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【新年会のお知らせ】日本一新の会 (親記事) - hasebe

日本一新の会 メルマガ配信
━━【日本一新】━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
                 臨時増刊号・2014/12/31
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                     顧問:戸田 邦司
                     発行:平野 貞夫
                     編集:大島 楯臣
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
  <メルマガ・日本一新・臨時増刊号>
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
さて、いよいよ暮れようとしています。この1年、本当にお世話
になりました。総選挙には、有志の方々から思わぬご支援を賜り、
ありがとうございました。力及ばなかったものの、平野代表は文
字通り、老骨に鞭打って東北路を駆け巡りました。また、2年前
の総選挙と重ね合わせてそれぞれに思いがあるでしょうが、私た
ちは日本人を辞めることは適わず、より良い日本とするためには
逆境にあっても諦めずに、物事を進めていく役割があると確信し
ます。その考えの元に、日本一新の会は継続する所存です。

事務局の「☆暮れの総選挙に思う」という拙文には、様々な立場
からのご意見が届いています。一人の政治家が選挙基盤をつくる
という作業には大変な苦労が伴います。政治的立ち位置に相違は
あっても、野間さんはそのモデルともなり得ると私は思います。

その立場で、新年の休みの間に皆さんのご意見を整理し、お答え
すべきものには丁寧に対処したいと考えています。

12月25日(木)の朝日新聞に「あすを探る」というシリーズ
で、政治学者の菅原琢氏が『選択の苦痛和らげる責務』と題する
小論を書いています。この人は「小選挙区制否定論者」と思われ
ます。しかしそれでも、あと7%の有権者が野党支援に回れば、
小選挙区と比例区を合わせて自公は過半数を割っていたと試算し
ています。また「有権者の半数を占める棄権者は、相手にまだ取
られていない広大な票田である。その掘り起こしを考えれば、複
数の選択肢により多様な層を惹きつけ、小選挙区では(野党が)
互いに協力するという戦略も有効である」と綴っています。

明くる年は、このような選挙結果を野党各党がどう分析し再編・
協力体制につなげていくかが問われてくると思います。

一方では、共産党の躍進が喧伝されていますが、あくまでも共産
党とは少数の代表であり、その基本理念は共産主義にあることを
押さえておかねばなりません。自由主義と共産主義が相容れない
ことは近代史を読みとれば理解できることではないでしょうか。

来年も、日本一新の会へのご助力をよろしくお願い申し上げます。

                    日本一新の会事務局

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

    《平野代表慰労会&日本一新の会新年会》

                   主催:日本一新の会
            共催:オリーブ神奈川
                    〃  オリーブ千葉

老骨に鞭打ち、生活の党比例東北ブロック候補者としてみちのく
を駆け巡ったものの、惜敗に終わった平野代表の慰労会&日本一
新の会新年会を下記要領で開催しますのでご案内いたします。

 日 時:2015年1月25(日)
 開 場:14:00 
 開 演:14:30 平野代表挨拶・質疑応答
 終 了:16:50
 場 所:ルノアール貸会議室プラザ 八重洲北口店
     矢満登ビル 5F-ー3号室
     東京都中央区八重洲1−7−4
  
 会 費:維持会員     500円(受付にて徴収)
     予備・非会員 1.000円    〃

 上記終了後、近在にて希望者による懇親会を予定。
 会場は、約3000円位の庶民的な居酒屋を選定中。

☆申込は、維持・予備会員は事務局に(事前申込者を除く)。
     オリーブ・非会員はそれぞれのお世話役に・・・。

 1)氏名・会員番号
 2)慰労会&新年会・懇親会とも参加希望
 3)慰労会&新年会のみ   〃
 4)懇親会のみ       〃

なお、会場は余力を持っていますが、次第によっては途中で締め
切ることもあり得ますことを、ご理解ください。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
            次回の定期配信は、新年1月1日です。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━END━━━━━


配信不要の方は、下記アドレスより配信停止を行ってください。

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日本一新の会

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[No.6029] 2015/01/01(Thu) 00:17:36
Re: 【新年会のお知らせ】日本一新の会 (No.6029への返信 / 1階層) - hasebe

上記の日本一新の会からの新年会は、オリーブ千葉も参加させて
いただくことになりました。

皆様、ぜひご参加下さい!

(お申込みフォームは、最後の方にあります。)


《平野貞夫さんを囲む新年会へのお誘い》

平野貞夫さんは「国会の生き字引」ともいえる政治家です。

その平野さんから、日本の政治の奥の奥、政治のホンネのお話を
直接にぜひお聞きしたいと願っています。

日本の敗戦後、国民が知らなくてならない多くの事が闇で隠されて
来ました。

あたかも敗戦など無かったかのように政府も国民も振る舞って来ましたが
さすがに、ここに来て少しずつ表に出てきたように思います。

平野さんは、この国の国会の歴史の生き証人とも言うべき大切な政治家
です。

本当ならお疲れ様と優しく労るべき新年会ですが、ここはぜひ平野さんに
もうひと頑張りして貰いホンネトークと私達からの質問を受けて頂きたい
と願っています。

皆様にはふるってご参加いただき、齢80にして意気軒昂な平野さんから元気を
いただきましょう!

        主催:日本一新の会
         協力:オリーブ千葉
         協力:オリーブ神奈川

【日時】
2015年1月25(日)  14:00  開場
          14:30 開演
      14:30     平野代表のご挨拶とお話
      15:30〜16:30 来場者からの質問と討議
      16:30〜16:50 平野代表、日本一新の会事務局の締めの言葉

【1次会】

   1次会の会場費として、1,000円をお願いしたします。
   (飲み物は主催者側で用意いたします。)

【2次会(懇親会)】

 1次会に引き続き、会場を移して、2次会(懇親会)を開催いたします。
 会場は現在調べておりますので、おって参加希望のお方にご連絡いたします。
 なお、2次会(懇親会)は、庶民的な居酒屋で行い、会費は3,000円位を想定
 しております。

【1次会の会場住所・電話】

  ルノアール貸会議室プラザ・八重洲北口店 (東京駅八重洲口徒歩2分)

  東京都中央区八重洲1-7-4 矢満登ビル 5F-3号室
  (1階 Café Renoir ニュー八重洲北口店)
   電話番号03-3510-7889

【1次会の会場地図】
http://standard.navitime.biz/renoir/Spot.act?dnvSpt=S0107.2089


【1次会・2次会の出席の申込み】

  会場の手配の都合がありますので、お手数をおかけいたしますが、
  1次会・2次会のご出席に関しまして下記をクリックして申込みフォーム
  にご記入の上、「返信」をクリックして返送して下さい。

https://docs.google.com/forms/d/1mx8kEag5DM8BZvgyRs0hO0jELItFxWGYzTGrTKl6-Jo/viewform


(井上雅之・オリーブ千葉代表)
Eメール:  gaiaconsultant@hotmail.com
携帯電話: 080‐1304‐1593


[No.6030] 2015/01/01(Thu) 00:40:27
日本一新の会メルマガ『平野氏デモクラテレビできわどい話を・・。』 (No.6030への返信 / 2階層) - hasebe

日本一新の会 メルマガ配信
━━【日本一新】━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
                  通巻第247号・2015/1/8
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
                     顧問:戸田 邦司
                     発行:平野 貞夫
                     編集:大島 楯臣
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
☆年末・年初に申込済の方は受付済みです。懇親会場はお世話役
 の皆さんが鋭意検討してくれていますので、決まり次第、参加
 者あてにご案内します。

    《平野代表慰労会&日本一新の会新年会》

                   主催:日本一新の会
            共催:オリーブ神奈川
                    〃  オリーブ千葉

老骨に鞭打ち、生活の党比例東北ブロック候補者としてみちのく
を駆け巡ったものの、惜敗に終わった平野代表の慰労会&日本一
新の会新年会を下記要領で開催しますのでご案内いたします。

 日 時:2015年1月25(日)
 開 場:14:00 
 開 演:14:30 平野代表挨拶・質疑応答
 終 了:16:50
 場 所:ルノアール貸会議室プラザ 八重洲北口店
     矢満登ビル 5F-ー3号室
     東京都中央区八重洲1−7−4
  
 会 費:維持会員     500円(受付にて徴収)
     予備・非会員 1.000円    〃

 上記終了後、近在にて希望者による懇親会を予定。
 会場は、約3000円位の庶民的な居酒屋を選定中。

☆申込は、維持・予備会員は事務局まで。
            (年末・年初に申込済の会員を除く)

 1)氏名・会員番号
 2)慰労会&新年会・懇親会とも参加希望
 3)慰労会&新年会のみ   〃
 4)懇親会のみ       〃

なお、会場は余力を持っていますが、次第によっては途中で締め
切ることもあり得ますことを、ご理解ください。

                    日本一新の会事務局
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◎「日本一新運動」の原点―247

            日本一新の会・代表 平野 貞夫妙観

 平成27年(2015年)新年の活動は「デモクラテレビ永
田町風雲録=vの2時間にわたる生放送から始まった。第1部が
「当面の政治話題」で、題目は「安倍の持ち時間・どっこい共産
党・朝日危機の裏側」だった。これにはいつものメンバーで、司
会は早野透・鈴木哲夫・平野貞夫の三人で激論となった。第2部
は「戦後70年を考える」で、テーマは「昭和天皇と平成天皇・
戦後保守とは何か、日本は右傾化軍国化するのか」であった。

ここには、私の50年来の親友・成田憲彦駿河台大学教授(元学
長)を特別ゲストに招いて、70年にわたる日本政治を整理して
もらった。一般の視聴者が約30名も参加し、最後は短時間では
あったが意見交換を行えた。結論は「政治家・小沢一郎の真の活
躍はこれからだ」で、地上波テレビやBSテレビでは放映不可の、
政治の本質を突く内容であった。

(第1部 当面の政治課題の要約)

 司会の早野氏が話の切り出しに、暮れの総選挙で80歳を迎え
る私が、突然に立候補したことを冷やかし半分に出したので、
「これからの日本を改革する思想と方法は東北にあり」として、
年賀の俳句を雪国に学ぶことあり総選挙≠ニしたことで幕にし
てもらった。

