regret-1 - takaci - 2009/04/19(Sun) 18:46:25 [No.1491] |
└ Re: regret - やちる - 2010/09/12(Sun) 01:04:29 [No.1592] |
└ regret-2 - takaci - 2009/04/26(Sun) 04:30:44 [No.1492] |
└ regret-3 - takaci - 2009/05/04(Mon) 04:37:09 [No.1493] |
└ regret-4 - takaci - 2009/05/10(Sun) 06:28:38 [No.1496] |
└ regret-5 - takaci - 2009/05/17(Sun) 07:00:16 [No.1497] |
└ regret-6 - takaci - 2009/05/24(Sun) 08:02:21 [No.1498] |
└ regret-7 - takaci - 2009/05/31(Sun) 07:57:01 [No.1499] |
└ regret-8 - takaci - 2009/06/07(Sun) 07:41:36 [No.1500] |
└ regret-9 - takaci - 2009/06/14(Sun) 06:42:42 [No.1501] |
└ regret-10 - takaci - 2009/06/21(Sun) 07:33:23 [No.1502] |
└ regret-11 - takaci - 2009/06/28(Sun) 07:54:22 [No.1503] |
└ regret-12 - takaci - 2009/07/05(Sun) 07:36:05 [No.1505] |
└ regret-13 - takaci - 2009/07/12(Sun) 19:20:22 [No.1506] |
└ regret-14 - takaci - 2009/07/19(Sun) 06:46:29 [No.1507] |
└ regret-15 - takaci - 2009/07/26(Sun) 07:56:13 [No.1513] |
└ regret-16 - takaci - 2009/08/02(Sun) 08:41:00 [No.1514] |
└ regret-17 - takaci - 2009/08/10(Mon) 05:26:09 [No.1516] |
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└ regret-19 - takaci - 2009/08/23(Sun) 07:01:25 [No.1518] |
└ regret-20 - takaci - 2009/08/30(Sun) 05:34:29 [No.1519] |
└ regret-21 - takaci - 2009/09/06(Sun) 06:58:27 [No.1521] |
└ regret-22 - takaci - 2009/09/13(Sun) 08:02:01 [No.1523] |
└ regret-23 - takaci - 2009/09/20(Sun) 08:04:03 [No.1526] |
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└ regret-25 - takaci - 2009/10/04(Sun) 07:15:26 [No.1530] |
└ regret-26 - takaci - 2009/10/11(Sun) 06:45:51 [No.1531] |
└ regret-27 - takaci - 2009/10/18(Sun) 06:43:05 [No.1532] |
└ regret-28 - takaci - 2009/10/25(Sun) 07:41:12 [No.1534] |
└ regret-29 - takaci - 2009/11/01(Sun) 07:38:44 [No.1536] |
└ regret-30 - takaci - 2009/11/08(Sun) 08:52:25 [No.1537] |
└ regret-31 - takaci - 2009/11/15(Sun) 07:40:18 [No.1538] |
└ regret-32 - takaci - 2009/11/22(Sun) 08:24:12 [No.1539] |
└ regret-33 - takaci - 2009/11/29(Sun) 07:43:17 [No.1540] |
└ regret-34 - takaci - 2009/12/06(Sun) 07:14:45 [No.1541] |
└ regret-35 - takaci - 2009/12/13(Sun) 06:41:30 [No.1542] |
└ regret-36 - takaci - 2009/12/20(Sun) 07:46:53 [No.1543] |
└ regret-37 - takaci - 2009/12/27(Sun) 05:49:58 [No.1544] |
