扉の向こう側【全年齢】(はじめに) - スタンリー - 2010/09/18(Sat) 21:16:59 [No.1593] |
└ 第一部「WEST GATE」 プロローグ - スタンリー - 2010/09/18(Sat) 21:22:17 [No.1594] |
└ 第一部「WEST GATE」 第一話 - スタンリー - 2010/09/23(Thu) 12:32:08 [No.1595] |
└ 第一部「WEST GATE」 第二話 - スタンリー - 2010/10/06(Wed) 22:47:16 [No.1596] |
└ 第一部「WEST GATE」 第三話 - スタンリー - 2010/10/17(Sun) 17:04:32 [No.1597] |
└ 第一部「WEST GATE」 第四話 - スタンリー - 2010/11/21(Sun) 08:15:00 [No.1598] |
└ 第一部「WEST GATE」 第五話 - スタンリー - 2011/02/09(Wed) 20:54:22 [No.1599] |
└ 第一部「WEST GATE」 第六話 - スタンリー - 2011/05/05(Thu) 18:05:06 [No.1601] |
└ 第一部「WEST GATE」 第七話 - スタンリー - 2011/07/03(Sun) 11:31:56 [No.1605] |
└ 第一部「WEST GATE」 第八話 - スタンリー - 2011/07/09(Sat) 19:17:25 [No.1606] |
└ 第二部「EAST GATE」 第一話 - スタンリー - 2011/09/04(Sun) 23:40:46 [No.1607] |
第二部「EAST GATE」 第一話 京都での祝賀会から2月後、綾と外村が泉坂にある喫茶店にいる。 外村「・・・・とまぁ、これがこちらの条件だからさぁ考えといて よ。」 綾「うん、それで返事はいつまでにすればいいの。」 外村「そんなに急がないから、ゆっくりでいいから。」 綾「検討するね。」 外村「今、何時だ・・・次の予定まで時間があるから・・・ この後予定ってあるの?」 綾「すぐっていうのはないけど。」 外村「じゃぁビジネスの話はおしまいってことで、少しだけ ここで世間話に付き合ってもらっていいかな。」 綾「いいわよ。」 外村「サンキュウ。ところでさぁ、最近は小説の他にも作曲の 仕事もやってるらしいじゃん。」 綾「作曲?そんなことやったことないけど。」 外村「おいおい、とぼけるなって、ポルターガイアっていうグル ープに曲を提供してるって話を聞いたぜ。」 綾「どうして知ってるの?これって秘密のはずなのに。」 外村「ちょっとな。」 綾「そのグループの人が弟の友達で頼まれて私の名前を出さないって いう約束で歌詞だけね。」 外村「でもすごいよなぁ、高校時代にカラオケとか嫌っていたのに ヒット曲とかを簡単につくっちゃうんだもんなぁ。」 綾「あれは歌詞のせいじゃなくってあの人達に人気があったからであって わたし歌とか曲のことなんか全然分かんないもん。」 外村「それだったら尚更すげぇや。じゃぁそこのグループとのコネ とかあるわけだな。」 綾「コネっていうほどのものじゃないけど・・・弟の友達だし連絡 くらいは取れるかな。」 外村「機会があったらさぁ、ウチの事務所のタレントをPVとかに 使ってもらえるよう頼んでくれよ。」 綾「ねぇ、これって仕事の話なんじゃないの?」 外村「えっ?あっ、そうなるか。ハハハハ。」 綾「いいわ、使ってもらえるかは保障できないけど頼んでみるね。 でも歌のことは秘密よ。他の人に迷惑がかかるかといけないしね。」 外村「助かるよ。それと曲のことは絶対言わないから。 それで今度はちゃんとした世間話だけどさぁ。 先々週、携帯に電話いれたら連絡とれなかったけど、何処か行っ てた?」 綾「先々週?家族で海外に旅行で行っていたから。仕事用の携帯は持っ て行ったのにプライベート用のを持っていくのを忘れちゃってて。 それで何か重要な用事だったの?」 外村「別にたいした話じゃないんだ。真中のやつが角倉さんの事務所で働 く事が決まったから、地元にいる奴で集まって祝おうってことで電話した んだけど海外にいたんだったら無理だよな。」 綾「そう、真中君、角倉さんの所に就職したんだ。それで参加者は?」 外村「小宮山だろ、ちなみちゃん・・・あと唯ちゃんと俺くらいかな。」 綾「北大路さんや美鈴ちゃんは・・・京都だから・・・・じゃぁ ・・・・西野さんは?」 外村「あの洋菓子屋の2号店の店長を任されたらしくて、準備が忙しくて 無理だった。」 綾「そう・・・それで真中君元気そうだった?」 外村「あいつは元気さ。映画を撮る仕事につくのが夢だったって言って からな。 ただ、東城と連絡が取れないって言ったらすっげぇ寂しげな顔してたぜ。」 綾「本当に?」 外村「嘘じゃないって。なんでも中学生の時にその夢のことを東城に一 番最初に話したから、祝ってもらいたかったって。」 綾が淳平と中学の屋上でお互いの夢について話していた時のことを 思いだす。 綾「中学生の時の話ね。懐かしいなぁ。あの時の真中君と屋上で会 えたから小説家としての今の私がいるの。感謝しないと。」 外村「あいつも今の真中がいるのは東城のおかげだって言ってた。」 外村「それでさ、終わったあと、真中と2人で違う店で二次会を やったんだけど・・・あっ、ところで今付き合ってる彼氏とかいる?」 綾「 えっ?どうして急にそんなことを聞くの?」 外村「こう言ったら語弊があるかもしれないけど 高校時代、真中のこと好きだったろう?」 綾「それがこの話と関係あるの?」 外村「ん〜関係ないっていったら関係ないかも 知れないけど、ただなんとなく付き合ってる相手 がいたほうが話しやすいかなって。」 綾「一応・・・いるかな。」 外村「いるんだ。」 綾「先月叔母さんの紹介で、お見合いをしてね。」 外村「お見合い?その歳で?」 綾「最初に話を聞いたときは、断ろうと思ったんだけどね お会いしたらとてもいい人で週末にお食事に行ったりしてる の。」 外村「歳はどれくらいで職業は何してるの?」 綾「28歳で不動産賃貸業って言ってた。なんでも親が 土地をあちこちにもっててマンションを数棟持ってるって。」 外村「不動産賃貸業?資産家の息子かぁ。じゃぁボンボン だなぁ。」 綾「何かバカにしてない?」 外村「してない、してない。お見合いでお付き合いって ことは結婚を前提ってことだな。」 綾「まだ正式に回答はしてないけど、特に不満はないわ。」 外村「そうか、じゃぁこの話をしても大丈夫だな。高校時代の 真中のことだけど。」 綾「高校時代の真中君?確かに失恋はしたけど、あれから 4年以上も経ってるのよ。」 外村「そう、4年以上も前の話だけど・・」 外村が二次会の時の淳平とのやりとりを話し始めた。 [No.1607] 2011/09/04(Sun) 23:40:46 i220-108-235-139.s02.a023.ap.plala.or.jp |