1)大義なき総選挙の総括 早野氏も鈴木氏も開票日翌日の各紙
の見出しを採り上げ、「自公大勝とは誤った報道だ。自民は減ら
した、民主は増やした」などは事実に反した報道と強く批判した。

私は「数字だけで総選挙を総括するとは何事か・問題の本質を見
ろ」と昨今のメディアのあり方は問題だと気合いを入れておいた。

「(有権者を分母とした)絶対得票率で与野党の状況を分析する
と、自公与党にとって最悪の結果であった。あれだけ与党に有利
な選挙体制ながら、投票率が52%という致命的なもので、投票
率が7%増えれば野党が逆転する構造だ。有権者は次回の総選挙
で政権交代を内在的に示唆したものだ」と整理しておいた。

 もうひとつ腹が立ったままになっていたことについても警告し
ておいた。総選挙直後から正月にかけての政治番組で、後藤謙次
氏ら安倍首相の旗振りたちが、「自公は4年間の安定という政治
資産を得た。これで政権交代の政治には戻らない。新55年体制
といえる15年体制≠ェ確立した」と、まるで自分で天下でも
取ったような痴呆発言。こんな輩が自公政治の太鼓持ち≠ニし
て、日本という国を劣化させているのだ。

2)どっこい共産党 共産党が21議席に躍進した。私は「共産
党は田中政権時代に40議席(昭和47年)とり、以後20議席
とったことが4回もある。民主党が理念も政策も劣化して行き場
を失って浮遊する票が一時的に共産党に流れただけだ。沖縄の戦
略・戦術を全国に展開できたとしても政治的に限界がある。不破
元議長が朝日新聞のインタビュー記事で『本当の新しい自共対決
の始まりだ』と豪語し、小選挙区体制で政治が単純化し劣化した
と宣っているが、健全な政権交代を生き抜く政治家を育成するた
めには、小選挙区比例制の長所を生かす制度が最も適切であるこ
とを知らないようだ。自己讃美が、最も非弁証法的で非科学的な
ことは、マルクス主義の第一歩だよ、不破さん・・・・。

3)朝日危機の裏側 従軍慰安婦問題や原発事故・吉田証言の誤
報や後始末問題で、朝日新聞は第三者委員会の報告を受けて、改
めて反省を表明した。鈴木氏は一部の競合紙が攻撃を続けている
ことを止めるべきだと主張した。議論としてはその通りだがマス
コミのあり方で放置されているもっと大事な問題がある。「読売
にしろ、産経にしろ、まったくの誤報と虚報を、司法や政治権力
と談合して繰り返してきたのが『小沢・陸山会問題』ではなかっ
たか。どのマスコミが正しい報道を続けてきた≠ニいえるのか。

小沢弁護団の弘中弁護士は『(検察の)妄想から始まった事件は
実在しなかった』と専門誌で公言している。この件は一部マスコ
ミの単なる誤報とは異なり、司法と政治権力が闇で手を握りマス
メディアを悪用して民主政治を崩壊させたのが根本原因である。

この問題は国民全体で総括しなければならない課題であり、それ
なくして日本の民主政治は実現しない」と発言すると会場参加の
視聴者から拍手が起きた。小沢支援者の健在ぶりを改めて感じた。

 第2部の「戦後70年を考える」は、次回に紹介する。

○ 消費税制度物語  (6)

 昭和57年10月に成立した中曽根内閣は、行財政改革で実績
を挙げるべく努力する。国鉄など3公社の民営化は知られている。

昭和59年には行財政改革は峠を越える。翌60年第102回通
常国会の財政演説で、竹下大蔵大臣は政府税調の「幅広い視野に
立って、直接税・間接税を通じた税制全般にわたる本格的な改革
を検討すべき時期にきている」との答申を引用し、「税制全般に
わたる広範な角度からの論議と検討が行われるべきである」と宣
言。昭和54年12月の「財政再建に関する国会決議」以来6年
目にして税制改革議論が再開されることになる。

 野党各党は「福祉税・一般消費税・付加価値税その他の名称如
何を問わず、大型間接税導入の意図があるのか」と迫った。中曽
根首相は「税制のゆがみと不合理性を是正し、これを合理的なも
のに改めるものである。公平・公平・簡素、あるいは国民の選択
などの原理を中心に検討していくべきである。いわゆる一般消費
税というようなものは、中曽根内閣では導入しない」と答弁し、
抜本的税制改革について国会論議が本格化する。

(売上税をめぐる前哨戦)

 昭和60年9月20日、中曽根首相は政府税調に対し「税制の
抜本改革」の諮問を行った。その主旨は「国民の選択の方向をく
み取り、納税者の理解と協力を得られるよう望ましい税制のあり
方について審議を求める」とし、取りまとめにあたっては「まず、
税負担の軽減、合理化のための方策について明らかにし、次いで
その財源確保のための方策などを含めた税制改革の全体的方向に
ついて明らかにすることとされたい」というものであった。

 この諮問の翌日、竹下大蔵大臣は極秘に成田空港を発ち、ニュ
ーヨークで開かれる「G5プラザ合意」の会議に出席する。米国
のドル高修正のため為替協調介入のためである。米国側は日本に
対し、内需拡大、特に個人消費を活発にさせるため「所得税の減
税」と「マル優など利子非課税制度」の廃止を強く要請していた。

中曽根首相の抜本的税制改革への諮問には、国際的背景があった。

 税制の抜本的税制の議論が国民的に深まるかに見えたが、この
時期大きな政治課題として「衆議院の定数是正問題」があった。

それは同年7月17日、最高裁が「現行の衆議院定数配分規定は
違憲」と判決した。選挙の無効については棄却したが、昨今の最
高裁違憲判決と同様であった。 

 当時の国会は、与野党とも現代よりも憲法と国民に対し誠実で
あったから、この違憲状態を解決することを優先させた。その混
乱が翌61年の5月まで続く。5月8日、衆議院の坂田道太議長
が「8増7減・周知期間30日間」の調停案を各党に示した。共
産党を除く各野党はこの調停案で中曽根首相が狙った「衆参同日
選挙」が回避されたと思い込み、了承してしまった。これには周
知期間の数え方で、同日選挙が可能となる工作がなされていた。

 中曽根首相は6月2日、衆議院を解散して7月6日に衆参同日
選挙を断行した。坂田議長の下で調停案の作成事務を行った弥富
事務総長と私は、野党からさんざん批判を受けた。この混乱で立
派であったのは、選挙制度担当の小沢一郎自治大臣であった。最
初から最後まで、大平内閣の時とは異なる意図的衆参同日選挙は、
憲法の精神に反すると主張していた。結果は衆参両院で自民党の
圧勝であった。

 この中曽根首相による衆参同日選挙が、その後の税制改革に大
きな障害となる。事実上選挙戦に入った6月14日、中曽根首相
は自民党必勝総決起大会で「国民が反対し、党員も反対する大型
間接税と称するものは、やる考えはない」と発言した。大型間接
税が選挙の争点から離れていった。ところが、同日選挙により圧
勝した中曽根首相は第107臨時会の所信表明で、「公平で簡素
な活力ある合理的な新しい税制の確立に固い決意で取り組む」と
の趣旨の発言を行った。選挙前の公約に反する発言に、国民も野
党も猛反発したがこれには中曽根首相独特の政治的野望があった。

                         (続く)
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
          次回の定期配信は、1月15日(木)です。
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[No.6032] 2015/01/09(Fri) 09:08:06
オリーブ千葉「読書会のお誘い」 (No.6032への返信 / 3階層) - hasebe

オリーブ千葉では、月1回、読書会を行います。

参加者が持ち回りで司会役をし、共に読み、学び、楽しく議論
をしませんか?

日本人は、ともすると議論が下手だといわれます。
議論上手になりましょう!

場所は、船橋駅2分のカラオケ店です。

飲み物付きでも1,000位。

資料を用意してあるので、まだ読んでいなくても,本がなくても
大丈夫です。

まだ、6人の申込みで、まだ数人の余裕があります。
千葉の方でなくてもいいのです。
ぜひ、ご一緒に読みませんか?




         第一回勉強会(読書会)のお知らせ
http://olivechiba.sakura.ne.jp/?page_id=21



オリーブ千葉の活動の一環として、勉強会(読書会)を開催いたします。
この勉強会(読書会)では、特別の講師を招待することはせず、会員が選定した
書籍を会員同士で自由に読み進めていきます。

参加される方は、書籍を事前に読み込んでいただけると議論が深まると思いますが、
書籍の内容に関するレジメを事務局で作成しますので、書籍を持たなくても議論に
参加するのに支障はありません。

第一回勉強会(読書会)は以下のように実施いたします。 お気軽にご参加いただき
たいと存じます。参加される方は、事前にメールでご連絡いただきたいと存じます。

なお、次回以降は、月に一度のペースで開催する予定にしております。



(書 籍) 矢部宏冶著『日本はなぜ、「基地」と「原発」を止められないのか』
(集英社インターナショナル、定価1,200円+税)

(日 時): 2015年1月18日(日)14時〜16時

(会 場): カラオケ「歌うんだ村・船橋店」

  (住所・電話):船橋市本町 4-5-25 カムズビル1階 (電話)047‐425-8751

(アクセス): JR船橋駅 南口を出て、左側にあるパチンコ「MEGAGODDESS」と
中華料理店の間の道のつきあたりに、「歌うんだ村・船橋店」のビルがある。
(徒歩約2分)

(参加費): 約 1,000円/人

〈お申込みメール〉Folive.chiba@gmail.com

(次回の書籍予定) 堤未果著『ルポ 貧困大国アメリカ』(岩波新書、定価700円+税)



[No.6033] 2015/01/14(Wed) 23:05:31
「読書会に行って来ました。「日本はなぜ基地と原発をとめられないのか」 (No.6033への返信 / 4階層) - hasebe

《オリーブ千葉の読書会に参加してきました。》

矢部宏治氏の「日本はなぜ基地と原発をとめられないのか」を参考書に
8名の参加者で、船橋の狭いカラオケ店の一室での読書会でした。

すっぽり抜け落ちていた戦後史を学ぶ、とても楽しい議論の場でした。

読書会ノートが皆に配られましたが、それはとても貴重な資料を
用意してくれていました。

資料の内容は、著者の問題意識」「年表」「重要文書の抜粋」「目からうろこの解説」
「著者の提案」「議論テーマ」となっていて、その一つ一つに本のページが記されて
いました。
貴著な資料を頂いたと、本当に感謝します。

今回は、3時間を使いましたが、司会者の話では1/3しか進まなかったと言ってますが
議論が深まったのは、大西洋憲章と国連憲章の敵国条項の2つのテーマでした。

まず驚いたのは、第二次世界大戦で、まだ日本が参戦する以前、 ドイツ優勢の状況下
で大西洋憲章が英米国で調印されていたことです。

大戦後の枠組みの殆どが、すでにこの時点で作られていました。
そして4年後の同じ8月14日にポツダム宣言で戦争が終結しています。

英米国は世界戦争を拡大させる前に、その戦後処理を計画、その4年後の同じ日に勝利。

出口戦略を持たず、甘い見通しで突っ込んで行き、多くの兵士を飢え死にさせた日本とは
大きな違いがあったのです。

その大西洋憲章のかなりの部分が日本国憲法に受け継がれている。
まさに彼らは戦争のプロでした。

戦後、大西洋憲章をもとに国連憲章が作られましたが そこの53条107条「敵国条項」と
いう敗戦国への差別条項があり、戦後70年たっても削除されていません。

日本では、その事実が殆どの国民に認知されていませんが、そのあまりに酷い内容から?

