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http://mainichi.jp/より - 豊後の小兵衛 - 2015/10/14(Wed) 17:18:21 [No.6143]
Re: http://mainichi.jp/より - hasebe - 2015/10/15(Thu) 21:40:30 [No.6144]


http://mainichi.jp/より (No.6142 への返信) - 豊後の小兵衛

 あくまでも民意に耳を傾けないのだろうか。「反対」の世論を押し切って
安全保障関連法を成立させた安倍晋三政権である。永田町から目を転じれば、
沖縄県民の声を無視して米軍普天間飛行場(宜野湾市)の名護市辺野古への
移設工事を強行している。
 だが、私たちもどこかで「辺野古移設は仕方がない」と思っていないか。
ヤマトンチュー(本土の人)の「常識」を検証する。

 ◇その1 「日本の抑止力維持のために必要だ」

 軍事費を膨らませる中国がコワい。最近は周辺国と領有権を争う南シナ海
の岩礁・暗礁を埋め立てて軍事拠点となり得る人工島を造っている。ならば
尖閣諸島を守るはずの沖縄の米軍基地を減らせず、辺野古移設はやむを得な
い−−という「常識」だ。

 「不勉強も甚だしい。普天間飛行場は米海兵隊の航空部隊の拠点だがそも
そも沖縄の海兵隊に日本を守る抑止力(他国に攻撃を思いとどまらせる反撃
能力)はないんだ」と諭すのは、元朝日新聞記者で、冷戦期から防衛問題を
取材してきたジャーナリストの田岡俊次さんだ。

 「沖縄の海兵隊の大半は補給・医療などの後方支援部隊で、戦闘部隊は、
2000人規模の『第31海兵遠征隊』だけ。その主力の歩兵1個大隊は、
わずか800人ほどです。しかも装備は装甲車が21両、大砲6門、戦車は
ゼロ。普天間飛行場配備の航空部隊(第36航空群)は、新型輸送機オスプ
レイ24機とヘリコプター10機あまり。この程度の兵力で戦争はできない。
海兵隊の駐留は北東アジアの有事・騒乱時の在留米国人救出が主な目的なん
です」

 田岡さんによると、日本に関わる抑止力の柱は、横須賀基地(神奈川県横
須賀市)に配備された原子力空母など、米海軍第7艦隊だ。「尖閣諸島に限
らず、島国を守るには制空権・制海権の確保が重要ですが、上陸作戦専門の
海兵隊にその能力はない。海兵隊は抑止力にならず辺野古はもちろん、沖縄
に駐留する必然性もないんです」

 海兵隊を運ぶ揚陸艦4隻は佐世保基地(長崎県佐世保市)に配備されてい
る。田岡さんは「この周辺に海兵隊の歩兵・航空部隊を移すのが合理的」と
説明する。「付け加えれば『1992年にフィリピンから駐留米軍が撤退し
たから中国が南シナ海に進出した。だから沖縄の基地は減らせない』と言う
人がいるが誤り。中国の進出は87年からです」

 ◇その2 「基地があるから国に優遇されている」

 この「常識」、うがった見方をすれば、国は他地域より多くの予算を沖縄
に回している、だから沖縄は黙って辺野古移設を受け入れろ、というニュア
ンスを感じる。

 「誤解の最たるものだね。少し勉強すれば分かるはずだが」沖縄4区選出
の衆院議員、仲里利信さん(78)はため息交じりに語る。元県議会議長で
自民党沖縄県連顧問も務めた沖縄保守政界の重鎮だが、辺野古の基地建設に
反対して自民党から除名処分に。昨年末の衆院選で建設容認派の自民党前職
を破り初当選した。

 その仲里さんが解説する。「確かに沖縄県には内閣府所管の『沖縄振興予
算』があるが、72年の本土復帰まで国の予算措置や国土開発がなされなか
ったため始まった制度。でも振興予算の半分は那覇空港整備や不発弾処理な
ど、国が本来やるべき事業や各中央省庁の直轄事業で、これが『振興予算』
の名前で入り込んでいる。本当に県が沖縄振興に使えるお金は多くはありま
せん」

 県によると2013年度決算では、振興予算(3337億円)を含む国庫
支出金と地方交付税交付金の合計額は7330億円。これは県民1人当たり
換算で全国6位でこれまで1位になったこともない。飛び抜けて沖縄が優遇
されているとは言えないのだ。

