ちっぷす
引用
ICUで看護師をしているちっぷすといいます。当院のICUはジェネラルICUで心外術後や呼吸不全などの小児も入室しているICUです。ECMOなどを挿入している小児のリハビリをどのように行っていけばよいか疑問に思い質問させていただきました。心外の場合は開胸部から送脱血管が挿入されており、四肢に末梢ライン・動脈ラインが挿入されています。この場合、循環動態が比較的安定しているならば、どのような四肢のリハビリを行えばよいでしょうか?また、V-VECMOの場合は頸部や大腿に送脱血管が挿入され、医師からは動かさないよう指示が出る場合がほとんどで、循環動態が比較的安定している場合でも、四肢をあまり動かすことができない状況です。このような場合は、どのようにしていけばよいでしょうか?小児のリハビリ自体経験も少なく、、また文献などが少なく、困難を感じている現状です。何か良い方法などがありましたら、お教えいただければ幸いです。よろしくお願いいたします。
No.88 2016/11/26(Sat) 15:37:26
> Re: 補助循環中の小児のリハビリ / PPAP
下記2点によりリハビリのプログラムが大きく分かれると思います。?@体位によって循環動態に変動する場合(特にECMOの血流量が変動する場合)?A浅鎮静に耐えられない場合 基本的に、ECMO導入超急性期の循環・呼吸状態が不安定な時期には、四肢ROMのみ実施しています。その後、?@が陽性の場合は、なるべく大きな動きがないよう、深鎮静とともに絶対安静としますが、決まった体位のみが苦手な場合もありますので、その限りではありません(例えば右上体位が苦手な場合は、右上を除いた範囲内で体位変換します)。体位や動きによりECMO血流量の変動が続く場合には、透視下でカニューレの位置調整を行うように医師に依頼します。?@が陰性の場合には、積極的に左右およびヘッドアップ、腹臥位などのポジショニングを追加しています。?@の陰性が続くようであれば、鎮静薬を減量し(鎮痛薬は残す)、RASS:0〜-1を目指します。?Aが陽性の場合(呼吸困難感(呼吸努力が強い)や、せん妄などによる強度の不穏などが原因となります)、再度鎮静を開始し、状態に合わせて定期的に鎮静薬ON-OFFをトライします。?Aが陰性の場合には、自動運動(日常生活動作、例えば絵を書いたりすることも重要なリハビリと思います)やレジスタンストレーニングなどを追加していきます。
No.90 2016/12/13(Tue) 12:13:18
田島達也
11/20に福岡でおこなわれた徒手的呼吸介助と排痰技術を受講させて頂きました。とてもわかりやすく状況に応じた対応方法もあり勉強になりました。1つ残念だったのがポスターに記載のあった体位変換をしたらspo2が低下した際のアプローチについて講義の中でふれることをなかったのでこの場を借りて回答頂ければ幸いです。 あとついでに質問ですが、肺炎などの呼吸器系の疾患で例えば片方の肺のみに症状がある場合で側臥位にする際は健側と患側のどちらを上方にした方が機能するのですか?文献によっては健側を上にした方がよい(空気は上に行く特性があるため呼吸がしやすい)または健側を下にした方が血流が良いからなど色々言われていますが実際どちらが一般的に正しいのか根拠を交え回答お願いします。
No.85 2016/11/24(Thu) 22:02:02
> Re: 講座を受けての質問 / 日本離床研究会講師陣
講義に関するお問い合わせありがとうございます。・体位変換をしたらspo2が低下した際のアプローチについて補足いたします。また、追加の質問とも関連することなので、併せて回答したいと思います。1.ご質問のように片側肺の障害の場合、例えば下葉の障害であれば、腹臥位・あるいは障害側を上にした前傾側臥位が推奨されます。(1)Thomas P,Parats JD.Is there evidence to support the use of lateral positioning in intensive care? A systematic review.Anaesthesia and Intensive Care [2007, 35(2):239-255](2)神津 玲ほか:前傾側臥位が急性肺損傷および急性呼吸促迫症候群における肺酸素化能、体位変換時のスタッフの労力および合併症発症に及ぼす影響.人工呼吸 第 26 巻 第 2 号 82 〜 89 頁(2009 年)2.病変側を上にして側臥位をとる生理的根拠は、・腹部臓器による横隔膜圧迫の解除、・胸郭の運動改善、・・気道分泌物の移動促進によると考えられます。3.体位変換によってSpO2が低下した場合まず考えるべきは、気道分泌物の移動が促され、末梢気道に溜まっていた分泌物が、中枢気道を狭窄することにより、低換気となるためと考えます。この場合、側臥位を直ぐに中止するのではなく、気管吸引による原因除去を試みます。吸引困難例では講義で行ったハッフィング、咳嗽、それに対する呼吸介助を併用します。4.それでもSpO2が改善しない場合側臥位を行う場合、下側になる肺は換気に不利となります。(・腹部臓器の圧迫を受ける、・胸郭は広がりづらい)そのため下の肺が換気に不利な状況に耐えられないと、SpO2は低下します。健側肺を上にした側臥位を支持する意見は、4.の問題を排除できるために、健側肺を優位に換気に使うことができるからです。この場合、一見SpO2は良いのですが、患側肺へのアプローチはできていませんので、根本的な解決にはなりません。「健側を下にした方が血流が良いから」いわゆる換気血流比不均等分布については、仰る通り支持する意見と支持しない意見があります。4足動物の実験では、姿勢変化による重力の影響で、肺血流に与える割合は5%と言われています。(Glenny RW, Bernard S, et al:Gravity is an important but secondarydeterminant of regional pulmonary blood flow in upright primates,J Appl Physiol. 86 : 623-32,1999.)もちろん重力の影響を受けるとする論文もありますが、重要なことは目の前の患者さんにどのように対応するかだと思います。まとめますと、・基本的には患側肺を上にした側臥位が良い →患側肺を改善する可能性・患側肺を上にして状況が悪化し、吸引等でも改善が得られない場合はやむを得ず患側を下にする・ヘッドアップ、座位は両側肺の動きを改善するため、 優先すべきは体位変換よりも身体を縦に起こすこと以上回答させていただきます。ご参考になれば幸いです。