しかし現在、ドイツはいつの間にか敵国条項が外れているようです。

日本の場合、常任理事国5か国の何処かの国が日本の敵国条項削除を否認している
わけで、それは、中国ですか?ロシアですか?あるいは米国ですか?

日本は、かなりの資金を使い常任理事国入りをしようとしましたが、敵国条項さえ
外せない状況で、何を考えていたのでしょうか?

何処かの国にカネをばらまけば、どうにかしてやると耳もとで囁かれたのでしょうか?

日本は何故基地、原発がとめられないのか?の多くの問題の原点は、戦後70年も経ながら
敗戦国への敵国条項が削除されないことに繋がるのでは?

何故、133か所もの米軍基地が無くならないのか?
何故、検察警察が東電に捜査に入らないのか?
何故、首都圏の上空の管制権が米軍に握られているのか?
何故、基地、安保、原発に関する訴訟は全て敗訴するのか?
何故、鳩山、小沢政権が10ヶ月で崩壊したのか?
何故、官僚達が「首相以外の何か」に忠誠?

色々な疑問が、この日本の敵国条項の存在と繋がって見えます。

もう一つは、 参加者から、デービッド・アトキンソン氏(小西美術工藝社の社長)
の言葉が紹介されました。

【何故、日本は列強の植民地にならなかったか?】
実は、日本は江戸時代に既にGDP世界6位の国力を持つ国であり 識字率は世界一。
当時の天下のイギリスでさえ500万人だったのに日本は3000万人以上の識字率でした。
そんな国を列強と言えども植民地になど出来なかったのです。

私は、明治政府が、富国強兵をうまくやったから植民地にならなかったと思って
いたので目からウロコの話でした。

以上、忘れないうちにと、今日の船橋での読書会での議論の話を、急ぎここに書き
出して見ました。


[No.6034] 2015/01/19(Mon) 00:23:59
平野貞夫氏「フランス連続銃撃テロ事件に思う!」 (No.6034への返信 / 5階層) - hasebe

日本一新の会 メルマガ配信
━━【日本一新】━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
                 通巻第249号・2015/1/22
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
                     顧問:戸田 邦司
                     発行:平野 貞夫
                     編集:大島 楯臣
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◎「日本一新運動」の原点―249

            日本一新の会・代表 平野 貞夫妙観

○フランス連続銃撃テロ事件に思う!

 年が明けて起きてはならないテロ事件が発生した。仏の週刊新
聞「シャルリー・エブト」などへの連続テロ事件である。

編集者や、警察官なども含めて多数の犠牲者を出し、欧州では、
過激派テロとの戦争状態といえる。

この稿を執筆中にベルギーでもテロ計画の摘発があり、銃撃戦の
末、武装した二人が死亡したと報じている。

この週刊新聞は、近年イスラム主義を揶揄してイスラム教徒の反
発を招いているが、言論に対する暴力や脅しは人間社会に許され
るものではない。

人間の文明はそのためにあるといっても過言ではない。テロの脅
威から人間社会を護るとともに、根本的解決策を、人類の叡智で
考えるべきである。

 11日に仏全土で行われた「連続テロの犠牲者を追悼する大行
進」の参加者は、延べ370万人に達したと報道されている。

パリで行われた大規模デモ行進には、欧州や中東アフリカなど約
50ヶ国の首脳や国際機関の代表者らが参加した。

イスラエルのネタニヤフ首相、パレスチナ自治政府のアッバス議
長が和平交渉に対立を残しながら、ともに腕を組んでいた。

この指導者たちには「言論の自由や、多様な価値観の社会を守ろ
う」という覚悟と「宗教や世代を超えて連帯していこう」という
具体的な政治行動を強く期待したい。

 ところが現実はそう簡単なものではないようだ。事件後の欧州
各地で、テロとの関係のないイスラム教徒への嫌がらせが相次い
でいる。

最近の欧州には、イスラム諸国からの移民らに対し排外的主張を
する右派勢力が支持を増やしている。日本にも「ヘイトスピーチ」
で知られる右派勢力が自民党政権に影響を与えている。

一部のメディアには国家権力の言論支配に協力していると思える
行動を感じる。

 テロ追悼デモは、第2次世界大戦後の「パリ解放デモ」を超え
る歴史的行進だったとジャーナリズムが称賛する。

私は、参加したオラン仏大統領、キャメロン英首相、メルケル独
首相ら世界の指導者たちが、まずはこのような事件を発生させな
い現実的対応をしっかりとって欲しい。

その上で、21世紀の人間社会が何故このような惨事を起こすよ
うになったのか、根本的問題を指導者たち自身が考えるべきだと
思う。

世界の英知を結集して政治・経済・宗教・文化などのあり方を反
省し、新しい文明を創造すべきである。

(万人救済のユニテリアン思想≠ノ学ぼう!)

 昨年12月『土佐史談』という百年近い歴史を持つ、私の故郷・
高知の郷土誌が、『中浜万次郎 特集』を刊行した。私はそこに
「万次郎とユニテリアン思想」という小論文を掲載した。

昨年のメルマガでは、その草案を連載したことから、読者諸兄の
中にはご記憶の方もあると思う。仏のテロ事件を機会に、改めて
採り上げておきたい。

「ユニテリアン」とは、正統派キリスト教徒が信じる「三位一体」
を否定し神の唯一性を信じる人々のことである。キリストを神の
子と認めない人たちを発祥としているため、異端視されてきた。

教義は差別のない万人救済にあり、人類愛や隣人愛を主張する。
異教徒間の交流に極めて積極的で、自由と理性と寛容を重んじ、
権威への盲従を嫌うことを特長としているのは、東洋思想に通じ
るものがある。

 少年万次郎は太平洋の孤島で、米国の捕鯨船船長に助けられ、
ボストンの郊外で草の根デモクラシー、隣人愛や人類愛のユニテ
リアン思想を学ぶ。命を賭して帰国し、人間平等を実践・普及さ
せる。この思想は米国の奴隷解放や、ナイチンゲールの博愛の活
動原点であった。

古来、あらゆる宗教の原点は、人間は平等であるとの思想であっ
た。アダムとイブが蛇に騙されてリンゴ食べて、欲望を知ってか
ら多くの人々は排他的競争に専念するようになる。

 21世紀に出現したマネーゲーム資本主義は、市場原理が神の
手によるものではないことがわかった。正統派キリスト教の影響
を受けた近代欧米文化の、形の上だけの合理主義や、自由のあり
方などを総点検する必要がある。

そして、原始キリスト教だけではなく、我が国の縄文文化の特長
でもあった「神と自然と人間」を一体とするユニテリアン思想を
学ぶことが、人類を救済するものであることを、世界の指導者は
気づくべきである。

 パリでのデモ行進を見て、私がふと思ったのは、世界の指導者
の何人が、「ユニテリアン」という言葉を知っているだろうかとい
う疑問である。

○ 消費税制度物語  (8)

 昭和61年12月29日、御用納めの翌日、第108回常会が
召集された。当時は国会法で常会を12月に召集することが規定
されていた。それにしても御用納めの翌日とは異常な日程である。

税制改革をめぐって、与野党だけではなく、自民党内、とりわけ
業界支持団体の猛反発がその要因であった。

 この国会は『売上税国会』と呼ばれ、「売上税法案」、「所得
税等改正案」(所得税・法人税の減税、マル優廃止など)これら
の「施行法案」を提出することが決まっていた。

この法案をめぐって野党側が徹底抗戦し、統一地方選挙をはさん
で国会史に残る与野党対決国会であった。

この「売上税国会」については『消費税国会の攻防1987―88
―平野貞夫衆議院事務局日記』(千倉書房)の「第一章売上税国
会における挫折」に詳述しているので、機会があれば参照してい
ただきたい。

 年末から年始にかけた売上税に反対する最大の運動は、百貨店・
スーパーなど流通11団体の「大型間接税反対中央連絡会議」で、
約145万業者が約600万の反対誓願書を国会に提出する活動
を始めたことであった。

年が明け、昭和62年1月16日、社会・公明・民社・社民連の
野党四派は「売上税等粉砕闘争協議会」を発足させ、野党共闘態
勢を確立し、民間の反対運動と共闘することになる。

(売上税の「う」の字もない中曽根首相の演説で国会紛糾!)

