シリーズ・野球ルールの面白い、変わった、珍しい話ーその10です。
○「故意落球」の話
ノーアウト又は1アウトで、走者一塁、一・二塁、満塁の時に、内野手がフェアの飛球又はライナーを故意に落とした場合に審判が宣告し、打者はアウト、走者は元の塁に戻されます。
ただし、野手が容易に捕球できるボールを現実に「ボールに触れて」故意に落とした場合に適用されるので、野手がフライに「触れずに」落球した場合は、それがたとえ故意の落球であっても、故意落球は宣告されません。ダブルプレーが取れれば内野選手の頭脳プレーの見せどころです。
また、「容易に捕球できる」フライが対象ですので、きわどい打球に飛び込んでの落球は故意落球にはなりません。
○守備妨害(インターフェア)の話 守備妨害には、攻撃側の選手による妨害、審判員の妨害、その他の人の妨害があります。基本的にはその時点でボールデッドになります。
<攻撃側の選手による妨害> 打者による捕手に対する妨害や打撃後の打球接触、走塁による一塁手への妨害、走者の妨害などがありますが、打者又は走者は守備妨害としてアウトになり、走者は元の塁に戻されます。
<審判員の妨害> 悩ましいのは審判員にボールが当たった場合です。内野手より前にいる審判員にボールが当たった場合はボールデッドになり打者には一塁が与えられます。打った打球が内野手の股間や横を通過して守備機会があったフェアボールに審判員が触れた場合はボールインプレー(プレーの継続)となります。
<打球や送球に対して観客が妨害した場合> ボールデッドとなり、審判員はその行為がないとすれば競技はどうなったかを見定めて、処置を決定します。飛球を捕ろうとする野手を疑う余地なく観客が妨害した場合は、打者はアウトになります。
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No.241 - 2022/03/22(Tue) 17:43:18
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