No.86 2016/11/25(Fri) 12:45:29
takkun
早期離床完全マニュアルP145の離床の開始基準と中止基準はどのような基準で作成されたのでしょうか?勤めている病院の離床の基準として参考にさせて頂きたいのですが、上司に提案するのに本に載っていたからでは説得力がないと感じて相談させて頂きました。よろしくお願いします。
No.84 2016/11/16(Wed) 23:16:45
> Re: 離床の基準 / 日本離床研究会事務局
この基準は、呼吸・循環・脳神経・整形各領域における運動療法や離床に関する研究を基軸にして、必要な数値を考慮し、当会で各領域に多く経験を有する専門家によるDiscussionを行い作成されました。近年、欧米でも用いられているExpert Consensusという形式に近いものです。文献は完全マニュアル2章と4章の章末に記載されています。現在、当会の基準だけでなく、多くの基準が出ております。是非、当会や各団体の基準を参考に、施設に見合った基準の作成をしてみてください。
No.87 2016/11/25(Fri) 14:30:28
横山
AFがある方の離床をしたいのですが、HRが安静時から120回/分を超えています。AFの方でもアンダーソンの基準は適応になりますか?適応になった場合、HRは投薬等で調整しないと離床は不可能でしょうか。また離床しても良い場合は、他にどのような事に気をつければ良いでしょうか。
No.80 2016/11/01(Tue) 23:07:49
> Re: 離床の基準 / ワッサーマン
こんにちわ。心リハを行っているPTです。私も同じ疑問をしばしば抱きます。経験上言える事は、安静時より頻拍の方に対しアンダーソンの基準は不向きと思います。一向にリハビリが行えないということになります。まず頻拍性の心房細動患者にとって重要な事は薬物治療が適切に行われているかどうかだと思います。レートコントロールとしてのβ遮断薬、またリズムコントロールとしての抗不整脈薬、そして心房細動に対する抗凝固療法が行われているかどうかを確認します。次に確認すべきは、運動中の血圧です。頻拍性の心房細動は著しく心拍出量が低下し低血圧を生じ得ます。ただし、運動中の収縮期血圧が安静時のそれと比べ、維持あるいは適度に上昇していれば大きな問題はないと思います。慢性的な頻拍性の心房細動であれば、心拍数はあまり気にせず、異常所見が出ない範囲で運動療法を進めて宜しいかと思います。以上、私見を述べました。参考程度にお考え頂ければと思います。是非、その後の経過も教えてくださいね(^◇^)
No.82 2016/11/02(Wed) 12:32:58
> Re: ありがとうございました / 横山
アドバイスありがとうございます。参考にさせていただきます。この方の現病歴等をいいますと脳梗塞で重度右麻痺、失語の方で、病前から四肢の浮腫が強く、既往に心疾患があるという方でした。入院後、呼吸状態が悪化し、挿管、約2w後に抜管しリハ再開という感じです。現在、G-upで血圧が低下してしまう状態で、日による変動もあり、良いと時にはリクライニング車椅子乗車という感じです。呼吸状態は落ち着いていますが、端座位をとると、顔色や呼びかけに対する反応の低下があるため、ベッドサイドでの介入がほとんどです。
No.83 2016/11/08(Tue) 20:47:32
山口
私は訪問リハビリにて、理学療法士をさせていただいております現在、心音や呼吸音の重要性を感じ勉強しており、気になる症例があるため投稿させて頂きます。私の聴診技術にも影響があるとは思うのですが、年齢80台 心疾患の既往歴はなく 一年前に肺炎がある患者様です普段のバイタルがBP 160/80 P75 SPO2 98%程度です運動により、BPは、180程度まで上がりやすいです安静時より心音聴取にて過剰心音(?V音)が聴取されます安静時に関しては患者様は特別訴えや、表情に異常はありませんが、?V音は高齢者にとっては、いじょうであると学びましたその音が聴取された後どのように対応を進めて行くのがベストなのか、ご意見 ご指導お願い致します
No.79 2016/10/25(Tue) 08:14:24
> Re: 過剰心音聴取後の対応 / ワッサーマン
こんにちわ。私は心リハを行っているPTです。私も最近心音聴取を勉強しています。相談の患者様は高血圧症を認めますね。もしかしたら高血圧による心筋肥大があるのかもしれません。そうすると拡張不全をきたし、結果?V音が発生している可能性があります。新規に起こった?V音は注意が必要かと思いますが、もともとあった?V音の場合は、経過観察でよろしいかと考えています。新規で起こった?V音の場合は心不全の増悪を疑い、心不全治療の対象となります。もともとあった?V音では、慢性的な拡張障害に対する薬物治療、例えばACE阻害薬やARB、抗アルドステロン薬、そしてβ遮断薬が有効と言われています。恐らく相談の患者様は後者と思いますが、いかがでしょうか。すみません私の勝手な解釈で投稿いたしました。またその後の経過も教えてください(*^^)v
No.81 2016/11/02(Wed) 06:13:58