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平野貞夫氏:『小沢代表と堀茂樹教授』憲法トークの感想 - hasebe - 2013/06/27(Thu) 14:15:14 [No.5487]


平野貞夫氏:『小沢代表と堀茂樹教授』憲法トークの感想 (No.5471 への返信) - hasebe

6月19日に”小沢さんと堀茂樹教授との憲法を語ろう”
の対談が行われましたが、平野貞夫氏が感想を書いて
下さっています。

下記にその記事をコピーさせていただきました。



 <メルマガ・日本一新・通巻第167号>
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◎「日本一新運動」の原点―167

日本一新の会・代表 平野貞夫妙観

(小沢さんと堀茂樹慶大教授の『憲法トーク』を聴いて!)

 6月19日(水)、都内で開かれた公開ライブトークに顔を出
し、久しぶりに小沢さんの憲法論を聴いた。小沢衆議院議運委員
長時代に「政治倫理制度」を、自民党幹事長時代に「政治改革」
や湾岸戦争対応、新進党と、自由党党首時代には「新しい憲法」
を創造するため、徹底的に議論したことを思い出した。

 驚いたのは、25年前の議論をきちんと記憶していて、それを
進化させていることだ。現憲法の基本原理を尊重し発展させ、新
しい事態に対応しようという姿勢である。

 最近、私が気にしていたことは、自由党時代に作成した「新し
い憲法を創造する基本方針」の中で、憲法第96条の改正手続を
見直す案があった。「国会の発議条件を各議院の総議員の3分の
2以上の賛成」を「2分の1以上」に見直すとの構想である。

 堀教授が、当時の「文藝春秋」で、これについて小沢さんが発
言しているのを捉え、「小沢代表は最近、3分の2以上を守るべ
きと発言しているが、変更の理由は・・・・」と問いただした。

小沢さんは怯まず「当時、日本の民主主義の成熟度は高いと信頼
していた。今は危ない事態だ。3分の2以上を変えるべきではな
い」と、明確に答えた。

 2人のトークの印象は、小沢さんが政治哲学者で、堀教授が政
治家ではないかと錯覚したほど、小沢さんの論旨が美事であった。

最近、ようやく憲法学者や政治学者が日本の民主主義のあり方を
危惧するようになった。 5月23日に、著名な憲法学者や政治
学者が『96条の会』を結成したとの報道があった。

安倍政権が憲法第96条を改め、国会の改憲発議要件を、3分の
2から過半数に緩めようとしているのは、「憲法に縛られるべき
権力者たちが国民を利用し、憲法をとりあげようとしている」と
断じ、「立憲主義の破壊だ」と運動を展開するとのこと。

憲法や政治学の学者が立場を超えて、このような活動をすること
は久しぶりのことで成功を祈りたい。

 わが国では、明治以来良心的な憲法や政治学者らは、政治権力
が憲法政治を著しく冒涜する行為に対して、警鐘を鳴らし世論を
指導してきた。昭和の戦争期は別として、明治生まれの学者が活
躍していた昭和50年代まで、それらはしばしば見受けられた。

 平成時代になって、個人的な発言や問題提起だけとなった。最
近では、著しい議会民主政治に対する権力側の冒涜行為に、社会
科学者たちは口を閉じるようになった。

1)森喜朗政権の自民党派閥談合による成立、

2)小泉首相による参議院否決の郵政改革法案をテーマにした、
  憲法違反の衆議院解散、

3)小沢一郎氏冤罪に見る議会民主政治の崩壊などに対して、集
  団としてのアピールはなかった。

  日本政治劣化の原因のひとつだと思う。権力者の妄想で始ま
  った、陸山会事件について語る憲法学者はまだいない。

参議院のあり方を考える!1

 6月26日(水)、第183回(常会)が国会史上最低・最悪
の状況で終わった。7月21日には、第23回参議院通常選挙が
待っている。こんな無様な国会運営で通常選挙を迎える政治家た
ちは、何を考えているのか。いよいよわが国の議会政治は、腐敗・
劣化から崩壊に至った。

 とはいえ、かくいう私にもいささかの責任がある。私が、参議
院という国政に参加したのは、平成4年であった。その時の重要
な動機の一つに、衆議院事務局33年の体験を踏まえて「参議院
の改革」を行うことであった。

それは「日本国憲法の両院制の原理で、参議院が機能していない」
ことを是正することであった。

平成16年に、2期12年つとめて引退したが、何一つ改善でき
なかったことを反省している。

(衆議院定数是正・削減問題の真相)