└ regret-38 - takaci - 2010/01/03(Sun) 06:14:45 [No.1545] |
└ regret-39 - takaci - 2010/01/10(Sun) 06:37:20 [No.1546] |
└ regret-40 - takaci - 2010/01/17(Sun) 07:13:07 [No.1547] |
└ regret-41 - takaci - 2010/01/24(Sun) 07:57:30 [No.1548] |
└ regret-42 - takaci - 2010/02/01(Mon) 04:59:18 [No.1549] |
└ regret-43 - takaci - 2010/02/06(Sat) 07:39:09 [No.1550] |
└ regret-44 - takaci - 2010/02/14(Sun) 06:42:21 [No.1551] |
└ regret-45 - takaci - 2010/02/21(Sun) 06:34:14 [No.1552] |
└ regret-46 - takaci - 2010/02/28(Sun) 06:56:40 [No.1553] |
└ regret-47 - takaci - 2010/03/07(Sun) 07:08:52 [No.1554] |
└ regret-48 - takaci - 2010/03/14(Sun) 07:11:26 [No.1555] |
└ regret-49 - takaci - 2010/03/21(Sun) 08:21:27 [No.1556] |
└ regret-50 - takaci - 2010/03/28(Sun) 06:52:32 [No.1557] |
└ regret-51 - takaci - 2010/04/03(Sat) 21:36:44 [No.1558] |
└ regret-52 - takaci - 2010/04/10(Sat) 19:27:53 [No.1559] |
└ regret-53 - takaci - 2010/04/17(Sat) 21:20:18 [No.1560] |
└ regret-54 - takaci - 2010/04/24(Sat) 20:06:25 [No.1564] |
└ regret-55 - takaci - 2010/05/01(Sat) 21:25:54 [No.1569] |
└ regret-56 - takaci - 2010/05/08(Sat) 05:21:34 [No.1572] |
└ regret-57 - takaci - 2010/05/14(Fri) 19:51:48 [No.1573] |
└ regret-58 - takaci - 2010/05/21(Fri) 20:05:21 [No.1574] |
└ regret-59 - takaci - 2010/05/28(Fri) 19:37:52 [No.1575] |
└ regret-60 - takaci - 2010/06/04(Fri) 19:43:29 [No.1576] |
└ regret-61 - takaci - 2010/06/11(Fri) 20:59:01 [No.1577] |
└ regret-62 - takaci - 2010/06/18(Fri) 19:40:36 [No.1578] |
└ regret-63 - takaci - 2010/06/26(Sat) 19:45:30 [No.1579] |
└ regret-64 - takaci - 2010/07/02(Fri) 19:33:40 [No.1580] |
└ regret-65 - takaci - 2010/07/10(Sat) 19:36:52 [No.1581] |
└ regret-66 - takaci - 2010/07/16(Fri) 20:44:32 [No.1582] |
└ regret-67 - takaci - 2010/07/25(Sun) 20:12:04 [No.1583] |
└ regret-68 - takaci - 2010/07/30(Fri) 20:52:05 [No.1584] |
└ regret-69 - takaci - 2010/08/06(Fri) 20:18:41 [No.1585] |
└ regret-70 - takaci - 2010/08/14(Sat) 17:24:50 [No.1586] |
└ regret-71 - takaci - 2010/08/20(Fri) 20:12:59 [No.1587] |
└ regret-72 - takaci - 2010/08/27(Fri) 19:27:17 [No.1588] |
└ regret-73 - takaci - 2010/09/03(Fri) 19:24:58 [No.1589] |
└ regret-74(Fin) - takaci - 2010/09/10(Fri) 20:04:12 [No.1590] |
└ Re: regret-74(Fin) - ふれ - 2010/09/11(Sat) 22:33:36 [No.1591] |
