになり目を瞑った。

淳平(俺西野のことこんなに好きになるなんてな・・・)

合宿で疲れていたせいか、数分もしないうちに淳平は夢の世界へと入っていった。

淳平「ん・・・う〜ん・・・」

どれくらい寝ていたのだろうか。淳平は寝起きの目をこすりながら外を見る。

寝る前にあった夕日は跡形もなく消え去り、変わりに月が辺りを照らしていた。

淳平(今何時だ?)

そう思い、携帯の時計に目をやる。

淳平(げっ!?もう12時回ってんの!?)

どうやらかなりの時間寝ていたらしい。

淳平(腹減ったな〜。もう晩飯残ってないだろうし、コンビニでも行くかな)

淳平は家を出た。

コンビニへと行き、パンやジュースなどを買って店を出た。

帰り道、淳平が歩いていると前から誰かが歩いてくる。

淳平(ん、あれは・・・)

むこうも淳平に気がついたらしく、こっちに近づきながら声をかけてきた。

大草「よっ、真中!こんな時間に何してんだ?」

相手は大草だった。

淳平「腹減ったからちょっとコンビニまでな。そういう大草は?」

大草「今までサッカー部のやつらと遊んでたんだよ。そしたらこんな時間になっちまった」

そう言って大草は時計を見ながらため息をついた。

大草「そういや真中、映研の合宿の方はどうだったんだ?今年もいい映画作れそうか?」

淳平「あぁ。今年は部員も増えたし、結構いいの出来そうだぞ」

大草「そっか。それじゃあ楽しみにしてるな!」

そう言って大草は帰ろうとする。

淳平「あっ、大草!」

淳平は大草を引き止めた。

大草「ん?なんだ?」

淳平「ちょっと話あるんだけど、いいか?」

大草は少し考えた後、

大草「まぁ、少しだけならな」

と言って了承してくれた。

大草「じゃあ、公園でも行くか」

そして近くの公園へと歩き出した。


[No.627] 2007/11/16(Fri) 21:57:56
君が好き 第24話 「当たって砕けろ」 (No.627への返信 / 24階層) - バーツ

2人は公園へ着いた。

大草「で、話ってなんだ?」

大草は近くにあったブランコに腰を下ろしながら淳平に尋ねる。

淳平「あぁ、ちょっとな・・・」

そう言って淳平も隣のブランコへと腰掛けた。

淳平「実は昨日さつきに告白されたんだ」

それを聞いた大草はとても驚いた表情を浮かべ淳平を見た。

大草「えっ!?マジで!?」

淳平は驚いている大草を気にもせず話を続ける。

淳平「あぁ。でも今日・・・断った」

その言葉を聞きさらに大草は驚いている。

大草「おまっ・・・断ったって・・・あの北大路さつきをか!?」

大草が驚くのも無理はない。さつきは泉坂高校で3本の指に入るほどの美少女だ。性格良しスタイル良しで淳平にはもったいないくらいの子だ。

淳平「だって俺・・・好きな人いるから」

淳平はそう言うとブランコを少しこぎはじめた。

大草「ふ〜ん。まぁだいたいその好きな人ってのは見当付くけどな」

淳平を見ながら大草は静かに言った。

淳平「さつきも俺の好きな人ってのが誰だか知ってた」

大草は淳平の話を黙って聞いている。

