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「なに?淳平君?そんな大きな声出して・・・。ばかだなぁ、近所迷惑でしょ!?」 つかさは案外落ち着いてる・・・つもりだった。心の中では淳平をぎゅっと抱きしめたかった。 「西野。・・・」 (西野にとって、1番良い選択肢はなんだ?俺と一緒に暮らす日々か・・・。夢を追い抱える日々・・・かぁ。どっちなんだろ・・・。) そして淳平はこの真っ暗なよるのベンチで心を決めた。 「西野。迷わずいけよ。俺はやっぱりお前のことが好きじゃない。」 「な・・何言ってん・・・。」 淳平はつかさがなにかを言おうとしても聞かなかった。 「俺は、西野がいなくても、生きていけるし、映画監督になれるから。・・・だからパリ行けよ・・・な?。」 つかさは深刻な表情を浮かべた。そして、下を向いた。淳平に嫌われたのだろうか?いや、背中を押してくれてるのだろうか。どちらにしても、淳平はひどいと感じた。 「淳平君!・・・ぇ。」 淳平の顔をベンチから見上げると、泣いていた。子供のように大きな粒を瞳から流した。つかさは淳平を抱き、しばらくたってから、 「・・・淳平君って・・映画撮るのはうまいけど、もっと演技の仕方勉強しなくちゃ・・ね。」 「うぅ、・・・西・・野・・い、行って欲しくない!!」 淳平は正直に自分の気持ちを言った。 「淳平君・・・。わかった・・・よ。行かないよ。」 つかさも残ると断言した。でも淳平は自分に重い罪悪感が乗ったのを感じた。 「行って・・欲しくないけど、やっぱり、西野はいつでも俺の夢を応援してくれた。・・・それなのに、俺はなにも答えられなくて、ごめん・・・。俺もいつでも、どんな時も西野には笑顔でいて欲しい。だから・・・行って。俺はいつまでも一緒にいるから。」 その時の淳平の顔は、一段と男らしかったのは、つかさはいつまでも覚えてるでしょう。 [No.973] 2005/03/24(Thu) 19:16:09 203-165-63-70.rev.home.ne.jp |