 国会というところは、国政や国民生活の現実を対象としている。
私も理想主義にこだわった理屈をいうつもりはない。「参議院の
ありかた」を考える場合、参議院独自に問題がある場合と、衆議
院が原因で、その尻ぬぐい的に問題を抱える場合がある。

 この会期末に参議院で紛糾した「衆議院定数0増5減法の新区
割り法案」をめぐる問題は、後者の例である。

 昨年11月16日に、野田首相(当時)が行った憲法違反の衆
議院解散、詳しくいえば、野田首相・安倍自民党総裁・山口公明
党代表の3人による「談合解散」に問題があるのだ。

 衆議院の「0増5減」の法改正だけは格好をつけたが、それで
さえ現実には違憲状態は免れない。問題は定数削減の数字や比例
区のありかたも議論せず、民自公の三党で「次の通常国会で抜本
改革する」と、できもしない約束をして衆議院は解散となった。

 深刻に考えるべきことは政治家レベルだけではない。この「民
自公」の定数削減の合意が、この上もなくいい加減なもので、メ
ディアや有識者の批判がなかったことだ。

わが国には民主主義の根本的欠陥があるといえる。
「0増5減」法案を実行する新区割り法の成立・施行を待って、
衆議院を解散することが憲法上、最低の条件であった。

わが国の政治が憲法の原理を踏まえて行われていたなら、今ごろ、
総選挙か衆参同日選挙となっていたと思う。

会期末の参議院の混乱も避けられていた。何より守銭奴たちを喜
ばせる「アベノミクス」と喧伝され、国家による大博打(丸山和
也自民党参議院議員)という化け物も現れてはいなかった。野田
前首相は「騙された」と繰り言をいう前に政治家を辞めるべきだ。

(新区割り法の「再議決」は議会民主政治に反する!)

 憲法に規定があるからといって、多数派が何でも好き勝手にで
きるものではない。それを行うためには、憲法適用の前提となる
議会民主政治の原理に適うものでなければならない。

6月24日(月)、自公与党は「新区割り法案」を衆議院で再議
決した。

「大幅な定数削減」の公約で国民を騙したといえる。昨年暮れの
解散・総選挙は「衆議院の定数削減」を民自公三党が国民に公約
して断行したことを、よもや忘れてはいまい。

通常国会の最大のテーマであったはずだ。
政権が自公政権に交代しても、この公約が守れないとすれば、
議会民主政治とはいえない。民自公は合意すべき義務がある。

「定数削減」が、約束の通常国会中に万が一実現しない場合、国
民との約束を次の国会でとか時期を限って果たすことを誓約すべ
きである。

ところが、昨年の総選挙が各地の高等裁判所で「違憲無効」、
「違憲状態」などの判決が出る中で、各党はどんな努力をしたの
か。

時々、格好をつけた会談をテレビニュースで見たが、真剣さは感
じられなかった。

 私は4月18日の「メルマガ・日本一新―157号」で、伊吹
衆議院議長による事態の収拾を提言した。伊吹議長は各党に話し
合いを要請したり、おざなりの斡旋で格好をつけただけだった。

自公与党は「0増5減」の、新区割り法を成立させて、お茶を濁
すことを最初から考え、会期最終日までに再議決する日程を計算
して「定数削減」の協議から逃げたといえる。

 要するに、最初から国民に受けの良い「定数削減」を利用した
に過ぎないのだ。会期末の参議院の混乱の真相は、衆議院での定
数是正や削減協議が、真面目に行われなかったことにある。

特に与党(自公)の提案が、最初から合意するつもりのない代物
であり、国民を愚弄するものであった。

そのとばっちりを参議院が受けたわけだ。

 会期最終日、参議院本会議で、生活の党、社民党、みどりの風
の3党が提出した「安倍首相問責決議」が野党の賛成多数で可決
された。

そのとばっちりを受け、電気事業法改正案や生活保護法改正案、
生活困窮者自立支援法案などが廃案になった。

このことで、多くのメディアは重要法案が成立しなかったことに、
国会のねじれが原因で、「こんな参議院はいらない」(朝日社説)
との論調を展開している。

 これらの法案が、果たして国民のためになるのか疑問である。

原発再稼働を党是とする自民党に、本気で電力事業の改革ができ
るのか。生活保護制度のムチとアメ改革をやめ、抜本的見直しが
必要だ。民主党の混迷が重なってわかりにくくしたが、問責決議
は法的根拠より重い国民の声である。         (了)
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[No.5487] 2013/06/27(Thu) 14:15:14

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