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第一部「WEST GATE」　第六話 (No.1599 への返信) - スタンリー

第６話

つかさがお風呂から出て、Ｔシャツ・短パン姿で、居間へ行く。

居間のソファにトモコが座っている。

つかさ「お先に。」

トモコが無言でつかさを見て。

トモコ「・・・・。」

つかさ「怖い顔して、もしかして怒ってる？」

トモコ「いくら帰んあきゃいけないからって、あの態度は

ないんじゃない？それに土砂崩れに巻き込まれちゃえって。

見送りに行ったとき、彼、シュンとしてたよ。」

つかさ「あれは言い過ぎたって思って、お風呂で反省してた。」

トモコの顔が和らぐ。

つかさがトモコの隣に座る。

つかさ「久しぶりのお泊りで、ゆっくりできると思ってたし

色々な事を話せるとおもってたから・・・つい。」

トモコ「４年間も会ってなかったのにねぇ。」

つかさ「あの時は、そのぅ、私たちって恋人同士じゃなかった

から。」

トモコ「何言ってんのよ、あんた、淳平くんのこと恋人だって

メールとかチャットとかで書いてたじゃん。まぁ、本当は白紙

になってったってことは、ついさっき知ったんだけど・・・。」

つかさ「あれは、勝手にそう思ってただけで、彼がそう思って

たかどうかなんて分かんないし。」

トモコ「さっき信じてたって言ってたじゃん、彼のこと。」

つかさ「・・・・。」

トモコ「最近、ゆっくり会えなかったから寂しかったんだよね。」

つかさ「・・・うん。きっと・・そう。」

突然、ものすごい雷が鳴りふたりが驚く。

つかさ「大きな雷だったね。」

トモコ「雨も土砂降りだけど、淳平くん大丈夫かな。」

つかさ「本当に酷いこと言っちゃたんだね。」

トモコ「心配？」

つかさが携帯電話をポケットから出す。

つかさ「電話してみようかな。」

トモコ「運転中よ。もし電話に出ようとして運転を

誤ったりなんかしたら危ないよ。」

つかさ「じゃぁ、メールにしようかな。」

トモコ「メールなんか送ったら気にしちゃうかもしれないし

今は運転に集中してもらってたほうがいいって。」

つかさがテーブルに携帯電話を置く。

つかさ「そうだよね。じゃぁ、３時間たったら電話

してみる。それと、トモコに頼みがあるんだけど・・・。」

トモコ「もしかして、あんたも帰る気になった？」

つかさ「どうして分かったの？」

トモコ「女の友情なんかより、オトコだからね。」

つかさ「ひっどぉいい。なんでそんな風に言うのよ。」

トモコ「アハハ、高２の時の修学旅行のことを思い出

しちゃったから。」

つかさ「あの時は・・・、なんて言ったらいいのか。」

トモコ「ハイハイ、一途なつかさちゃんっていうこと

にしておきましょう。じゃぁ、麓にある駅まで明日の

朝の始発に乗れるように送ってあげるから。」

つかさ「始発って・・・何時よ？」

トモコ「５時半だったかな。」

つかさ「早すぎよ。」

トモコがにやけながら。

トモコ「少しでも早く彼に会いたいんじゃないかなぁ

って思って。」

つかさが軽くトモコの頭を小突く。

つかさ「調子乗りすぎだって。第一あんた朝超

苦手だったじゃん。」

トモコ「アハハ、５時半に起きること事態、無理がある

よね。でも午前中に駅までは送ってってあげるから。」

つかさ「ありがと。」

トモコの携帯電話の呼び出しが鳴り電話にでる。

トモコ「もしもし・・・、ああヒデコちゃん、久しぶり。

・・・うん・・・だよねぇ。・・・えっ、今から？
・
・ちょっと待って。」

トモコが電話の通話口をおさえて。

トモコ「ねぇ、今から知り合いのコが来たいって言ってるけど

いいかなぁ。ほんの1、２時間くらいだけど。」

つかさ「いいよ。」

トモコ「いいよ。・・・・うん、１０分後にね。雨が降ってるから

気おつけてね。じゃあね。」

トモコが電話を切る。

トモコ「ごめんね。今の子ねヒデコって言ってね。年は２コ下で、

ここから５分くらいのところにある別荘にいて、親についてきて

るんだけど例の集まりがあるから暇してるみたいなの。」

つかさ「邪魔しちゃ悪し、少し疲れたみたいだから部屋で休んでて

いい？」

トモコ「気にすることないのに・・・じゃぁヒデコが帰ったら呼び

にいくね」

つかさ「うん。」

つかさが立ち上がって、二階の寝室へ入ったときに、1階のドアの開閉の

音がする。

つかさがベッドの上で横になる。

つかさ（3時間したら電話しないと・・・あっ、携帯電話、居間に置

いてきちゃった。1,2時間くらいで帰るって言ってたし、取りにいくの

はトモコが呼びにきてからでいいよね。）

つかさが窓をみて。

つかさ（雨、まだ激しく降っているみたいだけど、大丈夫よねぇ。

電話をしたら素直に謝らないと・・・・。）

つかさがくしゃみをする。

「クシュン」

つかさ（ちょっと湯冷めしたかも。）

つかさが上布団を体に掛けるとしばらくして軽い眠りについた。

・

・

・

・

・

・

ともこ「つかさ、ねぇ、つかさったら、起きてよ、ねぇ。」

つかさ「・・・うぅ・・ん。トモコ・・・帰ったの？」

つかさがゆっくり目を開けるとベッドの横でトモコが

青白い顔をして、涙を流しながら立っていた。

[No.1601] 2011/05/05(Thu) 18:05:06
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> 第６話
> 
> つかさがお風呂から出て、Ｔシャツ・短パン姿で、居間へ行く。
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> 居間のソファにトモコが座っている。
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> トモコ「いくら帰んあきゃいけないからって、あの態度は
