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御来房の皆様、こんばんは。 毎月10日の担当、特撮房シルバータイタンです。
現在制作中の『何故「キング」なのか?』は予定の3分の1まで更新しました。ただここまではDVDやオフィシャルデータファイルを余り観返さずとも大半の文章を綴れるほど長年観て来た怪獣が対象だったので(これでも)比較的早く進みました。ここからは少し鈍化するかと思います(苦笑)。
さて、今日の話題は戦隊モノの終焉について……………の筈だったのですが、少し暗い話になった上、abさんの書き込みに先を越された感があるので(苦笑)、予定を変更してスタントマンについて。
もっとも、特撮関係の記事を日々閲覧されているような方々には周知だと思いますが、痛ましい事故が起きてしまいました。 現在放映中の『仮面ライダーゼッツ』の撮影中にスーツアクターの鍜治洸太朗氏が2メートルの高さから落下し、頭蓋骨骨折という大怪我を追われました。
その後の報道を追っていく内に、命に別状はないとの報道を目にして、一先ずほっとしています。 撮影中の事故と云えば、かつて『仮面ライダー』撮影中に藤岡弘、氏がバイクで転倒し、全治6か月の重傷(それも下手すれば切断の危機すらあった)が有名で、代打で仮面ライダー2号になった佐々木剛氏がライダーの中に入ったときにプロデューサー(だったかな?)から大目玉を食らったことがあったと聞いています。
詰まる所、主演俳優が負傷するようなことがあれば、作品制作が立ち行かなくなる故、万が一に備えて変身後のヒーローはスタントマンが演じる訳ですが、だからと云って、「怪我したのが主演俳優じゃなくて良かったね。」とは間違ってもなりません。
そもそも変身後はスタントマンが替われると云っても、主演者だって変身前の殺陣を初めとするアクションを演じることは決して少なくなく、気を抜いて掛かれば大怪我するシチュエーションは幾らでもあるでしょうし、どんな仕事だって安全第一です。 過去には『仮面ライダーV3』の第4話で火葬場の煙突の上(←地上52m)でV3がジャンプするシーンがあり、V3の中には宮内洋氏ではなく、大野剣友会の中屋敷鉄也氏が入っていた訳ですが、これを指導した殺陣師の高橋一俊氏は中屋敷氏に万一のことがあれば、自分も生きていつもりだったと云われています。
まあ、令和の世ではここまで厳しくはないと思いますし、殺陣における安全対策も日々進歩しているとは思います。 一方で、鍛冶氏に限らず、スーツアクターを務める以上、今回のようなことに対する覚悟もある程度はあったと思います。ただそれでも誰にも怪我をして欲しくはありません。
個人的な掲示板とはいえ、今回のことをこうして語れるのも、鍛冶氏が一命を取り留めたことが大きいと思います。改めて私達が当たり前に見ているアクションにも、視聴者を楽しませる為に体を張っているスタントマンの方々がいて、事故が起きないように配慮するスタッフ、万一事故が起きた際に早急に救命に努める救急要員がいることを認識し、その奮闘に感謝しつつ、今後のすべての関係者の無事を、そしてなにより鍛冶氏が心身に後遺症を残すことなく完治することをお祈りする次第です。
ではまた来月。・
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No.620 2025/11/13(Thu) 23:00:57
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