 中曽根首相は自分の手で「売上税法案」を成立させるべく大蔵
大臣に宮沢喜一氏を起用し、また国会運営の責任者として、幹事
長に竹下登氏を、総務会長に安倍晋太郎氏を当て、ポスト中曽根
を競わせることになる。

 そして、官房長官には後藤田正晴、衆議院議長に原健三郎、議
運委員長に越智伊平、予算委員長に砂田重民という重鎮を揃えた。

この時、小沢一郎氏は無役であったが竹下幹事長の密使として、
弥富事務総長や私(平野総務課長)との連絡役として国会の正常
な運営に奔走していた。

 昭和62年1月26日、衆参両院で政府演説が行われ、「売上
税国会」の火ぶたが切られた。ところが、中曽根首相は施政方針
演説の中で「政府は・・・・・・。

間接税制度の改革及び非課税貯蓄制度の再検討を柱とする抜本的
な税制改革を今国会に提出することにしております」とだけ発言
した。

野党は「売上税」という言葉がなかったとして、後藤田官房長官
に抗議したが、「宮沢大蔵大臣の財政演説に入っている」と突っ
ぱねた。

調べてみると「間接税について物品税等の個別的消費税制度を売
上税に改め、・・・」と入っていた。

この中曽根内閣の姿勢に各野党党首が記者会見で、厳しく批判し
て「最大の抗議行動をすることになる。

○土井社会党委員長 売上税の「う」の字も出ない。いくら心臓
 が強くても公約違反の売上税を使うのは気が引けたか。これだ
 け世間に不安と心配をつくり不誠実だ。

○矢野公明党委員長 国民の関心がある売上税など、聞きたいこ
 とに答えない。

○塚本民社党委員長 間接税という言葉で、ちょっとふれただけ
 で減税等とは白々しい。

○不破共産党委員長 売上税と公約違反との関係は、自民党がど
 う解釈しようが、首相の口から明らかにする必要がある。

(野党が代表質問を拒否する異常事態)

 中曽根内閣の政府演説に対する各党の代表質問は、1月28日
からの3日間、衆参両院で行われるよう決まっていた。中曽根首
相の不誠実を追及する野党は、代表質問に応じないという異常事
態となった。困ったのは国会運営の与党自民党の竹下幹事長であ
った。側近の小沢一郎氏に事態の打開策を命じた。

 中曽根首相は「政府演説は憲法上の権限だ。訂正しない」との
態度をとり続けた。公明党の大久保書記長と接触していた私が、
「このままだと野党と自民の一部で中曽根退陣の流れになる」と
の情報を弥富事務総長に伝え、正常化について中曽根首相を説得。

1週間の国会空転の末、2月3日の衆議院本会議で中曽根首相が
「私が施政方針演説で述べました、間接税制度の改正は売上税の
創設を含めたものであります」と補足説明を行い、代表質問に入
った。狂気国会の始まりである。 
       (続く)
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          次回の定期配信は、1月29日(木)です。
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[No.6037] 2015/01/22(Thu) 08:45:22
平野貞夫氏日本一新運動 関東圏有志による新年会報告! (No.6037への返信 / 6階層) - hasebe

1月25日に行われた日本一新の会新年会は、80名の参加者、
平野貞夫氏のとっておきの話、会場からの幾つもの質問に
真摯に答えて下さり大いに盛り上がりました。

平野さんの語ってくれた、数々のお話は、今まで表に出る
ことのなかった貴重なもので参加者の多くから「3時間が
アッと言う間でした」との声を頂きました。

現在の国民の政治へ不信、嫌悪にまで至った政治状況が
どのように作られて行ったかの一端が語られたと思って
います。




日本一新の会 メルマガ配信
━━【日本一新】━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
                 通巻第250号・2015/1/29
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                     顧問:戸田 邦司
                     発行:平野 貞夫
                     編集:大島 楯臣
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◎「日本一新運動」の原点―249

            日本一新の会・代表 平野 貞夫妙観

○ 日本一新運動 関東圏有志による新年会報告!
 
 1月25日(日)午後2時半から、日本一新の会・オリーブ神
奈川・オリーブ千葉の有志による新年会が開催された。

国民の政治離れが著しい昨今、参加者の数が心配されたが、なん
と80名弱の懐かしい顔・初めての顔で、補助席さえ満席となる
盛会であった。

(「政治家の責任」について 
  小沢さんの見識を知ってもらうための衆議院選出馬だった!)

 私の総選挙出馬は国民の中からさまざまな批判や失笑を受けた
が、新年会に参加された方々には、絶大なご支援を受けたことに
謝意を表して、出馬の真実の動機は何だったのか私の心境を説明
した。

 民主党が衰退した原因を、自公両党の協力で消費税増税を実現
した野田民主党に反発して、小沢さんが「民主党から集団離党さ
せた」ことにあるとの意見が、与野党にわたって平然と語られて
いることに、私は深刻な思いを持っていた。

特に、当時の民主党現職国会議員の4分の3はその意見で、親し
い民主党の複数の幹部も同意見であることから、たびたび大論争
になった。

マスコミ有識者の見方も同じ線で、政略的に捏造されていた。

 消費税増税問題を巡って、平成25年3月から6月まで、野田
首相・輿石幹事長・小沢さんが非公式に協議を重ね、その時々に
小沢さんから相談を受けていた私としてはことの真相を知る立場
にあった。

野田・輿石・小沢会談は決裂し、消費税増税に国民は喘ぐように
なったが、最後の場面での小沢さんの見識は「政治家の責任と覚
悟」とは如何なるものかを示し、歴史に残すべきものがあった。

無論、本人がこれを語ることはあり得ない。

だからといって、すべての責任を与野党のみならず、社会的風潮
として、小沢さんに背負わせる我が国の政治文化を黙認できない
私としては、東北ブロックに出馬して「岩手県」で事の真相を公
表する絶好のチャンスと考えた。

それが平成26年12月10日の「生活の党岩手県連演説会」で
あった。その要旨の報告を新年会の第一報としたい。

 平成24年3月9日、党内の消費税問題の対立で困り果てた城
島民主党国対委員長は、お茶の水の居酒屋面(おもて)≠ナ私
に対応を相談したのが事の始まりであった。

民主党執行部には打開策がなく、知恵を出してくれとのこと。

翌日党員資格停止中の小沢さんに民主党の実情を説明、翌月11日、
3・11の1周忌式典の夜、小沢―輿石会談がもたれた。

小沢さんは独自の調査で地域経済の育成、逆進性対応のセーフティ
ーネットを整備しないと大混乱になると判断していた。

1年間関係法案の提出を延期し、必要な整備をした後であれば協力
すると輿石幹事長に伝えた。

 この話を、野田政権を支える輿石幹事長が野田首相に伝えたが
拒否された。

私の推測だが、政権を支える幹事長として首をかけ、自分のこと
ば≠ニして迫るべきことを、小沢さんの提案として説明したようだ。

そして、3月30日、消費税増税法案などを、民主党内だけでは
なく連立を組んでいた亀井国民新党代表の強い反対を押し切って
国会に提出した。

それでも、小沢さんは消費税増税法案等を1年間凍結することを、
再三開かれた野田・輿石・小沢会談で国民生活と民主党政権存続
のため説得し続けたが野田首相は拒絶し続けた。

六月十五日、民主・自民・公明の三党は、消費税増税を柱とする
社会保障・税一体改革関連法案を修正し、今国会で成立させるこ
とで合意した。

今日の我が国の政治・経済の混迷の原因は、この3党合意の嘘言
にある。

それを洞察していた小沢さんを、民主党政権で生かせなかったこ
とが、日本の悲劇であることを国民は知るべきだ。

 私は後日、小沢さんに「何故、野田首相を説得できなかったか」
と詰め寄った。ぽつりと語った言葉が私の心に残っている。

「どうしても消費税を増税したいなら、成立後『何故、増税か』
を丁寧に国民に説明し首相を辞めるなら協力する。政治家の究極
の責任とはそういうものだ。

国民は増税へ多少の理解をするだろうし、政権交代の総選挙で国民
との公約を破った民主党の責任も軽減されよう。

反対を貫いてきた私が協力することに対する国民の批判は敢えて背
負う」と。我が国でこの「小沢見識」を理解する政治文化が失われ
ていることが、最大の問題である。

 新年会の質問の時間では「戦後70年、日本を支配した権力の
実態は何か!」など大事な問題が提起された。重要な問題なので、
次号で採り上げたいと考えている。

○ 消費税制度物語  (9)

(難航する昭和62年度総予算の審議)

 昭和62年2月2日(月)日程より1週間遅れで衆議院の代表
質問が始まった。ところが中曽根首相が減税総額4兆5千万円を、
14兆円と間違えて答弁し問題化する。翌日、中曽根首相が訂正
の発言をしたが、これが訂正になってなく再び紛糾する。こんな
ことを続け参議院での代表質問が終了したのが2月4日になった。

中曽根政権は総予算の審議が遅れることに焦り、2月4日の参議
院での代表質問終了直後に衆議院予算委員会を自民単独で開き、
提案理由の説明と公聴会開催を強行採決する方針を決めた。この
暴挙は、ポスト中曽根を巡る抗争のひとつで、宮沢大蔵大臣を擁
する宏池会と安部派が竹下幹事長を困らせるためのものだった。

この強行採決の3時間前に、竹下幹事長の側近、佐藤自民党国対
事務次長が私の意見を求めてきた。「絶対にやめるように。総予
算の見通しがつかなくなる」と進言した。竹下幹事長は納得した
が、押し切られた。自民党の予算委開会の暴挙で、売上税法案ど
ころか、総予算の審議に大きな障害をつくった。困り果てた竹下
幹事長は側近の早坂茂三氏に、国会運営全般について私と懇談す
ることを要請してきた。翌5日夕方に会い、私が進言したことは、
「このまま売上税法案を強行していくと、統一地方選で敗れる。

総予算の成立を優先させ、売上税法案関係は政治的に凍結し公約
違反の不祥事を消して、堂々と税制の抜本改革を断行すべきだ」、
と進言した。

 2月4日の衆議院予算委の強行採決で不正常となった国会は、
いろいろな与野党の紛糾が続き、正常化したのは1ヶ月後の3月
3日であった。この時期、普通なら総予算は衆議院を通過して、
年度内成立が確定するのだが、売上税法案騒ぎで衆議院の審議が
ようやく始まるという無様さである。暫定予算必至というなかで、
同月8日に行われた参議院岩手選挙区補欠選挙で社会党が圧勝す
る。野党側は売上税法案の阻止にますます熱を上げるようになる。

衆議院予算委がようやく正常化した矢先、またも公聴会や売上税
関係の資料を巡って紛糾し、3月13日には3度目の不正常事態
となる。18日になって金丸自民党副総裁から記者を通じて「収
拾の考え方についてメモをくれ」とのこと。
 「メモ」の要点は次の通り。