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> ないんじゃない？それに土砂崩れに巻き込まれちゃえって。
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> 見送りに行ったとき、彼、シュンとしてたよ。」
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> つかさ「あれは言い過ぎたって思って、お風呂で反省してた。」
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> トモコの顔が和らぐ。
> 
> つかさがトモコの隣に座る。
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> つかさ「久しぶりのお泊りで、ゆっくりできると思ってたし
> 
> 色々な事を話せるとおもってたから・・・つい。」
> 
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> 
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> トモコ「４年間も会ってなかったのにねぇ。」
> 
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> 
> つかさ「あの時は、そのぅ、私たちって恋人同士じゃなかった
> 
> から。」
> 
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> 
> トモコ「何言ってんのよ、あんた、淳平くんのこと恋人だって
> 
> メールとかチャットとかで書いてたじゃん。まぁ、本当は白紙
> 
> になってったってことは、ついさっき知ったんだけど・・・。」
> 
> 
> 
> つかさ「あれは、勝手にそう思ってただけで、彼がそう思って
> 
> たかどうかなんて分かんないし。」
> 
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> トモコ「さっき信じてたって言ってたじゃん、彼のこと。」
> 
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> 
> つかさ「・・・・。」
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> トモコ「最近、ゆっくり会えなかったから寂しかったんだよね。」
> 
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> つかさ「・・・うん。きっと・・そう。」
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> 
> 突然、ものすごい雷が鳴りふたりが驚く。
> 
> つかさ「大きな雷だったね。」
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> 
> トモコ「雨も土砂降りだけど、淳平くん大丈夫かな。」
> 
> 
> つかさ「本当に酷いこと言っちゃたんだね。」
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> 
> トモコ「心配？」
> 
> 
> つかさが携帯電話をポケットから出す。
> 
> つかさ「電話してみようかな。」
> 
> 
> 
> トモコ「運転中よ。もし電話に出ようとして運転を
> 
> 誤ったりなんかしたら危ないよ。」
> 
> 
> 
> つかさ「じゃぁ、メールにしようかな。」
> 
> 
> 
> トモコ「メールなんか送ったら気にしちゃうかもしれないし
> 
> 今は運転に集中してもらってたほうがいいって。」
> 
> 
> つかさがテーブルに携帯電話を置く。
> 
> つかさ「そうだよね。じゃぁ、３時間たったら電話
> 
> してみる。それと、トモコに頼みがあるんだけど・・・。」
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> 
> トモコ「もしかして、あんたも帰る気になった？」
> 
> 
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> つかさ「どうして分かったの？」
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> 
> トモコ「女の友情なんかより、オトコだからね。」
> 
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> つかさ「ひっどぉいい。なんでそんな風に言うのよ。」
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> トモコ「アハハ、高２の時の修学旅行のことを思い出
> 
> しちゃったから。」
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> 
> つかさ「あの時は・・・、なんて言ったらいいのか。」
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> 
> トモコ「ハイハイ、一途なつかさちゃんっていうこと
> 
> にしておきましょう。じゃぁ、麓にある駅まで明日の
> 
> 朝の始発に乗れるように送ってあげるから。」
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> 
> つかさ「始発って・・・何時よ？」
