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花の鏡 其ノ二

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10年6月16日  研究会(観世能楽堂)    (感想) / 兎谷
すっかりご無沙汰してしまいました。
能を見ていなかった…のではなくて、もろもろ忙しかったのでサボっていただけです。
もう少し早く再開するつもりだったのですが、予想以上にサボりすぎて追いつくのが困難になってきたので、簡単に書いていこうと思います。

『白楽天』武田宗和・藤波重孝・宝生欣哉・(ワキツレ2人)・大藏教義・杉信太朗・観世新九郎・國川純・助川治

静かに登場したシテは、ワキの問いにとてもどっしりと答え、「おん身は」と警戒した感じが良い。
しかしその後は、仕草には威厳が有って良い感じなのに、声が聞き取りにくかったし、地謡も纏まりに欠けて惜しい。
「花になく鶯」と抑え目でしっかりの地謡でシテは『正中』に座り、シテ「初春の」と静かで、地謡がさらりと続いて、ゆったりと治まって綺麗。
後シテの舞は初めはゆったりと次第にしっかり目に変化。その後、抑え目のシテの謡も、どっしりの地謡も美しいが、ゆったりとしたシテの動きはぎこちなさが有って、鋭く威厳がある部分も有ったが、やや硬い印象。


『歌占』関根祥人・藤波重紀・清水義也・内潟慶三・森澤勇司・柿原弘和

シテは出だしからしっかりの謡で、只者では雰囲気バッチリだが、少々強すぎる気がする部分も。。
短冊を判じて聞かせるのは、どっしりと深みが有って良い感じ。
子方が引いた後の「これも父の」はさらりとして、「これははや」からどっかりと落ち着きがあるのが良いが、「や、今啼くは」はちょっと重すぎる気がした…「面白し〜」と自然に気づいた感じだったから、流れとしては良いのかもしれないが。。
地謡「程へて今ぞ」で立って、子方の方に寄って座り、抱くように手を出す様子が優しくて好きだったが、「行くへとて」と常座に向かうのが事務的な印象。
床几にかけて、シテ『サシ』は抑えてさらり、地謡『クセ』は抑え目からだんだんしっかりと変化して綺麗。
「時移り事去って」でシテは立つと、しっかりと堂々とした型が続き、扇を左手に持って、「足に刀山踏む時は」とゆっくりと左足を上げて下ろすのは、分かりやすくて面白い。(忘れているだけかもだけど、初めて見る型。)
以降の型もとても綺麗でカッコいい。
シテ「後の世の」としっかりで、さらりとした『立廻リ』、「地に倒れて」とどっかりと座り、すぐに立つとそれからは爽やかで、自然な変化が良かった。(ちなみに直面でした。)


正直に言ってしまえば、私は祥人さんの能は、ものすごく上手いと思うけれど、好みとはちょっと違う感じだったんです…パッと美しいより、じんわりと味わいが有るのが好きなので。
だから今回も、薦められなければ行かない予定だったし、拝見した後もまた数年後に見ようと思っていたのですが、まさかこれが最後の舞台になってしまうとは。。残念。

他に狂言『千鳥』、仕舞『通盛』『杜若キリ』『鵜飼』。

No.30 - 2010/08/19(Thu) 02:33:45
国立博物館で江口 / こっこ
続けてお邪魔致します。
折角無料であるようなので。もうすぐ申し込み締め切りです!

※特集陳列「能「江口」の面・装束」関連事業 夕すずみ能

平成22年8月27日(金)
17:30〜19:30

会場 東京国立博物館 平成館大講堂

曲目 「江口」

出演 金春流シテ方・本田光洋師ほか

定員 380名(事前申込制)

料金 無料(ただし当日の入館料は必要です。)

申込方法 往復はがきの
「往信用裏面」に郵便番号・住所・氏名(ふりがな)・電話番号を、
「返信用表面」に郵便番号・住所・氏名
を明記して下記までお申し込み。
(1枚の往復はがきで最大2名まで応募可。2名の場合はそれぞれの氏名を必ず明記。)

申込締切 2010年8月6日(金)必着
※応募多数の場合は抽選の上、参加券を送付。


申込先 〒113-8712 東京都台東区上野公園13-9 東京国立博物館 教育講座室教育イベント係

http://www.tnm.jp/jp/servlet/Con?pageId=C01&processId=00&event_id=7656

No.29 - 2010/07/29(Thu) 22:46:04
学生さんのお稽古 / こっこ
こんにちは。お久しぶりです。
京都はやっと梅雨もあけて暑くなりましたがそちらは如何でしょう?
ところで本日金剛能楽堂さんの虫干しをかねた能面・装束展に行ってきたのですが
そこで気になるチラシを発見!

「金剛流学生研鑽会」というチラシなのですが
これ、学生さん向けの謡と仕舞のお稽古場の案内だったのです。
まあそれはよくあるのですけど、驚いたのはその内容。
金剛能楽堂で毎週金曜日にお稽古(指導は金剛龍謹さん)があるそうなのですが・・・・
会費がなんと無料!なのです。
これって最初の1回とかちょっとの間だけかな?と恐る恐る事務所の受付の方にお聞きしましたら
「いえ、おそらくずっとですよ」というお答え。
「もしかしたら資料代とかコピー代とかは少しいただくかもしれませんけど・・・」
まあそれくらいは当たり前ですけどお稽古代は本当に無料みたいです。
凄いですよね?
それとも他にも学生さん向けのお稽古だったら長期間無料のものってあるんでしょうか?
少し、いや、結構驚いたのでお知らせしてみました。
お近くの能に興味のある学生さんは是非。

No.26 - 2010/07/18(Sun) 18:45:27

Re: 学生さんのお稽古 / 兎谷
こっこ様

お久しぶりです。こちらも今日から、メチャ暑!です。暑いのが苦手な私は、もう太陽が出ているうちは、外に出たくない気分で、サマータイムじゃなくて、昼夜逆転の生活がしたいです。。今でもそれに近いけれど(苦笑)。

さて、「金剛流学生研鑽会」、無料ってすごいですね。長期間無料ってのは聞いた事がありません。
最近は小中学校でも、鑑賞会以外に講座とか体験とかいろいろあるし、今時の学生さんが羨ましい。←ってオバサン発言かなぁ。。
もっとも、私は習いたいわけでは無いですけれど。。

No.27 - 2010/07/19(Mon) 00:18:07

早めに始めると / こっこ
やっぱりですか?折角の連休ですけどちょっとねえ。
雨の被害も各地で大きかったので天気なのはよいですが・・・暑すぎるとそれはそれで心配ですよね。

長期間無料はやはり珍しいんですね。
夏休み期間とか3ヶ月くらいの講座は私も見たことあったのですけど
1年に1回の発表会も予定されてるとのことですから長期間お稽古できるようです。
まだ始まったばかりのようなので詳細は未定みたいですが。
特に日にちも書いてないのでいつからでもはじめられるのかも。
高校生くらいからできたらいいですよね〜。若い人ホント羨ましい。(オバサン2)

No.28 - 2010/07/19(Mon) 13:42:19
10年6月13日  月並能(宝生能楽堂)    (感想) / 兎谷
『橋弁慶』宝生和英・植島幹登・東川光夫・高部恭史・小野寺竜一・幸正昭・亀井実