1)売上税問題について 税制改革はお金の定数是正である。昨
  年の議員定数是正を緊急・臨時にやるだけでもあれだけ紛糾
  した。お金の定数是正だって紛糾するのは当たり前である。

  要は、冷静になって可能な限り時間をかけて、多くの国民が
  納得する知恵を出し合うのが国会のつとめではないか。

2)総予算の審議について 総予算とは国政を動かすための血液
  だ。それなのに今年の予算審議は3月後半になっても成立の
  めどもたたず、わずか10時間にもたりない時間で放置され
  ている。明治23年に議会が始まって以来初めての異常なこ
  とである。国民は、国会の議論を通して国政を知る権利を持
  っている。国会をいつまでも不正常にしておくことは、国会
  自身が国会を否定することになる。こんなことを続けていた
  なら、議会政治はいらないという国会不用論感が出てくる。
  これが一番心配なことだ。

 翌19日夜、帰宅しようとしているところに、早坂茂三氏から
電話があり、「時間があるなら竹下幹事長が、赤坂満がん≠ナ
待っている。金丸さんから指示があったようだ。話をしてやって
くれ」とのこと。午後8時頃、3人が揃い9時半頃には早坂氏が
帰り、後は竹下幹事長と二人で朝八時まで飲み明かした。

この時の懇談の要点がその後の国会運営の流れをつくった。
 要約すると、

1)総選挙で嘘をつくかたちでは、絶対に国民に信頼される税制
  改革はできない。売上税関係法案は議長の政治的立場を活用
  して、凍結すべきだ。

2)議長への説得と、凍結後抜本的改革に着手することを野党に
  保証させること。その上で、中曽根首相を大型間接税制度創
  設の功労者としての顔を立てる方策を考えること。以上のこ
  とに、竹下幹事長は政治生命を懸けること。   (続く)
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           次回の定期配信は、2月5日(木)です。
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[No.6055] 2015/02/03(Tue) 22:03:28
最高裁砂川判決で、日米安保は憲法を超越させた? (No.6055への返信 / 7階層) - hasebe

1月25日の新年会では、参加者から多くの質問を受けて、平野貞夫氏
は、書かれた資料からだけではなく生の平野さんご自身の目で見た
情報を加味し貴重な話を語って下さいました。

国の憲法に適合するかどうかを判定するはずの最高裁判所が、砂川
裁判以では、「きわめて政治性の高い国家統治の基本行為」は
『司法権限外』と裁定しました。

それ以降、日本の憲法がアイマイなものとなり、且つ国家としての
主権も損なわれ、日米安保条約は憲法を超越する存在となり、
だからこそ「基地」や「原発」は日本の法制度をもって解決するこ
とが出来ないのだと、矢部宏治氏の本では述べられています。

この質問に平野さんが語った『範囲外』と『権限外』の話は、
とても勉強になりました。

『敗戦、米軍による占領という現実。
 米国は日本の米国式民主化を目的とし、多くの日本人はそれを受け
 入れた。

 と同時に米国文化に同化していく日本社会には、さまざまな問題が
 生じる。

 吉田茂をはじめ政治家達は、実際は巧みな駆け引きをしてきたわけ
 で、それはとても口や文字で言い表すことは難しい。
 その大矛盾のただ中で、苦しみながら当事者達は政治をしてきた
 のです。』

この平野さんの語った言葉は、心にのこります。

日本一新の載ったメルマガの一部を下記に転載させていただきます。




日本一新の会 メルマガ配信
━━【日本一新】━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
                 通巻第251号・2015/2/5
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
                     顧問:戸田 邦司
                     発行:平野 貞夫
                     編集:大島 楯臣
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◎「日本一新運動」の原点―251

            日本一新の会・代表 平野 貞夫妙観

「ISIL」(イスラム国)による日本人人質殺害事件について、
ひとこと記しておきたい。

日本人で中東の歴史を学び、平和と民衆の福寿でもっとも貢献し
たのは中曽根政権時代の安倍晋太郎外相だった。

その息子の安倍首相時代に、こんな惨事とは! 歴史は厳しい。

相手は異常集団だ。再発防止のため、惨事発生前後の安倍首相の
発言と政府対応の検証が必要だ。
父、晋太郎氏の精神を忘れないでほしい。

○日本一新運動・新年会報告 (2)

 1月25日(日)の3団体の有志による新年会では日本の戦後
政治の根本に関わる鋭い質問があった。メールで送られた2つの
質問への回答を補充整理してみる。


【参加者からの質問要旨】

1)砂川裁判・最高裁判決で日米安保条約は憲法を超越する存在
となり「基地」や「原発」は日本の法制度をもって解決する
ことができなくなったとの主張をどう考えるか。

2)戦後日本を考えると「すべての軍事力と交戦権を放棄した憲
法9条」と「人類史上最大の攻撃力を持つ米軍の駐留」とい
う矛盾を内包したまま国家権力構造が確立した。

護憲派の「9条を守れ」の主張だと永遠に米軍を撤退させる
ことができないが、どう思うか。

 これらの質問は、昨年刊行された矢部宏治氏の『日本はなぜ
「基地」と「原発」を止められないのか』で指摘されている問題
である。非常に重大な問題なので、本号で1)を、次号で2)に
ついて意見を述べることにする。

 【質問1に対する答え】

   憲法81条【法令審査権と最高裁判所】「最高裁判所は、
   一切の法律、命令、規則又は処分が憲法に適合するかし
   ないかを決定する権限を有する終審裁判所である」とい
   う規定の運用についてである。

   この規定にもかかわらず、「きわめて政治性の高い国家
   統治の基本行為」は『司法権限外』として「憲法慣行論」
   で国家が運営されている。

   例えば、国会に関することで「衆議院の解散の無効・
   有効」とか「国会での法案採決の無効・有効」などである。

   これを『統治行為論』といい、国会事務局の最大の任務は
   「司法の権限外」とする国会の行為を憲法に違反させない
   ことにある、と言っても過言ではない。
 
   砂川裁判の最高裁判決を正確に読むと「国の存立に重大な
   関係を持つ、高度な政治性」と「一見、明白に違憲無効と
   認められない限り」とある。

   これは『司法権の範囲外』とするということである。
   
   『範囲外』とは『権限外』とは違って、統治行為論の範囲
   を決める判断をするのは司法権であることを前提にしてい
   る。

   とはいってもその基準はなく、憲法の運用をきわめて不安
   定にしている。

   「基地」や「原発」などについて、さまざまな判決がある
   が、最終審のほとんどの最高裁の判決は日米安保条約を維
   持することを法理論より優先させていることは事実である。

   この原因を制度の問題にすると、ものごとの本質を見落と
   す。

   「制度」とは詰まるところ人がつくるものであり、国家権
   力に関わる人間の問題であるといえる。

   敗戦により日本は事実上米国によって占領された。

   米国は日本の米国式民主化を目的とし、多くの日本人はそ
   れを受け入れた。

   同時に米国文化に同化していく日本社会には、さまざまな
   問題が生じることになる。

   占領と復興期の首相であった吉田茂は、恩師・鈴木貫太郎
   の遺言で「敗けっぷりの良い政治を目指した」と回顧して
   いる。

   実際は巧みな駆け引きで米国を利用し最後は嫌われた。

   新憲法や講和条約・日米安保体制を、ひと言で「対米追随」
   と片付けられない厳しい現実があった。

   米ソ冷戦が始まると、米国は日本をソ連圏に対抗させるため、
   軍事的かつ思想的に同盟化していく。米国の国家戦略は、官
   僚・マスコミ・学者有識者等を中心に「顔は日本人、精神は
   米国人」を養成して、各界で指導者層をつくることにあった。

   「日米の秩序は我々が守る」とする、日米「司法マフィア」
   が暗躍したのがロッキード事件だ。

   冷戦終結後は米国資本主義を守るため、その体制は続く。
   「安保マフィア」は有名だ。
 
   残念ながら、戦後70年の日本の国家権力を表裏で動かして
   きたのは、米国の「ジャパン・ハンドラー」といわれる人々
   の影響を受けている日本の指導者たちである。

   これから自立しようとしたのが、平成の政治改革であり、日
   本一新運動の原点である。


[No.6058] 2015/02/06(Fri) 14:47:54
平野貞夫氏、我が国の真の独立の道 (No.6058への返信 / 8階層) - hasebe

日本一新の会の今日届いたメルマガに平野貞夫氏の、またもや貴重な
情報が載っていました。

日々、人の記憶が薄れて行く中、現在の混乱の元となる今に至る
真の情報を私達は、理解しておかなくてはと思うのです。

最近になり、今まで表に出ていなかった(私が学んでいなかった?)
敗戦後の政治、経済の裏の部分が見えてくるようになりました。

その一つでもある平野氏の下記のメルマガに書かれている事実も、
多くの方に知って頂きたいと願います。

これは先月の平野さんの新年会で、市民が発した質問に対する平野
さんの答えです。

小沢さんの言う「普通の国」、日本が、米国や世界の平和、安定に貢献
することでのみ「独立国」となる、との現実的な構想を掲げた小沢氏達
は、その目標に向かって実際に2度の政権交代を実現したわけです。

小沢さんや平野さんの、これまでの政治の動きを振り返ると、アー、
あれはこんな意味だった、これは、こういうことだったと、何年も
経った今にして理解出来ます。

それにしても、何と苦難の歩みなのでしょうか。

下記に日本一新の会のメルマガを転載させていただきます。




    《「日本一新運動」の原点―252》

          日本一新の会・代表 平野 貞夫妙観

○日本一新運動・新年会報告 (3)

 新年会における私への質問2)は「戦後日本を考えると『すべての軍事力と交戦権を
放棄した憲法9条』と、『人類史上最大の攻撃力を持つ米軍の駐留』という矛盾を内包
したまま国家権力構造が確立した。

護憲派の『9条を守れ』の主張だと、永遠に米軍を撤退させることができないが、どう
思うか」というものだった。

(憲法についての直近の世論調査)

