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素粒子物理スペシャルトークショーその2 - riri@管理人 - 2009/04/24(Fri) 02:33:26 [No.4169]
素粒子物理スペシャルトークショーその3 - riri@管理人 - 2009/04/26(Sun) 03:04:01 [No.4170]
Re: 素粒子物理スペシャルトークショーその3 - ざるさん - 2009/05/06(Wed) 01:01:13 [No.4172]
Re: ざるさん - riri@管理人 - 2009/05/10(Sun) 03:23:10 [No.4173]


素粒子物理スペシャルトークショーその3 (No.4169 への返信) - riri@管理人

その2よりつづき

前出のCERNの装置(LHC、というそうです)はただ今故障中で
今秋に研究が再開されるそうなんですが、この装置が再開されると
「唯一確認されていない素粒子」が見つかるかもしれないと期待されているそうです。
物質に「重さ」を与える粒子、と考えられている「ヒックス粒子」というものらしいですが
まだ実際の存在が確認されていないとか。
「本当に作ってしまえばわかるだろうということで、それを作ってしまいたい」と村山先生。
…それって、「作っちゃえる」ものなんですか?!

現在構想中の「リニアコライダー計画」という直線型の加速器。
なんと直線で30km近くにもなる規模での構想らしいのですが
この実験施設が完成して実験が始まると、まだ素粒子に関わる謎とされている
さまざまなことに関して、謎が明らかになるのでは…と、とても期待されているそうです。
なんでも、宇宙の中の物質をぜーんぶ集めてみると、私達が知っている
「原子」といったような物質は全体の2割にも満たないそうで、残りのそのほとんどは
「暗黒物質(ダーク・マター)」と呼ばれている物質で、それはまだ何であるかがわかっていないとか(^^;
なので、その暗黒物質をLHCで作ってみたいというお話があるそうです。
(それも作れるもんなの?!)
ただ、実験で作った物質と実際に宇宙に存在する「暗黒物質」が同じものかどうかは
調べてみないと判らず、リニアコライダー計画を実現できると調べられるかも!という
大きな期待がかかっているとか。
まだまだ判らないことは沢山あるそうなのですが、なんだかこういうスケールの
大きなお話を聞くと、ワクワクしてきますよね。

トークショーの最後は「高速でモノを移動させて物をぶつける、という加速器に似たマジックがある」と
前田さんのマジック♪
「ちょっと加速器を準備しますから…」と前田さん。
携行できる加速器ぃ?と思っていたら、おもむろに準備されたのはイス2客と
茶色い紙袋と食パンの袋(笑)
なんて携行性に富んだ加速器なんだ!しかも動力は「気合い」ですってっ!(笑)
お手伝いをした小さな女の子、目の前で高速移動したジャムとピーナッツバターに目がまん丸でした(笑)。
そして会場のお客さんは大盛り上がり!
マジックが終わっての村山先生のコメント「いやぁ、ああいう加速器欲しいですね!」
確かにお手軽かも…(笑)
「アレで金も作れますか?」という村山先生の問いに
「金は…すごく気合いがいるので、疲れちゃうと思います(笑)」と前田さん。
やっぱり動力は気合なんだ…(笑)

それぞれに道にどういうキッカケで進まれたのか…というお話も聞かせていただきました。
村山先生は幼少の頃、カラダが弱くて喘息持ちだったこともあり学校も休みがちで
お家で本を読んだり、TVを見たりする時間が多くて本を沢山読むうちに
いろんな人がずっと考えたり研究を続けてきたものがある瞬間にパッとひらめいたり
発見したりする科学の世界が「とてもドラマティックだ!」と思ったのがきっかけだったとか。
樋口先生も高校生のときに読んだ本がきっかけだったそうです。
(「物質の究極は何だろうか」という講談社新書らしいです)
こーんな一見真面目なお話の中にもユーモアがいっぱい。
学校を休みがちだったので「今でも泳げません」という村山先生のカミングアウトに
実はご自分も喘息持ちだったという樋口先生は「物理をやるのに喘息が必要だというわけでは
ありませんが…(笑)でも(村山先生と)ひとつだけ違うのは、僕は泳げます!」と控えめに
でもキッパリと主張(笑)
そのあと「…すいません(笑)」とおっしゃってたのがとても印象的です。

