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all R「幸せのかたち」おまけ1 - takaci - 2004/12/21(Tue) 00:52:44 [No.701]
R「幸せのかたち」おまけ2 - takaci - 2004/12/22(Wed) 18:13:30 [No.705]
R「幸せのかたち」おまけ3 - takaci - 2004/12/22(Wed) 19:08:08 [No.706]
R「幸せのかたち」おまけ4 - takaci - 2004/12/22(Wed) 19:44:42 [No.707]
R「幸せのかたち」おまけ5(コレがほんとのラストです) - takaci - 2004/12/22(Wed) 20:08:50 [No.708]


R「幸せのかたち」おまけ5(コレがほんとのラストです) (No.707 への返信) - takaci

あまりに激しすぎた3Pの夜から数週間後、


淳平は近くの公園で行われているフリーマーケットに足を運んだ。


夏休みの土曜日という事もあり、同年代の姿が良く目立つ。





淳平は綾、つかさ、そしてつかさの親友トモコの4人でここに来ていた。


デートを兼ねたショッピングでもあるが、合宿の準備も兼ねている。





今年の映画制作は、映研全員が諦めていた。


身内から逮捕者が出たのだ。製作はおろか、部存続すら危うい。


そんな状態のとき、


『今年こそコンクールで優勝を狙え!』


影で黒川が尽力し、コンクールへの挑戦が可能になっていた。


淳平らにとってこの言葉は衝撃かつ、大きな喜びだった。





淳平はもちろんの事、皆気合が入っている。


確かに失ったものは大きい。さつき、小宮山がいなくなったのだ。


だがつかさと美鈴の復活はその穴を十分に埋めるだけの力がある。


しかも美鈴は同級生、下級生に声をかけ、合宿に参加する人材を集めていた。


準備期間が短くまだまだ困難は多いが、映研全員がひとつの目標に向かって一丸となっているので、皆の表情はとても明るい。










今日ここに来たのも、撮影に使えそうな物を探す目的だったのだが・・・


「はあ〜〜〜・・・疲れたあ〜〜〜」


荷物をいっぱい持った淳平はベンチに座り思わずそう呟いた。


「真中くん、大丈夫?」


「ほんとごめんね。これじゃあ連れて来なきゃ良かったかな・・・」


「いや・・・ちょっと休めば大丈夫だから・・・それにつかさもあまり気にしないで・・・」


心配するふたりの恋人に対し淳平は笑顔をつくろってそう答える。





「ちょっとつかさ!!何が『連れて来なきゃ良かった』よお!?」


「淳平くんに意地悪しないでよお!! こんなに重い物をたくさん持たせるなんて・・・ひどすぎる!!」


トモコに対し、つかさは本気で怒っていた。





淳平が持っている荷物のほとんどはトモコが買ったものだ。


かなり広い会場を所狭しと駆け回り、重い物を買ってはまた移動を繰り返し、


淳平はもちろんの事、それに付き合わされたつかさの綾もかなりばてていた。





「でも・・・彼が『荷物持ってくれる』って言ったんだし・・・そ、それに彼もその都度『いいから気にしないで』って言ってたじゃない!!」


つかさの迫力に圧倒されながらも、何とか反抗の糸口を見つけるトモコ。





「淳平くんが・・・あたしやあんたに・・・ものすごく気を遣ってるの・・・分かってよお・・・」


「つ、つかさちょっと・・・」


つかさの瞳は涙がどんどん溜まり、今にも溢れそうだ。


勢いのいいトモコも、さすがにこれには慌てた。





「だーっ!!つかさ泣くな!!何も泣く事ないだろ!?」


もちろんの事淳平も慌ててベンチから飛び出し、泣き出しそうなつかさをなだめる。


だがその甲斐なく、


「ふえ〜〜ん・・・淳平くんごめんなさあい・・・」


