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   はじめに(全年齢対象) - シャバゾウ - 2005/05/22(Sun) 03:11:57 [No.1127]
今度こそ・・・ - シャバゾウ - 2005/05/22(Sun) 03:31:57 [No.1128]
今度こそ・・・ - シャバゾウ - 2005/05/23(Mon) 01:18:33 [No.1130]
今度こそ・・・ - シャバゾウ - 2005/06/11(Sat) 17:45:17 [No.1138]



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はじめに(全年齢対象) (親記事) - シャバゾウ

今度の話は、詩っぽいのではなくちゃんとした話を書こうと思ってます。
ありきたりのストーリーで、長編か短編になるかわからないですが、温かく見守ってください。後先に謝っておきます、寝る前に書いたので誤字脱字が多いかもしれません。
ちゃんとした話を書くのは生まれて初めてなので、感想やアドバイスをもらえると光栄です。


[No.1127] 2005/05/22(Sun) 03:11:57
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今度こそ・・・ (No.1127への返信 / 1階層) - シャバゾウ

俺、真中淳平24歳

今は実家を離れ一人暮しをしながら、自分の夢である映画監督になるため憧れの監督の元で働いている。



他の人たちはというと・・・



東城は俺と同じ大学を卒業してプロの小説家になった。

デビュー作品がヒットし、その名を知らぬ人はいない売れっ子作家だ。


それに、いまだ天地から告白されているみたいだ。



さつきは今や若手ナンバー1の呼び声が高い女優だ。

高校の時撮った映画のヒロインをつとめた時から女優になることを考えていたそうだ。

うれしい事に、いまだ俺の事を想ってくれているという話を耳にしたことがある。



外村は大学に行っても女の子の写真をとることをやめず、カメラマンになってまで女の子の写真をとりまくっているらしい。



唯はというと、大学で留年して今年卒業する。

今は一人暮らししていた部屋を出て、実家の誰も使う人がいなくなった俺の部屋に住んでいる。



一番驚いたのは小宮山だ、高校卒業して2年後、端本と本当に結婚してしまいその直後、宝くじで一等があたり今は世界一周の旅をしている。

世の中本当に何があるかわからないものだ。



最後に西野、パリから二年前に帰ってきて昔と同じように鶴屋で働いている。

4年間、俺も西野も違う場所で違う体験をしてきたのに、二人だけ高校の時から時が進んでないような感じがする。

でも4年ぶり再会うた時の事はよく憶えている。


あの時西野は、いつも笑顔ではなく、どことなく違和感のある笑顔を俺に向けていた。

その笑顔は、俺の胸を締め付けた。まるで「あの時の事は忘れて」と言っているように見えたから・・・。


今の俺は好きなこともできて、仲間達もたくさんいて幸せだけど悩みもある。

いまだに俺は好きな人を一人に決めきれないでいる。高校の頃からずっと考えていて、自分がダメ人間ってもの重々承知だ。

でも「もし断られたら」とか考えると、どうしても最後の一歩が踏み出せないでいる。



でもこの時の俺は、「自分の悩みも何とかなるだろう」くらいな甘い考えしかもっていなかった。

もっと早くきちんと答えをだしていたら、誰も傷つかなかっただろう。


あの日を繰り返してしてしまうこともなかっただろう。

その事がわかった時、すでに運命の歯車は動き出していた。





忘れられないあの日に向かって・・・


[No.1128] 2005/05/22(Sun) 03:31:57
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今度こそ・・・ (No.1128への返信 / 2階層) - シャバゾウ

そう今思えば、再び「あの日」に向かって運命が動き出したのは
この日がきっかけだったのかも知れない。





ここは泉坂アパートの一室


ジリリリリ〜〜〜〜
一つ目の目覚ましが鳴り響く。
「バンッ」


ピピピッピピピッ・・・
二つ目の目覚ましが鳴りはじめる。
「バンッ」


ピーピーピーピーピーーーー
三つ目の目覚ましが鳴る。
「バンッ」


手だけは動いて目覚ましをとめるのだが、部屋の主が起きる気配は全くない。


♪〜♪〜♪〜〜
♪〜♪〜♪〜♪〜〜
♪〜♪〜♪〜♪〜♪〜〜

目覚ましが鳴り終わったと思ったら、今度は携帯が鳴り出した。
さすがに観念したのか布団からでて携帯を手にとった。


「ふぁぁ〜〜、もしも」
返事をしようとした瞬間。


「淳平ぇ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜起きろ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜」
家の外にまで聞こえるような声が部屋いったいに響き渡った。
さすがに寝坊すけも俺でも、これには驚いて完璧に目が覚めた。