 2月1日(日)の朝日新聞に、興味ある世論調査が載っていた。『憲法について』
で昨年暮れの総選挙の立候補者と有権者を対象としたものだ。

 それによると「憲法改正」について、有権者の33%が賛成、(9条・31%)、
当選議員の84%が賛成(9条・19%)とのこと。憲法9条の理念を変更する改正
には、有権者では3分の2以上が反対だ。

当選議員の80%近くが反対である。自公の当選者に慎重な意見を持つ議員があるた
めだろう。

安全保障の優先順位についての調査では、有権者も当選議員も圧倒的にまず「米国」
である。

これを見ると日本人の多数は、憲法9条と米軍駐留の矛盾を抵抗なく受け入れ、それ
が惰性化しているといえる。

沖縄をはじめ基地問題を抱える地域にとっては許せない問題だ。

となると、戦後70年の日本の安全保障を検証する必要がある。敗戦直後、平和憲法
の制定時は「国連憲章」のユートピア思想が、世界規模で瞬間的≠ノ存在した。

しかし、米ソ冷戦が始まると共産圏からの侵略と国内で武力的に革命を行うという
政党や勢力が安全を脅かした。

米国は平和憲法を越えた防衛体制を強要してくる。講和条約・日米安保条約で独立し
た日本には変化が起きる。

それは、共産圏から日本を護るために憲法9条を改正して、再軍備を行うべきだと
主張する保守右派の岸信介グループだ。米国の国家戦略は共産圏対策のためこの
勢力を支援する。

 米国追随といわれながら、占領から講和独立を成し遂げた保守リベラルの吉田茂
は岸グループの動きを戦前の軍事国家への回帰とした。

昭和29年暮れに衆議院解散か、吉田自由党内閣総辞職かを迫られたとき、吉田首相
は「軍事国家への芽を摘むまで辞めない」と反発する。世論は、長期化した吉田政権
から離れていた。

その吉田首相を説得したのが、従兄弟で腹心の林讓治であった。「国民を信じましょう」
と。これは林讓治本人から、私が直接聞いた話だ。

吉田退陣後、鳩山・石橋・岸と政権が続く。社会党など革新派が勢力を伸ばす中で、
保守合同により「自由民主党」が憲法改正を党是として結成される。

かくして昭和32年に成立した岸内閣は、憲法改正と日米安保条約改定を公約し、
前者は実現せず、後者は成功した。

この時期、米国では日本について対立した意見が出る。

 日本を軍事的に強化すると戦前回帰の政治になるとの意見と、共産圏に対して強い
防壁にすべしとの意見である。

岸内閣の安保強行改定後、米国では日米安保体制を共産圏への対抗だけではなく、日本
の戦前軍事国家への防御として位置づけるようになった。

かくして米軍の長期駐留と憲法九条の妥協が固定化する。 

これでは我が国の真の独立は永久にない。

 だがしかし、憲法9条のもとで米軍の駐留をなくする方策を考えた政治家がいた。
小沢一郎氏である。きっかけは平成元年12月の米ソ冷戦終結で、毎日のように私は
議論に巻き込まれた。

冷戦終結から湾岸戦争に至る国際政治の構造変化の中で、当時の自民党幹事長・小沢
一郎はこのままの混乱が続けば、西暦2020年までに国連を改革強化して、国連警察軍
を創設して世界の秩序を維持する仕組みをつくらないと世界は大混乱になるとの意見。

現在の中東問題を予言していた。

日本の国権の発動とならない、自衛隊とは別組織の国連の指揮下で活動する国連警察隊
を設置し自衛隊は国内の災害・治安などに専念するという構想だ。

また、PKO訓練センターを日本につくり国連への協力を行い、そこには各国からの国連
協力隊に参加してもらうとの発想もあり、米軍基地は順次撤退していくということであった。

歴史とは不思議なもので、現在米国オバマ政権が一番に警戒しているのが反米テロであり、
2番目は日本の戦前回帰である。最近では、米国の「安保マフィア」の心配もそこにある
との声が聞こえてくる。



○ 消費税制度物語  (11) (税制改革協議会と竹下内閣成立)



 国会の裏話には、その国の政治文化の特長を物語るものがある。「売上税関係法案の
廃案」は自民党国会議員が人間の心情を大事にしようとする「縄文型」と、人間を論理
で規制しようとする、「弥生型」で争われたことに気づいた私は、次のような怪図表を
つくってみた。



                 (官 僚 政 治)

  帰化人・騎馬民族    帰化人・徳島忌部族   吉備族

       ↑            ↑         ↑ 

  天津神(中曽根首相) 国権派(後藤田官房長官・宮沢大蔵大臣)

       ↓

    出雲族(竹下幹事長)

       ↑

  国津神(金丸副総理) 民権派(原衆議院議長)

        ↓         (話 合 政 治)

   ↑  原日本人      

        ↑

  須佐之男命(小沢一郎)



 この怪図表を某記者に渡したところ、おもしろがって国会全体にばらまいてしまった。
これを手に入れた後藤田官房長官が「徳島忌部族」を見て怒ること、怒ること。

記者懇談会で「今回の売上税法案をめぐる事態の収拾で、原議長や竹下幹事長に対し
役職のない人間(小沢一郎)や、議員のバッジをつけていない人間、(弥富事務総長
や私)が影響を与え重要法案を廃案にしたことは、議会主義に反する」と発言した。

 この記者懇に出ていた記者から「後藤田さんは相当に怒っていた。報復があるかも
知れないので、気をつけろ!」との注意があった。

その後報復はなかったが、平成16年、私が参議院議員を引退するとき「小泉首相が
一番嫌がる質問をするのが平野だ。引退するな!」と、後藤田さんからの伝言が届いた。

褒められたのか、貶されたのか未だにワカラン。

 もうひとつ最大の難題は、竹下幹事長が中曽根首相を説得することであった。

「言語明瞭意味不明」を得意技とする竹下さんを心配した金丸さんの提案で「説得の
練習」をすることになった。

小沢さんが中曽根さんの代役で、私が書いたシナリオでリハーサルを何回もやった。

同席した弥富事務総長と私は、笑うこともできず、日本の議会政治の現実を噛み締めていた。

 昭和62年5月25日税制改革協議会が発足する。座長に自民党の伊東正義氏が就任した。

協議は順調に進まず、野党は減税先行を主張し自民党はマル優など「利子課税制度の廃止」
の先行を主張し対立が続いた。

妥協の見通しがつかなくなり、竹下幹事長が苦境に立った。竹下さんは小沢さんに公明党の
説得を要請する。

そして私に「一郎は平野君に相談すると思うので頼むよ。

ただ、私には結論しか報告しないので、君から状況を教えてくれ。ワシも心配なんだ・・・」
と。この時、竹下・小沢の微妙な関係が何となくわかった。

 8月に入って税制論議を促進させるための与野党国対委員長会談が不調となる。
同月4日頃、小沢さんは公明党の盟友・権藤恒夫衆議院議員と二見伸明副書記長を向島の
波むら≠ノ招き私も参加して4人で協議を始めた。

このとき私が竹下幹事長に会合の場所を教えた。
竹下さんから「赤坂の満賀ん≠ナ待っているから、一郎に必ず報告させてくれ」と厳命
があった。4人の協議は30分で終わった。

冒頭、小沢さんは「国と地方併せて2兆円の減税を先行させる」と先手を打った。

権藤・二見両氏は「それなら矢野委員長を説得して社会党を引っ張り込む。

8日までに幹事長・書記長会談をやるようにする」と話はすぐ決着した。

その後は、飲めや唄えの大騒ぎとなる。午前0時すぎ、竹下さんから、波むら≠フ座敷
にいる私に電話があった。「誰からの電話だ」と小沢さん。

「竹下さんからだ」と私が応える。「誰が教えたのか」と怒り出す。

「私が教えた。小沢に報告させてくれと頼まれていたことを忘れていた」というと、
「そうだ、竹下さんに報告に行くよ。ありがとう」とまことに素直であった。

 この協議が「減税とマル優等利子課税の廃止」について、7日の幹事長・書記長会談を
合意させた。

9月に入り「マル優国会」が召集され「国と地方税で2兆円の減税が実現し、税制改革の
入り口となる。

税制改革協議会は税別の直間比率の是正を引き続き協議することになった。

これで竹下幹事長はポスト中曽根を確実なものとし、消費税導入への道を歩むことになる。
10月20日、中曽根自民党総裁の裁定を受けて竹下幹事長が自民党総裁に就任。

11月6日召集の第110臨時国会で竹下内閣が成立した。                  (続く)



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[No.6060] 2015/02/12(Thu) 14:07:37
『天領・日田』への小旅行(学習会)のご案内 (No.6060への返信 / 9階層) - 豊後の小兵衛

一部の会員さんから要望が寄せられていた『天領・日田』への小旅行(学習会)
ですが、旅行会社から概算見積もりが届いたので紹介します。希望される方は
今月末までに、事務局までご一報をお願いします。

 返信フォーマット
1)会員番号
2)氏  名
3)A案orB案を希望
4)出発地(羽田or伊丹空港)
5)マイカーまたは、他の交通機関を利用

これは既製品ツアーではなく、オーダーメイドツアーですから、早期に確定して
予約をせねばなりません。A案、B案のいずれが良いかも意見をお寄せください。
 費用の支払いは催行直前ですが、希望者が少ない場合は催行できません。
費用については、多少の変動があることをお含みください。

 場 所:大分県日田市内(http://www.city.hita.oita.jp/
 条 件:羽田(伊丹)発→福岡空港(往復)日田泊

☆なお、関西地区も見積もりを依頼中ですが、総額はほとんど変わらないよう
ですから、そのことを踏まえてご検討ください。
☆マイカーで、あるいは他の交通機関でご出席の方は、宿泊費のみの実費
(B案選択の場合は、会食費含む)となります。

 A案:28.800円 サンホテル日田泊(朝食付)
  但しビジネスホテル。会食費別途徴収あり
    http://www.sunhotel-hita.jp/

 B案:36.800円 かんぽの宿・日田(2食付)
  掛け流しの温泉と美食を愉しむ。会食費費を含む。
    Http://www.kanponoyado.japanpost.jp/yado/hita/
  
 福岡空港→日田(往復)高速バス2.900円と、日田市内移動の交通費別途実費。
参加費は積算中で、2〜3.000円ほど。
 往路 ANA241、243便。復路 ANA268、270、272便。
 その他の便は、それぞれ+1.000円
(予備会員は総費用+3.000円を申し受けます)