つかさは淳平の胸に顔を埋めて泣き出してしまった。


「よしよし・・・つかさのその気持ちだけで十分だから、だからもう泣くなよ。ほらほら、綾もトモコちゃんも心配してるし、他の人もみんなつかさを心配してこっち見てるよ」


ブロンドの髪を撫でながらまるで子供をあやすかのような口調でなだめていく。










「ったく・・・こんなところで何やってんのよ!?」


そんな淳平の耳に、きつい口調で話しかけてくる女の子の声が届いた。


「あ、美鈴ちゃん」


「えっ!?」


綾の声に反応して思わず振り向くと、怒りと呆れが織り交ざった顔で睨みつける美鈴の姿があった。


そしてその傍らには、感じのよさそうな背の高い男の姿が見える。





「公衆の面前で恋人を泣かせるなんて最低の男だねあんたは!!」


容赦ない美鈴節が炸裂。


「ご、誤解だ!俺が直接泣かせたわけじゃ・・・」


「そ、そうそう、淳平くんは何も悪くないの!悪いのコレ・・・」


そう言ってトモコを指差すつかさ。


「あたしはコレ扱いかよっ!!」


当然のごとく怒るトモコ。





「あ、ねえねえそんな事より、隣の人ってもしかして・・・」


つかさはトモコの突っ込みを完全に無視し、美鈴と隣に立つ男を目を輝かせながらじっと見つめる。


「え、ええ。まあ・・・」


その視線に照れたのか、美鈴ははにかみながら隣の男を優しい目で見上げる。


言葉はなくても、それが『恋人』であることを皆に示していた。


「やっぱりい〜〜〜!!美鈴ちゃんおめでと〜〜〜!!」


「美鈴ちゃんよかったね。でもびっくりしちゃった。いつの間に・・・」


「俺もマジで驚いたよ。でも良かったな!!」


つかさ、綾、淳平からの祝福の言葉を受け、美鈴と恋人の男は顔を真っ赤にしながらも最高の笑みを見せていた。





(なんかあたしだけ仲間はずれ・・・しかもつかさったらもう泣き止んでるし・・・)


皆の幸せそうな表情を、トモコは寂しそうな表情で見つめていた。















(なんか・・・落ち着かないな・・・)


淳平はベンチに座りながら、やや離れたところで楽しそうに品物を見つめるつかさ、美鈴、綾の姿を捉えている。


普段なら見ているだけで幸せな気分になれる光景だが、今はどうも落ち着かない。


淳平の隣に座って同じように見つめている美鈴の恋人が気になっていた。





「君、背が高いね。しかも体格もいいし・・・ひょっとしてバスケか何かやってるの?」


「あ・・・はい。バスケ部です。2年生です」


「ってことは美鈴と同い年か」


「はい。ウチのマネージャーが美鈴ちゃんの友達で、去年それで知り合って・・・つい最近・・・」


「そう・・・か・・・」


そこで話が途切れるふたりの男。





(こいつ、俺と美鈴の関係知ってるのかな・・・)


(だとしたら・・・気まずいよなあ。でも美鈴が他の男に話すとも思えないし・・・いやあいつなら逆に話すのかな・・・)


何とかその話題だけは触れたくなかった淳平だが、





「・・・聞きました。美鈴ちゃんから・・・あなたとヤッたことを・・・」


男はやや苦しそうな口調で切り出した。





「あ・・・そう・・・」


夏真っ盛りの屋外にもかかわらず、淳平の背中には冷たいものが流れていく・・・





(ど、どうすりゃいいんだ俺は・・・いくら下級生だからってこんなガタイのいい男とケンカになったらまず勝てんぞ・・・)


うつむく男にただならぬ脅威を感じる。





だがその後の男の言葉は、予想とは全く正反対だった。


「俺・・・もちろん本音は面白くないけど・・・真中先輩に少し感謝してます」


「へっ?」


情けない奇声をあげる淳平。


「襲われて苦しんでる美鈴ちゃんに俺は何もしてやれなかった。その後立ち直っても男を寄せ付けない美鈴ちゃんの心を俺は解きほぐせなかった。だから俺は美鈴ちゃんを諦めかけてたんですけど・・・」