「なっなんだよ、朝からうるせーな、どうかしたのか?唯」
急に起こされて機嫌が悪かったせいか面度くさそうに話しかけた。


すると唯は怒ったのかさらに大きい声で
「淳平が起こしてって言ってきたんじゃ〜ん、明日はどうしても大切な用事があるからって、なんで起こしてあげて文句言われなくちゃいけないのよ〜。ぶつぶつぶつ」


俺は、ハッとして時計を見た。

時計は9時50分をさしていた。

「サー」血の気が引いていくのが自分でもわかった。


急いで出かける準備をしていると

「ちょっと〜、ちゃんと聞いてるの?」
唯がなんか俺に向かって叫んでるが、俺はにもうそんなことを聞いている余裕はなくなっていた。


「何でもっと早く起こしてくれなかったんだよ、あっもう遅刻しそうだからからきるな」
文句を言っている唯に俺はそう言って、携帯をきって家をでた。


一方の唯は

「プープープープープー」
私の存在って・・・

「もう絶対に起こしてやらないんだからっ」
そう言って再び布団の中に入り眠りについた。


[No.1130] 2005/05/23(Mon) 01:18:33
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今度こそ・・・ (No.1130への返信 / 3階層) - シャバゾウ

なぜ俺が唯にまで頼んで寝坊しないようにしたかというと、それには理由がある。

今日は自分の夢に向かってまた一歩前進できる日だからだ。

時はこれより1日前に遡る・・・






























5月1日

この日俺はプロダクションの事務所にいた。


このプロダクションは、若くして監督になった渡辺満が創設したものだ。

渡辺監督はこの業界じゃ天才として名がとおっている、俺の憧れの監督だ。



「オーイ真中、渡辺監督が呼んでるぞ」

書類の片付けをしていた俺に菊地先輩が笑いながら話かけてきた。



「またお前何かやらかしたんじゃね〜の?」

菊地先輩は俺が行ってた大学の先輩で、いつも俺のことを目にかけてくれていた。

今の仕事場も先輩が俺に監督を紹介してくれて入れたのだ。



「そんな、俺今日はまだ何にもしてないですよ。」

そう言ったものの、内心はビビリまくっていた。



「俺、何にもしてなかったよな?」

俺はぶつぶつひとり言を言いながら監督がいる部屋に向かった。




















コンコン
「真中です、失礼します。」

そこには、険しい顔をした監督が座っていた。

(やばっメチャクチャ怖い顔してるよ。やっぱ俺、何かしちゃったんだな)
などと思っていると、監督が



「まぁ、そこに座りなさい。」

ドキドキしながら座ると、いきなり監督が俺に質問をしてきた。



「明日が何の日だか知っているかな?」

(え〜と、明日なんかあったっけな?やばい、全然わからないよ〜。)



「すいません、わからないです。」

少しして監督が再び口を開いた。



「まぁわからないだろうね、まだ一部の者にしか言ってないことだから。」

監督は険しい顔のまま話を続ける。



「明日ついに僕が温めてきた映画のプロジェクトが動き出す。

そこで淳平、君には助監督の補佐兼緊急の時は助監督もやってもらいたいと思う。」



「えっ?」

何が起こっているのか全く理解できていないといったようなマヌケな声を発してしまった。



「まぁ、驚くのも無理はないな。何せ君は僕の所にきて3年しかたっていなし、

君より早くここに入ってきた先輩達もたくさんいるからな、それに、こんな事あんまりあるものじゃないからね。

でもかなり話し合って決めた事なんだぞ。

まぁなんだ、君はプロのみんなと混じって映画をつくる点では他の先輩達との経験の差はあきらかだ。

でも君には、そんな経験差をも埋めてしまうを持っていると僕は思う。

それは・・・





























                                          <人徳>だ。」





俺は監督の口から意外な言葉がでてきたので驚いて尋ねた。



「ちょっと待ってください。俺のどこに人徳があるんですか?監督も聞いていますよね?

