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キン肉マン二世がつまらない (親記事) - キャノン娘

どうしてこんなにキン肉マン二世がつまらんのか考えてみました。


・正義超人が勝利しない

キン肉マン二世には、キャラとしての魅力や読者からの人気や期待感もあり、あとは試合で活躍するだけだというキャラが大勢います。
テリー・ザ・キッド、ジェイド、チェック・メイト、ガゼルマン、セイウチン、スカーフェイス、イリューヒンなど。
いずれも試合に勝つ事さえできればもっと大きな魅力を持ったキャラに育っていけるはずなのですが、
彼らが今までにやってきた事はひとつしかありません。「敵の強さを引き立たせるために負ける」つまりかませ役です。
最終的に勝つのは万太郎と決まっているために、彼らは勝つ事が許されない。
キン肉マンでは悪魔超人編でテリーマンやラーメンマンが、悪魔騎士編でロビンマスクやブロッケンJr.やジェロニモが勝ち星を得ました。
この時に勝ち星を得られなかったウォーズマンの扱いが不遇だという話は今でも言われ続けているほどです。
有名な構図であるのに、二世ではそれがさらに悪化してしまった。味方全員が不遇なのです。



・最初から負けるべくして負ける「敗戦処理超人」

この構図が絶対的なものになっているため、正義超人の多くは「勝利するため」ではなく「一矢報いるため」に戦わされることになります。
はからずも作中で「善戦超人」という言葉が出てきたほどですが、
そこに該当しないキャラは万太郎と、万太郎とタッグを組んでいるケビンマスクとカオスだけです。
他のキャラは、悪の超人と戦う時は「万太郎が勝つために俺が捨て石になろう」とやられるだけ。
先輩正義超人が万太郎と戦う場合は「万太郎の成長を見るために勝利を譲ろう」とやられるだけ。
勝つ場面が見たいというのに必ず負けさせられるのです。しかも、試合中や試合前からその伏線をしっかり出しておいて
万太郎贔屓の展開になる事が見え見えのまま。
(これを打ち破ってくれたケビンマスクは実に素晴らしい場面でしたし、打ち破れなかったキン肉マンは最悪の展開でした)

一応の見せ場を作るために最大の必殺技を繰り出す事はするのですが、それも悪の超人なり万太郎に破られるか効かなかったということにされ、
最後に取って付けたように「全力で戦えば負けなかった」とか言い訳をくっつけて勝者の株まで下げるおまけつき。
これのどこが「善戦」なのでしょうか?最初から負け試合に投入される「敗戦処理超人」という方が正しいと思います。


[No.391] 2010/06/13(Sun) 20:39:26
Re: キン肉マン二世がつまらない (No.391への返信 / 1階層) - キャノン娘

・敗戦処理超人に勝たせるために突然出現した不戦敗超人

全ての正義超人が一回戦で脱落したら二回戦でかませに使えないので、敗戦処理超人を二回戦まで残すために、もっと弱い奴らが出てきます。
これが前作に登場した、馴染み深い20世紀の超人たちではなく、突然降って湧いたような連中ばかり。
思い入れもなく魅力もなく、こいつらに勝っても嬉しくも何ともないし、そんなのに苦戦する姿を見せられてげんなりするばかりです。
しかも、万太郎以外の正義超人はそんな有象無象相手にしか勝っていない。
どうでもいい連中を相手に大苦戦、肝心な悪の超人相手になるとからっきしという情けない姿になっています。
結局印象に残るキャラでもなく、20世紀の世界観の広がりを持たせる事ができたわけでもなく、ただやられるために出てきただけ。
彼らは勝敗表に黒星を刻むためだけに出てきた「不戦敗超人」とでも言うべきでしょう。
テリー・ザ・キッドとロビンマスクが死皇帝&ガオンあたりに勝って何かいい事があったでしょうか?
ウォーズマンがスプートニックマン&メテオマンに勝ったからといって読者が喜んだでしょうか?
結局テリー・ザ・キッドやウォーズマンに与えられたものは「また悪行超人にやられたかませ組」という汚名だけなのです。