シテは初め、正直そんなに強そうな…弁慶らくしは見えなかったが、しっかりとしたセリフとゆったりとした仕草に、威厳をもたせようという意思が伝わる。
地謡「夕ほどなく」と抑え目にしっかりだが、ちょっと揃わず。。
「遅しとこそは(2回目)」でくるりと向きを変えて中入する仕草に気合が入っていた。

子方はさらりでもしっかりとした気配の『一セイ』。「我が心」で右を見る姿も、しっかりの『足拍子』も良い感じ。
後シテはゆっくりと厳しげに登場して、『一ノ松』で長刀をスッと前に出す姿も決まっている。
どっしりと謡つつ、「まん中取って」と長刀を持ち直し、肩にかけるのはちょっと馴れない感じでも、「面を向くべき」と『二ノ松』の方に戻って、「わが身ながら」と再び『一ノ松』に立つ姿が綺麗。
「心すごげに」と舞台の方に近づくと、子方はくるりと『橋掛リ』の方を向いて、「牛若彼を」としっかりで、シテが後ろに回り込むところや、被いていた衣を取って、刀を合わせたりするのも、2人ともに緊張感が有って良い感じ。
地謡は「あらものものしや」と、どっしりなのに、ちょっと迫力はなく。。以降最後まで弱めな感じが残念。
シテは舞台に戻って、「薙ぎ払へば」と長刀を出して、ためておいてサッと払ったのがカッコイイ!
子方「今は何をか」とはっきりと名のると、どっしりの地謡で、シテは子方の前に出て膝をつき、「少人の御事」と軽く手をついて、「よき主なれば」と再び手をつくのも、弁慶の強い気配を失わず、威厳のある控え方。
全体にメリハリも有って、すっきり楽しめた。


『誓願寺』辰巳満次郎・高井松男・小笠原匡・藤田次郎・大倉源次郎・柿原祟志・観世元伯

シテはゆ〜っくりと『一ノ松』に出、「ところは」と、どっしりと気品がある。
ワキ「夕べの鐘の」とさらりで、シテも静かに続く。
地謡「心は誰も」で、シテは舞台に進み、ワキから“札”を受け取って下がり、『正中』に座る。
シテ「いかに上人に」と、ここも静かで、「不審にこそ」と少し強くても、穏やかな気配。
ワキは静かに答え、しっかりと語る。
シテ「今こそ不審」としっとりで、“札”を懐中し、「さては嬉しや」と少し明るく、「唯一筋に」とややしっかりで、「南無阿弥陀仏」と2人の静かな謡も綺麗。
シテは常座に行って、「ありがたや」とたっぷりな謡は良かったが、「二世安楽の」と力がこもって、説得力が有って良いかなぁ…と思ったが、「すずしき道を」と右を向くのも、堂々としていたし、「又は飢饉の」と舞台を廻る雰囲気も少し強すぎるかも。。
シテはワキの方を向いて座り、「いかに上人」と静かにしっかりと問うと、ワキはさらりと答え、「いやこれも御本尊の」から重めだが、真摯な気配で、「あの石塔にて」と『角』の方を見たり、ゆっくりと立ってからも気品が有って、美しい。

ワキ「佛説に」としっかりで、ゆったりの待謡も綺麗。
後シテはゆっくり目に常座に出、ワキの方を向いて「あら、ありがたの」と高貴な穏やかさが良いが、「常のともし火」はなんとなく寂しく聞こえてしまった。。
地謡『クリ』は抑えてもはっきり目…にしたいのはわかったし、『クセ』は静かにさらりと…という意図だろうけれど、ちょっと大人しすぎかも。。
シテは舞台を廻ってゆっくりと『正中』へ。「若我成佛の」としっかり目でも優しい謡で、その後の型もゆったりと優美。
シテ「歌舞の菩薩の」と落ち着いた感じで、地謡「佛事をなせる心かな」と静かな謡の後、シテはゆったりと柔らかに舞台を廻り、扇を広げて舞い始めると、はっきりとして(宝生にしては大きく動いてる気がした)、高貴なイメージ。
シテ「ひとりなほ」と、どっしりでも優しく、その後は、上品でもしっかりとした気配で、とても綺麗だった。


この日は、他に狂言『棒縛』と能『大江山』が有りましたが、この2つは拝見しませんでした。ごめんなさい。
どうだったんだろうかとちょっと気になる。。もっとも、この会は当初の予定にはなく、お誘いがなければ行かなかったはずなので、2曲とも良かったし、大満足+大感謝でした。

No.25 - 2010/07/11(Sun) 03:38:04
10年6月10日  第四回日経能楽鑑賞会・2日目(国立能楽堂)  (感想) / 兎谷
狂言『二人袴』野村萬・野村万蔵・野村扇丞・野村太一郎

聟:太一郎さんはクルッと回って見せたり、袴をパっと広げる様子が若々しくて可愛くて良いと思ったが、袴の紐が結べないとか、曲がる時に手を使って勢いをつけるとかの部分が控え目で、変なリアルさを感じてしまい、もっと思い切って演じて欲しかった。


『熊野・読次之伝・村雨留・墨次之伝・膝行留』浅見真州・谷本健吾・宝生欣哉・大日方寛・杉市和・幸清次郎・柿原祟志

シテはゆったりと登場すると、「草木は」と上品にしみじみとした謡。
ツレの方を向くのも、何となく実感がない感じだが、“文”を受け取ると、「あらうれしや」と嬉しげで、正面を向いて広げて見つめると悲しげに変化。
「この上は」と悲しみの中にも、見せに行かなきゃ!という強さが有って、「御目にかけて」でちょっと“文”を上げて再び見たのも、決意の様な感じ。
シテ「いかに申し上げ候」と悲しみを含みつつしっかりで、立って『正中』に座りなおして、扇に“文”をのせて差し出すと、ワキは「さらばもろともに、読み候べし」と立ってシテに寄って“文”を受け取る。
ワキは『正先』を向く様に座り直して、“文”を広げ、「甘泉殿の」とはっきりと読み始める(小書:読次之伝)…もう少したっぷり目でも良かったかも。。
ここで気がついたのだが、“文”が色紙だった!(ピンクに少しグリーンが入った優しい色)母とはいえ、女性からの手紙に相応しく、柔らかな雰囲気になって良い工夫。
「心弱き」でワキは“文”をシテの方に傾けて見せる様にして、シテ「老いの鶯」と抑えて続け、その後も変化をつけつつ悲しげに綺麗な謡。
「涙ながらに」と『シオリ』、「そもこの歌と」とゆっくりの地謡でワキは“文”をたたんで『ワキ座』に戻る。
シテ「今はかやうに」儚げで、「東に」と『シオリ』、「御言葉を」とやや強くて、我慢できなくて言い返した感じがリアル。
ワキ「いや左様に」としっかりで、常の様に“花見車”が出たが、“車”に花が付いていて(『小塩』と同じ)、綺麗だけれど、これから花見に行くのだから、ここに桜はいらないのではないかと思う。。『小塩』はそれ自体、幻みたいなものだから良いのではないのかなぁ。。

