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No.5925へ返信

all 『立憲政治を護る闘い』はこれからだ! - 豊後の小兵衛 - 2014/07/02(Wed) 14:09:41 [No.5903]
日本一新の会メルマガ『民主主義の危機』に直面した日本! - hasebe - 2014/07/10(Thu) 09:17:59 [No.5907]
平野貞夫氏 『運気』が落ち始めた安倍政治! - hasebe - 2014/07/25(Fri) 15:37:46 [No.5925]
小沢一郎・生活の党代表は、ロイターのインタビューに応じ・・・・ - 豊後の小兵衛 - 2014/07/31(Thu) 14:17:07 [No.5931]
小沢一郎氏提言 (生活の党機関紙16号) - hasebe - 2014/08/02(Sat) 22:21:11 [No.5932]
小泉氏スピーチ「おかしいと言う私が変人なのか」 - hasebe - 2014/08/06(Wed) 22:02:32 [No.5933]
小沢氏の「普通の国」と安倍首相の「積極的平和主義」の違い - hasebe - 2014/08/07(Thu) 11:18:40 [No.5934]
政権交代を目指さない野党に、存在意義はあるのでしょうか? - hasebe - 2014/08/12(Tue) 23:33:56 [No.5935]
Re: 政権交代を目指さない野党に、存在意義はあるのでしょうか? - kana - 2014/08/13(Wed) 13:04:56 [No.5936]
Re: 政権交代を目指さない野党に、存在意義はあるのでしょうか? - hasebe - 2014/08/14(Thu) 17:39:08 [No.5938]
小沢氏は、「中央集権を壊す可能性がある脅威」 - hasebe - 2014/08/18(Mon) 23:23:28 [No.5939]
Re: 小沢氏は、「中央集権を壊す可能性がある脅威」 - kana - 2014/08/19(Tue) 21:42:35 [No.5941]
Re: 小沢氏は、「中央集権を壊す可能性がある脅威」 - hasebe - 2014/08/21(Thu) 10:46:51 [No.5942]
Re: 小沢氏は、「中央集権を壊す可能性がある脅威」 - kana - 2014/08/23(Sat) 15:09:15 [No.5943]
Re: 小沢氏は、「中央集権を壊す可能性がある脅威」 - hasebe - 2014/08/23(Sat) 21:36:47 [No.5944]


平野貞夫氏 『運気』が落ち始めた安倍政治! (No.5907 への返信) - hasebe

◎「日本一新運動」の原点―223

            日本一新の会・代表 平野 貞夫妙観

○ 『運気』が落ち始めた安倍政治!

 ブラジルのW杯では、日本チームは事前予想を裏切り、一勝も
できずに散々な結果に終わった。その時、私が感じたのは「これ
で安倍首相の運気≠ェ落ち始めるな・・・」ということだった。

W杯の期間は日本で「集団的自衛権」の与党協議の最中だ。もし、
日本チームがベスト8にでも残っていれば、七月一日の安倍首相
記者会見の反応も、こうまで評判は落とさなかったと思う。

 政治には「無関係の関係」という法則がある。W杯と集団的自
衛権とは論理的には関係ない。

しかし、W杯で日本チームが大活躍していればテレビや新聞の報
道は大騒ぎとなり、集団的自衛権の危険性を指摘する報道は激減
したであろう。

七月上旬の報道各社の世論調査で、安倍内閣の支持率は激減した。

多くの調査では10%近く、NHKという安倍政権擁護メディア
でさえ5%ダウンと驚くべき数値であった。

 安倍政権の応援団はNHKだけではなく、読売・産経・日経グ
ループといったマスメディアもあって、圧倒的に世論を誘導する
力を持っている。

滋賀県知事選挙では、約42%の人が自公推薦候補が敗れた理由
に「集団的自衛権行使容認の閣議決定」を挙げている。

ネット世論では約67%の人が解釈改憲を評価していない。

それにしても「集団的自衛権」の解釈改憲に反対する国民が60
%を超えた事実は大きい。

日本人の政治意識は案外健全である。

私の推測では、安倍政権の猿知恵側近たちが企んだ計算は、W杯
の期間中に意図的に「集団的自衛権」の与党論議を続行して閣議
決定を行えば、W杯の騒ぎの中で、批判も減少すると踏んだので
はないかと思う。

