孫崎享氏が、トランプ氏の発言に対し反論?イエ正論を語っています。 小沢氏が、常々言っていた「普通の国論」と共通であり、自分の国は 自分で守らず、誰が、どこの国が守ってくれるのか、と思います。
TPPに関しても、その条約内容をろくに検討もせず、”これは安全保障 の問題”と多くの識者が言っていたように、”日米安保”というこれほど 不確かなものに自国の安全と将来をゆだねていた?
自分の国が、どんな状況にあるのかを、いまこそ事実を遡上にあげて 私たち一人一人が考えていくいい機会と思います。
下記に孫崎氏の記事をコピーさせて頂きました。
《孫崎享のつぶやき》 https://t.co/uEwhbbAJCx
トランプ氏、「日本が米軍経費負担増やさないなら米軍は出ていく」。 どうぞ出て行ってください。 米軍の駐留は日本防衛の為でなく米国の為。
1:共和党の大統領候補になることが確実となったトランプ氏は5月4日CNNとの対談で 「日本や韓国など同盟国がアメリカ軍の駐留経費の全額を負担すべきだ。 彼らが、われわれに十分な敬意を示さなければどうなるか。 答えは非常に単純だ。彼らは自分達で自分達の国を守る事になるという事とだ」と述べた。
2:トランプ氏の発言はこれが始めてではない。
トランプ氏は2016年3月29日CNNとのインタビューで次の発言をしました。
「日本はもっと我々に払え。さもなくば日本は自分で自分達を守るようにさせろ (with Japan, they have to pay us or we have to let them protect themselves.) したがって、トランプ氏が,思い付きを述べていると思わない方がいい。
3:私はそれはそれで結構だと思っている。 米軍は日本から出ていけばいい。 日本は「自分の国は自分で守る」、その当たり前に戻ればいい。
4::歴史的にみると1945年8月15日日本が受諾したポツダム宣言では、 「責任アル政府カ樹立セラルルニ於テハ聯合国ノ占領軍ハ直ニ日本国ヨリ撤収セラルヘシ」 として撤退が条件であった。 そしてサンフランシスコ講和条約締結時に、米国は「好きなだけの軍隊を好きな場所に 好きな期間有する」ために日米安保条約を作った。 この時、米側の責任者であったダレスは「安保条約で米国は日本本防衛の義務は何ら 負っていない」と述べている。
5:1960年の安保条約では「自国の憲法上の規定及び手続に従つて行動する」ことを 決めてはいるが、米国憲法では交戦権は議会にあり、「議会がOKと言ったら戦う」と 約束しているに過ぎない。
6:だから歴代の政治家は「国民は祖国を自分の力で守る気概がなければならない」(重光葵)
「日本の安全は独立国である日本自らその任にあたるべきが当然である」(鳩山一郎)と述べ、 安倍首相の祖父岸信介ですら、「他国の軍隊を国内に駐屯せしめて其の力に依って独立を 維持するというが如きは真の独立国の姿ではない」と述べている。
屈辱的な安保条約に調印した吉田首相等は自己を正当化するために、米軍は占領軍の延長 であるという事実に目を瞑り、米軍が存在するから日本の安全が保たれるような宣伝を行い、 それが今日に至っている。
7:尖閣諸島での棚上げと言う政治決着を守り、北朝鮮に対し「日本は軍事的手段によって 北朝鮮と言う国家ないし指導者の転覆はしない」といえば、中国、北朝鮮の軍事的攻撃 はない。 いたずらに緊張を煽り、占領軍たる米軍の本質に目をそらしてきたのが実態である。
8:好機である。トランプ氏に対し「我々はお金を出さない。どうぞ米軍は撤退してください」 と堂々と言えばいい。
9:訪米中の石破茂地方創生担当相は6日、記者会見し米大統領選の共和党の候補指名を確定 させた実業家ドナルド・トランプ氏(69トランプ氏が在日米軍駐留経費の全額負担を 求めていることについて、「米国が日本を守っているのだから、その経費を負担すべきだ、 という文脈で言っているなら、日米安全保障条約をもう一度よく読んでほしい」と語り、 同条約への認識が欠けていると指摘した。(毎日)
10:日米地位協定第24条「日本に合衆国軍隊を維持することに伴う全ての経費は日本に 負担をかけないで合衆国が負担する」。米軍が日本にいるのは米国のため。 だから日本の負担がない協定。
読んでほしいのは安倍首相はじめとする自民党の政治家である。
条約は、「日本に合衆国軍隊を維持することに伴う全ての経費は日本に負担をかけないで 合衆国が負担する」となっているのである。
[No.6175] 2016/05/08(Sun) 11:27:50 |