淳平「それで・・・俺今度自分の気持ち伝えようと思ってるんだ」

大草「相手は・・・西野だよな?」

淳平「あぁ・・・」

大草「で、何でそのことを俺に言うんだ?」

淳平「実は・・・」

淳平は以前つかさが淳平の家に泊まった時のことを話した。

そう、つかさの口から<<優希くん>>と発せられた日のことを・・・。

大草「要するに、お前は自分の気持ちを伝える以前に、その優希ってやつのことを知りたいわけか?」

淳平「なんかずっと頭に引っかかってんだよ。気になって仕方なくてさ」

大草は少し考えた後、真中に話し始めた。

大草「別にそんなのどうでもよくね?真中は西野が好き。その事実には変わりないんだろ?」

淳平は大草の言葉に頷いた。

大草「だったら素直に自分の気持ち伝えればいいじゃねぇか。俺は西野が好きだって」

淳平「そうなんだけどさ・・・」

淳平はそう言い少し俯いた。

大草「もしかして自分に自信がないとか思ってんの?」

淳平の体は自信がないという言葉に対し一瞬ピクッと動いた。

大草「誰でもそうだろ?好きな人に告白してフラれたりしたらって思うと恐くなってさ」

淳平は俯いたまま大草の話を聞いている。

大草「でも、何もしなきゃ前には進めねぇぜ?告白して例え付き合うことができようができなかろうが。告白しなきゃお前と西野の関係も友達のまま終了ってわけだ。そんなの・・・嫌だろ?」

淳平は再度頷いた。

大草「自信を持てとは言えないけどさ、当たって砕けろだ。どうなろうが自分の気持ちを伝えることが一番大切なんだから」

そう言うと、大草はブランコから立ち上がり夜空を見上げた。

大草「まぁ、フラれた時は俺が慰めてやるよ」

淳平は大草の言葉に少し笑みを浮かべ立ち上がった。

淳平「じゃあ、慰められないように頑張らないとな」

大草「なんだよそれ・・・」

大草はクスッと笑い淳平を見た。

淳平は夜空を見上げている。

その顔は覚悟を決めた、そんな表情であった。


[No.628] 2007/11/16(Fri) 22:00:45
君が好き 第25話 「告白」 (No.628への返信 / 25階層) - バーツ

今日は淳平とつかさ2人そろってバイトがあった。

最近バイトがある日は淳平がつかさをバイト先まで迎えに行き、一緒に帰ることが習慣になっている。

淳平「それじゃ館長、お疲れ様でした〜」

手短かに館長への挨拶を済ますと、淳平はつかさのバイト先『パティスリー鶴屋』まで少し急ぎ足で行く。

淳平「こんにちわ〜」

中へ入ると、ケーキ屋独特の甘い匂いが漂っていた。

いつもは繁盛して店の中に客がたくさんいるが、今日はなぜかあまり客の姿が見受けられなかい。

日暮「おっ、ボウズ!西野さん今ケーキ作りの練習してっからまだ時間かかるぞ?」

淳平「あっ、俺なら大丈夫ですよ。待ってますから」

日暮「そっか。じゃあケーキでも運んでやるからちょっと待っててな」

そう言うと、日暮は厨房の方へと入って行った。

淳平(ふぅ・・・わかってたことだけど、ここまで緊張するとはな・・・)