この目論見は外れたわけだ。

高度な情報社会というのは、このように情報操作を前提とするも
ので、余程国民自身がしっかりと目を見開かないと、権力側に騙
されることになる。

「集団的自衛権」をめぐる今回の国民世論の結果は、安倍首相に
とっては想定外のことであろう。

権力は、W杯の結果を情報操作に利用できるが、W杯の結果を左
右することはできない。

それは人間の力を超えた「天命」のようなものがあるからだ。

権力者が驕り高ぶり、謙虚さが失われたとき「運も実力のうち」
という法則は消える。

運気≠ヘ墜ちてくるのが宇宙の理(物事の筋道)である。

 そういえば7月17日に発生した、ウクライナ領域内でのマレ
ーシア航空機事件だが、親ロシア派による撃墜の可能性があると
いわれている。外務省関係者は「タイミングが悪すぎる。

日ロの関係改善がまた滞りかねない」とこぼしているとのこと。

これも「運気の落ち」かもしれないが、この事件の世界経済への
影響が無視できない。

株価の世界的急落が始まるだろう。経済の低迷が続けば、政府や
日銀が想定する「景気の夏以降の回復」は難しくなる。

アベノミクスの命取りになる可能性がある。

 もうひとつの「運気の落ち」は、11月に予定されている沖縄
県知事選挙だ。自民党本部と沖縄県連で、仲井真現知事の立候補
をめぐって調整ができなかったが、仲井真氏が事実上立候補表明
をした。

一方の翁長雄志那覇市長は普天間米軍基地の県内移設に反対して
幅広く県民に支持がある。

一騎打ちとなれば結果はだいたい読める。安倍政権の沖縄政策の
根っ子から打撃を受ける。

どうやら、お天道さんの堪忍袋の緒が切れたようだ。

(国民の60%超が反対し、国会議員の70%が賛成する
                 安倍解釈改憲政治の危険性)

 7月14・15日の2日間、衆参両議院で「集団的自衛権」の
集中審議が行われた。自民・公明の言動はもとより、野党の論議
について国民の評判はきわめて悪い。国民の多くが心配している
「集団的自衛権」問題と各党が提起する問題にすれ違いというか、
異次元さを感じるのは私だけではないだろう。

 東京新聞の7月16日(朝刊)が、各党論議を総括している。
それを参考にして、どこに国民の気持ちとの捻れがあるのか点検
してみたい。

○民主党 限定的な行使を容認する意見も党内にあり、行使自体
 の是非は明確な判断に踏み込んでいない。ただ閣議決定による
 行使容認には、海江田代表も「国民の声を無視している。大い
 に疑義がある」と反対した。

○共産党 「地理的な限度がなく、海外の武力行使がどこまでも
 拡がる」(小池晃政策委員長)

○生活の党「国民の信を問うべき内容だ」(村上史好衆議院議員)

○社民党「立憲主義を根本から否定する暴挙だ」(吉田忠智党首)

○結いの党 「過去の憲法解釈を簡単に踏み越えるのは暴走と言
 われかねない」(柿沢未途政調会長)

○日本維新の会 解釈改憲により行使容認に「わが党は賛成だ」
(片山虎之助参議院議員)(結いの党とは合流を予定し、統一会
 派として活動しているが見解は別れており、統一見解を模索中)

○次世代の党(維新の会分党予定) 「政府の閣議決定を高く評
 価する」(桜内文城衆議院議員)

○みんなの党 浅尾代表が閣議決定の具体的内容を問うにとどま
 った。

 この東京新聞の総括記事に不満を持つ方もあるだろうが、要約
すればこんな程度だったと思う。

安倍首相が「国民の生命を護るため」といやに高揚した言い方が
気になったが、満州事変も日華事変も「国家の生命線」とか「邦
人の生命擁護」のための武力行使から始まっている。

