| どもどもです。ただいま新宿歌舞伎町のネットカフェに来ております。始発の新幹線で大阪に帰る予定でございます。 こんな平日にお仕事のお休みを頂戴いたしまして、単身、東京旅行に参りましたといいますのも、 元祖ロリ系レズAV女優・藍山みなみちゃんが企画されて三年。 元AV女優様&現役AV女優様だけによります、女性だけの舞台
「VIVIDCOLORvol,3 サリー【s‘aeli】」
を、観劇しにやってきたのでございます。 本日が初日で、来週23日月曜日までのあと残すところ3日間の公演。 期間限定だけど・・・、ネタバレは避けつつ・・・、それでもこの期間のチャンスを逃すと、もう二度と公演されないのでご紹介したい。・・・でも公演が終わってからネタバレ含めたレビューや感想を書いても、公演を見ようとされる方には間に合わない。 という、非常にややこしい状態なのでございますが(汗) 演劇の作品内容が素晴らしく、年甲斐もなく大感動してしまいましたので、ご紹介させていただきたく存じます。 脚本が素晴らしく良くて、特にアダルト作品、レズAVでご活躍されておられるAV女優様の雄姿を知っているからこそ、心に響くセリフが多々あって、大笑いしながらほろりと泣ける良い舞台でございました。
●「VIVIDCOLORvol,3 サリー【s‘aeli】」
(企画 藍山みなみ 脚本 すぎやまゆう 出演 藍山みなみ 日高ゆりあ 松下ゆうか 星優乃 夏川亜咲 結城リナ 宮下ちはる 木の下まい 藤島雪絵 陽菜 上原まみ 友咲ナミ) 《ストーリー》 時は昭和30年代。後楽園遊園地が開園され、皇太子殿下に美智子妃殿下がご成婚された頃。 老舗キャバレーの踊り子たちは、今宵のショーでのダンス練習のために集まってきていた。 次回のダンスの演目の構想が浮かばない泣き虫甘えん坊ダンサー・結城リナ。 オネエ言葉で仲間の尻を触りまくる性別不詳のダンサー・星優乃。 いつも喧嘩ばかりしている夏川亜咲に松下ゆうか。 アンドロイドのように表情を表に出さない宮下ちはるに、重大事件を言い出せずにオロオロしている陽菜。 個性の強い踊り子たちばかりだ。 そんなある日、いつものように深酒で二日酔いの踊り子・日高ゆりあが、不思議な少女・藍山みなみとその仲間たちに遭遇してしまったところから、大きくドラマが動く。
感想 昨年一年をかけて森川監督が劇団ハンドメイドビジョンを立ち上げられて、「メイクルーム」という演目の中でアダルトビデオ撮影の裏側と、そこで活躍されるAV女優様達のたくましい生き様とヒューマンドラマを公演、表現されたのに対しまして、 このVIVIDCOLOR(ヴィヴィッドカラー)のお芝居は、照明やダンスや音楽やスモークや衣装や・・・、 実に華やかなエンターティメントな舞台演出で観客をひきつけるお芝居をされておられます。 過去二年をかけて二作品公演されたものはどれもダンスが華やかで、幻想的な照明と音楽とスモークと・・・舞台演出の粋を集めたお芝居は、より幻想的な、SFチックだったり、ファンタジーっぽい演劇をお得意とされています。 本公演でも、いろんなタイプの音楽と衣装を身にまとい踊られるAV女優様の姿が素晴らしくカッコ良いです。
昨年の「VIVIDCOLORvol,2 プリズム」が、前半で「ライヤーゲーム」のようなゲーム性を。後半は落語の「地獄八景亡者の戯れ」に通じるようなSFファンタジーの世界観を表現したお芝居で製作されておられるのにたいして、 今回のお芝居は人間ドラマの要素が多く織り込まれています。
作品テーマが、きしくも森川監督の「メイクルーム1,2」と同じ「女性の仕事感」というものでございました。 特に「エンターテイメント(AV女優様含む)」という、浮き沈みの激しい特殊な仕事への、女性の「仕事感」と「覚悟」にストーリーが帰着するところが、涙が出るほどの感動のシーンでございました。素晴らしかったでした。 琴線に響いて感動してしまいました。 女性脚本家・杉山まゆうさんだけあって、森川監督の演出された舞台作品とは、また違ったオチをつけさせたのが素晴らしかったでした。