そんな連中をわざわざ設定するぐらいであれば、ストーリー展開上に必要なやられキャラはアイドル超人以外の面々でよかったはずです。
ペンタゴンや、ベンキマンや、ジェシー・メイビアや、カナディアンマン&スペシャルマンや、カレクック&スカイマンや、
レオパルドンでもいいし、バイクマン&モーターマンがタッグで出てきてもいい。
20世紀の強豪が足りないならオメガマン&マンモスマンを最初に出しても良かったはずです。
こいつらなら負けてもファンの心が痛むわけではないし、スカーフェイスがジェシー・メイビアに完勝しても
「やはりスカー強い」「まさかメイビアの試合をもう一度見れるとは思わなかった」「21世紀のテクニックはさすがだ」
という具合になり、両方を立てる試合展開が作れるのです。


[No.392] 2010/06/13(Sun) 20:39:50
Re: キン肉マン二世がつまらない (No.392への返信 / 2階層) - キャノン娘

・大失敗に終わった「まさか」の展開

まっとうに試合を描く事ができないので、読者の気を引くために何度もサプライズを用意してきました。
ネプチューンマンがセイウチンをスカウト、正義側と思われていたネプチューンマンの悪行転換とチェック・メイト撃沈、
ウォーズマン登場、マンモスマン登場、キン肉マンの左腕に骨が無い、自力で骨が復活、ラーメンマン消滅、
マンモスマンの裏切りとチーム変更、悪同士の対決、マグネットパワー復活の経緯、フェニックス登場とマンモスマン離脱……
どれもが不要でしたし、失敗続きでした。
読者が期待していたのは、見たくもない「まさかの展開」ではなく、定番ではあるが盛り上がる展開だったのに。

スカーフェイス、ジェイド、チェック・メイトたちがロビンマスクやバッファローマンを相手に激闘を繰り広げ
「さすが全盛期の伝説超人」「さすが21世紀の進んだ技術」と互いを讃え合う光景。
21世紀からやってきたウォーズマンがロビンマスクとタッグを組んで、
今度こそ「ウォーズマンが勝利する」「超人師弟コンビが勝利する」場面が描かれる瞬間。
有意の才能を潰されかけている洗濯超人セイウチンを鍛え上げ、
ネプチューン・キングの唱えていた真の完璧超人を目指すネプチューンマンの「イチバンタッグ」。
アシュラマンを失い、失意のサンシャインをチェック・メイトが勇気づけて結成される悪魔師弟コンビ。
遠い未来に再び悪魔超人に戻ってしまうと聞かされて悩み迷うアシュラマン。
虐待を受けている最中の幼い自分を救うために、父親キン骨マンを説得するボーン・コールド。
もう一度師の教えを請うために過去を訪れるヒカルド。
「どうやらキン肉星の王位はキン肉マンで確定したらしい」と分かって王位争奪戦勃発作戦から路線変更を試みる邪悪五大神と
彼らの助力を受けて立ち上がる不遇の青年フェニックスマンとパワフルマン。
前倒しされた正義超人最大の危機を救うべくザ・ニンジャを引き連れて参戦するキン肉アタル、
チーム名は奇しくも「超人アンタッチャブル」に……

こういう話をどうして描いてくれなかったのか。
20世紀と21世紀が邂逅すれば当然起こりえる影響や見せて欲しいクロスオーバーを描かないままでは
夢のタッグ編を行った事の結果は「起こるかもしれない可能性を潰した」というだけになってしまうのです。


[No.393] 2010/06/13(Sun) 20:40:09
Re: キン肉マン二世がつまらない (No.393への返信 / 3階層) - キャノン娘

・状況が違うのに同じ展開をやろうとして失敗

実は「読者が当然予想し、一番望んでいる展開」というのをあえて外してきているということかもしれません。
前作の王位編の決勝戦でも、キン肉マンチームとソルジャーチームの対決は望まれながらも実現しなかったという展開になっており
キン肉マンチームもゼブラチームとの戦いで揃ったメンバーからテリーマンとウォーズマンを外すということをやっています。
もちろんジェロニモを活躍させてやりたかったという意図があったわけでもなく、
わざわざ引っ張り出したジェロニモは何のために出てきたのか分からないぐらいあっけなくやられます。
この時の「最高の正義超人対決・兄弟対決を待っていたのに、フェニックスたちのために台無しになってしまった!
キン肉マン、ソルジャーたちの無念を晴らすためにフェニックスを倒してくれ!」という展開をもう一度やろうとして、
「最高の新旧正義超人対決を待っていたのに、時間超人たちのために台無しになってしまった!
万太郎、キン肉マンたちの無念を晴らすために時間超人を倒してくれ!」と読者が盛り上がるのを期待したのではないでしょうか?

