ERB(米国連邦準備理事会)のバーナンキ議長が26日(金曜日)にワイオミング州ジャクソンホールの国際経済シンポジウムで行う講演の中で、現在注目されているQE3(量的緩和第3弾)の発動については、経済情勢次第によって行うなどと発動に向け含みを持たせるシナリオを描いているのではないかと想定されていますが、その根拠としてFRB幹部等は「量的緩和による景気底上げは見込み難い」との立場を繰り返し、エコノミスト等は物価上昇圧力が米国では沈静化していないためバーナンキ議長がQE3に動くとは考えず、QE3を温存するとのシグナルを送るであろうと予想する向きもあるようです。 何故なら8月9日にFOMC(米連邦公開市場委員会)は、ゼロ金利に据え置く期間を少なくとも2013年半ばまで続けると事実上の金融緩和強化に踏み切ったことから、もし、現時点で政策を転換すればFRBが株価に反応したのではないかと見られ、QE3に動く理由の説明が難しいとのことのようで、エコノミスト等も物価が落ち着けばQE3が開始されるのではないかと経済情勢を辛抱強く見守るようで、また、中央銀行関係者等もインフレ率はFRBが適正水準とみている2%弱の許容限度に近づきつつありQE3の発動は難しいとみているようですが、仮にQE3の発動があったとしても景気への貢献度が乏しいことは、デフレ懸念を理由に踏み切った昨年のQE2の発動が証明しているとのことのようです。 なお、想定されているFRBの金融緩和追加策の今後の選択肢は、?@QE3の発動。?AFRBの保有米国債を償還までの期間が長い銘柄に入れ替え。?Bバランスシートの規模を維持することを約束。?C銀行の超過準備に対し支払う金利の引き下げ。?Dインフレ目標の設定。と?@〜?Dのように幅広い追加案を示唆しているようです。
|
No.2315 - 2011/08/26(Fri) 10:27:41 [p1027-dpm01kyotmi.kyoto.ocn.ne.jp]
| ☆ Re: 26日の講演でFRB議長の発言は!世界の株式市場にどんな影響を与えるのでしょうか? / 大福来造 | | | 26日にバーナンキFRB議長が講演で痛みや負担の少ない追加緩和策に言及するのではないかとの観測から市場の期待は先行しがちのようで、QE3発動を織り込むかのように堅調に株価を押し上げているような動きが続いているのではないかと思いますが、しかし、対症療法の限界も見え始め国家債務の問題に政治がどのように向かい合うのでしょうか? 前記した?@〜?Dの金融緩和追加策の選択肢の中から、資金供給の拡大と長期金利の押し下げ効果があるQE3の発動に先立って、長めの長期金利の押し下げ効果を狙ってFRBが保有の米国債を償還までの期間が長い銘柄に入れ替えという対策が打ち出されるのではないでしょうか?と予想する声が大きいようですが、市場が過度な期待を寄せ大いに関心を持つっているQE3に対し踏み込んだ言及がなければ市場がバーナンキ議長の講演に失望し、米国株式相場が不安定な値動きになるのではないかとの心配があるようですが、昨年のQE2が示したようにQEカードは市場を一時的に沸かせても結果としてドル安と資源インフレを招き、世界経済を締め付けてしまう恐れがあるのではないかと思いますが、それでも市場心理の底割れ回避を優先するのでしょうか?バーナンキFRB議長の発言に益々注目が集まっているものと思います。 26日(金曜日)からのNY市場は、欧州金融市場における欧州銀行の資金繰りへの不安くすぶりと共に、米国の金融政策や景気指標の行方を睨みながらどんな動きをするのでしょうか?日本時間の27日(土曜日)未明にNY市場の結果などが判明致しますが、29日(月曜日)の日本の株式市場はどのような影響を受けどんな動きをするのでしょうか? 因みに25日(木曜日)のNYダウは誰もが既にご存知のとおり、170?j89?k下落の11,149?j82?kで、ナスダックは、48.06ポイント下落の2,419.63ポイントで取引を終え、また、CME日経平均先物は、8,745円で、NYの円相場は77円40銭台〜77円50銭台の動きだったようです。
|
No.2317 - 2011/08/26(Fri) 11:17:54 [p1230-dpm01daikai.hyogo.ocn.ne.jp] |