 さらに「基地がないほうが沖縄は豊かになるというデータもある」と仲里
さん。80〜87年に返還された県内3地区の旧米軍用地の経済効果が返還
前後でどう変わったかを県が推計したものだ。返還前の年間の基地関連収入
は3地区で計90億円だったが、返還後は跡地にショッピングモールなどが
建てられ、経済効果は2436億円に膨らんだという。

 「辺野古移設を認めた仲井真弘多前知事ですら06年基地による経済効果
1800億円に対し基地全面返還による経済効果は1兆7000億円と推計
した。基地がないほうが沖縄は確実に発展します」(仲里さん)

 ◇その3 「『独立論』は空論。
           新基地を押し付けても沖縄は政府に逆らわない」

 昨夏、英スコットランドで英国からの独立の賛否を問う住民投票があり、
反対派が僅差で勝った。この選挙戦を沖縄のメディアや大学研究者らが現地
視察していたのはあまり知られていない。沖縄出身の龍谷大教授、松島泰勝
さん(地域経済論)もその一人で、沖縄を琉球と呼ぶ。沖縄では今、日本か
らの独立を目指す論議が深く、静かに進んでいると語るのだ。

 「これまでの独立論は居酒屋談議でしたが、今は違う。13年には政治・
経済や国際法の研究者らで『琉球民族独立総合研究学会』
http://www.acsils.org/)を設立し技術的・学問的に真剣に研究されてい
ます」

 背景にあるのは、復帰から43年たった今なお在日米軍専用施設の74%
を押し付ける本土の犠牲になるのはもうごめんだという思いだ。さらに昨年、
名護市長選から県知事選、衆院選に至るまで、辺野古移設反対の明確な民意
が示されたのに、政府が移設を強行したことが決定打になった。

 「第二次世界大戦後、多くの植民地が独立しましたが、各宗主国憲法も、
日本の憲法同様、独立を認める条文はありません。ですが、多くの国は国際
法に基づき、国連支援下で平和的に独立した。琉球も法的に可能です」

 道筋は3段階。
(1)独立を求める沖縄世論を形成し、国際社会に基地問題の深刻さをアピ
   ールする
(2)県議会が、植民地独立を支援する国連・脱植民地化特別委員会のリス
   トに沖縄を登録するよう求める議決をした上で、同委や国連加盟各国
   に登録を働きかける
(3)登録後に国連監視下で独立を問う住民投票を実施する

 −−という流れだ。

 「琉球は日本と文化も民族も異なるれっきとした独立国でした。ですが、
1879年、日本政府は琉球に軍隊を送り、武力で脅して併合した。これは
当時も今も国際法違反です。現在も日米が基地を置くために利用している。
植民地と全く同じです」

 独立後は琉球のトップが国家元首として米大統領と直接交渉し、基地撤去
を求める。日本から独立すれば沖縄に基地を置く法的根拠はなくなるからだ。
「仮に辺野古移設を強行すれば琉球人の心はいよいよ日本から離れ、独立の
動きが加速します」と松島さんは断言した。

 ◇その4「中国と日米は対立している。日米同盟の堅持に移設は不可欠」

 中国の南シナ海進出に米軍高官らが批判を強めている。日本国内にも米国
が中国を仮想敵とするのは心強い、とばかり「米中対立」を期待する向きが
一部の保守層、メディアにある。だが前出の田岡さんは「米中の武力紛争は
あり得ない」とあきれるのだ。

 米国にとって中国は世界一の米国債保有国であり、ドイツの国内総生産並
みの3兆5000億ドルの準備外貨の大半を金融市場で運用してくれるお得
意さんだ。

 「しかも米航空機・自動車業界は中国市場が支えているし、中国にとって
も米国は最大の市場かつ投融資先。ガチガチの相互依存関係です。中国を仮
想敵にしたいのは存在感を高めて予算確保したい米海軍や、日本の外務省や
保守派と仲が良いリチャード・アーミテージ氏ら古い世代の米国防関係者だ
け。米政府は中国に『苦情』は言っても、対立は避けたいのです」。だから
米国は繰り返し日本に中国との関係改善を求めているのだ。

 「辺野古移設が頓挫しても海兵隊は困らない。横須賀、佐世保両港は米国
の制海権を保つのに欠かせず、基地の維持費を出してくれる日本との同盟を
米国は手放さない。辺野古移設にこだわる必要は日米ともにないんです」

 これでも、辺野古移設は「仕方ない」と言えるのだろうか。


[No.6143] 2015/10/14(Wed) 17:18:21

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