淳平はそう思いながら手を見ると、汗をびっしょりとかいていた。

淳平が緊張する理由、それは今日つかさに自分の気持ちを伝えるためだ。

前々から緊張することはわかっていても、いざ本番となるとかなり緊張するというのは人間なら誰でもそうだろう。

日暮「ボウズ、なんか顔が強ばってるぞ?どうした?」

日暮は淳平に話しかけながら運んできたケーキを置き向かいのイスに座った。

淳平「えっ、俺そんな強ばってますか?」

日暮「あぁ。なんかすんごい緊張してるように見えっけど・・・」

淳平「そう・・・ですね」

淳平の曖昧な答えを不思議に思い、日暮は言う。

日暮「ほら、どうしたのか俺に話してみろって」

淳平「えっと・・・実は・・・」

淳平はこうなった経緯を全て日暮に話した。

日暮「へ〜、告白ね〜」

淳平「ちょっ、日暮さん!声大きすぎますよ!」

日暮「あ、わりぃわりぃ。にしてもボウズが西野さんにね〜」

淳平「やっぱり・・・無理だと思いますか?」

淳平は話しながら少し俯いてしまった。

みかねた日暮が声をかける。

日暮「告白ってのは無理とかそういう問題じゃないだろ。相手に自分の気持ちが伝わればそれでいいんじゃねぇの?まぁ、言うからには付き合いたいってのが人間だけどな」

淳平「そうですか・・・」

淳平は確実に来たときより元気が無くなっている。

日暮「ほら、元気だせって!まだフラれたわけじゃないだろ?」

淳平「そうですけど・・・」

2人で話をしていると厨房から私服に着替えたつかさが少し小走りでやってきた。

つかさ「淳平く〜ん、おまたせ!」

日暮「ほらボウズ、頑張ってこいよ!!」

そう言って日暮は淳平の背中を軽く叩き厨房へと戻っていった。

つかさ「淳平くん、日暮さんと何話してたの?」

淳平「え、いやなんでもないよ!」

顔の前で手をブンブンと振る淳平。

つかさ「そう?まぁいっか。じゃあ帰ろ!」

淳平「お、おう!」

2人は店を出て歩き出した。

帰り道、いつも2人は以前夜に淳平と大草が会話した公園の中を通っていく。

淳平(もう後には戻れないな・・・ここまできたら言うしかねぇだろ!)

淳平「あっ・・・あのさぁ西野。ちょっと話あるんだけどいい?」

つかさ「話?」

淳平「うん。とりあえずベンチ座ろっか?」

そう言って2人は近くにあったベンチに腰掛けた。

淳平(ヤベェ、いっきに緊張が増してきた・・・)

つかさ「淳平くん、大丈夫?なんか息荒いけど・・・」

淳平は緊張のあまり息が荒くなっていたのだ。

淳平「あ、あぁ大丈夫だよ」

そう笑顔で少し無理に答える淳平。

つかさ「で、話って何かな?」

淳平「あぁ。実は・・・」

淳平(もし・・・もしフラれたら俺西野ともう今みたく話せなくなんのかな・・・)

つかさ「実は?」

淳平「前から・・・」

淳平(だったらやっぱり告白なんかやめて今のまま友達の方がいいんじゃないのか・・・)

つかさ「前から?」

淳平「俺・・・」

淳平(この関係を崩すのが・・・恐い・・・)

つかさ「・・・??」

淳平(でも・・・それでも・・・やっぱり俺は西野のこと・・・)

淳平「俺・・・好きなんだ、西野のこと。俺と付き合ってほしい」

つかさ「えっ・・・」


[No.632] 2007/11/20(Tue) 21:14:03
君が好き 第26話 「大好きだから」 (No.632への返信 / 26階層) - バーツ

淳平「西野のこと好きなんだ。俺と付き合ってくれないか?」

つかさ「えっ・・・」

淳平はついに言った。

淳平(あとは・・・西野の返事だ・・・)

淳平はそっとつかさのことをみつめる。

つかさは淳平の視線に気付いたのか、少し視線を淳平の目からそらした。

つかさ「えっと・・・その・・・」

淳平(西野・・・?)

つかさはまだ返事を返さない。

2人の間に少し沈黙が続いた。

そして・・・

つかさ「ごめんなさい・・・」

淳平(えっ・・・もしかして俺・・・)

つかさ「淳平くんとは・・・付き合えない・・・」

淳平(フラれた・・・?)

つかさは返事を言い終わると俯いてしまった。

淳平「そっ、そうだよな!俺じゃやっぱ無理だよな!ゴメン変なこと言って!」

そう言って淳平は無理して作り笑いをつかさに向ける。

つかさ「ごめんね・・・」

つかさに再度言われた。

つかさの『ごめん・・・』という言葉が今の淳平にはフラれたということと共に重くのしかかってきた。

淳平「・・・俺・・・帰るわ。じゃあな・・・」

淳平はこの場所に居るのに耐えられなくなり、つかさを置いて公園を後にした。

淳平(ヤベェ、涙出てきやがった・・・)

淳平の頬には涙が流れていた。

淳平(西野に・・・フラれた・・・)

覚悟はできていた。が、いざフラれるとなると嫌にも悲しみがこみ上げてくる。

淳平は行く当てもなく、ただ道を歩いていった。

すると前から誰かが歩いてきた。

―――その頃つかさはというと・・・

つかさ「・・・ヒック・・・グスッ・・・」

泣いていた・・・。

つかさ(ゴメンね淳平くん・・・)

つかさは淳平に対しての申し訳なさで一杯だった。

つかさ(淳平くんが嫌いなわけじゃないんだよ・・・)

つかさの涙はなかなか止まらない。

つかさ(淳平くんのことが好きだから・・・付き合えないの・・・)