前田さんは「まさかマジシャンになるとは夢にも思ってなかった。
でもマジックを見せたときに『面白い、楽しい!』と見てくれた人がいたから
そういう人に恵まれたおかけだ」とおっしゃっていました。
ちなみに大学時代はどういう勉強を…?という中願寺さんの問いに
「今でも覚えているのは『ラプラス変換』ってすごく難しい計算式があって
 とてもその変換をするのがすごく大変だったんです」と前田さん。
「マジックだとカンタンに変換しちゃってますけどね(笑)」と中願寺さん。
「簡単そうに見えますけど、ウラでは大変なことをやってるんですよ!」と即ツッコミ返す前田さん。
このやりとりは、前田さんと中願寺さんならでは…の呼吸でした、もう大笑い!
(そしてなぜか会場からは拍手)さすが中願寺さんですね♪
伺ったのは3者3様な「きっかけ」ですけど、会場に来ていたたくさんの子供たちも
この日に聞いたみなさんのお話が何かのきっかけになればステキですね。

せっかくたくさん子供たちも来場していたので…ということで
壇上の3人の先生に子供たちからの質疑応答コーナーがありました。
迷いなく手を挙げる子供たち!たくさん聞いてみたいことがあるんだろうなあ…。
壇上に上がってきてもらった子供たちの目線との高さをあわせて
しゃがんで優しく回答する先生方(*^^*)

◎村山先生に質問

「ピカチュウと反ピカチュウはどのように見分けたらいいですか?」

これ、トークショー中に前田さんが
「物質と接触すると消滅してしまうから、床に接さないように
空中に浮いてるのが反ピカチュウですよ」とスルドい回答をされていたのですが
「…でもピカチュウって空中を飛びますよね?」と新たな問題提起(笑)がされていたんです。
…さあ、どう答える村山先生!?

空中に浮いているピカチュウに対しては
何かを投げてぶつけてみて、消滅しないのかを確認してから
握手すれば大丈夫だと思います」ですって。
そ、それは…なんだかピカチュウ、可哀想ですね(^^;
何もしていないのに何かをぶつけられて、それからでも友好的に
握手してくれるものなのかしら…?と、密かに思ってみました。
でも、物質と反物質は見た目では違いが認識でいないそうなので、無理もないのかなあ…(笑)

◎前田「先生」に質問

「自分で作ったマジックは何種類くらいあるんですか?」

いっぱいあるんですけど…ダメなマジックが多いですね(笑)と前田先生。
いつも同じマジックをしていると思われるかもしれませんが、その場所に適したマジックっていうのは
どうしても限られているので、少なくなります。
マジックって料理と似ているので、基本的なテクニックがいくつかできるといろんなマジックが
いっぱいできると思います。…いっぱいって言っても、たぶん12個ぐらいだと思いますけど(笑)

ぷぷぷっ、12個ですか…(笑)
村山先生いわく「物理学と似てますね…私が論文を書いても100本のうちの1本くらいしか残らない、みたいな(笑)」
でもその淘汰された1つの論文が「不思議」を解明するんですよね♪

◎樋口先生に質問

「反物質はなぜ、できないといけなかったんですか?」

おおおっと、どよめく会場!
実はこの質問をしていた男の子、とても近くに座っていたのですが
開始前からテーブルに素粒子の本と、ノートを広げてやる気マンマンな感じだったんですよね。
だから、質問した内容を聞いて「…なるほど」と思いました。
電気的エネルギー保存の法則から考えて、反物質というものがあると考えないと
論理的につじつまが合わないから…ってな回答だったと思うんですが、樋口先生、タジタジでした(笑)
この説明であっさり納得していたこの男の子(それもスゴいけど)、
どういうことを普段勉強しているの?という問いの答えは「…ダーク・マターとか」
さらにどよめく会場、そして村山先生は「…教えてくれる?」とお願いしたりして(笑)
さらに将来は「KEKに入ってノーベル賞を獲りたい」と。すごーい!頼もしい!
「将来ノーベル賞を獲るなら、今握手してもらっておいたほうがよかったですかね?」
「サインももらっておきましょうね」と樋口&村山両先生。
日本物理学界の未来は安泰のようですね!


◎前田「先生」に質問

「一番初めにやったマジックは何ですか?」

とても昔のことなので覚えていらっしゃらないそうですが、たぶん数理的な原理に従った
「マス・マジック」ではないかなあ…とのこと。
趣味でマジックをやる、という質問者の男の子に「すごいじゃないですか!…今度教えて」
と前田先生(笑)。あ、ここにも子供たちに教えを請う先生がいたっ!

