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No.1349へ返信
記憶鮮明2 過去編 『 蒼 天 』
- たゆ -
2004/11/08(Mon) 21:12:22
[No.607]
└
Re: 記憶鮮明 2
- takaci -
2004/11/09(Tue) 22:39:44
[No.616]
└
Re: 記憶鮮明 2
- たゆ -
2004/11/10(Wed) 20:06:33
[No.618]
└
記憶鮮明2 過去編 『voice』 前書き
- たゆ -
2005/05/03(Tue) 20:26:17
[No.1106]
└
記憶鮮明2 過去編 『voice』 01
- たゆ -
2005/05/03(Tue) 20:28:01
[No.1107]
└
記憶鮮明2 過去編 『voice』 02
- たゆ -
2005/05/03(Tue) 20:28:52
[No.1108]
└
記憶鮮明2 過去編 『voice』 03
- たゆ -
2005/05/03(Tue) 20:29:46
[No.1109]
└
記憶鮮明 現在形の彼方
- たゆ -
2005/06/09(Thu) 23:28:04
[No.1137]
└
記憶鮮明2 過去編 『voice』 04
- たゆ -
2006/09/05(Tue) 11:36:40
[No.1311]
└
記憶鮮明2 過去編 『voice』 05
- たゆ -
2007/03/29(Thu) 19:42:07
[No.1347]
└
記憶鮮明3 現在編 あるエピソード/この世の果て
- たゆ -
2007/03/29(Thu) 19:47:20
[No.1348]
└
記憶鮮明3 現在編 あるエピソード/境界
- たゆ -
2007/03/29(Thu) 19:50:29
[No.1349]
└
記憶鮮明3 記憶不鮮明にて無題
- たゆ -
2007/03/29(Thu) 20:25:31
[No.1350]
└
記憶鮮明3 記憶不鮮明編 風の空道《カゼノソラミチ》
- たゆ -
2007/06/18(Mon) 04:33:16
[No.1353]
└
記憶鮮明3 記憶不鮮明編 風の空道《カゼノソラミチ》
- たゆ -
2007/07/10(Tue) 17:18:26
[No.1355]
└
Re: 記憶鮮明3 記憶不鮮明編 風の空道《カゼノソラミチ》
- たゆ -
2007/11/07(Wed) 16:00:30
[No.1394]
記憶鮮明3 現在編 あるエピソード/境界
(No.1348 への返信) - たゆ
薄暗いと感じた部屋は既に夕暮れの紅い色も消えかかった紫で照らされ、これから点灯しようかどうしようかという時間になっていた。
見覚えのある雰囲気、なじみのあるカーテンが自分を四角く囲って狭い境界を作っている。
ただ窓側のカーテンのみ開け放たれ刻々と暗くなる外が見える。
身体はだるく指一本も動かしたくない、ただ身体は正直に空腹だと俺に教えてきた。
そう言えば空腹なら食べれるんじゃないかと頼んだ病院付属の食堂の超ヘルシーでうまみなんてちっともないラーメンを半分しか食べてないことを思い出した。
帰ったらおやつに何か食べようと思ってたっけ、ああ、めんどくさい、そう思ったとき身体が素直に反応した。
ぐぎゅ〜ぅううううっ
「あらっ目が覚めたのね!お母さんよわかる?」
「うん、おなかすいた」
「やだ、この子ったら、ふふふ」
深い安堵に包まれた母の顔を俺は改めてみた。自分の状況を少し理解できた気がする。
「よかった、ちょっと待って、先生に聞いて食べてよかったらなにか食ようね」
母はまるで小学生の俺をあやすように優しく語りかける。
「うん、わかった。でも待てないかも」
「あらあら、とってもお腹へってるのね、売店へ行ってくるからほんの少し待って」
「もう行くから、早く探しに行かなきゃ」
自分には自分にしか出来ないことがある。
たとえ空腹だろうと今度は自分から進んで行かなきゃいけない。
母はあからさまな困惑の表情を浮かべナースコールを押した。
でも看護士さんは間に合わないだろうな、俺もう行かなきゃ。
どこへ行くとは聞かれなかった。
どこへと聞かれても答えにくいし、答えたとしても母を混乱させるのはわかっていた。
だけど黙って行くのはなんだか悪い気がして俺は自分に説明できるだけの言い訳をした。