6月。 秀一郎の心は踊っていた。 同時刻、小崎宅。 「そういえば秀くん、今日納車なんでしょ?」 「そうみたいね。でもあたしが乗せてもらえるのはしばらく先だって。運転に慣れるまではダメだってさ」 母親、由奈の問い掛けに奈緒はつまらなさそうに答えた。 「秀くんもウキウキしてるだろうけど、お父さんも妙に張り切ってるのがお母さんは心配ね。危ない道に進ませないといいけど」 「それって首都高?でももう今夜からふたりで早速行くみたいよ」 「全くもうお父さんは・・・」 呆れ顔の由奈。 「でもあたしはあそこ好きだよ。お父さんの助手席気持ちいいもん。湾岸は綺麗だし」 「私は嫌いね。うるさいし、なにより派手過ぎよ」 小崎宅には車が2台ある。 家族用のステーションワゴンが1台。 あと、父の真也が首都高用に乗っているポルシェがもう1台。 GT2ルックの993型911カレラで派手な黄色。 この目立つ車で夜の首都高を快走している。 「お父さん、あのポルシェお気に入りだもんね」 「でも改造費も凄いし、維持費だって高いのよ。今は環境社会なのにそんなのとは無縁の車だし」 「お父さんエコカー嫌いだもんね。でもそんなスタンスで書いてて仕事切れないんだから、世の中にはそんな需要がまだあるんだよ」 「そうかもしれないけど、車にお金をかけるのは反対ね。秀くんにそんな車を勧めてなければいいけど」 「あたし秀の車は見たよ」 「どんなのだった?」 「車種は忘れたけど、普通のセダンだった。年式はちょっと古めだけど中も外も割と綺麗な青い車。でも音はちょっと迫力あったけど、お父さんのポルシェに比べれば全然静かだったよ。それになんか凄く安かったみたい」 「そう。まだ高校生だし初めての車なら安いのはいいと思うけど、でもあのお父さんが選んだんだから、やっぱり少し心配ね」 由奈は不安げな顔を見せていた。 「はい、これがキーね」 秀一郎は堅い表情で車の鍵を受け取った。 「これが俺の車なんですね」 感慨深いものがある。 「まあいわゆる事故車の距離飛びだ。けどきちんと治ってるし、ちゃんとメンテナンスしてきてる。それに今回主要な消耗品は換えてあるから、安心して乗れるよ」 真也が太鼓判を押した車。 R34型スカイラインセダン25GT後期型の5速マニュアル車。 車高が若干下げられ、社外アルミを履き、エンジン廻りも少し手が入っている。 これが今日から秀一郎の愛車になった。 その日の夜、23時。 秀一郎は助手席に真也を乗せ、首都高デビューしていた。 初めての車に初めての道なので無茶はせず、流れに沿って普通に走る。 それでも充分に楽しかった。 「やっぱり環状は難しいですね。高速なのに曲がりくねってて、なんか忙しいです」 真也のポルシェの助手席で何度か走っていたが、自分でステアリングを握ると印象がかなり違っていた。 「C1は舗装が荒れてるし、内回りはコーナーがきついからね。まあ無理せずコースを覚えよう」 真也は楽しそうな笑顔を見せる。 「あ、後ろからなんか来ます」 純白の光がかなり速い速度で迫って来る。 「無理せずラインキープしてればいいよ。速い車は綺麗に抜いていくから」 光は迫力あるサウンドと共に迫り、スッと駆け抜けて行った。 秀一郎と同じブルーのボディ。 「あれZですね。すげー速い」 「気にせずマイペースで行こう。慣れればあれくらいで流せるよ」 「あれで流してるんですか・・・」 とんでもない世界だと秀一郎は感じていた。 C1内回りを何周かして、パーキングに入った。 「あ、さっきのZです」 鮮やかに抜いて行ったブルーのZが止まっていた。 「ちょうどいい、あの隣に止めよう」 秀一郎は言われた通りに車を並べた。 車から降りると、Zのタイヤをチェックしている女性の姿を見つけた。 (へえ、女の人だったんだ) 意外に感じていると、真也がその女性に早速声をかけていた。 女性の顔が目に入る。 「あっ?」 思わず声が出た。 「君は泉坂の・・・」 女性も意外そうな顔を見せる。 「えっ、知り合い?」 驚く真也 「ええ、まあ・・・」 去年の学園祭で踏んでしまった地雷女、西野つかさとの思わぬ再開だった。 「君ってまだ高校生じゃなかったっけ?」 「はい。でも18になったんで免許取れたんで、今日からこの車乗ってます」 「へえ、首都高デビューか。でも危ないしお金もかかるからのめり込んじゃダメだよ。かわいい彼女に愛想つかれちゃうよ」 「その彼女の父親がこの人で、この人の勧めで走ってるんです」 と言って真也を指さす。 「えっ?」 驚いたつかさはあらためて真也をまじまじと見つめる。 「あれ、ひょっとして小崎さん?」 「あっ、西野さんじゃないか。日本に帰って来てたの?」 「はい、去年の夏に。今はこっちでケーキ焼いてます」 「そっかあ、じゃあ今年のルマンじゃ西野さんのケーキ食べれないんだなあ」 残念がる真也を見て、 「あの、おじさんもこの人と知り合いなんですか?」 と尋ねると、真也は毎年取材で行ってるフランスのレースの出店でつかさのケーキをほぼ毎年食べていたことを話してくれた。 そして秀一郎も去年の文化祭で会っていたことを話すと、 「いやあ、こんな偶然があるんだねえ。驚いたよ」 と、真也は笑顔を見せた。 「小崎さんって確かポルシェ乗ってますよね?」 と、つかさが訪ねる。 「ああ。