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No.1566へ返信

all [削除] - - 2010/04/20(Tue) 23:54:10 [No.1561]
Re: 〜君へ〜 第一話 - たこねぎ - 2010/04/23(Fri) 06:39:35 [No.1563]
〜君へ〜 第二話 - たこねぎ - 2010/04/21(Wed) 00:47:12 [No.1562]
〜君へ〜 第三話 - たこねぎ - 2010/04/28(Wed) 06:42:30 [No.1565]
〜君へ〜 第四話 - たこねぎ - 2010/04/29(Thu) 08:54:28 [No.1566]
〜君へ〜 第五話 - たこねぎ - 2010/04/29(Thu) 09:33:42 [No.1567]
〜君へ〜 第六話 - たこねぎ - 2010/04/29(Thu) 23:16:43 [No.1568]
〜君へ〜 第七話 - たこねぎ - 2010/05/03(Mon) 16:48:03 [No.1570]
〜君へ〜 第八話 - たこねぎ - 2010/05/03(Mon) 18:10:33 [No.1571]


〜君へ〜 第四話 (No.1565 への返信) - たこねぎ

「あれ?真中じゃん今日はあのがきんちょとお出かけ?



「まっまあな、それよりさつきはこんなとこで何してんだよ?」



「あたしは真中の家行こうとして、今偶然会ったってわけ」



これ以上にない笑顔で答えるさつき



「せっかくだから今からデートしよ!」



「今から!?まぁいいけど」



さつきの笑顔を見ると断れない淳平であった



昼だったのでファミレスに寄った二人



「真中この後何処行く?」



「さつきの行きたいとこでいいよ」



「ホント!?じゃあ映画見にいこっ」



「映画?俺は嬉しいけどお前が珍しいな」



「いいじゃん、早く食べて行くよ」



昼飯を済ませ映画館へ向かう二人



「真中どの映画が面白いの?」



「見る映画あったから来たんじゃないのかよ!」



思わずツッコミを入れる淳平



「真中が見たい映画見たいと思って」



「分かったよ、じゃあこの映画でいいか?」



「うん!」



こうして二人は映画を見た、内容はありきたりな恋愛物だったがヒロインは男のことを一途に思っていたが、男は自分のことしか見えず、ヒロインは男の元を去ってしまう話だった







夕方、映画も終わり映画館を出た二人



「なかなか、いい話だったね真中」



「そうだな、俺もここまで泣ける映画だとは思ってなかったよ」



映画の感想を言い合う二人、



「時間も遅いし帰るか?」



淳平は時間が時間なのでさつきに尋ねた、さつきはいつもに無い真剣な顔で



「最後に公園でも寄って帰らない?」



「いいけど(どうしたんだろ?さつきのこんな真剣な顔初めて見るかも)」



さつきの眼は何処か遠くを見つめていた






しばらく歩いて公園に着いた二人



「さつきなんで公園なんだよ?」



「・・・・・・」



さつきは黙った



「さつき?(どうしたんだよいきなり・・・)」



不安になる淳平沈黙がしばらく続いた後さつきが口を開いた



「真中あたし今日あの映画見て思ったんだ」



(何言い出すんだよ・・・まさか自分だけを見て欲しいとか・・?)



黙ってさつきの話を聞く淳平



「あたしは真中の事が好きでも真中があたし以外の誰かを見ているの知ってるだけど今ハッキリさせておきたいの、真中はあたしのこの気持ち受け止めてくれる?」



そういうさつきの顔は今にも泣き出しそうだった



「俺は・・・(言うべきなのか?でも言わないと前には進めない)」



「俺はこれ以上さつきの気持ちは受け止められないだから・・・」



淳平が続きを話そうとした時さつきが口を開いた



「やっぱね、あたしじゃダメだよね、だって他の二人といると真中すごい輝いてるんだもん」



さつきの目からは涙が落ちていた



(俺さつきのこと傷つけた・・・)



「ごめんさつき、でも俺さつきが俺の事好きでいてくれてホント嬉しかった、映画作りに力貸してくれて感謝もしてる」



淳平は自分がさつきのことを思っている事を精一杯伝えた



「ありがと、真中誰か決めたらその人のこと精一杯想ってあげなよ、絶対に幸せにしてやってよ!」



「もちろん、分かってる」



泣きながらも笑顔で言うさつきの顔は淳平の心に突き刺さる



「じゃあ、真中また明日ね、バイバイ」



「バイバイ」



走りながら帰って行くさつきその背中を見て淳平は



(俺ホントにこれでよかったのか?でも言わないと伝わらないんだこれでよかったんだよな、さつき・・・)



季節は冬、
公園にたたずむ淳平の体をいつもよりも寒い風が通りぬけるのだった


[No.1566] 2010/04/29(Thu) 08:54:28
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