俺しょっちゅう失敗するし、寝坊して遅刻もするし社会人として本当にダメ人間だし・・・」


監督はさっきの怖い顔から一転して笑顔になった。



「ぷっあははは。君の事ならよく聞いているよ。

君は自分で思っているよりもダメな人間じゃないし、良い所もたくさんあるよ。

人間自分自身のことはよくわかわないもんなんだよ。君もわかっているだろうけど、

この業界は表面では華やかに見えているかもしれないが、

本当は想像以上に醜い事が日常茶飯事に起こっているだ。例えばいじめ何かが良い例だ。

若いやつがちょっと調子にのったことをしようものならすぐに嫌がれせを受ける事があるだろう?」



「はい・・・」



「今だから言うけど、実は君が僕のプロダクションに入る時スタッフのみんなは猛反対だったんだ。

他にもたくさん入りたがっている人がいるのに、

一人だけ簡単に菊地の推薦だけで入らせるわけにはいかないってね。

その場は菊地が君の実力をわからせるために、

君が高校と大学の時に撮った映画をみんなに見せて納得させたんだけど、僕は心配したんだよ。

やっぱりスタッフのみんなもまだ納得しきれてない人が何人かいたからね、

その人達からいじめられるんじゃないかってね。

やっぱりそんな事があると現場の雰囲気が悪くなって良い作品がつくれないからね。」



「そうだったんですか。俺が入ってくるときにそんな事があったなんて思ってもいませんでした。

でもそんな俺のどこに人徳なんてものがあるんですか?」

俺は申し訳なさそうに尋ねた。



「まったくまだわからないのか、いいか君が入ってきてからみんなから嫌がらせを受けたことが一度でもあったか?」



「あっ」



「そうだ一度も嫌がらせなんてなかっただろう?」



「はい、嫌がらせどころかみなさん俺にとても良くしてくれて・・・」



「みんな最初は反対してたのに、君と接しているうちにだんだん君に惹かれていったんだ。

これを人徳と言わないで何て言うんだ?これも一種の才能なんだぞ、誰もが持ってるわけじゃないしな。

それにな、映画にもそれは反映されると思うしな。だから君を選んだんだ。どうだやってみるか?」

この時の俺は、何がなんだかわからなくなって返事もろくにできなかった。



「やっぱり、自信がないか?今回はやめとくか?」

その声を聞きはっと我に返りすぐ返事をした。



「いっいえ、やりたいです。自分がどこまでできるかわかりませんが、やらせてください。お願いします。」

監督は笑顔のまま



「それじゃあ、この映画の台本明日までに目通しとけ。後助監督は菊地だからあいさつしとけよ。

菊地も君の事を推薦してくれたんだぞ。」



「わかりました、失礼します。」

外に出ると俺は急いで菊地先輩の所に向かった。











「せんぱーい、菊池先輩〜はぁはぁ」

急いで走ってきたので息がみだれなかなかしゃべることができない。



「おっ、なんだ真中たっぷりしぼられてきたか?」



「はぁはぁ、いえ怒られなかったですよ。それより映画の件あのありがとうございます。

俺なんかを推薦してくれて。」



「何だ、怒られてきたんじゃなかったのか?つまんね〜な。」

菊地先輩は笑いながらそう言った。



「それと映画の事聞いたんだな?お前が勘違いしないために一つ言っておくぞ、

俺がお前を推薦したのは同じ大学で先輩後輩の仲だからとかそんな甘い考えじゃないからな。

厳しくいくからな、そこんとこ忘れるなよ。」

さっきの笑顔とは全く違う真剣な顔つきで言った。


「はっはい」

俺の返事を聞いて菊地先輩はまたいつもの笑顔になって言った。



「なんだよそんなに肩に力入れると良い作品なんてできないぞ。」



「そんなこと言ったって、そうさせたのは先輩じゃないですか。」



「まぁそれもそうだな、はっははははは」



「そうですよ」



「じゃあ明日10時半に集合だからな、遅れてくるなよ。」



「はい。」


























そんな事が昨日あって俺は急いでいた。



「やべぇ〜俺新人だから30分前には着いておきたかったのに、もう15分前だよ。」

自分でも信じられないくらいの速さで打ち合わせをする事になっていた泉坂スタジオに向かった。



「ふぅー10分前か、何とか遅刻だけはまぬがれたな。」

コンコン
「失礼します。」


ガチャ・・・キィー・・・・


[No.1138] 2005/06/11(Sat) 17:45:17
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