でもNAの993カレラだから大して速くはないよ。西野さんの車のほうが速いだろうね。見たところきっちり仕上がってるみたいだけど」 「いえ、まだまだです。ガラッと仕様変更したんで今日は探りながら走ってます」 「でもかなり気合い入ってるよね。18インチに落としてるし、エアロも本気仕様だ」 「まあ、ここまで派手にしたくはなかったんですけど、スタビリティ欲しかったから羽根付けるしかなくて・・・」 つかさの言う通り、かなり迫力ある外観のZだった。 少し落とされた車高にいかにも軽そうなホイール。 若干張り出したフロントスポイラーにGTウィング。 見た目だけでも速そうな雰囲気を醸し出していた。 「西野さん、もしよかったら秀一郎くん助手席に乗せて走ってくれないかな?」 「え?」 驚く秀一郎。 「西野さんみたいな現役ランナーの走りは見るだけで参考になるからね。軽くどうかな?」 「いいですよ、あたしなんかでよければ」 つかさは笑顔で快諾した。 そして秀一郎は気持ちの整理がつかないまま、Zの助手席で4点式シートベルトに縛られていた。 「凄いっすね、このベルト。シートに密着して全然動かないです」 「少しでも身体が動くと正確な操作が出来ないし、なにより恐怖感が増すからね。本気でここを走るなら4点ハーネスは必須よ」 「はあ・・・」 「じゃ、行くよ。まだ慣らしだからペースは上げないからね」 「はい」 少しホッとした。 のもつかの間。 つかさは秀一郎からすればとんでもない速度でコーナーに突っ込んでいく。 「ちょっ、慣らしじゃないんですか?」 「慣らしよ。大体6分といったところね」 「これで6分っすか・・・」 体験したことのないGがかかる。 加速も凄まじい。 「いったい何馬力くらいあるんです?」 「ノーマル3.7リッターから4リッターに上げて420馬力ってところね。ピークは求めず中間とピックアップ重視よ」 「そ、そうですか」 いまいち言葉の意味がわからないが、凄いことはわかった。 コーナー立ち上がりで簡単にホイルスピンしている。 そう伝えると、 「これじゃダメなのよ。トラクションかからないし動きが重い。パワーが活かせてない。内圧調整したけどダメね。バランス悪いから怖くてペース上げれない」 「俺的には充分に速いんすけど」 「ノーマルでもこれくらいで走れるよ。これじゃチューンした意味ないよ。」 「そんなもんなんですか」 あらためて凄い世界だと感じていた。 内回りを一周してパーキングに戻る。 シートベルトを外して車から降りるとホッとした。 「どうだった、西野さんの助手席は?」 真也が笑顔で訪ねてきた。 「もう凄いの一言です」 そうとしか言えなかった。 「でもさすが小崎さんですね。そのスカイラインであたしに着いて来るんですから」 「いやあ、いっぱいいっぱいだったよ。バランスはいいんだけどちょっとパワー足らないね」 「どのくらい出てます?ターボ付きですか?」 「いやNAの2.5。少し手が入ってるけど、まあ220ってとこかな」 「そーゆーこと。わかった?」 突然つかさが秀一郎に振ってきた。 「えっ?」 「君はあたしのペースに驚いてたけど、君の車でもあのペースで走れるんだよ。あたしのZの半分くらいのパワーでもね」 (あっ!) あらためて自分のスカイラインを見た。 「この車ってあんなに走るんだ。凄く安い車なのに」 驚かずにはいられなかった。 「でもそれは小崎さんくらいの腕があればって話だよ。免許取り立ての高校生が本職モータージャーナリスト並に走れるわけないんだから、無茶しちゃダメだよ」 「はい」 「西野さんありがとう。でも西野さんも無理はダメだよ。君があの噂のZ34だとは思わなかったよ」 「はは。でも引くつもりはないですから。この子をきっちり仕上げればなんとかなると思いますから」 そう語るつかさからただならぬ気合いを感じていた。 そしてつかさはパーキングを出て行った。 「おじさん、噂のZ34ってなんですか?」 「東城綾って知ってるよね、有名な美人小説家の」 「あ、はい」 ドキッとした。 泉坂の先輩である真中淳平の恋人で、西野つかさはその前の恋人。 何かしら関係があるような気がしてならない。 「僕のポルシェをチューンしたショップの客でもあるんだ。彼女は現行の997ターボでここを走ってる。しかもかなり速い。そこそこ有名な車だ」 「そうなんですか?」 イメージからは全く想像がつかない。 「で、その速い東城綾に絡もうとしている青のZ34がいるって噂が立ってるんだ。チューンドのポルシェターボにZで挑もうなんて明らかに無茶だ。どんな乗り手なのか気になってたけど、まさか西野さんとはね。でもあの車を見れば、本気だね。きちんと仕上がれば相当速いよ」 「つまり西野さんは東城綾に勝てるってことですか?」 「それはやってみなきゃわからない。けど東城綾のポルシェも今は仕様変更してるんだ。要求が高いってショップのスタッフが嘆いてたよ。西野さんも速くなるだろうが、東城綾も速くなる。お互いエスカレートし過ぎると果てしない泥沼だ」 「そうっすか・・・」 (たぶん真中先輩が絡んでるんだろうな。けど西野さんといい、奈緒といい、女が本気になると怖いなあ) あらためてそう感じる秀一郎だった。 [No.1569] 2010/05/01(Sat) 21:25:54 p6e7c31.aicint01.ap.so-net.ne.jp |