マシンガンズや2000万パワーズが自分たちの試合なのに万太郎の勝利を心から願い、
万太郎の成長のための踏み台として利用されようとして戦っていたのは
カメハメが52の関節技をキン肉マンに授けた時と同じ構図です。
これも、キン肉マンの時と同じように、「キン肉マンから認めてもらった万太郎、頑張れ!」と読者が考えると思ったのでしょう。

セイウチンやスカーフェイスがいったん悪の道に進みかけながら最後は仲間に戻ってきたり
ネプチューンマンが正義超人に戻りそうになっているのも、
タッグ編の冒頭で壊れてしまった友情パワーが試合を経ていくごとに修復され、
最後はキン肉マンとテリーマンの友情が回復して完璧超人に勝利するという構図と全く同じです。

では、どうして前作は良かったのに、二世だと駄目なのか。
ひとつは状況が異なっているのに同じ展開をやらせようとしているために無理が生じていること、
もうひとつは直近の展開のためにそれ以前の言動を全て無視してしまうこと、
特に「正義対悪」の図式にするためにどちらかの超人が本来の性格付けを忘れて徹底的な悪や正義にすり替わってしまい、
そして元のポジションに戻ってくる時は周囲の全員が「最初から分かっていたよ」という事を言い出すのはやりきれません。
最後に「万太郎を優勝させる」という目的意識を他の超人がはっきり持ってしまっている事です。


[No.394] 2010/06/13(Sun) 20:40:28
Re: キン肉マン二世がつまらない (No.394への返信 / 4階層) - キャノン娘

・その場その場の感動シーンのために全体の繋がりが台無しにされる

前作のタッグ編で正義超人同士で戦う事になったのは、悪との戦いが一区切りして平和になったところで油断してはいけない、
互いの技量の向上を目指すために戦おう、というもっともな理由付けがありました。
これは、友情で結ばれているからロビンマスク立ちは大会に出てこないだろうとたかをくくっていたキン肉マンの方がおかしいのです。
テリーマンがキン肉マンから離れていったのもジェロニモ復活という命題があったからで、
これは正義超人の誰かが責任を受け持つ必要があった事です。そこにテリーマンを持っていくのはうまく填る役所でした。
テリーマンは正義超人の中でも責任感のありそうな人物ですし、ロビンマスクやラーメンマンがジェロニモ育成担当をやって
上手く行くかというと、あまりいい組み合わせではないような気がします。
なにより、テリーマンやロビンマスクが悪の超人に鞍替えしたというわけではないのです。
みんなそれぞれ優勝を目指そうと言っているだけでした。
はぐれ悪魔コンビやヘル・ミッショネルズが現れなければ、ただのプロレス大会として終わっていた話です。

それに対して、二世でのネプチューンマン、セイウチン、スカーフェイス、マンモスマンらはどうだったか。
無闇に悪人になったり善人に戻ったり、そのたびに周囲の反応も二転三転。
最後は必ず「こうなると最初から分かっていたよ」です。
伏線も何もなく、通して読むと常に前後関係は破綻し続けています。

特にひどいのはマンモスマン。知性チームに彼が参加していたという事柄を既成事実化するために
「獣性と知性を兼ね備えた」なんてキャッチフレーズを付けてみたものの知性っぽい描写ができないのでうやむやに。
次は未来の知識を吸収させて「本来の獣性に知性が加わった」という展開にしてみたものの未来の知識が活かされる事はなくうやむやに。
さらにはアブストラクト・フェニックスだそうです。せめてアブソリュート・ワイズとかにしておけばいいんですが……。
21世紀の知識を得たマンモスマンは、最後はフェニックスに裏切られる事も、
ネプチューンマンが正義超人として戦い抜いたことも知っているはずなんですけどねえ。
夢の「正義超人・マンモスマン」の姿を一瞬見せておいて悪に寝返り、
あれはウォーズマンが無理矢理攻撃をやめさせたからであって「本当は自分の力を活かして強豪超人を相手に大暴れしたいんだ、
友情とか悪とかよく分からんから俺は知らん、関係ない」ということなのかと思ったら涙より血の方がとか言い出すし、
王位編では思い切り献身的な人物だったし二世での試合中でも孤軍奮闘で必死にチームのために頑張っていると思ったら
助けに入られたら文句言い出すし、一体何をしたいのか分かりません。
ロビンマスクが持ち込んだウォーズマンのチップによって、王位編での記憶が植え付けられて、今度はまた正義超人になって
「俺は真剣勝負の醍醐味を満喫したいだけだった。ウォーズマン、ネプチューンマン、今までのことは本心じゃなかったんだ」
「今までのコンビプレーから、お前との友情が本物だった事は分かっていたさ……」
なんて言いながら、結局時間超人にやられるんじゃないでしょうか。


