[
リストに戻る
]
No.1109へ返信
記憶鮮明2 過去編 『 蒼 天 』
- たゆ -
2004/11/08(Mon) 21:12:22
[No.607]
└
Re: 記憶鮮明 2
- takaci -
2004/11/09(Tue) 22:39:44
[No.616]
└
Re: 記憶鮮明 2
- たゆ -
2004/11/10(Wed) 20:06:33
[No.618]
└
記憶鮮明2 過去編 『voice』 前書き
- たゆ -
2005/05/03(Tue) 20:26:17
[No.1106]
└
記憶鮮明2 過去編 『voice』 01
- たゆ -
2005/05/03(Tue) 20:28:01
[No.1107]
└
記憶鮮明2 過去編 『voice』 02
- たゆ -
2005/05/03(Tue) 20:28:52
[No.1108]
└
記憶鮮明2 過去編 『voice』 03
- たゆ -
2005/05/03(Tue) 20:29:46
[No.1109]
└
記憶鮮明 現在形の彼方
- たゆ -
2005/06/09(Thu) 23:28:04
[No.1137]
└
記憶鮮明2 過去編 『voice』 04
- たゆ -
2006/09/05(Tue) 11:36:40
[No.1311]
└
記憶鮮明2 過去編 『voice』 05
- たゆ -
2007/03/29(Thu) 19:42:07
[No.1347]
└
記憶鮮明3 現在編 あるエピソード/この世の果て
- たゆ -
2007/03/29(Thu) 19:47:20
[No.1348]
└
記憶鮮明3 現在編 あるエピソード/境界
- たゆ -
2007/03/29(Thu) 19:50:29
[No.1349]
└
記憶鮮明3 記憶不鮮明にて無題
- たゆ -
2007/03/29(Thu) 20:25:31
[No.1350]
└
記憶鮮明3 記憶不鮮明編 風の空道《カゼノソラミチ》
- たゆ -
2007/06/18(Mon) 04:33:16
[No.1353]
└
記憶鮮明3 記憶不鮮明編 風の空道《カゼノソラミチ》
- たゆ -
2007/07/10(Tue) 17:18:26
[No.1355]
└
Re: 記憶鮮明3 記憶不鮮明編 風の空道《カゼノソラミチ》
- たゆ -
2007/11/07(Wed) 16:00:30
[No.1394]
記憶鮮明2 過去編 『voice』 03
(No.1108 への返信) - たゆ
はーっ はーっ はーっ はーっ
信号待ちの交差点でジャージのポケットに違和感を感じた少女はそれを取り出す。
パチンと二つ折りの携帯を開けると未読メールが数件入っている。
項目だけ見ても目的の人は居ない。
いつもなら・・・微笑がさみしそうに見えたりする時は・・・授業中には出さないが放課後にメールを出す仲になっていた。
バイトの簡単な内容、日常の他愛のない話、いつも素っ気ない数行の文字。
普段の飄々とした彼女を知る人にはそれで通るだろう、しかし、それが親友の精一杯だと知っている。
頑なな秘密主義者、頑固者・・・見せない一面を語ればそんな感じだろうか。
実際は自分の事で周りの人を困らせたくない一心の外見の華やかさとは裏腹のやさしい親友。
踏み込めばさらりとかわす、引けばいつの間にかグループの中心に居る親友。
一度だけ親友の『お願い』を聞いた時も、必要最低限よりも少ない説明とは言えない説明があった。
好きな人と二人っきりの修学旅行を実行した日の夜に、邪魔の入らない寝室で本当ならレポート用紙10枚分は仔細を提出して欲しかった。
トモコには二つ返事で協力してくれた同じグループの友達に報告義務があったのだから。
めずらしく親友が真っ赤な顔でオロオロしている、困窮して固まってる彼女を見てたらまるで罰ゲームのようだった。
『えっと・・・そのう・・・前から好きな人で・・・あの、言わなきゃダメ?・・・』
『しょうがないなあ、今回は許してやるか〜』
『ありがとう、トモコ!』
その言葉だけで許してしまった、リスクも何もかもを。
つかさが幸せならいい、そのためならいくらでも友人たちも自分も手を貸すだろう。
今も昔もそれは変らないはずだった。
携帯から見慣れた番号にかける。
「ただいま電話に出ることが出来ません、ピーと鳴ったら------」
信号が変る、再びマラソンはスタートした。
安穏な日常は遠く、彼女の眉間の皺はなくならない。
あてのないゴールに向っていることに気付いてはいない。
気付くことはこの先一度もないだろう、それが親友の絆なのだから。
[No.1109]
2005/05/03(Tue) 20:29:46
KD059135246085.ppp.dion.ne.jp
Name
E-Mail
URL
Subject
> はーっ はーっ はーっ はーっ > > 信号待ちの交差点でジャージのポケットに違和感を感じた少女はそれを取り出す。 > > パチンと二つ折りの携帯を開けると未読メールが数件入っている。 > 項目だけ見ても目的の人は居ない。 > > > いつもなら・・・微笑がさみしそうに見えたりする時は・・・授業中には出さないが放課後にメールを出す仲になっていた。 > バイトの簡単な内容、日常の他愛のない話、いつも素っ気ない数行の文字。 > 普段の飄々とした彼女を知る人にはそれで通るだろう、しかし、それが親友の精一杯だと知っている。 > 頑なな秘密主義者、頑固者・・・見せない一面を語ればそんな感じだろうか。 > 実際は自分の事で周りの人を困らせたくない一心の外見の華やかさとは裏腹のやさしい親友。 > 踏み込めばさらりとかわす、引けばいつの間にかグループの中心に居る親友。 > > 一度だけ親友の『お願い』を聞いた時も、必要最低限よりも少ない説明とは言えない説明があった。 > 好きな人と二人っきりの修学旅行を実行した日の夜に、邪魔の入らない寝室で本当ならレポート用紙10枚分は仔細を提出して欲しかった。 > トモコには二つ返事で協力してくれた同じグループの友達に報告義務があったのだから。 > めずらしく親友が真っ赤な顔でオロオロしている、困窮して固まってる彼女を見てたらまるで罰ゲームのようだった。 > > 『えっと・・・そのう・・・前から好きな人で・・・あの、言わなきゃダメ?・・・』 > > 『しょうがないなあ、今回は許してやるか〜』 > > 『ありがとう、トモコ!』 > > その言葉だけで許してしまった、リスクも何もかもを。 > つかさが幸せならいい、そのためならいくらでも友人たちも自分も手を貸すだろう。 > 今も昔もそれは変らないはずだった。 > > > 携帯から見慣れた番号にかける。 > > 「ただいま電話に出ることが出来ません、ピーと鳴ったら------」 > > > > 信号が変る、再びマラソンはスタートした。 > 安穏な日常は遠く、彼女の眉間の皺はなくならない。 > あてのないゴールに向っていることに気付いてはいない。 > 気付くことはこの先一度もないだろう、それが親友の絆なのだから。
Color
★
★
★
★
★
★
★
★
Cookie / Pass
-
HOME
-
お知らせ(3/8)
-
新着記事
-
記事検索
-
携帯用URL
-
フィード
-
ヘルプ
-
環境設定
-
Rocket Board Type-T (Free)