シテはゆっくりと“車”に乗ると、「名も清き」としっとりとした謡。
「東路とても」と左手を出して少し出、「なつかしや」と下がって『シオル』姿も、「四条五条の」で見渡す姿も、上品で綺麗。
…ちょっと戻るが、「げに長閑なる」で、ワキは初日とまったく同じ型だったが(当たり前だけど)、欣哉さんは穏やかで、やわらかな春の風情が有ってこれはこれで良かった。

“車”を降りて、『正中』にゆっくりと座ると、「念誦して」と合掌する姿は、ちょっと祈ることが出来た安堵が見えた。
「さらば参らうずるにて」と仕方なく立ち、常座に行くと、ゆったりと右を見ると、遠くまで見渡すような広がりが有る。
『大小前』に行って、「よいしよしなき」とさらりとした地謡で、シテは座わって、『シオリ』、その手を下げて、「花前に」と悲しげな謡も、地謡『クセ』も余韻がある謡で、とても美しい。
ワキが何気ない様子で、舞を所望すると、「深き情けを」と抑えた地謡で立って、「人や知る」とさっと『二ノ松』まで行って『シオリ』…と、ここは感情的な感じだが、すぐに落ち着いた感じで戻り、ゆったりと舞台を廻ると、しっかり目の舞を舞う。
舞の中で、『正先』に出ると、左の方を見上げ…雲行きがあやしいという感じで、さっと『一ノ松』へ行って舞やめて(小書:村雨留)見渡し、「あら心なの」と『三ノ松』まで行って少し右を見、「春雨の」とさっと『角』まで戻ったり、常座で小さく回りつつ扇を左手に持ち直して、ハネる様に前に出て、『正先』で花びらを受ける様子は、花を散らす“雨”を感じるよりも、自身が“風”に翻弄される花のよう。
「人やある」と右に回りつつ、『シオリ』、『正中』に座ると、“短冊”を取り出し、普通に少し書く仕草をして、墨を付け直して再び書く(小書:墨次之伝)。ちなみに、今日は2回目で2行書いていました。
“短冊”を扇にのせて、膝行してワキの方に進み(小書:膝行留)、“短冊”を渡すが、ワキも少しシテの方に進んでた。。これはしない方が良い気がする。。
ワキは“短冊”をはっきり上げて見つめて読み上げ(下の句までワキだけで読んでいた)、しっかりと暇を取らせると言うと、シテは、「何御いとまと」と『シオ』っていた手を下げると、ワキと視線が合う感じで、ワキ「中々のこと」としっかりと答えたのが良かった。
しかし、「あら嬉しや」と言って、『大小前』に向かうシテが、やや俯きぎみだったのが惜しい。。
「ただこのままに」とワキに頭を下げて、立ち、「木綿附の」と扇を広げつつ、『三ノ松』に行くと、するりとターンして『正中』に戻り、少し左向きで『雲の扇』して下がり、「明け行く」と『角』の方に『月の扇』して、常座でトメた最後は、晴れやかで綺麗だったけれど、ちょっとやり過ぎな感じもした。。

No.24 - 2010/07/01(Thu) 03:33:34
10年6月8日  第四回日経能楽鑑賞会・1日目(国立能楽堂)  (感想) / 兎谷
狂言『二人袴』野村万作・石田幸雄・高野和憲・野村遼太

万作さんの親はとても自然なのに対して、聟の遼太さんはぎこちなく、その差があまりにも大きいと思ったが、かえってそれが、様式的なやり取りを面白く見せていた。
以前に見たこの狂言では、(誰だったかわすれてしまったが)袴をものすごい速さで脱ぎ着していたが、今日はむしろゆったり目。でもそれが困ったなぁ。。という感じを出していたし、最後にサッと帰っていくのとのメリハリにもなっていた気がする。


『湯谷・三段之舞』友枝昭世・井上真也・宝生閑・宝生欣哉・一噌仙幸・成田達志・亀井忠雄

ツレの『道行』の最後部分、「着きにけり」と『ツメ』るのが力み過ぎで、可笑しかったが、シテを呼び出したり、“文”を渡したりする様子は気づかう感じが有って良かった。
シテ「草木は」とはっきり目で、「まして人間に」で、急にしみじみと変化したのも、「なに朝顔と」とツレの方を向くのも自然。
しかし“文”を広げる場面は、はじめから悲しげな感じだったのは微妙。
静かに取り次ぎを願って、「老母のいたわり」と“文”を差し出すのは、静かでも見て欲しいという気配。
ワキ「見るまでもなし」と、ここもさらりとして、意地悪くもなく、気づかうでもなく、まったく意に介さない感じ。。
シテは“文”を広げ、「甘泉殿の」と、どっしりと静かに読み始める。(以前に見た香川さんの時も1人で読んでいましたが、今日も1人で読んでいました。)
「涙ながら」と、ここから抑えた地謡が続け、「そもこの歌の」としっとりで美しい。
シテは“文”をたたみ、「今はかやうに」と弱々しく儚げ。
「御言葉を返せば」とワキの方を向くのは、本当に憚りながら…という感じでも、どうしても帰りたいという思いが強く表れていた。
“花見車”に乗ると、呆然と心はここに無い様子で、地謡も静かにしっかりと、他人事の様に景色が流れていくみたい。
シテ「山青く」としんみりと寂しげで、地謡「げに長閑なる」でワキが扇を広げて上げたのが、厳し過ぎるほど堂々としていて、2人の心の違いがはっきり!

“車”を降りて、「たらちねを」とゆっくりと合掌するのも、さみしく、「心細鳥辺山」と右を見る姿もとても暗く、ワキツレの催促に、重い足取りで『大小前』に行くが、『角』の方を見て、「あら面白の」と、ふわっと花を見た瞬間に心が軽くなった感じで、花を目にした感動が素直に伝わって、景色が見えた気がした。
はっきり目の地謡『クリ』でシテは座り、「花前に」としっとりのシテも、「柳上に」と続く地謡も抑えてとても美しい。
静かに立つと「南を遙かに」と前を見ている姿が、遠くを思うようで、再び寂しげに戻り、ワキの舞の所望に、一瞬驚く感じで。。でも仕方なく舞い始める。。
舞は静かに呆然と何も考えられない。。無機的な印象。
舞うのをやめて、「今まで」と『角』の方を見るのや、前に出て、散る花を扇で受けて見つめるのも、しっとりとした気配で、綺麗。
『正中』に座り、常の様に、“短冊”に歌を書くと、扇にのせてサッとワキに寄って差し出す様子は積極的。
「何、御いとまと」とさっとワキの方を向いたり、「ただこのままに」と立って下がり、『橋掛リ』へスルスルと進んで、幕の前から『二ノ松』まで戻る様子は爽やかで、嬉しそうなのに、「明けゆく」と『雲の扇』する姿に、ふと、別れの寂しさ。。心残りでもある女らしさが有って、とても印象的だった。


ちょっと気になったので、調べた事。
『二人袴』で今回、太郎以外の3人が烏帽子をつけていた。そういえば、2人の時もあったと思ったら、どうやら和泉流は3人ともつけて、大藏流は2人(聟と親)らしい。過去の公演写真で確認しただけですが。。

