第96回選抜高校野球大会は、関東地区の健大高崎の見事な優勝で幕を閉じました。中央学院の秋季県大会予選敗者復活戦からの県大会優勝、選抜ベスト4も鮮やかな戦いでした。
そして今回の選抜から低反発バットの使用開始も注目でした。木製バットを使用した選手の登場にも驚かされました。今大会で外野スタンドに入った本塁打はたった2本(他にランニング本塁打1本)で、金属バットを使い始めた1975年以来で最少。これまでの最少は1996年の5本でした。2023年が12本、2022年が18本、2021年が9本。やはり飛ばないバットのようです。
17〜22年での選抜での平均打率は0.251でしたが、今大会では0.233に。長打率は前者が0.337でしたが、今大会では0.286に。打者成績は確実に低下しました。
低反発バットは、バットの最大直径を67mm未満から64mm未満に縮小して、球の当たる部分を約4mm以上肉厚にして木製バットに近づけています。現行より打球の平均速度・初速が3.6%減少しました。値段は3万円台とこれまでより1万円位は高いようです。
目的は、1、打球速度を抑えて投手の直撃受傷の防止 2、打高投低傾向の調整 3、投手の負担軽減ー打球速度を抑えることで負担軽減につなげる、ことのようです。
「真芯に当たればこれまでと同じだが、少しでもズレると飛距離が落ちる」「外野を越えたと思った打球が失速する」「飛距離が10mは違う」という声も聴きます。専大松戸の持丸監督は新聞で「外野手を5m前に守らせる」と書いていました。
選抜出場の選手達は「とにかくフライアウトが多い」「打ち上げた打球が伸びない」「ポテンヒットが多い」「打球角度が15度〜20度の打球を狙っている」「低いライナーを打つことを心掛けている」などと語っています。
私も昨秋この低反発バットを手に持って振ってみましたが、これまでと軽さの違いはあまり感じられませんでした。伝聞では、東浦の選手達は、思ったより結構飛ぶぞ、と逞しいことを言ってくれていて、3月のオープン戦では本塁打他長打を量産していました。真芯に当てるのがみんな上手そうです。
明日からは春季県大会予選が始まります。そして20日からは県大会です。変化球でかわす投球からストレート中心の投球に変わるのか、ロー・スコアの試合が続出するのか、今からワクワクしています。
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No.937 - 2024/04/01(Mon) 16:54:18
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