「け、けど?」


「ある日、突然変わったんです。ぶっきらぼうな口調は今でも変わらないけど、言葉のとげや表情が凄く穏やかになって・・・だから俺、ダメもとで告ったんですよ。それで・・・」


「そ、それで?」


ただ聞き返すのみの淳平。


「そん時に・・・美鈴ちゃん、先輩とのことを泣きながら話してくれたんです・・・」


男の声はとても辛そうに聞こえた。





(あの美鈴が・・・泣きながらかよ・・・)


淳平の心も大きなショックを受け、表情が一気に暗くなる。


明るい雰囲気が漂う会場内で、このベンチの一角のみが暗くなった。





「・・・でも、俺はそんな事気にしないっすよ。つーか美鈴ちゃんと付き合えるなら、そんな細かい事全然気にならないっすから」


男の口調は一気に明るく変わった。


「えっ?」


「それを美鈴ちゃんに伝えて、改めて付き合ってくれって言ったら泣きながら頷いてくれて・・・ああ、思い出すだけでも涙が出そうになるくらいマジで嬉しかった・・・」


言葉の通り、男の瞳はやや潤み始めている。


淳平はその様子をただあっけに取られながらぽかんと見つめるのみ。





「先輩がああしてくれなかったら俺は美鈴ちゃんと付き合えなかったし、今の幸せも、あの快感も味わえなかったんです。だからそういう意味ではマジで感謝してます!」


「あの・・・快感ってことは・・・君ももう美鈴と・・・」


「あ・・・は、はい。でもまだ先輩みたくイカせることはちょっと・・・」


「お、おい・・・美鈴そんな事まで話したの?」


「だ、だから出来ればその・・・イカせ方を教えてもらえないかなあ・・・と・・・」


男は顔を真っ赤にして、申し訳なさそうに淳平に教えを請う。





(い、イカせ方って言われてもなあ・・・)


淳平も顔を真っ赤にしながら、返答に困っていた。


(俺だってまだ良くわかんねえし、それに口で説明しても伝わるかどうか・・・)


(だからって実践で・・・って訳にはいかないし・・・どうすれば・・・)


男は期待のこもった目で淳平の言葉をただじっと待っている。


その視線は大きなプレッシャーと変わり、どんどん淳平の心に重く圧し掛かっていく・・・





そしてその結果、出た言葉は・・・


「大事なのは・・・やっぱ『心のつながり』じゃないかな・・・」





「こ、心のつながりですか?」


男が予想していたものとはかけ離れたものだった。





「もちろん、やり方とかテクニックとかそういうものもあると思うけど・・・まず大事なのは相手を想う心、『どれだけその娘を好きになるか』だと思うんだ」


「は、はあ・・・」


「だから、『好きだ』とか『好きになって欲しい』とか、そういう強い想い大事だと思う。『イカせたい』とか余計な事を考えずにさ」


「そうすれば自然と結果に繋がっていってやり方も自然と身に付いていくと思うし、そうやって身に着けなければ意味がないと思う」


「極端な話、たとえイカなくても心が通っていれば立派なSEXだと思うし、ただ快感を求めるよりそっちのほうがずっといい。どんなに強い快感でも心が通わなければ空しいし、逆に辛いと思うよ」





淳平の脳裏に数週間前の3P戦が蘇る。


薬の影響もあって快感は強烈だったが、心に残っているのは『つかさの涙』くらいである。


むしろその後に訪れた副作用が辛く、『もう2度としたくない』と心に誓い、その経験が『空しい』『辛い』という言葉に込められていた。





「ありがとうございます!俺、ホント勉強になりました!!」


男は突然ベンチを立ち、体育会系らしく丁寧に頭を下げた。


「ちょ、ちょっとおい!?」


突然の事に慌てる淳平。


「さすが美女二人の心を完全に掴んでいる人の言葉は違います!! 俺、今の言葉を心に刻み付けます!!」


そう話す男の目には固い決意が込められていた。





「ねえなにやってんのよ〜!? ちょっとこっち来てよ〜!!」


そこに恋人を呼ぶ美鈴の明るい声が届いた。


「ああ、今行く! じゃあ失礼します!!」


男は淳平に挨拶すると、笑顔で美鈴に向かって駆けて行く。










(い、いいのかな・・・はっきり言って根拠のないでまかせみたいな物だけど・・・)


