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No.1489へ返信

all 2人の真中淳平 - れいじ - 2009/01/28(Wed) 21:49:17 [No.1485]
2人の真中淳平 第−1話 side B - れいじ - 2009/04/01(Wed) 14:58:40 [No.1490]
2人の真中淳平 第−1話 side A - れいじ - 2009/02/01(Sun) 23:46:30 [No.1489]
2人の真中淳平 捕捉2 - れいじ - 2009/01/30(Fri) 14:52:52 [No.1488]
2人の真中淳平 捕捉1 - れいじ - 2009/01/30(Fri) 14:29:49 [No.1487]
2人の真中淳平〜プロローグ - れいじ - 2009/01/28(Wed) 22:22:39 [No.1486]


2人の真中淳平 第−1話 side A (No.1485 への返信) - れいじ

世界が変わる数日前…
少年の心は、どこまでも雲ひとつない今日の青空のように晴れていた…


2人の真中淳平 第−1話 side A

その少年真中淳平は高校3年生なので受験に苦悩するはずなのだが、今の彼にとっては受験よりも目の前の光景に心を踊らせていた。

さかのぼる事数分前

「予定よりちょっと早く来ちゃったかな?でも誰か来るのを楽しみに待つのってなんかいいかも。」
そんな事をぼやいてると、ふいに背中に何がのしかかる。

「お待たせー淳平君♪待った?」

「いや、俺も今きたとこだよ西野。」
そう彼は西野つかさを待っていた。だが彼のこの一言により待ち焦がれた彼女は少しむくれている。

西野「むー」

「ど、どうしたの?」
やべっ俺なんかしたっけ?

西野「…名前」

「えっ?」

西野「名前で呼んでくれなきゃやだよ…ねぇあたしたちつきあってるんだよね?」

また俺は西野をいやつかさにこんな顔をさせてしまった…これからはつかさの笑顔を守ろうって決めたのに…

「…ごめんな」
淳平の表情は暗かった。

西野「もう!なんて顔してるんだよ!!これからデートなんだからもっと明るい顔しろよな!!」

「そうだな!ごめんつかさ。」

西野「名字で呼んだから減点50、暗い顔したから減点50。」

それって0だよね…?

西野「でも!名前で呼んでくれたからプラス100点だよ♪」
顔を朱に染めながらも、眩しいくらいとびきりの笑顔を淳平に向けた。

「ありがと。じゃあどこか行こっか!」

西野「どこ行くか決めてないの?…まぁ淳平君らしいね。」

笑いながらつかさはそう言うけど俺ってそんな風に思われてるの…?

西野「ん?どうしたの?」

「い、いやなんでもないよ。」

西野「まぁいいや。時間も時間だしご飯食べようよ。お弁当作ってきたから公園で食べよう!」
そう言って有無を言わさず手をしっかりと握り引っ張る西野。

あぁこれなんだ。俺のつかさ好きなところのひとつは…でもたまには俺がリードを…無理かな。トホホ我ながら情けないな。

そうして公園に着いた

西野「あっ!あそこのベンチ空いてるからあそこに座って食べよ?」

そして冒頭にもどる


こんなにかわいいつかさとまたこうしていられるって幸せだな〜俺。つかさって顔だけじゃなくて性格もすごく良くてこんないい子普通いないよな。
ついつい顔がニヤける淳平。

西野「なにニヤニヤしてんだよ?またえっちな事考えてたんだろ?」

「えっ?違うよ。こんなにかわいいつかさとまた一緒にいられるなんて俺幸せだなーって…」
つい本音を喋りとたんに恥ずかしくなる。

西野「えっ?本当?」

「う、うん」

西野「…あたしも。あたしもすごく幸せ!!すごくつらい時もあったけど、これからもこうしていられるならあたしはもう何もいらないよ♪」

「俺も。俺もつかさといられるなら何もいらない!」

西野「でもあたし欲張りだから、欲張りだからやっぱり証拠がほしいかも…ねっ?」
そう言って顔を俯ける西野。

「俺も欲張りかも…」

顔を上げて何かを待つ西野とそれに答える真中。顔が近づき自然と目をつむる2人。そして2つの影が重なり1つの影となった…そんな2人を今日の青空と太陽は祝福しているかのようだった…それからしばらくして2人は離れた。

西野「じゃあお弁当食べよっか?」

「うん。」

西野「どう?おいしい?」

「すっげーうまいよ!!どっかの高級レストランみたいだよ!!」

西野「またまたーお世辞言っちゃって!」

「いやお世辞とかじゃなくて本当にうまいって!!」

西野「知ってる。だって淳平君お世辞言えるほど器用じゃないもんね♪だから余計に嬉しいんだ。」

お互いに照れてしまい少しの間沈黙が流れた。そして沈黙をやぶったのは…

西野「…ねぇ。もっとおいしく食べる方法知ってる?」

「?わかんないけど充分おいしいよ?」

西野「こうするの。はい!あーん♪」

「えぇっ!恥ずかしいよこんなの!!」

西野「…嫌?」

そんな上目遣い反則だよ…

「嫌じゃないよ。むしろ嬉しいよ…」

西野「じゃあは〜や〜く〜ほらあーん♪」

パク

「もっとうまくなったよ!」
少し照れながら笑顔で喋る淳平。

西野「本当?じゃああたしにもして!」

「わかった。はいあーん。」

パク

西野「うん。おいしいね♪」

そして弁当を食べて、それからカラオケやゲーセンに行ったりして遊んだ。そして帰り道

西野「今日のデート楽しかった〜♪」

「俺もすっげー楽しかったよ!つかさをすごい近くに感じられて…これからもずっと一緒にいられると思うとすげー嬉しい。」

西野「…うん。そうだねこれからもずっと一緒にいられたらいいね…」

寂しい表情を見せた西野を淳平は見逃さなかった。

「どうしたの?なんか元気ないけど?」

西野「えっ?なんでもないよ!!それより送ってくれてありがと♪」

「おぅ!じゃあまたな!!」

西野「うん。」
そう言って目をつむる西野。

「なに?どうしたの?」

西野「なにって決まってんじゃん。早くしてよ!」

やっぱり。今なら周りに人いないし…

そして2人は今日2度目のキスをした。

西野「今日のデート楽しかった!またデートしようねぇーっ!西野つかさ!西野つかさに一票よろしく〜」

そう言って西野は家に帰った…


そういえば最後のつかさの寂しそうな表情はなんだんたんだろう?まぁ次会うのもすぐだしそん時聞けばいいか。急がなくても時間はあるんだし。


淳平君最後なにか気づいちゃったかな?でも言えないよ…あんなに楽しそうなのに。それにあたしもこんなにも幸せな気持ちなんだもん。言ったら今の関係が壊れてしまいそうで…それがすごく怖い…言えないよ。あたしがパリに行くだなんて…


2人は各々考えながらも眠りについた。


さっきの会話がこの世界の淳平と西野の交わす最後の会話になるとも知らずに…


[No.1489] 2009/02/01(Sun) 23:46:30
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