[ 掲示板に戻る ]

記事No.3565に関するスレッドです

ありがとう アメリカ  / 野口純  hedawhig [東海] [♪〜♪♪]
http://www.youtube.com/watch?v=a7ENZb5oV3c
絆 ありがとう アメリカ

宮崎監督のメッセージ 「 福島の子供は疎開を 」http://savechild.net/archives/3305.html

No.3565 - 2011/06/20(Mon) 18:50:17

yosuke先生 福島から 「ああ 原発はいらない」 / 野口純  hedawhig [東海] [ ]
フカイの旅
2011年6月20日 22:55 Yosuke Yamashikiさん作成
仙台からの帰り。3週間連続週末福島。風景にもなれてきた。放射性物質に対する恐怖心はますます増大するが、福島に対する愛着もますます増大する。本当にすばらしい場所なのだ。本日は川に機材を設置。橋の下が涼しい。猛暑の中での作業なので清流がうれしい。その線量は3.0 マイクロシーベルト/時。京都の平常値の100倍。だが、この美しい自然はそのまま。もちろん、放射性物質の影響がでるのはこれから。今は何もかもそのまま。1年/3年/5年/7年/10年/100年とすぎていくとき、この生態系はどのように変化するのだろうか?いや、そんなことを考えていながらも、五感で感じる自然は美しいとしかいいようがない。しかし暑い。汗が流れる。マスクがくるしい。近くの避難家屋にお願いし、水道水をつかわしてもらっている。その水道水は地下水だという。思わず震えた。ここの上流の線量は高い。地下水から膨大な放射性物質が出てくればどうしよう?しかし井戸水。冷たい。おそらく家の人たちはそのまま飲んでらっしゃるのだろう。私は口を濯ぐ。少しのどに入ったかもしれない。思わずその水を採取し、分析してもらうことにする。川俣町役場では、無料の浄水器が設置されており、街の人々が水をもらいにくる。なんでも放射性物質を除去するそうだ。
その一日前。避難地域の代表の方にお会いした。温かく迎えてくださった。が、おかげで調査の予定は変更。その方が、「ニンニクをあげる」とおっしゃった。ことわるわけにはいかない。しかしここの土壌の線量はあまりにも高い。おっしゃったところ「土は線量が高いが、しらべてもらったから、ニンニクは大丈夫らしいよ。たべられるで好きなだけもって帰って」しかし自分の感覚では、汚染地域の畑のものを食べるつもりはない。が、おっしゃったニンニクを拒否すれば農家として大変傷つかれる、と思いいただいた。そのときにビデオに思いを語られた。「このニンニクは本場青森から種を仕入れて、本当に大切に育てた、最高のニンニクだ」確かに生き生きとしている。土も美しい。しらなければそのままかぶりつきそうだ。
なんといっていいのだろう。自分は放射能は怖い。だからできる限り被曝をしないように緊張感を張り巡らしている。一言で言えば何もかも怖い。しかしその窓の外がどれほど美しく、人情があふれているのだろうか。近くの牧場。私は牧場主のCENSOREDの記事を見て怒った。私も福島にきていたら「かわいそうに」ですんだかもしれない。しかし、私は汚染された美しい牧場を見ている。汚染といっても目ではわからない。すべての自然が、光が美しい。が、線量はチェルノブイリ強制避難地域をはるかに超えるレベル。
帰りの新聞でストロンチウムの濃度が高いという情報を読む。ああ、そんなに危ないところだったのか。わかっていたが。しかし、目には見えない。目に見えない恐怖、これは人知をこえたもの。少なくとも動物は回避行動をとれないようだし、とっていない。動物には避難地域もなにもない。高い線量の中で生きてゆくしかない。

今原発再開の機運も高まっているようだ。しかしよく考えてほしい。原発再開し、運がわるければ、福島と同じになるのだ。福島第一原発は様々な不祥事矢事故で何度も停止していたものを無理矢理稼働して、今回の事故が起こった。経済が大切なのはわかる。が、今度稼働したとき、原子力発電所を運営する企業は「絶対に福島のような事故を起こさない」と言い切れるか?「想定外」との言葉、すなわち大嘘をつかずに責任をもつと説明できるか?それは不可能だと思う。少なくとも今までより信頼性を増そうとすればコストがかさむはず。精神論ではない。目に見える安全対策をし、その説明が納得いけば動かす、それが本来ではないか。しかし納得する、ということは、運がわるければ福島の悲劇が現実の世界で繰り返される事をしらねばならない。なぜなら日本は地震列島。今は地震の活動期だからね。首相や経済産業省が考えるような甘いシナリオは無理だ。
電力が安いという理由だけで原子力発電を行ってよいのか?原子力発電は安いはずがないのだ。安いのは安全対策をやっていないから、住民への補償を行わないから、福島をそのまましているからだ。また、将来に対するその地域の安全は絶対に保証できないのだ。なにしろどの「安全な」原発でも電源が落ちたら8時間後、遅くても数日後には爆発するのだからね。

私は頭の中で一生懸命、福島は違う。今は私は地球ににた別の星で調査をしていると認識しようとつとめている。そうすれば、マスクをする必要性も認知できるし、第一わくわくする。本当につらい調査だが、つらい調査をつらいとおもってやっても面白くないのだ。福島の温かい人々の笑顔を見るために、なんでもよい。がんばってみようとおもった。被曝に関しては大丈夫だと思いたい。でも少し被曝をしても、その1000倍は被曝しておられる福島の人々、そして子供達の事を考えると、やはりやるべき使命を果たさねば、と思うのである。
ああ、やはり原発は根本的に間違っている。

No.3566 - 2011/06/21(Tue) 15:07:39