心に罪悪感を抱く淳平。


(でもまあ・・・幸せそうだから・・・まいっか)


そう思う淳平の瞳には、品物を手に取りながら楽しそうに語り合う初々しい恋人同士の姿が映っていた。










「へええええ・・・見た目に似合わずキザな事言うんだねええ・・・」


「え・・・うわっ!?」


ベンチの後ろからトモコがぬっと顔を出し、白い目でじっと睨まれる。


「き、聞いてた?」


「ええ、こっ恥ずかしくなるようないやらし〜〜い話をね!!」


「そ、そう・・・は、はは・・・」


空笑いする淳平の背中には再び冷たいものが流れ始めていた。





「でもまあ・・・少し分かった気がするよ。つかさがあんたに夢中な理由」


「えっ?」


トモコは穏やかな目でやや離れた場所にいるつかさの姿を捉えた。


「さっきつかさの言った通り。あたしあんたに意地悪してたんだ。堂々と二股かけるような男は気に入らないし、それが親友の恋人だったら絶対に許せない。だから色々やってボロ出させようと思ってたんだけど・・・」





(やっぱ・・・そうか・・・)


(俺がしてることは世間では認められない。まあ分かってはいるんだけど・・・)


(こうして目の当たりに言われると・・・やっぱ・・・辛いな・・・)


淳平の表情は一気に暗くなり、胸がぐっと締め付けられる。





「でもね・・・もうそんな気は無くなったよ」


「へっ?」


「さっきのあんたの言葉と・・・それとあのつかさの顔。ホント幸せそうだよ。もう一人の恋人とあんなに仲良くして・・・どう見ても不幸には見えないよ」


トモコの瞳には、綾と楽しそうに笑いながらショッピングをする親友の姿が映っている。


「あんな顔見せられたら、あんたに突っかかるのがばかばかしく思えてきたよ。たとえ優柔不断でだらしなくって恋人が二人もいるのにもかかわらす他の女に手を出すような男でも、つかさが本当に幸せならそれでもいいのかな・・・」





(あのお・・・なんか突っかかられてるような気がするんだけど・・・)


トモコの口調はとても穏やかだが、言ってる内容はかなり棘がある。





「で〜〜も・・・やっぱ納得いかない!! だんだん腹が立ってきた・・・」


(な、何なんだよこの娘!? 言う事がころころ変わるなあ・・・)


だが、それを口にすれば集中砲火を浴びる事は必至。


淳平はやや怯えながらトモコの言動、挙動に注意するしかない。





「あんたが手を出した女の子はみんな幸せそうなのに・・・まともなあたしが一人身なんて・・・」


「えっ、彼氏いないの? なんで!?」


淳平は驚き、素で聞き返してしまった。


寂しそうに肩が震えるトモコの背に向かって・・・





(こんなかわいくって、気のよさそうな娘が何で?)


そう思ったからこの言葉が出たのだが、それをきちんと口にはしなかった。


トモコに対しては言ってはならない『禁句』を、最も悪い形で口にしてしまった。





当然、結果は・・・





「あんたをぶん殴ったら・・・このイライラも吹っ飛びそう・・・」


憎悪に満ちた目でにやっと嫌な笑みを浮かべながら淳平を睨み付けるトモコ。


「だーっ!!ちょっと待って!! 何でそうなるの!?」


「乙女の複雑な心が分からない男は・・・万死に値する・・・」


淳平に向けて一歩踏み出したトモコの目は、完全にイッていた。





(や、やばい・・・何とかしなきゃ・・・)


つかさに助けを呼ぼうとするも、トモコの圧倒的な迫力に押されて声が出ない。





(俺・・・このまま死ぬ?)