つくばの特産が、ピーナッツと反物質と、マジックも特産になるといいですね、という前田さんに
ノーベル賞も特産となってほしい(笑)と樋口先生。
そうですね、この日のお話が大きな刺激になったらいいですね。
とても親しみやすい先生方でしたが質問をした子供たちは、みーんなドキドキしてたんでしょうね。
とても緊張してる感じでした。でもみんな目をキラキラ☆させてました。
きっと先生方が「憧れの人」だったんでしょうね(^^)


最後に先生方からメッセージがありました。

<村山先生>
学校で習っている教科書で書いてあるのはもうすでに「判っていること」で、
それを使えるようしなさいって教えられますが、もっと「わからないこと」を
「どうしてだろう、なんでだろう?」って自分で考えることも大切なので
そういう気持になったら、その気持を大切にしてください。

<樋口先生>
これからまた大きな実験装置を作って、いろんな大きな謎を解き明かしていきたいと考えています。
今、これから大きな発見がされるかもしれないいい時期なので応援してください。
そしてとても興味があると思ってくれた人は、ぜひ実験を見に来てもらって
一緒に実験をしてくれるようになると嬉しいです。

<前田さん>
夢だ、と言って馬鹿にしてしまうといろんなことが実現しないので、
夢を夢で終わらせずに、ぜひ実現させてください。


それぞれの先生方からのメッセージ、とても印象的でした。
楽しそうに聞いていた子供たちの胸に深く届くといいですね。

※なお、今回のイベントの様子はKEKのサイトで公開される予定だそうですよ〜。

ほんとうに興味深くて面白かったです♪
最初にKEKのサイトで、このイベント告知を見たときに
村山先生が「理論物理学者」、樋口先生が「実験物理学者」って肩書きが書かれていて
「同じ物理学者で何がどう違うんだろう…」って思ってたんです。
実際に、お話を伺ってみて研究者の世界って広いんだなーと思いました。
でもお二人とも、とてもそれぞれの分野でのお話を楽しそうに、そして嬉しそうに
自分とは遠ーいところにあると思っていた「物理」を、身近なものに感じられるように楽しく
聞かせていただきました。
そして前田さんと中願寺さんの、先生方に対する絶妙なカラミも抜群でホントに楽しかった〜。
あんなに笑って「物理」の話を聞ける機会って、そうそうないですよね。

ロビーで今回のイベントに対するアンケートを回収していたのですが、
一所懸命にアンケートを書くたくさんの人たちの姿を見て、なんだかニンマリとしてしまいました。
だって、こんなに沢山の人が熱心にアンケートを書くってことは、会場の皆さんも
私と同じように楽しかったんだなあ…って思って(^^)
ああいう学術的な要素の強いイベントで、あんなに沢山の人が
アンケートを熱心に書いていたのがいい意味で、とても意外な光景でした。

終演後、一緒に観てた方々と
「子供の頃に、こんな楽しい物理の話を聞けたら物理アレルギーにはならなかったかも…。
 今日お話を聞けた子供たちはいいねー」って話をしてたのですが、あらためて思い返すと
それはちょっと違うのかも…って今は思います。
「そ、素粒子…?わかりませんっ!」って反射的に拒否しそうだったのを
「ひょっとして面白いかも…」って思えるようになることってスゴい変化だと思いません?
何か新しい世界に触れるときに「子供だから間に合う」とか、
「もう大人だから間に合わない」なんてことはないのかも…って思います。
いろんなことを新しく知ったり、驚いたり…っていうことには大人も子供も関係なくて、
まず経験してみる、楽しんでみるのが一番なんだなあ…って。
※少なくとも、お知り合い8名で帰りに立ち寄った喫茶店で
 なぜか伝票に9名分の注文が載っていて
 「こ、これはッ!…反物質でできた『反・前田さん』がいたに違いない!」という
 アホな会話がなされるほどには、
 個人的には物理アレルギーは緩和されていたってことです(笑) あれ?私だけ?


最後になりましたが…
前田さん、村山斉先生、樋口岳雄先生、中願寺さん、主催者のみなさま
そして、関わられたたくさんのご関係者の皆さま。
とても刺激的で楽しい貴重な機会でした。
本当に楽しませていただきました。どうもありがとうございました!

**************************
何だかんだで、UPまで1週間かかっちゃいましたがとてもたくさんのことが詰まったトークショーでした。(^^;
つくばにかかりっきりになっちゃったけど、松尾堂もTR本も面白かったんですよね〜。
この二つのレビューは、だいぶ後にこっそり書いてるかもしれません(^^;

最後まで読んで下った奇特なアナタ。どうもありがとう♪


[No.4170] 2009/04/26(Sun) 03:04:01

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