するとどこからか足音が聞こえてきた。

ザッ・・ザッ・・ザッ・・

そしてつかさの前まで歩いてきて、止まった。

つかさは俯いていた顔を上げた。

そこにいたのは・・・

さつき「西野・・・さん?どうしたの!?」

さつきだった。

つかさ「さつきちゃん・・・」

つかさはまた俯いてしまった。

さつき「泣いてるの・・・?」

つかさは返事をしなかった。

が、顔を抑えているのでさつきにはつかさが泣いているとすぐにわかった。

さつき「何か・・・あった?」

さつきは優しくつかさに話しかけた。

つかさ「淳平くんに・・・告白された・・・」

つかさは静かに言った。

さつき(そっか・・・真中告白したんだ・・・)

さつき「で、なんで泣いてるの?」

つかさ「私・・・淳平くんのこと好きなのに・・・淳平くんのことフって傷つけちゃった・・・」

さつき「えっ・・・」

さつきには意味がわからなかった。好きなのにどうして?と疑問に思いつかさに聞いた。

さつき「なんで好きなのに・・・フっちゃったの・・・?」

するとつかさはまた静かに言った。

つかさ「淳平くんのことが・・・大好きだから・・・だから付き合えないの・・・」

さつき「はっ・・・?」

つかさのこの言葉に隠された淳平をフった本当の理由を知っているのはつかさと・・・もう一人。

それは・・・

外村「・・・真中?」

淳平「外村・・・」

・・・外村。


[No.633] 2007/11/20(Tue) 21:19:58
君が好き 第27話 「4人の気持ち」 (No.633への返信 / 27階層) - バーツ

外村「・・・真中?」

下げていた顔を上げ前をむくとそこには外村がいた。

淳平「外村・・・」

顔を上げると同時に涙が溢れてきた。

外村「おまっ・・・どうした!?なんで泣いてんだ!?」

淳平は外村につかさにフラれたことを知られたくなかった。

淳平「べつに・・・何でもねぇよ・・・」

そう言って、外村から視線を外し、淳平は外村の横を通り過ぎようとするが、

外村「何でもなくねぇだろ!!何があったんだよ!?」

外村は淳平の腕を掴み聞いてきた。

淳平「だから何でもねぇって!!」

淳平は無理やり外村に捕まれていた腕を振りほどいた。

外村「真中・・・」

外村はとても心配そうに淳平のことを見ている。

そして互いの間に少し沈黙があり、淳平が口を開いた。

淳平「西野に・・・告白したんだ・・・」

外村「えっ!?」

外村はとても驚いている。

外村の表情には目もやらず、淳平は話しを続けた。

淳平「そんで・・・フラれた・・・」

外村「・・・」

淳平「もう・・・俺に構うなよ・・・」

そう言って淳平はしゃがみ込んだ。

外村(やっぱりフラれたか・・・。真中・・・お前はあのことを知らないから・・・。つかさちゃんに何があったか知ってたらお前は告白なんてできなかっただろうな・・・。でも・・・お前は・・・)

少したって外村が淳平に話しかけた。

外村「・・・諦めんのか?」

淳平「えっ・・・?」

淳平は顔を上げ外村を見上げた。

外村「フラれたからって諦めんのか?つかさちゃんのこと大好きなんじゃないのか?」

淳平「なっ・・・なんだよ急に・・・」

外村「どうなんだよ!!」

外村はいつになく真剣な表情で聞いてきた。

淳平は少ししてから静かに言った。

淳平「大好きに・・・決まってんだろ・・・」

外村「だったら・・・だったら諦めんなよ!つかさちゃんはなぁ!!つかさちゃんは・・・」

外村の言葉が途切れた。

淳平「外村・・・?」

外村「いや・・・なんでもねぇ・・・」

そう言うと外村はスタスタと歩き去ってしまった。

淳平「ちょっ、おい!外村!!」

淳平(なんなんだよアイツ・・・)