そんな思いが脳裏にちらつき出したとき、









「美鈴ぅ〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!」


遠くから聞き慣れた男のひっ迫した声が、次第に迫ってきた。





「ん、この声・・・外村?」


淳平は遠くから人込みを掻き分けながらやってくる外村の姿を捉えた。


「やばっ・・・兄貴のヤツ、まいたと思ったのに・・・」


美鈴とその彼氏の顔に緊張が走る。


「えっ、どういう事?」


状況が飲み込めないつかさ。


「ひょっとして外村くん、美鈴ちゃんの交際認めてないの?」


「はい。今日も家を出る時から付いて来て、必死の思いで逃げてきたんです。なのに・・・」


綾がそう問いかけると、美鈴は困り果てた顔でそう答えた。


「お、おいそれってまずいぞ! 外村の奴メッチャ怒ってるぜ!!」


淳平にも大きな緊張が走る。





美鈴が襲われた一軒、それにそれまでの美鈴に対する言動、


外村が完全な『シスコン』なのは淳平にも分かっている。


(美鈴が入院して苦しんでたときの外村の様子、あれじゃあ妹の溺愛ぶりは誰でも分かる)


(そんな外村が大事な妹を他の男に取られるとなったら・・・)


(下手すりゃ血が流れるぞ!!)


淳平が美鈴を抱いた事は、もちろん外村には秘密にしてある。


それがもしばれたら、淳平は間違いなく殺されるだろう。





「俺、逃げないっすよ。ちゃんとお兄さんに説明して・・・」


「バカ止めろ!!今は美鈴を連れて逃げるんだ!!」


淳平は一歩踏み出した美鈴の彼氏を怒鳴りつけながら制止する。


「で、でも・・・」


「今はまだその時じゃない!! このままじゃ君はもちろん、美鈴も傷つきかねんぞ!!」


「あ・・・」


「今は逃げて美鈴を守るんだ!! それが今、恋人としての君の使命だ!!」





「わ、分かりました・・・美鈴ちゃん行こう!!」


淳平の熱い言葉に納得し、男は美鈴の手を取り反対方向へ駆け出して行く。





(でも・・・本当に幸せそうだな・・・)


突然手を握られ、幸せそうな微笑を浮かべながら恋人を見つめる美鈴の表情が淳平には印象に残った。


緊迫した中で、幸せな安らぎを感じる瞬間だった。










「じゃあ・・・後はあいつを何とかしないと・・・」


淳平は逃げて行く二人の前に立ちはだかり、改めて緊張した顔で迫り来る外村に目を向ける。





それとほぼ同時に・・・





「でりゃああああああ!!!!!」


横からトモコが外村目指して突撃を開始した。


―手に『白い武器』を持ちながら―





予想外の事態に、


(と、トモコちゃん!? な、何で君が・・・)


その迫力にただ圧倒される淳平。


(トモコ、あんたそんな物どっから・・・)


手に持つ武器に驚くつかさ。


(トモコさん・・・かっこいいな・・・)


妖しい目で見つめる綾。


三者三様の思いでトモコの背中をただじっと見つめる。










「俺の行く道邪魔するものは・・・何人たりとも容赦しねえ!!!」


外村は迫り来るトモコに対し一切ひるまず、突進を続ける。





「乙女の恋路を邪魔する奴は・・・何人たりとも許しがたし!!!」


トモコもさらに速度を上げ、勇敢に外村へ向かっていく。





「うおおおおおおおおおお!!!!!」


「でやあああああああああ!!!!!」





反発し、ぶつかり合うふたつの思い。


そのエネルギーは辺りを行き交う全ての人の意識を集める。










そして、衝突した。















パアアアアアアアアアアアアアアアアアン!!!!!!!!!!!!!!















派手な音が多くの人の注目を集める。










その中心では、










怒りのトモコによる『ハリセンアタック』が炸裂し、











外村の身体が天高く舞い上がっていた。


[No.708] 2004/12/22(Wed) 20:08:50
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