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> 
> トモコ「５時半だったかな。」
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> 
> つかさ「早すぎよ。」
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> トモコがにやけながら。
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> トモコ「少しでも早く彼に会いたいんじゃないかなぁ
> 
> って思って。」
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> 
> つかさが軽くトモコの頭を小突く。
> 
> つかさ「調子乗りすぎだって。第一あんた朝超
> 
> 苦手だったじゃん。」
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> 
> トモコ「アハハ、５時半に起きること事態、無理がある
> 
> よね。でも午前中に駅までは送ってってあげるから。」
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> つかさ「ありがと。」
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> トモコの携帯電話の呼び出しが鳴り電話にでる。
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> トモコ「もしもし・・・、ああヒデコちゃん、久しぶり。
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> ・	・・うん・・・だよねぇ。・・・えっ、今から？
> ・	
> ・	ちょっと待って。」
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> トモコが電話の通話口をおさえて。
> 
> トモコ「ねぇ、今から知り合いのコが来たいって言ってるけど
> 
> いいかなぁ。ほんの1、２時間くらいだけど。」
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> つかさ「いいよ。」
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> 
> トモコ「いいよ。・・・・うん、１０分後にね。雨が降ってるから
> 
> 気おつけてね。じゃあね。」
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> トモコが電話を切る。
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> トモコ「ごめんね。今の子ねヒデコって言ってね。年は２コ下で、
> 
> ここから５分くらいのところにある別荘にいて、親についてきて
> 
> るんだけど例の集まりがあるから暇してるみたいなの。」
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> つかさ「邪魔しちゃ悪し、少し疲れたみたいだから部屋で休んでて
> 
> いい？」
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> トモコ「気にすることないのに・・・じゃぁヒデコが帰ったら呼び
> 
> にいくね」
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> つかさ「うん。」
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> つかさが立ち上がって、二階の寝室へ入ったときに、1階のドアの開閉の
> 
> 音がする。
> 
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> つかさがベッドの上で横になる。
> 
> つかさ（3時間したら電話しないと・・・あっ、携帯電話、居間に置
> 
> いてきちゃった。1,2時間くらいで帰るって言ってたし、取りにいくの
> 
> はトモコが呼びにきてからでいいよね。）
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> つかさが窓をみて。
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> つかさ（雨、まだ激しく降っているみたいだけど、大丈夫よねぇ。
> 
> 電話をしたら素直に謝らないと・・・・。）
> 
> つかさがくしゃみをする。
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> 「クシュン」
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> つかさ（ちょっと湯冷めしたかも。）
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> つかさが上布団を体に掛けるとしばらくして軽い眠りについた。
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> つかさがゆっくり目を開けるとベッドの横でトモコが
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> 青白い顔をして、涙を流しながら立っていた。

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