淳平「わっけわかんねぇ・・・」

―――そしてその頃・・・

さつき「なんで!?どうしてよ!?」

つかさ「さつきちゃん・・・」

さつきはつかさに対して思っていたことを全て言い放った。

さつき「私は真中が大好き!!真中と付き合いたかった!!でも真中の中にはいっつも西野さんがいて私は真中にフラれたの!!なのに・・・なのになんで!?なんで西野さん真中のこと好きなのにフっちゃうのよ!?」

さつきは涙目でつかさに言った。

その迫力からさつきはどれだけ淳平のことを想っていたか見るだけでわかる。

今まで黙っていたつかさが口を開いた。

つかさ「さつきちゃんには・・・わかんないよ・・・」

さつき「はっ!?」

つかさ「私がどんな思いで淳平くんをフったか・・・」

さつき「何よそれ!?どういう意味よ!?」

さつきはつかさにさらに強い口調で尋ねた。

つかさ(もう・・・話すしかないよね・・・)

つかさ「私は・・・」

そしてこの後つかさから話されたこと。

それはさつきにとって予想だにしないことだった。

つかさ「・・・だから私は淳平くんをフったの。それで淳平くんを傷つけちゃったの・・・私が全部悪いのに・・・」

そう言うつかさの目からは、先ほど止まった涙がまた溢れ出そうとしていた。

さつき「そんな・・・」

つかさ「ごめんね、さつきちゃん・・・」

さつき「そのこと真中は・・・?」

つかさ「知らないよ。言ったら淳平くんをまた傷つけちゃうから・・・」

さつき「・・・ごめん」

つかさ「ううん・・・私のほうこそ・・・」

これでつかさが淳平をフった理由を知っているのは・・・3人。

一体つかさに何があったのだろうか・・・


[No.642] 2007/11/25(Sun) 21:32:11
君が好き 第28話 「今まで通り」 (No.642への返信 / 28階層) - バーツ

つかさにフラれてから数日、淳平はまだ立ち直れないでいた。

いや、淳平自身は立ち直っているのかもしれない。

フラれるということはある程度覚悟はしていたからだ。

ただ、外村のあの言いかけた言葉が頭にずっと残っているのだ。

淳平(クソッ!西野がなんなんだよ!)

淳平は頭を悩ましていた。

今日は日曜日。淳平とつかさ2人ともバイトがある。

淳平(はぁ・・・あんまり行きたくないなぁ・・・)