また、「このセリフ」を、「この女優さまに言わせるせるのか!?」と、見ているこちらがドキドキするような場面が多々出てきてきました。 日高ゆりあさんだからこそ言えるセリフ。 藍山みなみさんが言うからこそ観客の心を揺さぶるセリフ。 星優乃さんも結城リナさんもアダルトビデオ作品では見せないものすごく良い表情をして、その雰囲気だけでグイグイ観客を引っ張っていくシーンがあって感動のあまり鳥肌が立ちました。 女性脚本家だけあって、キャストの女優様の個性の良い所を本当によく引き出しておられます。 過去二作品のヴィヴィッドカラーの傾向で言うと、アダルトビデオで観客がイメージするAV女優様のキャラクターとはまったく違う役柄を作り上げているところが凄いと思いました。 結城リナさんの泣き虫キャラなんて誰も想像出来ない所から、よくぞその素質を見抜いて引き出されたものだ。と、感嘆しました。 決して出来合いのキャラクターを押し付けているのではなくて、女優さんの引き立つキャラを、時間をかけて一緒に作り上げるような、丁寧なお仕事をされておられました。 これは、アダルトビデオの撮影では、ありそうにない作業工程に思います。
レズコムを見られて女優様の活躍をインプットされている我々視聴者が見れば。よりいっそうに感慨が深まり、セリフが心に届くと思います。 実際のAV女優様が言うからこその、言葉の重みや、心に響くセリフ。 AV女優、キャバレーダンサーとしての仕事への心構えを真正面から考えていく見せ場のシーンは、刺激的でもあり、悲しく感動的な良いシーンでありました。
そして全体を包み込むコメディ色。笑わせて笑わせて・・・最後にほろっと泣かせる、良い表情の演技を出演者全員がしておられました。
初日ということもあって、観客席には業界関係者の方が多くいらっしゃったのですが、舞台上の芝居を斜に構えて・・・、イカニモ業界人的なオーラを出しながらふんぞり返ってみていた観客席の数名が 「おお!? 俺たちのことを題材にしてるのか!?」 と興味津々前のめりになり 身に摘まされるエンタメ業界の、仕事の厳しさに、にやけていた顔が次第にこわばり、まじめな顔で舞台上の芝居を見やり、グイグイ引き込まれ・・・、手に汗にぎり・・・、しまいには背筋を伸ばして、舞台上のAV女優たちの芝居に見入っている姿。・・・・というのを見ることが出来ました。
藍山みなみちゃんがAV女優を辞められて目指したかった道はこれなのか!と、驚きとともにすがすがしい爽快感に浸れるお芝居でございました。
個人的には新人のAV女優さんや業界を目指すお若い方に見てほしい演劇に思いました。
ttp://blog.livedoor.jp/yuria_hidaka/
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No.17654 - 2011/05/21(Sat) 04:46:17
| ☆ Re: 演劇舞台レビュー 「VIVIDCOLORvol,3 サリー【s‘aeli】」を見てきました / ベロ吉 [ Home ] [ Mail ] | | | | レポートありがとうございます。 以前からレズバトル最高さんが語っていた舞台ですね。 しかし凄いメンバーですね。
森川監督のメイクルームが私にとって初めての演劇経験でした。 ちなみに主役の栗林里莉さんの森川圭監督の作品(男女作品)ですが購入しました。 ぜひともレズでも出演してほしいですね。
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No.17656 - 2011/05/21(Sat) 08:52:47 |
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