 期 日:平成27年7月13日〜14日(1泊2日)

 13日午後は、『今こそ、平成の政治改革(日本一新運動)を成し遂げよう!』
と題する、平野講演及び意見発表。
 夜は、「居酒屋」or「かんぽの宿」で、大々交流会。
 14日午前・午後は平野代表をナビゲータにして、江戸末期の日田を学び、
日田府政所跡・咸宜園などで、商人文化から派生 した教育機関・制度等を学ぶ。
また、昭和7年に凶弾に倒れた井上準之助(大蔵卿)の生い立ちや、非戦の思いも学ぶ。 
     
 主な咸宜園OB 
     高野 長英(岩手県奥州市出身の幕末の志士)、
     清浦 奎吾(第23代内閣総理大臣)、
     大村益次郎(長州藩士)、
     長  三洲(日田出身で、初代の文部卿)
     その他、約数千名


[No.6061] 2015/02/14(Sat) 11:05:39
一緒に参加しませんか!『天領・日田』への小旅行(学習会) (No.6061への返信 / 10階層) - hasebe

恥ずかしながら、「天領・日田」のことを、私は全く知りませんでした。

慶応大学の設立よりも、もっと以前に大学の前身が日田にあったのですね。

この咸宜園は、高野 長英、大村益次郎ら維新の志士がここで学んだ学問所。

高知での「国会の葬式」では、平野貞夫氏が翌日、バスガイドよろしく坂本龍馬
会館など名所旧跡を案内してくださり、明治の人々の心意気を学び、忘れら
れない楽しい旅となりました。

(平野氏がお元気なうちに)もう一度、日本の歴史を学ぶ機会をと、日本一新
の会の事務局にお願いしていました。

ぜひ皆様、幕末の歴史をなぞる旅に参加しませんか!


下記は、(天領日田)の町の紹介のページURLです。
http://www3.ocn.ne.jp/~md.eakon/tenryouhita.html


[No.6064] 2015/02/19(Thu) 21:11:14
日本一新の会メルマガ『国会オンブズマン』を始めよう! (No.6064への返信 / 11階層) - hasebe

◎「日本一新運動」の原点―254

            日本一新の会・代表 平野 貞夫妙観

○『国会オンブズマン』を始めよう!

 2月17日(火)小沢一郎さんを招いてある勉強会が学士会館
で開かれ、小沢さんの話は『集団的安全保障と集団(国連)安全
保障』であった。

「ISIL」(イスラム国)という人類の災難へ直結する問題で
ある。

 小沢さんは、「安倍首相のエジプトでの発言や国会で中東での
機雷掃海発言は、国際政治の常識として事実上集団的自衛権の
行使宣言≠ニ同じだ」と断言した。

これだけの見識で国際政治を分析する政治家は他にいない。

集団的自衛権行使の法整備協議が自公与党で始まったばかりだ。

なのに、安倍首相の発言で現実の国際政治は有志連合国側も、
そしてISIL側も小沢さんが指摘したと同様の認識で事態が展開
している。

政治とは恐ろしいもので、誤解や思い込みが動かすものだ。

 私が「安倍首相はISIL問題で、集団的自衛権行使を宣言し
た、と野党は国会の代表質問で指摘すべきだ。

過激派の根絶も大事だが、過激派が生まれない社会づくりについ
ての議論がない」というと、小沢さんは「その通りだが、安倍首相
の施政方針演説も問題だ。どう思うか?」となった。

「懇親会が始まるまで国会オンブズマン≠やりましょうか」
とのことで、次の要旨の話となった。

(安倍首相の施政方針演説の問題点)

 演説の特長に驚くことがあった。

「集団的自衛権」という言葉が1回も使われていない。

「経済成長」という用語も同じだが、「経済再生」が代わりに使
われ、「成長戦略の実行」という言葉が1度だけ使われていた。

これまで愛用していた「アベノミクス」は1回だけだった。

演説の内容を新聞で読むと、政権交代したかと思われるようにソ
フトなもので、国民が嫌がる問題をなるべく避けて「改革! 
改革!」を絶叫していた。

(日本を米国資本に売る『農協改革』!)

「改革断行」の売り物が農協改革だ。主目的が「強い農業をつく
ること」とのこと。農業を市場経済の中にドップリと入れる改革
といえる。

農業協同組合の本旨は「一人は万人のため、万人は一人のため」
という、共生の思想だ。それを米国式市場経済に改革するとなる
と「万人は一人のため」という弱肉強食の農業に変えることにな
る。

「食料安全保障」が国家存立の基本であることを否定する人はい
まい。

農業は各国とも地政と歴史を背負っていて、国家社会の保護を含
む独特な政策を採用しているのが現実だ。

 農協の実態が、本来の協同組合の理念を逸脱して、日本的資本
主義に汚染されていることは事実であり、これらを抜本的に改革
すべきことはいうまでもない。

新しい日本農業とは、適切な食糧自給を政策的に確保することを
第一にすること、その上で市場経済の良い部分を利用して農家の
活性化を進めるものでなければならない。

資本や企業が個々の農協や農家のほっぺたを札束で叩くようになる
TPP対策の改革とは、改革どころか国家社会の崩壊となる。

自民党は保守の良識を失い、この国をどうするつもりか、国会よ、
しっかりしてくれ!。

(安倍演説の裏にある疑似ファシズムの流れ!)

 安倍演説は『戦後以来の大改革』と、身振り手振りで叫んでい
たテレビ中継を観て、その内容との不釣り合いに、正気さを疑っ
たのは私だけではなかった。

翌日になると「安倍首相は戦前回帰から変わったのか」と多くの
国民の反応があった。

そして、マスメディアもそう誘導した。

 私には「本音隠しのアジ演説」と聞こえた。集団的自衛権の言
葉もなく、アベノミクス・経済成長という、持論もきわめて抑え
た演説の内容に『疑似ファシズム』の影を見た。これがいつか
来た道≠ナある。

 安倍政権の背後には、相当に知恵のある「疑似ファシズム集団」
がいて、そのシナリオで政治を動かしていることが読み取れる。

本格的ファシズムなら国民にもその危険性がすぐわかりしっかり
抵抗できる。

しかしソフトな疑似ファシズムはいつの間にか、社会全体として
正論を排除し、気がつくと本格的ファシズムに変貌しているのだ。

今月19日(木)に発表された「戦後70年談話」有識者会議メ
ンバーの顔ぶれをみて、いよいよ危ない局面に入ったと思った。

 国会では16日〜18日代表質問が行われ、19日から衆議院
予算委員会で総予算審議が始まった。しかし、わが国の危機につ
いて本質的論争は見えない。国会は機能しているのかと問いたい。
 
○ 消費税制度物語  (13)
(着々と進む消費税導入への準備!)

 昭和63年度総予算の衆議院予算委員会は3月10日ようやく
締め括り総括質疑に入った。浜幸発言で例年より1ヶ月も遅れた。

ここで、竹下首相の「大型間接税六つの懸念」表明が事態を変え
た。その要点は、

1)逆進的な税体系となり所得再配分機能を弱める 

2)中堅所得者の税の不公平感を加重する 

3)所得税のかからない人たちに過重な負担を強いる
 
4)痛税感が少ないことから引き上げが安易になされる 

5)新税の導入により事業者の事務負担が重くなる
 
6)インフレが避けられないのではないか

というもので、竹下首相はこれらの懸念を解決していくと発言し
た。この竹下首相の見解は、野党を抜本的税制改革の中身に引っ
張り込んだ。

これまでの野党の攻め道具であった「国会決議」(大平内閣時代)、
「選挙公約違反」「統一見解」(中曽根内閣時代)を一挙に解消し
た。

こうして消費税関連法案を審議する臨時国会を召集する環境整備が
できた。

四月十日に総予算が衆議院を通過した4日後、自民・社会・公明・
民社四党政策担当責任者の会合がもたれ、減税中心の税制改革協
議が始まる。

 4月11日、竹下首相の要望で小沢副長官、大蔵省関係者に私
が加わり、勉強会を開いた。当日の私の日記を要約して記してお
こう。

《小沢氏から電話、本日午後2時、キャピタルホテル626号室
で税制改革対策の勉強会をしたい。

大蔵省の文書課長、主計・主税の総務課長が出席する。

過去の重要問題処理長期臨時国会の運営状況を説明してくれとの
こと。

指定の場所で説明。結論は「何かで野党の顔を立てないと成功し
ない」という。

 大蔵省側頭堅し。「減税分先行は絶対だめ、竹下総理も同意見
だ」とのこと。野党の食い逃げを恐れているようだ。

「野党が信義を守らないなら与党自民党が多数で押すべきだ」と
いうと「それも期待できない」という。

要するに、自民党も信用されていないし、政治そのものを信用し
ていないのが大蔵省なのだ。

「私がこの席に出るのは国会職員法違反だよ。君たちの大先輩で、
私の恩師でもある前尾先生の遺言で協力しているんだ。

発想を変えないとダメ」と苦言をいう。

 収穫は小沢副長官が臨時国会の日程を、7月中旬召集、8月上
旬税制改革特別委設置、8月下旬本会議趣旨説明と質疑、衆議院
で9月中旬に可決すれば、参議院で10月中旬に成立させること
を目標とすることを頭に描けたようだ》。

 これが国会の裏の動きである。4月28日には政府税制調査会
は中間報告を竹下首相に提出した。その柱は「望ましい間接税制
度」として、

1)消費に広く公平に負担を求めるもの 

2)簡素で分かり易く、取引慣行に配慮したもの 

3)納税者・税務関係者の事務負担に配慮したもの 

4)産業経済に対して中立的であり国際的な摩擦を招かないもの、

 であった。6月15日の最終答申には「中間答申」をもって最
終答申とすると記されていた。

自民党税制調査委会も同趣旨の、「税制改革大綱」を決めた。

6月16日、社・公・民・社民連の4野党書記長会談で、税制改
革臨時国会に臨む基本方針を決めた。

1)減税法案を先行分離することを強く要求する 

2)消費税法案等を強行するなら衆議院の解散、総選挙を迫るな

  どである。竹下首相はトロント・サミットの帰国の途中ハワ
イで22日に同行記者団と懇談し「7月中旬召集予定の臨時国会
で、消費税を導入する税制改革法案の成立に内閣の命運≠か
ける」と語り、「6つの懸念」に「商品価格に転嫁できるか」を
追加し、税制改革に自信をみせた。