「今度は俺のほうから探しに行くんだ、俺を支えてくれて・・・」
「・・・ずっと俺を待ってる・・・必要とされてる・・・絶対みつける・・・だから・・・・・・」
俺は深く目を閉じた。
母が何か言った気がする。
周りの喧騒もざわめきも遠くに聞こえ世界は融解して形も色も音も失われていく。
さっきまで強く感じていた空腹も、ベットにけだるく沈んでいた身体の感覚も感じない。
限りなく眠りに近いところへ意識は向かってる。
俺は行かなきゃいけない。
あの時、あの場所へ。
バラバラのピースをつなげるように記憶と想いをつなげて、一枚の絵のように連続した画像のように存在と命がありつづけることを願って。
上記の分は下記で初出です
SS(ショートストーリー)は突然に
http://ran.s71.xrea.com/test/read.cgi/mahoroba/1096036689/85
一部ブログのSS推敲中カテゴリー内から抜粋
[No.1349]
2007/03/29(Thu) 19:50:29
KD059135246085.ppp.dion.ne.jp
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Subject
> 薄暗いと感じた部屋は既に夕暮れの紅い色も消えかかった紫で照らされ、これから点灯しようかどうしようかという時間になっていた。 > 見覚えのある雰囲気、なじみのあるカーテンが自分を四角く囲って狭い境界を作っている。 > ただ窓側のカーテンのみ開け放たれ刻々と暗くなる外が見える。 > 身体はだるく指一本も動かしたくない、ただ身体は正直に空腹だと俺に教えてきた。 > そう言えば空腹なら食べれるんじゃないかと頼んだ病院付属の食堂の超ヘルシーでうまみなんてちっともないラーメンを半分しか食べてないことを思い出した。 > 帰ったらおやつに何か食べようと思ってたっけ、ああ、めんどくさい、そう思ったとき身体が素直に反応した。 > > > ぐぎゅ〜ぅううううっ > > > 「あらっ目が覚めたのね!お母さんよわかる?」 > 「うん、おなかすいた」 > 「やだ、この子ったら、ふふふ」 > > > 深い安堵に包まれた母の顔を俺は改めてみた。自分の状況を少し理解できた気がする。 > > 「よかった、ちょっと待って、先生に聞いて食べてよかったらなにか食ようね」 > > 母はまるで小学生の俺をあやすように優しく語りかける。 > > 「うん、わかった。でも待てないかも」 > 「あらあら、とってもお腹へってるのね、売店へ行ってくるからほんの少し待って」 > 「もう行くから、早く探しに行かなきゃ」 > > 自分には自分にしか出来ないことがある。 > たとえ空腹だろうと今度は自分から進んで行かなきゃいけない。 > 母はあからさまな困惑の表情を浮かべナースコールを押した。 > でも看護士さんは間に合わないだろうな、俺もう行かなきゃ。 > どこへ行くとは聞かれなかった。 > どこへと聞かれても答えにくいし、答えたとしても母を混乱させるのはわかっていた。 > だけど黙って行くのはなんだか悪い気がして俺は自分に説明できるだけの言い訳をした。 > > 「今度は俺のほうから探しに行くんだ、俺を支えてくれて・・・」 > 「・・・ずっと俺を待ってる・・・必要とされてる・・・絶対みつける・・・だから・・・・・・」 > > 俺は深く目を閉じた。 > 母が何か言った気がする。 > 周りの喧騒もざわめきも遠くに聞こえ世界は融解して形も色も音も失われていく。 > さっきまで強く感じていた空腹も、ベットにけだるく沈んでいた身体の感覚も感じない。 > 限りなく眠りに近いところへ意識は向かってる。 > > > 俺は行かなきゃいけない。 > あの時、あの場所へ。 > バラバラのピースをつなげるように記憶と想いをつなげて、一枚の絵のように連続した画像のように存在と命がありつづけることを願って。 > > > > 上記の分は下記で初出です > SS(ショートストーリー)は突然に > http://ran.s71.xrea.com/test/read.cgi/mahoroba/1096036689/85 > 一部ブログのSS推敲中カテゴリー内から抜粋
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