それから『湯谷(熊野)』の『文ノ段』のところ、下懸リはワキと二人で読むが(と言っても私は前回見たのも独吟だったし、違和感無くて、指摘されなければ忘れていたけれど。。)、喜多の謡本には「都合によりて独吟す」と書いてありました。
しかし、ちょっと古い昭和12年の謡本には、「ワキの都合により、シテ独吟す」と書いて有って、ワキに合わせるなんて、ちょっと考えがたいのですが、もしかしたら昔はワキの流儀で決まっていたのが、シテの好みに合わせるようになったのかなぁ。。なんて勝手な想像をしたけれど、無理があるよねぇ。。
当日、ご指摘下さった方の調べでは、金春の謡本も独吟でも良いような事が、書いて有ったとか(金剛は記載なし)。。
やっぱり、もう少し調べたら面白いかも。。

No.23 - 2010/06/30(Wed) 03:43:20
(No Subject) / 関東者
お久し振りでございます。

 管理人様が掲示板を移られて以降、最初の書込みをさせて頂きます。改めまして宜しくお願い
申し上げます。

 先日、シテ方観世流の関根祥人師が急逝されました。
  http://mainichi.jp/enta/art/news/20100623k0000e040055000c.html
 ワキ方福王流の村瀬純師、シテ方宝生流先代宗家の宝生英照師、狂言方大蔵流の山本則直師等、
このところ若くして亡くなる能楽師が多く、残念の極みです。
 関根師は、村瀬師が今年正月のシンガポール訪問中に急逝された折、急遽代役をお勤めになった
との事で、何という巡り合わせかと思ってしまいます。
 謹んでご冥福をお祈り致します。

 さて、私は今度の日曜日に横浜能楽堂での「田邉竹生 七回忌追善 第八回 港能」を観に行き
ます。故田邉竹生師は、故観世元昭師と共に横浜能楽堂建設に尽力された方だそうでして、当日は
舞囃子、仕舞、お話の後にご子息の田邉哲久師が『隅田川』を演じられます。
 後日ご報告させて頂きます。

No.21 - 2010/06/24(Thu) 23:48:18

返信が遅れて申し訳有りません。 / 兎谷
関東者様

書き込みありがとう御座います。
私は先週の「研究会」で祥人さんの『歌占』を拝見したばかりだったので、大変驚きました。

今日は「閑能会」に行ってきましたが、さすがに、祥六さんの役は代演になっていましたが、祥丸さんは立派につとめておられました。

最後に「万法皆一如なる実相の門に入ろうよ」(東岸居士)が謡われて、普段『追加』なんてあんまり聞かないから、いつもなら珍しい感覚で聞きますが、今日はとっても寂しい。。本当に亡くなってしまったんだなぁ。。としみじみ感じておりました。
謹んでご冥福をお祈り致します。

さて、「港能」良いですね。ぜひご報告をお願いします。
私は日曜日に「白翔会」に行ってきます。
感想を書いていないのが溜まり過ぎて、そろそろ、どうしようって感じですが(苦笑)。。

No.22 - 2010/06/26(Sat) 03:43:08
10年6月5日  第二十五回 二人の会(喜多六平太記念能楽堂)   (感想) / 兎谷
舞囃子・狂言とも笛が変更。一噌仙幸さん→藤田貴寛さん

舞囃子『邯鄲』香川靖嗣・藤田貴寛・飯田清一・柿原祟志・小寺真佐人

静かにしっかりとした舞で、賢帝の風格。。もう少し危うさがのぞいても良いのかなぁ…と思う。
謡に合わせた型はわかりやすいが、少し丁寧すぎると思う部分も。。


狂言『蝉』野村万蔵・小笠原匡・吉住講・藤田貴寛・飯田清一・柿原祟志

万蔵さんの蝉の霊は、静かに登場して、「蝉の霊にて」まで抑えて、「そろっ(候)!」とトーンが急に高くなるのが、めちゃめちゃ可愛くて、ツカミとしてはかなり上出来。
しかしその後はスムーズに展開していくものの、杖を捨ててからも地味目な印象で、さらりと綺麗に進みすぎてしまった感じ。。


『當麻』塩津哲生・狩野了一・宝生閑・野村萬・一噌仙幸・飯田清一・柿原祟志・小寺真佐人

『橋掛リ』に立ったシテは「一念弥陀〜」と静かに謡い出し、ツレも静かでもしっかりとした謡が綺麗。
ゆっくりと舞台に進み、シテ「ありがたや」とややしっかりなのも自然。
地謡『下歌』『上歌』としっとりだが、少し重めかも。。
ワキはさらりと問うと、シテは「何事にて」と静かでも気品が有って、やさしく諭すよう。
ワキは静かに謂れを物語るようにすすめると、シテは“床几”にかけるが、その姿は凛として美しい。
地謡『クリ』ははっきり、シテ『サシ』は少し寂しげに綺麗で、地謡『クリ』はどっしりと続く。
「げにや貴き」とさらりと抑え、シテ「今宵しも」としっとりなのは良いが、「今この寺に」と左を向いのに、キュっと足を使って急に向いたのが気になった。
「暇申して」とゆっくりと立つと、「老いの坂」と1歩1歩しっかり目に『橋掛リ』の方に進み、「上がりけり」と“杖”を落としてすらりと中入は分かりやすく綺麗。

後シテは常座で、「ただ今夢中に」としっかり目だけれどさらり。
地謡「ありがたや」としっかりで、「唯心の浄土経」とワキの方に寄って(ワキも近寄って座り)“経”を渡す。ワキはワキ座の方に戻って座り、“経”を広げる(見えなかったのでたぶん)と、シテは後ろ(『正中』より)に座って、後ろから見つめ、「為一切世間」と女性的な優しさと、高貴な気配が有った。

スラリと舞台を廻り、ゆったりと舞始めると、上品でも割合としっかりとした印象で、中盤からさらりと明るめだったが、どちらかと言うと神の…どこかに荒ぶる強さを秘めた高潔さ、と言う感じで、仏の大らかな気品とは少し違う気がした。。これは勝手な願望だし、実際はとても綺麗だったけれど。。
シテ「後夜の」と静かに謡い、耳を澄ます様な静けさが良いが、「ただ西方に」と『雲の扇』した姿は、やっぱりどこかしっかり過ぎな感じ。
「さを投ぐる」と『角』に出、扇を左手に渡しつつ、常座に戻り、扇をハネつつ『正先』の方に出るのは晴れやかで、どっしりとした地謡ともに美しかった。


塩津さんは今日も後半は揺れてしまっていた。。馴れてしまったのでそれ自体はそんなに気にならないが、今日はさらにやや前傾姿勢な部分が有って(これも前からその傾向は有ったけど)、理由は、まったく知らないけれど、ちょっと体調が心配。。何でもないと良いなぁ。

No.20 - 2010/06/17(Thu) 03:48:21
10年5月29日  古希記念第17回木月孚行の会(観世能楽堂)  (感想) / 兎谷
舞囃子『弓八幡』木月宣行・寺井宏明・観世新九郎・原岡一之・小寺佐七