 6月28日は、政府は「税制改革要綱」を決定。同日、臨時国
会の召集について衆参の議院運営委員会が開かれた。

自民党から「7月11日召集、会期11月7日まで120日間」
との打診があった。

野党は猛反発した。7月に入って政党間の駆け引きが活発になっ
た矢先の7月6日、朝日新聞はリクルートコスモス社の非公開株
が大物政治家や秘書らに売買されたと報道した。

臨時国会は税制改革とリクルート問題の真相究明をめぐり、大混
乱の様相となる。                 (続く)

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[No.6073] 2015/03/04(Wed) 14:35:43
「日本一新運動」の原点―256 (No.6073への返信 / 12階層) - 豊後の小兵衛

◎「日本一新運動」の原点―256

            日本一新の会・代表 平野 貞夫妙観

○平成の日本改革の原点 (初回)

「戦後70年」になる。安倍首相は「過去の首相談話にこだわら
ない談話を出す」とはしゃいでいる。平成時代になって27年目
に入ったが戦後の38%にあたる時間だ。
 戦後70年のうち、55年間約78%を政治に関わってきた私
の思いは、戦後政治の評価と反省を踏まえ、戦前の軍事国家への
回帰を阻止することである。
 それにしても平成の世は大変化の時代だ。平成21年、NHK
の大河ドラマ『龍馬伝』に反抗して『坂本龍馬と十人の女と謎の
信仰』(幻冬舎新書)を執筆した。その『はじめに』で「(民主
党に政権交代した)平成21年8月30日の衆議院総選挙を坂本
龍馬はどうみたであろうか。皇紀2669年の日本で、初めて
民衆がつくった国家権力だ。民衆の心に(北辰)妙見の星信仰が
生きていたのだ。ワシが夢みた政治が実現できそうになったんだ
と語ると私は思う」と書いた。ところが、民主党政権は敢え無く
自己崩壊した。

 平成26年2月、私は『戦後政治の叡智』(イースト新書)を
刊行した。その『はじめに』には「平成25年12月6日の深夜、
議会民主政治の自殺といえる特定秘密保護法≠ェ成立した。違
憲状態の国会が制定した法律である。この国の将来に起こる悲劇
が、私の瞼から消えない。(中略)重大なことは、この法律を強
行成立させた自民・公明党はいうに及ばず、野党各党もこの法律
の本質的問題に気づかず、個別技術論に終始したことである。
 その結果として立法権を否定する立法を許したことは国会の
自殺≠ニ言っても過言ではない。本書は(中略)21世紀になっ
て劣化・崩壊したわが国の議会民主政治をなんとか再生できない
かという思いから執筆したものである」と書いた。

 この日本政治の劣化については半世紀を超えて直接間接に政治
に関わってきた私にも責任がありその原因を究明する義務がある。
そのためには、まず平成初期に行われた政治改革を始めとする、
「日本改革」の動機と目的そして内容を検証しなければならない。
現在の政治家やマスコミ有識者の多くが無関心か、あるいは意図
的に拒否しているのか、それを知ろうともせず、語ることもない。
昭和末期の政治の実態を知り、平成の日本改革が何故に必要であ
ったか、多くの人々にこのことを理解して貰うことが民主政治を
再生させる大事な道と思っている。

 自社55年体制といわれる政治状況の中で、与野党から揉みく
ちゃにされた私は、昭和60年から日記をつけるようになった。
それは、平成4年2月、衆議院事務局を退職するまで続いた。
いつしか政治家や官僚、評論家から求められて作成したメモ
やレポート≠残すようになった。これらの中には、平成にな
って展開された政治運営や、改革の原動力になったものがある。
それらを参考にして「平成の日本改革」の原点を考えてみたい。
初回は、日本の大改革が必要となった背景ときっかけを確認して
おきたい。

(昭和50年代にあった日本改革論)

 わが国は昭和40年代後半になると、高度経済成長により豊か
な経済大国になったものの環境汚染、石油ショック、物価の高騰、
国際通貨の動揺、資源供給の不安定が続くようになる。私はこの
時期(昭和48年〜同52年)、前尾繁三郎衆議院議長の議長秘
書をやっていた。
 前尾さんは「暗闇の牛」が綽名で、無口で目立たないが4万冊
の蔵書を持つ、戦後政治家で一番の学識を持っていた人物だ。池
田勇人さんとは大蔵省時代の兄弟関係で、池田政権で3期3年間
自民党幹事長を務めた。高度経済成長を始めとする池田政治の全
てを提案し、政策化する総責任者であったことはあまり知られて
いない。世間の噂とは無責任なもので無口どころか、私と2人の
時は、しゃべるはしゃべるは、戦前戦後の政治・経済・社会問題
について「話を聴いてくれ、若い世代に伝えておきたい」という
ことで、数かぎりない薫陶を受けた。
 前尾さんは『政の心』(毎日新聞社)を執筆中に議長に就任し
た。そのゲラの校正などを手伝ったことから、その後の執筆にか
かわることになる。昭和50年8月、前尾さんが突然こう言い出
した。「日本も病める文明国になった。爆弾騒ぎもある。物質的
に豊かになったとはいえ人間的には少しも幸福とは思えない。経
済成長を唯一の目標にして、人間たることを忘れていた。前後の
経済成長によって、日本人自身が疎外され、経済成長そのものさ
え不安定となった。人間の幸福とか社会の福祉とは何か、人間と
は何か、という根本の疑問が起こってくる。人間の原点を考えよ
う」と。
 そして『人間的成長論』を書くから手伝えとなった。高度経済
成長政策を推進した責任者の話である。そして草案としてできた
小冊子の中で次の論旨が私の頭の中に叩き込まれた。「資源のな
い日本は資源ナショナリズムという冷厳な事実の前には粛然たら
ざるを得ない。今こそわれわれは高度経済成長以前の、原点以前
の原点に立ち返り、われわれ自身の今までのあり方全般にわたっ
て反省を試みなければならない。(中略)最近の日本人は、肝心
な資源がないことを忘れている。金さえ出せばなんでも買える
と思い上がり、使い捨ての経済≠平気でやるようになった。

 日本は人的資源に恵まれていたからこそ、高度経済成長も生ま
れたのである。国民は単なる群衆ではない。一億の人間に秩序と
進歩を与えるのは政治であり、国会である。国民も政治家もこの
人的資源を真に資源として活用し、人間的成長の歩みを続けて、
国民の幸せを実現する国造りのため抜本改革が必要である」。
 そして前尾さんは逝去する5日前昭和56年7月18日の講演
で、「高度経済成長が低成長にならざるを得ない時代が来る。そ
の壁がどういうものか、十分な認識を持たねばならん。低成長に
対してどういう対策を採っていくかを考えねばならんという時代
だ。福祉社会を続けるのに苦労することになる。それをいろんな
ところで提言しているのに、残念ながら指導者たちにその認識が
できていない」と語ったのが遺言となった。私には、その一週間
前「時代の移り変わりを正しく認識して、僕の政治理念と政策を
発展させて欲しい」というのが最後の言葉となった。

 私が参議院議員となった直後、小沢一郎さんから「平野さんは、
前尾さんの理念や政策を、僕を使って実現するつもりだろう」と
言われたことがある。読心術を持っているのかと驚き調べてみる
と、小沢さんの初出馬の総選挙(昭和44年暮)の公約に解答が
あった。

1)日本は高度経済成長を遂げたが歪みが生じた。地方や中小企
  業の対策を強力に進めるべきだ。

2)高度経済成長は日本人に多種多様の欲望を増長させた。政治
  が適切に対応できないので政治不信が生じ、社会が混乱して
  いる。日本の行く末は暗澹たるものだ。
3)そのため官僚支配政治を打破し、政治家が政策を決める政治
  の浄化と刷新を行う(要点)、

と27歳の青年が主張していた。
 小沢さんは万博開会という高度経済成長の絶頂期、資本主義の
歪みと政治の刷新を国民に訴えていたのだ。前尾さんは石油ショ
ックという資源問題のなかに「資本主義の構造←変質」を指摘し
ていたのである。私にとってこれらのことが、日本改革の原点と
なった。

(平成政治改革の直接の動機は
           リクルート事件による政治不信の解消)

「経済の低成長時代への国家対応を考えろ?」と、警鐘を発する
前尾さんの他界を侮辱するように始まったのが、昭和50年代末
期からのバブル経済であった。戦前戦後を通じ最大のバブルで、
株や土地など異常な高騰で国民は酔いしれた。平成二年頃まで
続いたが、投資すれば永遠に儲かる≠ニの神話に日本人の勤勉
さを失わせた。また拝金主義による精神の汚染は日本民族の誠実
さを喪失させた。その渦中に発生したのが、超大物政治家が多数
関わったリクルート事件である。
 昭和63年7月の消費税国会の直前に発覚し、中曽根・竹下前
現首相、宮澤副総理、安倍自民党幹事長、塚本民社党委員長等な
ど、政界関係者を中心に歴史的スキャンダルとなった。未公開株
という特殊なものを利用しての政治資金づくりに、国民の政治不
信は頂点に達した。消費税関係法案の審議が混乱する中、ようや
く11月16日に衆議院を通過した。しかし、参議院での混乱が
必至であった。
 竹下首相は11月25日、自民党選挙制度調査会長の後藤田正
晴会長を官邸に招き、リクルート事件による政治不信を解消する
ための方策を話し合った。政治資金のあり方、選挙制度、国会運
営など幅広く「政治改革」を断行することで一致する。
 同月27日、竹下首相が長崎市での記者会見で「政治改革」の
決意を表明した。
 参議院での消費税関連法案審議は、宮澤蔵相の辞任と引き替え
に12月24日に成立する。竹下内閣は税制の抜本改革の実績を
踏まえ、27日内閣改造を行った。長期政権の見通しが大勢にな
ったが、政治の現実は甘くはなかった。       (続く)
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          次回の定期配信は、3月19日(木)です。
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