そう思いながらも淳平はバイト先へむかった。

映画館へつくと、いつもと変わらぬ態度の館長が淳平に飛びかかってきた。

館長「こらっ、淳平!!来るのが遅いだろ!?」

淳平「少し遅れただけじゃないですか・・・」

館長は淳平が元気がないことに気付いた。

館長「ん?なんかお前元気ないぞ?」

淳平「・・・気のせいですよ」

館長「そうか?まぁそれはいいから早く館内へ行け。お前に客が来とるぞ!」

淳平「客?」

淳平は誰だ?と思いながら館内へと入っていった。

扉を開けると、目線の先にいたのは・・・

淳平「あっ・・・」

つかさ「淳平くん・・・」

つかさだった。

淳平「西野・・・」

2人の間にはなんとも気まずい雰囲気が流れていた。

2人は黙ったままだったが、先に淳平が口を開いた。

淳平「どうしたの・・・?」

つかさ「淳平くんに・・・言っておきたいことがあって・・・」

淳平「なっ・・・何?」

つかさ「私淳平くんのことフっちゃったけど・・・淳平くんとは今まで通りの関係でいたいの・・・」

淳平「えっ・・・?」

つかさ「私からフったのに、都合のいいこと言ってるのはわかってる。だけど・・・淳平くんとは今まで通りにいたいから・・・」

そう言うつかさの目からは涙が溢れ出そうとしていた。

淳平「・・・ゴメンな」

つかさ「えっ!?」

淳平に突然謝られ驚くつかさ。

淳平「俺が西野のこと好きだなんて言わなきゃ西野がそんな顔しなくてすんだのに・・・」

つかさ「そんなことない!淳平くんから好きって言われて私はうれしかった!うれしかった・・・けど・・・」

そう言うとつかさは俯いてしまった。

淳平も少し俯いていたが、すぐに顔を上げて言った。

淳平「西野が今まで通りって言ってくれるなら、俺は・・・その方がいいな・・・」

淳平は静かに答えた。

つかさ「ホントに・・・?」

淳平「あぁ、今まで通り・・・友達な!」

淳平は少し微笑みながらつかさに言った。

つかさ「ありがとう。じゃあ・・・今日も一緒に帰ろうね!」

そう言うと、つかさは館内から出ていこうとしたが、淳平に呼び止められた。

淳平「西野!」

つかさ「なに?」

淳平「・・・ありがとう」

つかさは淳平に笑顔を見せ映画館を後にした。

淳平(俺・・・やっぱり西野が好きだ・・・)

その頃つかさは思っていた。

つかさ(全部私の問題で・・・私が悪いのに・・・淳平くん優しすぎるよ・・・。もう忘れなきゃ・・・淳平くんを傷つけないためにも・・・。でも淳平くんといると・・・嫌でも思い出しちゃうよ・・・)

つかさの問題。それは今後の2人の関係に大きく関わってくることとなるのであった・・・。


[No.643] 2007/11/25(Sun) 21:35:14
君が好き 第29話 「2人の関係」 (No.643への返信 / 29階層) - バーツ

淳平「西野〜、迎えに来たよ〜」

つかさ「ちょっと待ってて〜!今着替えてくから」

厨房からつかさの声が聞こえた。

淳平は空いている席に座ってつかさを待つことにした。

日暮「ボウズ!今の会話の様子だともしや上手くいったか〜!?」

日暮はいかにも興味津々の顔つきで淳平に聞いてきた。

淳平「日暮さん・・・なんでそんな楽しそうなんすか?」

淳平はそんな日暮に少し呆れて聞き返す。

日暮「いや、だっていつもボウズのこと見てきてたからさ〜!そりゃ気になって気になって仕方なかったぞ!?」

今日の日暮はなぜかテンションが高い。

淳平「・・・何かありました?」

日暮「はっ!?」

淳平「いや、だって今日やけに気分良さそうだから・・・」

日暮「う〜ん。これといって何もないけど?」

淳平は日暮に対し少し疑問を抱いたが、きりがないのでこれ以上何も聞かなかった。

日暮「それより!!もちろんお前ら付き合ってるんだよな?」

日暮の話もいよいよ本題へ。

淳平(はぁ・・・日暮さん俺と西野が付き合ってると思ってるんだろうな〜)