シテは勢いはあるが、重量感がなくて淡い感じ。。豪快な囃子の方が目立っていた。


仕舞『枕慈童』木月晶子

動きの多い部分ではぎこちなさも有ったが、全体に安定して落ち着いた気配が美しい。


仕舞『田村・キリ』大松洋一

しっかり、がっちりと力強さもあるが、丁寧すぎる気も。。


仕舞『国栖・キリ』木月章行

スッと立ち上がって、前に出た瞬間、かっこいい!と思ったが、後は操られているみたいに不自然な感じで残念。


『木賊』木月孚行・宝生閑・(ワキツレ2人)・一噌仙幸・大倉源次郎・亀井忠雄

シテ・ツレ『一セイ』はゆったりと綺麗で、「男鹿鳴く野の」と抑えて侘しい風情が良いが、その後はややまったり。
「磨かぬ露の」と『脇正』の方を見渡したり、「身をただ」と座って“鎌”を使う仕草も綺麗。
常座に戻り、ワキの問いに「こなたの事にて」と落ち着いて答え、「その身にも」とはっきりでただの草刈でない気配。
シテ「御覧候へ」と言いつつ、『角』の方を向くのも、「見れば掻き消えて」とワキと2人で見つめ、「何がそれぞ」とシテは“面”を左右に小さく使って見つめる様子が分かりやすい。
シテ「いかに御僧たち」よ静かでも有無を言わせない雰囲気。ツレのセリフを挟まず、『後見座』で扇を持つと、『正中』に座り、暗様子で語りだす。
「御盃を参らせ」と立って『後見座』の方に行くと、子方が立って後を追い、『正中』で向きを変えて戻り、「いかに申し候」としっかり、ワキ「言語道断」と驚く感じも上手い。
ここでツレが1人立って『正中』から「いかに御僧たち」と常のセリフ。。ツレを挟まないと、シテが今すぐに語りたいという感じが出るが、どこで家の中に入ったのか分かりづらいし、シテの「いかに御僧たち」がすぐに続いてしまうし微妙。。

『物着』したシテは静かに酒を勧め、地謡『クリ』は抑え目だがもう少しな印象。
シテ『サシ』は悲しげで、地謡がどっしりと続き、『クセ』はゆったりと静か。
シテの姿は次第に沈み込む様に悲しげで、立って「親は千里を」と1歩出ると焦燥感がある。
「今身の上に」と『シオリ』、「げにや人の親の」と静かに謡いつつ手を下げ、「わが子は」と扇を前に出したり、「左右に颯々の」と右から左へゆっくりと扇をハネたりと、懐かしむ様な優しい姿が切ない。
ゆっくりと舞台を廻り、扇を広げ『角』の出るとゆっくり大切そうに扇を左手に持ち替えながら、常座→『大小前(正中だったかも?)』に行って座り、左手の扇をまじまじと見つめて『シオル』姿は武骨な男らしい哀れさだった。
シテ「子を思ふ」と悲しげで、「あら恨めしや唯」と静かだが激しく、「立ち帰り」と下がってどすんと座って『両シオリ』するする悲しみから、再会して「誰そや我が子」と信じがたい様に見つめるなどが自然。
いたわりのある優しいラスト。

中正席だったので、“面”の初めのうち、左側がそんなに見えなかったので、見えた時に左右でかなり印象が違う感じがする“面”で、ちょっと戸惑った。
地謡はメリハリは有ったが、雰囲気を出すまではいかず、囃子はドラマチックだった。


仕舞『老松』角寛次朗

シテのどっしりの謡も、地謡のはっきりな謡も良い感じだが、舞はゆったりで、曲柄で仕方ないかもしれないが、ちょっとまったりし過ぎかも。。


仕舞『屋島』武田志房

それぞれの型の最後の部分で、力が抜けるような、遠慮しちゃう様な感じだったのが惜しい。


仕舞『杜若・キリ』坂井音重

謡は荘厳な気配で、動き出すと優しく、やわらかで綺麗。


仕舞『柏崎・道行』観世恭秀

「松風遠く」と見渡す姿が綺麗で、全体に儚げなのに、『足拍子』だけ強くて、そこだけ浮いた感じがした。


仕舞『野守』浅見真州

扇を鏡に見立てて天地を映すと、世界がものすごく広がって見える。安っぽい鏡を持つより、こっちの方が良いんじゃないかと思ったが、やっぱり装束をつけて鏡だけナシはおかしいか。。(笑)


狂言『千鳥』山本東次郎・遠藤博義・山本則孝

東次郎さんはなんとか酒を持って帰ろうと工夫する姿がとても可愛く、憎めないキャラになりきっている。
竹馬にのって、「御馬がまいる」と走りつつ持ち去り、引きとめれれると、「これはたのうだお方に」と堂々と酒を見せる様子が見事すぎて、これなら酒屋も諦めるだろうなぁ。。
それにしても、最近の山本家、東次郎さんだけ完璧で、他のメンバーは。。


仕舞『嵐山』観世芳伸

少し力が入りすぎな部分も有るが、爽やかな強さが良い感じ。。


仕舞『兼平』谷村一太郎

力強くはっきりだが、型がちょっと遅れぎみな気がするのは気のせい…?


仕舞『芭蕉・キリ』関根祥六

シテも地謡もしっとりと綺麗な謡。ゆったりとした舞は美しい姿が萎れていく様に最後には小さくなってしまった感じがした。


仕舞『松風』野村四郎

「いざ立ち寄りて」と前に出て、下がり『左右』するのが…仕舞ではこれが定型だと思うけど…能で見る『シオリ』より駄々をこねる様で可愛かった。


仕舞『歌占・キリ』山階彌右衛門

地謡がしっかり目だったせいか、かっちりと硬めな印象。「神は上がらせ」と扇を上げて、『角』に出るのはさらりと変化して綺麗だと思ったが、その後もやっぱり硬め。。


『小鍛冶・黒頭別習』観世清和・工藤和哉・(ワキツレ1人)一噌隆之・幸清次郎・柿原祟志・観世元伯

ワキツレのワキを呼ぶまでセリフが、ナレーションの様に平坦だったが、ワキがきちんと畏まった事で引き締まった。
しかし、今度はワキ「言語道断」が困っている感じがしなかった。。

シテの『呼掛ケ』はどっしりと威厳が有って、「雲の上なる」と落ち着いた気配で登場。(小書のため、面は『喝食』、モギ胴で腰巻姿、手には稲穂を持っている)
『正中』に座り、“稲穂”を置くと、中性的な雰囲気で、地謡『クリ』はしっかりと、シテ「その後」とどっしりとした謡で、座っている姿がカッコイイと同時に色っぽくて美人!
地謡『クセ』は重めにはっきりと美しく、シテ「尊は剣を」で“稲穂”を持って立ち前に出、「四方の草を」と『角』を『サシ』て右に回ったり、「伝ふる家の」と右にすらりと回る姿に自信が感じられて神々しい。
「心安く」と『大小前』に行って座り、「その時我を待ち給わば」で腰を上げて鋭く前を『サシ』、「身を変じ」と立って『橋掛リ』の方にゆったり進み、「その時」と『一ノ松』で振り向いて、「御力を」と『ツメ』、「稲荷山」と舞台の方に戻り、舞台の直前で飛び上がってターン、『三ノ松』までさっと走って、ゆっくりと『中入』するのは、迫力と威厳が有った。