それに「集団的自衛権」の技術論や運用論を、いくら議論しても
安倍政権の術中に入るだけだ。もっと大事な問題がある。

 閣議決定後の国会論議といえば、風呂の中の屁と同じ。国民の
胸にストンと落ちてこないようであり、そこら辺の検証が必要で
ある。

そこで集団的自衛権の解釈改憲に批判的な大手新聞が特集してい
る有識者の声を読んでみるとある特長が浮かび上がってくる。

それは70歳代以上の高齢者の心情だ。戦争体験者をはじめ、
戦後焼け跡を記憶している人たちの声だ。

戦争や戦争が醸し出す人間の悲しみを、受けとめる政治家という
か、政党がいないということである。

「集団的自衛権」の解釈改憲に反対する立場の政治家でも、それ
らの人々の心の叫びが理解できず、憲法の手続論か、安全保障の
技術論でしか問題を捉えていないのだ。

考えてみれば、衆議院議員480名と参議院議員242名、合計
722名の国会議員のうち、約70%が安倍首相の「集団的自衛
権解釈改憲」の理解者であることが空恐ろしい。


(「集団的自衛権」の本質を知らない最近の外務官僚たち!)

 7月20日(日)の朝日新聞朝刊に、元外務次官の竹内行夫氏
が登場し「今回の行使容認はきわめて抑制的なものだ。朝日の報
道には疑問を感じる」と語っていた。そして問題発言があった。

「従来の政府解釈は他国防衛説であったとみられます。・・・・
今回、自国防衛説に変わったとわたしはみています」と。

それは岸内閣の60年安保改定の第五条で伏線を敷いていたとし
「他国防衛のための集団的自衛権を導入するには、憲法改正が必
要だと考えますが、今回(自国防衛説)は第9条の理念を守り、
許される範囲で解釈の変更をしたのであって、解釈改憲との批判
は当たらない」と述べている。

 原点―219号で採り上げたが、60年安保改定が岸内閣で行
われ、岸首相が退陣した直後(昭和35年8月10日)、政府の
憲法調査会で元外務省条約局長の西村熊雄氏は、国連加盟の申請
書について次のように述べている。

「日本政府はその有するあらゆる手段で国連の義務を遵守するが、
日本のディスポーザルにない手段を必要とする義務(憲法9条関係)
は負担しないことをはっきりさせ、提出しました」と、留保
を明言した。

 さらに西村元条約局長は、60年安保改定の議論に対して証言
の最後に「この点(留保を付したこと)は忘れられていますけれ
ど、この機会に報告しておきます」と、当時の外務官僚の怠慢を
意識して警告を発したものと私は理解している。

「集団的自衛権」
について他国防衛説≠ニか自国防衛説≠ニいう議論は、外務
官僚が自分の都合で利用する屁理屈である。要するに事実上他国
で武力行使をすることだ。

敗戦後、わが国は東西対立、米ソ冷戦や代理戦争の中で生きて
きた。飢餓から脱出して、復興、そして豊かな生活を実現してい
くため吉田保守本流政治が阻止すべき課題がふたつあった。

 ひとつはソ連の指導による日本の武力革命阻止であった。もう
ひとつは米国が要求し、岸保守亜流が企む再軍備の阻止だった。

前者は昭和36年の日本共産党の戦略変更によって、議会主義に
よる政権獲得路線となる。もっともその後共産党はソ連と決別し、
日本社会党がソ連の支援を受けるようになる。

 問題は保守亜流岸派の動きである。米国は講和条約の代償とし
て日本に再軍備を要求したが、吉田首相は拒否する。

戦犯岸信介氏は政界復帰後、再軍備を目指して政権獲得に挑戦す
る。

協力したのは米国CIAであった。

吉田首相は米国と交渉を重ね、憲法上の疑義を批判されながら自
衛隊の設置まで決断する。

吉田首相にとって「集団的自衛権の容認」は、戦前軍事国家への
回帰の峠であった。

退陣の半年前、自衛隊法の制定と同時に「憲法上許されない」と
の政府見解を出すことになる。

これを外務省は隠している。

(第19回国会・衆議院外務委員会議録第57号を見よ!)

「集団的自衛権」とは、日本にとって国際法上の権利という次元
の問題ではない。「戦前の軍事国家」に進むかどうかの問題だ。

戦争を知る世代の人たちの心情はここにある。     (了)
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
         次回の定期配信は、7月31日(木)です。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━END━━━━━


[No.5925] 2014/07/25(Fri) 15:37:46

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