そう思いながらも淳平は答えた。

淳平「逆ですよ?」

日暮「へっ?逆って?」

日暮は逆とは?と不思議に思っているように首を傾げた。

淳平「だ〜か〜ら〜!!俺と西野は付き合ってませんってば!!フラれたんすよ、俺」

淳平の言葉に日暮はとても驚いている。

日暮「えっ!?フラれたのになんか前より仲良さげじゃんか!?」

淳平「そんなこと言われても・・・」

そこへつかさがやって来た。

つかさ「淳平くんお待たせ〜!あれ、日暮さん何してるんですか?」

日暮はつかさに一瞬目をやり、そして淳平に顔を向けた。

日暮「ボウズ・・・お前何したんだ?」

淳平「はぁ!?いきなりなんすか!?俺は何もしてませんよ!!」

つかさ「?」

つかさは2人の会話をただ呆然と見ていた。

そして、

日暮「だぁ〜もうっ!わけわからん!!」

そういい残し日暮は厨房へと戻っていった。

つかさ「日暮さんどうしちゃったの?」

淳平「さ、さぁ・・・?」

つかさ「まぁいっか!じゃ、帰ろ♪」

2人は帰路へとついた。

その途中・・・

「お〜い、真中〜!!西野〜!!」

不意に2人は後ろから声をかけられた。

振り返ると、そこには手を振って走ってくる大草がいた。

淳平「大草!?どうした?」

大草「いや、ちょっと2人で歩いてるところ見かけたからさ〜!」

淳平「そっか」

すると大草は淳平に耳打ちをした。

大草「もしかして・・・お前ら付き合ってんの?」

淳平はまたかと思いながらも答えた。

淳平「付き合ってねぇよ。俺フラれたから」

大草「えっ!?そうなの!?」

大草は日暮ほどではないものの驚いている。

つかさ「お〜い、淳平くん。早く帰ろうよ〜」

淳平「あっ、わりぃ!じゃ、大草。詳しいことは夜話すから!」

そして2人は大草と別れ家へと帰っていった。

その夜・・・

大草「真中〜、どういうことか説明してもらおうか?」

淳平「はいはいわかりましたよ〜」

淳平はつかさに告白したこと、外村に言われたこと、つかさから今まで通りの関係でいようと言われたことなどをすべて話した。

大草「なぁ、俺一つ気になることがあるんだけど」

淳平「ん?なに?」

大草「外村は何を言おうとしたんだ?あいつがそこまで真剣になるなんてあんまないぞ?」

淳平「確かに・・・」

大草(それに今までの様子だと外村は西野のこと何か知ってるような・・・)

淳平「大草?」

大草「あぁ、ゴメン。じゃあ真中、また今度な」

淳平「おう」

淳平は大草との電話を切った。

淳平(西野のこと諦められないけど・・・今はこの関係を保とう。いつかまた告白する日のために・・・)

淳平は一つ心に誓った。


[No.646] 2007/11/26(Mon) 21:14:41
君が好き 第30話 「もめごと」 (No.646への返信 / 30階層) - バーツ

時は過ぎ、今日は夏休み明け最初の授業の日であった。

そして放課後、映研部は部室に集まっていた。

淳平「嵐泉祭にむけて今日から色々準備に取りかかりたいと思う」

外村「俺と真中と東城は映像編集で、他は飾り付けの方をやってもらうから」

そしてみんなはそれぞれの持ち場につき仕事を始めた。

太陽も西に傾いてきた頃・・・

淳平「じゃあ後は俺と外村が残るからみんな帰っていいよ〜」

外村「えっ!?俺も残るのか!?」

淳平「当たり前だろ!CG処理お前しかできないんだからよ!!」

そしてみんなは帰っていった。

2人の作業も一段落ついたところで、外村が淳平に話し始めた。

外村「なぁ真中?」

淳平「なんだ〜?」

淳平は背筋を伸ばしながら返事をした。

外村「お前・・・つかさちゃんと何があったんだ?」

淳平「何がって?」

外村「普通フラれた後ってお互いに気まずくならないか?」

淳平「あぁ、そのこと?」

淳平は日暮にも大草にも説明したように外村にも話した。

淳平「俺が告白してから数日は気まずかったってか会ってなかったんだ。でも俺と西野がバイトある日、俺のバイト先に西野が来て、今まで通りの関係でいたいって言ってくれたから。で、前と変わらない関係に戻ったってわけ」

外村「ふぅん。にしても前以上に仲良さそうだけどな、お前とつかさちゃん」

淳平「そうか?」

外村「なんとなくな」

そして2人はその後たわいもない話をしていた。

すると、

ガラガラッ・・・

誰かが部室に入ってきた。

2人は顔をむけるとそこにはいつになく真剣な顔をしている大草がいた。

淳平「大草?どうした?」

しかし大草は淳平の問いかけに反応せず、外村に話しかけた。

大草「外村、話がある」

外村「俺?真中じゃなくて?」

大草「あぁ」

淳平は大草の異変に気付いた。

淳平(こんな大草見たことない・・・。なんか・・・コワい・・・)

淳平がそんなことを思っていると、

外村「ちょっと行ってくるな」

そう言って、外村と大草は出て行った。

淳平(話ってなんだろな〜)

淳平はそんなことを思いながらまた映画の編集に取りかかった。

少したった頃、廊下から大草の大きな声が聞こえた。

大草「お前真中の親友だろ!?だったらなんで話してやらねぇんだ!!」

外村「親友でもこれは話せないことなんだよ!!」

淳平(大草と外村・・・?なんかもめてんのか・・・?)

声は階段のほうから聞こえてきたので淳平は行ってみることにした。

淳平はこの時、2人の会話を聞いてしまったが故に、今後つかさとの関係が崩れようとは、この時はまだ知らなかった・・・


[No.647] 2007/11/26(Mon) 21:18:43
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