常の様に“一畳台”が出て、『ノット』でワキは台に上がり、幣を持って、たっぷり目に祈るのが似合っていた。
「頭を地につけ」と控えたワキが身を起こすと幕が上がり、「謹上再拝」と幣を振ると、シテは『乱序』で登場。(後も黒頭の姿、パンフレットには面が『狐蛇』と書かれていましたが、面は良くわかりませんでした。)
“一畳台”に寄ってくるくる回って飛び乗り、「童男檀の」とどっしりとした謡。
ワキも“一畳台”に上がり、「はったと打てば」とワキは勢い良く打ち、シテ「ちゃうと打つ」と、どっしり打つ姿もとても綺麗。
地謡「打ち奉る御刀の」でワキはシテに刀を渡し、シテは奉げる様に持って、『大小前』へ進み、『サシ』て『正中』に出ると「天のむら雲」と刀を回したのが、“円月殺法(眠狂四郎)”みたいで面白い。
「即ち汝」と『ヒラキ』、刀をワキに渡すと、「これまで」とワキに礼して、さっと立って右に回り、雲に乗る様な足使いをして、スーっと幕の中に。。
威厳が有って、でもそれだけではない美しい素敵な『小鍛冶』でした。

No.19 - 2010/06/13(Sun) 03:14:50
10年5月27日  企画公演(国立能楽堂) (感想) / 兎谷
蝋燭狂言『盆山』野村万之介・野村万作

狂言は普通に行うのかと思っていたら、狂言も蝋燭狂言。薄暗い感じが盗みに入った家の中の雰囲気をにピッタリ!
万作さんは相手がわかっていて、いろいろやらせようという、いかにも意地悪そうな雰囲気なのに、どこか微笑ましい感じが絶妙。
万之介さんは戸をガラガラと開けるより、その勢いで回ってしまう方が目立ってしまい、開けた感じはあまり感じなかったが、大声で笑ってしまって、慌てて口を押さえる様子がとってもチャーミング。


蝋燭復曲能『重衝』観世銕之丞・宝生閑・野村萬斎・藤田六郎兵衛・大倉源次郎・國川純

『大小前』に“桜の立木”を出す。ワキの静かな『次第』、さらりと『名ノリ』『しっとりと綺麗な『道行』と雰囲気作りバッチリ。
しかし『一ノ松』に登場したシテの『次第』は苦しげで、写実的すぎる気がした。
「花や雨の」からややさらりとするが、その後も基本的にしっかりとした謡で、内容的には重みが有るのは良いと思うが、重みというよりも力強さのような、内ではなく外に向かってしまう感じがした。
ゆっくりと常座に向かい、ワキの静かな問いに、しっかりと答え、少し勿体つける様子で、仏閣を教えるのは、風格が有るが、「音に聞きし鐘の音は」で『脇正』の方まで見渡す姿はちょっと若者っぽい感じがした。
「春に帰りて花盛り」で常座に回り込み、“桜”を見る姿がちょっと懐かしげな雰囲気が楽しく、一転、「暫く」とどっしりとワキを留めると、しっかりと話し出し、『正中』へ行って座ると、その姿はただならぬ不気味な気配に変わって印象的。
「霜の翁と」とどっしりと綺麗な地謡で、シテは立つと、静かな中入。

ワキの綺麗な待ち謡。
シテは『一ノ松』に立つと、「古里と」としっかりで、「あら閻浮恋しや」と幕の方を向くと遙かに遠くを見ている感じがした。
「夜の御法の」でさっと常座に合掌し、「今は何をか」としっかりで、「顕すなり」とワキの方を向いて『ヒラク』と存在が大きくなった感じ!。
『正中』で床几にかけ、地謡「世をもって」は若干バラつく感じで惜しい。
シテ「さても重衝は」とやや重くはっきりで、「掻き分け」と左、右と手を出して分ける仕草や、「重衝、知時こそ」と立って(すぐに後見が床几を引き)座ると、緊迫感がすごく、そこから静まって「見れば幸ひに」と、しっとりする変化が綺麗。
「その時知時が」で右手で左の袖を持って左腕にかけ、「仏の御手」と少し左手を出して戻すと寂しげで、「重衝のぞみたりぬれば」と抑えた地謡でゆっくりと合掌する姿は静か。
シテ「一念弥陀仏」と言いつつ立ち、「涼しき道に」と『雲の扇』したりは、やや形式的な感じもしたが、「また瞋恚の起こるぞや」と『大小前』から『正中』に出てしっかりの『足拍子』、『正先』に出て『足拍子』と前に進むにつれて怒りが増していく様で、凄い。
『二ノ松』に行ってワキの方を『サシ』、「あれ御覧ぜよ」とはっきりなのは良いが、「あれこそ例の」は力が入り過ぎな気も。。(ここでどっしりとした気配で舞台に戻る。)
「野守が水を」と小さく2回回って前を『サシ』、「鏡に」と扇を高く上げて「胸の」と扇を胸に当ててから、捨て、「刃の」の刀を抜くと早い型が続くが、刀を使った部分には隙がなく、美しい。
花の横でくるりと回って常座に戻り、「瞋恚を」とワキの方を向いて座り刀を捨てて合掌し、「瞋恚を」と立って『中正』の方を向いてパッと袖を帰して『トメ拍子』を踏むのもかっこ良かった。
地謡が全体に悪くは無いけれど、もう少しまとまりが欲しかった。。

この復曲を見たのが始めてだったのもあるが、蝋燭能ではない方が良かったのではないかと思う。。

No.18 - 2010/06/06(Sun) 22:42:57
10年5月27日  現代能面・狂言面三人展(玉川大学教育博物館第2展示室)  (感想) / 兎谷
ブログに書いた展示の後にこちらへ。
玉川学園前駅で能楽関係者の方と待ち合わせて一緒に鑑賞。お誘いがなければ、この展示自体気付かなかったところ。。感謝です!