| ☆ Re: 26日の講演でFRB議長の発言は!世界の株式市場にどんな影響を与えるのでしょうか? / 大福来造 | | | 新聞紙上で「FRB議長講演要旨」が、「短期経済み直し」「金融政策」「長期経済み直し」「財政政策」と4つに分けられ掲載されていましたので「金融政策」の中で僅かな一部分だけを取り出して見ますと、「…つまり少なくとも2年間は現在の政策金利が据え置かれる。これに加えて、金融面から景気への追加的な刺激手段を幅広く持つ。8月の会合ではそれらの長所・短所を検討した。9月の会合では今後の経済・金融発展状況をみながら引き続きそれらの政策を考慮する。…」と書かれており、9月の会合を20日〜21日の2日間とし1日増やしたことで、追加策についてより本格的にジッシリ論議する姿勢を示し、26日の講演では具体的な追加緩和策に言及しなかったようです。 このことから、NYダウは失望売りで一時220?j超下落したようですが、バーナンキ議長が追加緩和の可能性を排除しなかったことを評価する買いが入ったようで、終値は前日に比べ134?j72?k高となり、日中の高値と安値の差が400?j弱と相場は乱高下したようです。 しかし、何故!26日のバーナンキ議長の講演が注目されていたのでしょうか?もともとは中央銀行関係者等による中長期の課題を話し合う国際経済シンポジウムという位置付けが昨年あたりから変わりつつあり、FOMC(連邦公開市場委員会)と同じ様に米国経済の見通しや金融政策の動向を点検する場として重要視されてきたことからで、26日の講演でも米国経済の長期的な課題の解決は中央銀行の所管外にあると強調し、政府や議会がシッカリ対応する必要があると訴えたとのことです。
|
No.2323 - 2011/08/27(Sat) 20:48:15 [p1021-dpm01daikai.hyogo.ocn.ne.jp] |
| ☆ Re: 26日の講演でFRB議長の発言は!世界の株式市場にどんな影響を与えるのでしょうか? / 大福来造 | | | 「FRB議長講演要旨」で「8月の会合」と記載された8月9日のFOMC(米連邦公開市場委員会)では、約20年振りに3人の委員が反対票を投じFOMC内でせめぎ合いが浮き彫りにされたものの、事実上の超低金利・ゼロ金利を向こう2年超・2013年半ばまで維持すると決められましたが、FOMCとは一体何なのでしょうか?それはFRB(米国連邦準備理事会)の政策を決定する為に金融政策を論議する委員会のようで、正・副議長と理事5名の他に全米12の地区連銀総裁が参加しているようですが、政策決定の採決では正・副議長と理事5名の他に5名の地区連銀総裁が投票権を持っており、6週間毎の火曜日開催予定で1年に8回開催されているとのことです。 なお、8月9日のFOMCで反対票を投じた或る連銀総裁は、市場に流動性が既に潤沢にあり経済が停滞状態の時に更なる追加緩和を仄めかすのは賢明ではないと発言し、また、FRBの金融緩和に関して株式市場の参加者を保護する政策をとると牽制し、他の連銀総裁も今年後半の景気が見えてくる9月迄もう少し忍耐強く待てば良かったと語り、もう一人の連銀総裁はインフレ率上昇を理由に、これ以上の緩和的な金融政策は必要がないとの声明を発表し、更に或る知事は量的緩和で起きた事はドルの減価だけだと批判しましたが、その一方でバーナンキ議長等の主流派は金融政策での景気下支えが必要との立場で、8月9日の市場はFRBの追加緩和に期待を強めNYダウの上げ幅は一時240?jを超え、繰り返されるFRB頼みは世界経済が抱えた問題の根深さを映していたようです。しかし、一段の金融緩和を検討する際には反対姿勢をとっている地区連銀総裁等との溝が今後益々深まる可能性が高いとのことです。 因みに、講演会開催の26日(金曜日)のNYダウは、134ト?j72?k上昇の11,284?j54?kで、ナスダックは、60.22ポイント上昇の2,479.85ポイントで取引を終えました。また、CME日経平均先物(9月物)の8,795円は、26日の日経平均株価終値の8,797円78銭とほぼ同じで、円相場は76円50銭台〜76円60銭台と77円台を割り込み円高方向の動きのようです。
|
No.2324 - 2011/08/27(Sat) 22:56:16 [p2204-dpm02daikai.hyogo.ocn.ne.jp] |
|