|  | 医療の本当のあるべき姿は、今、誰にも(もしかしたら世界中の誰もが)分からない混沌とした状況かもしれませんね。
例を挙げれば、特定の手術に関して、ある程度の症例数があることが施設としての水準を保つことになるのは事実だと思いますが、そのためには地域の症例を集めることになります。したがって、その施設に近い地域と遠方の人とには格差が生じます。また、専門医自体も学会などに参加しやすい地域の人と、なかなか学会にも参加しにくい地域の人との不平等も出てきます。結果、専門医間にも、どうしても差が出てくるでしょう。
専門分化は、諸刃の劔みたいな面もあると思うのです。もともと矛盾しているものを全て満足させようとしているから、様々な軋轢も出てくるのではないでしょうか?
今、パンドラの箱を開けたばかりの状況に近いと思います。感情に走って、喧嘩腰での主張をしたり、無視したり、そんなことをしていると、とんでもないものになってしまうことを危惧しています。すべては自分たちに返ってくるこれからの医療です。他人任せでは無くなりつつあるからこそ、その結果には責任も伴うと思うのです。
単純明快な答が無いものだけに、逆に将来をしっかり見据えた戦略をあわてずに、きちんとした議論のうえで構築して欲しいものです。(個人的に言わしてもらえれば、高度先進医療をどんどん導入して安全を保ち情報を公開し、なおかつ医療費を削減せよというスタンスは最大の矛盾だと思っています)
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No.11990 - 2006/01/15(Sun) 22:52:58 |