展示作品は3人合わせて、100点くらい有り、なかなか見ごたえのある内容。

伊藤通彦さんは狂言面。少しアレンジした変わったものが多い印象。
??津紘一さん岩崎久人さんは能面で、2人のタッチが全然違うのが面白い。
勝手なイメージだが、??津さんはの能面は端整でスッとした美しさ。色味も青白いものが多い。壁に掛けられているのが、休息中みたいに静かなイメージで、舞台で使ったらかなり印象が違うのではないかと思われる。。
岩崎さんは左右対称な顔なのに、それを感じさせない、動きを感じる面。色味もほんのりとピンクと黄色がかっている感じ。
岩崎さんの作品は、舞台で使うことや、特定の曲を想定して作られているものも有って(もちろんそうでないものも多数)、作家さん自身も舞台に立たれるので、実際に使うのに適したものが多いとか。。
なるほど!。。と納得したが、『隅田川』に使用された『曲見』とか、“この曲”とねらって作られたものだと、似合いすぎて、登場した時にネタバレしてしまう危険もあると。。
確かに登場した時は、話しを知っていても、毎回、誰だろう?と新鮮に見て、舞台展開に合わせてその世界に入っていけるのが理想かも。。

さて、中には“写し”の“写し”というのも有って、本面(本物)を見るのってやっぱり難しいんだなぁ。。と思う。これだけの物を作れる方々には、本物を見られる機会を作るべきだと思うのだけど。。

更にこの後は国立へ。。

No.17 - 2010/06/02(Wed) 04:24:35
10年5月21日  定例公演(国立能楽堂)    (感想) / 兎谷
狂言『禁野』山本東次郎・山本泰太郎・山本則孝

この公演に出演予定だった山本則直さんが先月お亡くなりになりました。。ご冥福をお祈りいたします。

大名:東次郎さんは「そろりと参ろう」と舞台を廻わる様子や、何某が示した方を見て、見つからない、とキョロキョロする様子に、距離感があって、景色が見えた。最後に許しをこいつつも、「それを返せ」といたずら者を追いかけたい様子で右往左往するのがとても可愛くて面白かった。


『井筒・物着・段之序』宇??通成・宝生欣哉・一噌仙幸・幸清次郎・亀井忠雄

ワキの『下歌』は抑えて気まぐれな思いつきで弔おうとする様な、朴訥な感じがかえって良い感じ。
シテはとてもゆっくりと登場。
『次第』は静かな気配だが、けっこうしっかり目で、「さなきだに」と急に寂しそうなのが、泣きそうなのをこられている様。
『下歌』『上歌』はややしっかりで、「何の音にか」と少し前に出て、座り合掌する様子は、冷静な感じ。。
ワキの問いにちょっと強めに答えるが、「その亡き跡も」と正面を向くと寂しそうで、「かの業平は」と少し思い出す様に女らしいのは良い。
「名ばかりは」と静かで綺麗な地謡で、「草茫々と」と『脇正』の方まで見渡たりと、ゆったりと寂しい雰囲気の型も美しい。
地謡『クリ』はどっしりで、シテは『大小前』に床几にかけると可憐な気配だが、「その頃は」としっかり目な謡。
「風ふけば」と、ここから抑えて綺麗だが、姿の方は堂々としちゃってる気がした。。
「げに情け知る」としっとりで、地謡も抑えて続き、シテは次第にたっぷりの謡になって綺麗だけれど、どこか強い感じが気にかかる。。
地謡「げにや古にし」からしっかりで、シテは抑えて上品に『問答』が続き、「言ふや」と地謡はぐっと抑えて、シテは立ち、ゆっくりと前に出て、「井筒の影に」と『角』の方を向いてちょっと座り、立って『後見座』に行って『物着』になるが、座る様子が、子供っぽくて、それまでの印象とは合わない気がして微妙。。
(『小書:物着』で中入がなくなって、舞台上で、烏帽子・長絹をつける)

シテは常座に立つと「徒なりと」とはっきりで、あんまり風情が無く、「我筒井筒の」あたりから、ややしっとりするものの、もう少し。。
「懐かしや」とゆったりと謡うと思い出す感じで美しく、続く地謡もしっとりと静かに綺麗。
(『小書:段之序』で「懐かしや☆昔男に☆移り舞☆雪を廻らす☆花の袖☆」の☆のところで段をとり、謡いもゆっ〜たり。「花の袖」でゆっくりと『ヒラキ』、そのまま続く感じで舞になる。)
舞につながる流れが自然でとても幻想的だったが、舞そのものはゆったりと丁寧でも、少し硬さ(力強さ)が有る気がして。。金剛流だからかとも思ったがやっぱり、気になった。
シテ「ここに来て」としみじみと暗く、地謡「寺井に」とたっぷりと綺麗で良かったが、シテ「まろがたけ」はしっとりなのに強い気配が惜しい。
「業平の」と扇を胸に当て、さっと『作り物』に寄って、「おもかげ」と扇で薄を抑えると、(薄で見えなかったのもあるが)ほぼ身体を倒さないので、井戸を見ている感じがしなかった。(綺麗だったけど。)
最後の地謡は抑えてしっとりと美しく、「しぼめる」と扇を左手で持って顔を隠して座り、「匂ひ」と扇を下げてから立ち、「ほのぼのと」と『角』へスーッと姿が薄くなっていく様に静かに進み、「明くれば」と扇を跳ねるようにして『作り物』の方を向くのが、朝日に霞みながら最後に存在を示す様で美しい。

No.16 - 2010/05/31(Mon) 01:02:19
10年5月14日  第9回鳩森薪能(鳩森神社能楽殿)    (感想) / 兎谷
狂言『蚊相撲』三宅右近・三宅右矩・三宅近成

近成さんの蚊の精は、どっしり構えて、「ぷ〜ん」と急に可愛くなるのが良い感じ。
右近さんの大名は、「人を8千人かかえよう」のあたりの剛毅な雰囲気がとても似合っていた。


『景清』櫻間右陣・阪本昴平・村瀬提・村瀬慧・松田弘之・住駒匡彦・國川純

通常の能舞台と違って、『揚幕』が正面を向いている。しかも高さがないので、『作り物』はナナメに倒さないと、出し入れ出来ない。。そんなところに薪能らしさを感じてしまう(苦笑)。
ワキツレはしっかり、子方(今日の人丸役は子方でした)は伸びやかに、綺麗な『次第』。ワキツレ『着きゼリフ』が硬いのは残念。シテはどっしりと抑えて、老人らしさの有る謡。「背くとならば(2回目)」で『引廻シ』が下り、ゆっくりと『シオル』姿も自然。シテ「秋きぬと」以降、静かで、億劫そうな返答は人を遠ざけたい感じで、「詳しきことをば」と追い返そうという意思がはっきり。
「不思議やな」と、驚きを含んだつぶやきも、「馴れぬ親子を」としみじみとした雰囲気も、地謡「名のらで過ぎし」で『シオル』姿も男らしさが有りつつも儚い。ワキツレはしっかりとワキを呼ぶと、登場したワキは幕の前で返答(『橋掛リ』がほとんど無いから)。。しかし、ワキもワキツレも棒読みみたいな会話。。
ワキ「言語道断」としっかりと落ち着いて話すが、ここも少し硬いかも。。ワキツレ・子方は『ワキ座』の方に座ると、ワキは『作り物』に寄って、「景清の渡り候か」と常の様に扇で2回叩くと、シテは「かしまし」と言いつつ左の方に顔を背けて、煩わしそう。
「千行の」としっとりで、「その上我が名は」と次第に力が入っていく感じが良く、「また腹立ちや」と膝を打つと、杖を持って立ち、『作り物』を出て、『正中』に座る。
落ち着いた感じに戻り、「いやさようの者は」と偽るとうしろめたさがのぞく。
子方「のう自らこそ」とシテに寄って座り、伸びやかに強い謡がとても上手く…子方の方が哀れさが増して更に効果的。
シテ「今までは」と仕方なく名のる様子で、「あらはるべしと」で子方の肩に手をかけるのが優しい。
地謡「あはれげに古は」と、どっしりと抑えて美しく、「その報に」と見えない目で見つめる様に子方の方向く姿が印象的。
子方は『ワキ座』に戻り、ワキの申し出にシテは静かに答え、“床几”にかける。
抑えたどっしりとした『語』で、「源氏の兵」と右の方を向く姿が凛々しいが、「案の打物」での『数拍子』や「冑のしころを」と掴むようしたり、「飛びかかり」と扇を前にして立ち、引くように下に座るのもあまり力強さや勢いを感じられなかった。
「昔忘れぬ」と抑えた地謡は綺麗。(ワキツレが幕の方に行ったら勘違いしたようで、幕が上がりかけた。。)
「命のつらさ」でシテと子方は立ち、シテは子方の背中に手を添えてゆっくりと送り出すようにする様子も優しく名残を惜しむようで、「聞き残す」と子方と2人で向き合って『シオリ』、子方は幕へ、シテはそのまま『中正』の方に向きを変えて静かに終わった。

