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「sign」 高校3年の夏休み、今年の夏休みはいろいろなことがあった。 西野との旅行、そして映像研究部の合宿。 そんな夏休みの終わり、真中は久しぶりにテアトル泉坂にバイトに行っていた。 真中自身もバイトには顔を出したかったのだが、映研の合宿や映画の編集などで忙しく、行きたくても行けない状況だったのだ。 「すみませーん、館長いますか。」 そう言ったとたん ドダダダダダダ 「コラー、淳平!いつまでさぼっとるつもりなんじゃ!!」 ビシィッ 館長の蹴りがまともに真中の顔を直撃した。 「うぅぅ、75歳の体力じゃねぇ…」 「ふん、今までさぼっとった罰じゃと思え。たっぷりゴミがたまっとるから出してもらうぞ。」 「まったく、ゴミくらい一人でも出しといて下さいよね。」 こんな調子で久しぶりのバイトは始まった。 ゴミを捨てた後、真中は館内の掃除を始めた。 そのとき、空いていた窓から近くのケーキ屋が目に入った 店の看板には「パティスリー鶴屋」と書いてある。 この店は抜群の人気を誇るケーキ店でありつかさが働いている店である。 (西野、今ごろあの中で働いてるんだろうなぁ) そんなことを考えながら少しの間ボーッとしてしまった。 「コラ、さぼっとらんで働かんか!…ん?」 館長も怒鳴りかけたが真中の様子を見て、何を考えているか分かったようである。 「つかさちゃんが気になるんじゃろ。」 「べ、別にそういうわけじゃ…」 「つかさちゃんなら3日前から休んどるぞ。夏風邪かのう。」 「えっ、そうなんですか。」 (3日も。西野大丈夫なのかな…) そうは思ったものの、このとき俺はこの休みをそれほど重いものとは考えていなかった。 この休みに隠された、西野の変化をまだ、感じ取れなかった。 西野が僕に送っている無言のサインに気付かなかった 明日にはきっと西野に会えるだろう。ただ、そう思ってた… [No.793] 2005/01/23(Sun) 01:24:58 IP1A0214.oky.mesh.ad.jp |