始終老人らしい雰囲気で、しっとりと昔を語る…といえばそうかもしれないが、もう少し力強いところが有ったら良かったのに。。



ちなみにこの日は、初めに、実行委員長の挨拶、連吟『弓八幡』(地元の小学校の子供たち…女の子が多くて華やか)、区長の挨拶と、パパッと進行して手際が良くっていいなぁと思っていたら、右陣さんの解説が思いのほか長め。。
あらすじ、というか、けっこう詳し目にストーリーを話してました。。
ここの薪能は初めてだったのですが、開場10分前くらいまでガラガラだったのに、開場時間にそこそこの列が出来、結局、見たところ満席。途中わずかにパラパラと雨の気配。。しかしそれ以上降り出す事もなく無事終了。

No.15 - 2010/05/30(Sun) 02:38:36
10年5月14日  定例公演(国立能楽堂)    (感想) / 兎谷
狂言『太子手鉾』野村万蔵・小笠原匡

小笠原さんにしては、恐い雰囲気の主人は良い感じ。
太郎:万蔵さんは“鉾”についてまことしやかに語ったり、「この鉾ではなさそう…」とコソっと“鉾”を見る感じは良かったが、最後の方はさらりと同じ調子に思えた。。


『采女』朝倉俊樹・工藤和哉・梅村昌功・舘田善博・野村祐丞・一噌隆之・林吉兵衛・柿原祟志

演者変更:渡邊荀之助さん→朝倉俊樹さん。。代役の代役。。なんか大変そうです。。

シテはゆったりと常座に立つと、その姿は堂々とした印象で、強すぎてしまうかな?と思ったら、、『次第』も『サシ』も抑えてしっとり、「花をたれたる」でゆっくりと座って『合掌』するのも、大人しい。
立って常座に戻り、「こなたの事にて」と気乗りしない口ぶりや、「さては当社」と勿体つける様にゆっくりとワキの向くのは良かったが、謂れを語るあたりは少し弱い感じ。。
「かげ頼み」と抑えて女性的な地謡が綺麗。地謡「あらかねの」で正面を向く姿が優しげなのは良かったが、その後、「この山に」と『ツメ』たり、景色を見渡したりするのは、シテの仕草も地謡もやや単調。
シテ「いかに申し候」と静かだが、しっかりとした雰囲気が良く、「これこそ猿沢の」と少し下の方を見ると、広がりがある。
「昔采女と申しし人」と暗い調子の割には力が入っている様に感じたが、「吾妹子が」としっとりと悲しいげは雰囲気は良い。
地謡「吾妹子が」とたっぷりと美しく、「池水の底に」ととても押さえて良い感じ。

後シテは静かでも明るめの登場で、ワキとの対応が優しい雰囲気。
地謡『クリ』はさらり、シテ『サシ』はしっとりとやや儚げなのが良いが、「世をもって」で、扇を回すのがカッチリ過ぎて変な感じ。。
地謡『クセ』は抑えてどっしりと綺麗で、謡いに合わせた型はふんわりと美しいが、「御酒の折々は」での『ヒラキ』はちょっと強かったかも。。
「月に啼け」と、とてもしっとりと綺麗な地謡は、余韻がそのまま舞に続いていくようで、やや重い足取りで舞台を廻り、さらり目の1段目あたりまで、良い感じだったが、その後のややしっかり目の舞は、普通な印象。
シテ「月に啼け」と静かでもはっきりで、地謡は静かに美しく、シテはゆったりと綺麗な型が続いて、最後は良い感じ…と思ったら、「波に入りに」と扇で顔を隠して座り、すぐに立つところが、雑で。。勿体無いなぁ。。

No.14 - 2010/05/23(Sun) 04:23:16
映画館で狂言 / こっこ
*旧掲示板に5月8日の投稿されたものです。

こんばんは。お久しぶりです。
ところで京都なんですがちょっと面白そうなんでご紹介。
京都シネマという映画館が京都の町の真ん中(四条烏丸)にあるんですが
そちらで京都大学の先生と大蔵流狂言方の茂山千三郎さんの催しが行われます。
狂言は新作で「ゴリラの子守歌」。
どんな狂言なんでしょう???
それにしても劇場とかではよくありますが
映画館で狂言というのは私も初めて聞きました。
(東京ではよくあります?)
案外面白いかもしれませんね。
チラシをみると映画館で観る狂言?@とあるのでどうもシリーズ化されるようです。
http://www.kyotocinema.jp/gorilla/index.html

No.9 - 2010/05/15(Sat) 19:34:06

Re: 映画館で狂言 / 兎谷
お久しぶりです。
映画館で、というのは聞いた事もありませんが、面白そうな企画ですね。
シリーズ化して、人気が出たら、他のとこでも。。ってな事になると良いな。。

掲示板サービスが終了間際だから(?)なのか、書き込みが有っても通知が来なくなってしまい、不便です。
早く引っ越せということかしら。。

一応、準備はしているので、2・3日中に変わる予定なのですが。。

No.10 - 2010/05/15(Sat) 19:34:46

黒澤明未公開映像 / こっこ
小さな映画館とかで色々やっていただきたいですよね。
映画で思い出しましたが黒澤明さんの未公開映像で「能の美」というのが
あるそうですね。
今度広島でお能と一緒に上映があるようです。
http://ak100project.com/hatsukaichi/nou.html
これって全国で上映はないんですかね???
未完成のものだし全部でも短いのかな・・・(今回も15分ほどですし)
ちょっとでもいいので拝見してみたいけど
また何かの機会にあるとよいのですが。。

No.11 - 2010/05/15(Sat) 19:35:33

能の美 / 兎谷
おお〜!
『能の美』の存在は、『能楽ジャーナル』か何かで読んだので知っていましたが。。そして見たれたら良いのになぁと思っていたのですが、広島かぁ。。
本当に全国で上映して欲しいですね。

検索したら、この『能の美』については『黒沢明から聞いたこと』新潮新書(311番)に書かれているみたいです。。今度読んでみよう。

No.12 - 2010/05/16(Sun) 03:56:27

新潮新書 / こっこ
お引越し、おめでとうございます!
私の書き込みも残していただきありがとうございます。すみません。
新書に書かれてるんですね。ご紹介ありがとう。今度私も読んでみます。

No.13 - 2010/05/16(Sun) 23:05:22
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