[No.395] 2010/06/13(Sun) 20:40:44
Re: キン肉マン二世がつまらない (No.395への返信 / 5階層) - キャノン娘

・「弟子の活躍を見守る師匠」になってしまった20世紀の現役超人たち

20世紀の正義超人と21世紀の正義超人の戦いが行われたのはたったの二度。
それも必ず「正義超人の大先輩が万太郎を鍛え上げ、実力を認めて、時間超人との戦いに送り出す」という儀式でした。
彼らは自分が優勝するというつもりはなかったのでしょうか?
いったいなんのためにトーナメントに参加しているのでしょう。単に時間超人を倒す役を万太郎にやらせたいのなら
スパーリングに呼びつけて特訓して試合は棄権すればいいことです。
単なる練習風景の方がマシだと思えるぐらいに八百長くさい試合になってしまった。

同じような「主人公を鍛え上げるために、格上の超人が身を引いてくれた戦闘」は、実は四度も行っています。
一度目は超人オリンピックにキン肉マンを出場させるため、ロビンマスクが組み合って
キン肉マンがロビンマスクと互角の体勢を維持して見せた場面。
これは先輩がよき後進を見いだすための修行に他なりません。
ここからキン肉マンは格上の超人を目指して戦う事になり、またビューティー・ローデス、ジェシー・メイビア、シシカバ・ブーなど
同等以上の超人たちを乗り越えて強くなっていくのです。
こうした経験があったかどうかが万太郎との大きな違いですね。

二度目はそのシシカバ・ブー。
超人レスリングのルール上での戦いではなくビビンバを賭けての決闘であるため、光線技も惜しみなく繰り出すものの
即興で模倣されて撃退され、戦闘で負けると遊技に、さらには牛丼の早食いと、キン肉マンのあらゆる得意分野で勝負を挑むものの全て惨敗。
キン肉バスター登場以前の話とはいえ、ここまで完膚無きまでにキン肉マンを打ち破った男はいないでしょう。
ビビンバがキン肉マンを慕っている事を知ると、シシカバは勝者でありながら潔く身を引き、物語から退場。
以来キン肉マンとの再戦はなく、シシカバが地球を訪れた事さえなさそうです。
キン肉マン二世では親類縁者の一人としてすっかり衰えた姿で再登場していましたが、
若き日のシシカバがキン肉マンに与えた影響は少なからぬものがあったことでしょう。
テリーマンのような「親友」でもなく、ロビンマスクのような「先輩」でもなく、カメハメのような「師匠」でもなく、アタルのような「尊敬する兄」でもなく、
ただ偉大な好敵手としての姿を焼き付けて去っていったシシカバ・ブーに相当する人物は万太郎の前には現れていません。
おそらく、今の作者にはもうこんな人物を描く事はできないのでしょうが……。

三度目は王位編でのカメハメ。
悪役に寝返ったように見せかけて、実は……という展開は二世での20世紀超人の豹変ぶりによく似た構図なのですが、
カメハメには「最初から本気で勝つつもりはなかった、鍛え上げるつもりだった」という理由付けがあります。
カメハメはオメガマンに召喚されて現世に姿を現していただけで、キン肉マンを倒したとしてもカメハメが王位を継げるわけでもなく、
超人界に君臨すると言っても「全盛期のカメハメってやっぱり凄かったんだなあ」と語りぐさになるというだけの話です。
(ただ、カメハメはハワイのチャンピオンであっても世界への挑戦に失敗しているので、無益な話ではないのですが)

四度目はキン肉マンたち伝説超人が、万太郎たち新世代超人を戦線に投入する卒業試験の時。
これはまさに実戦訓練であって、伝説超人たちも「新世代に勝ってもらわないと困る」と思って戦ったわけです。
もちろん、自分たちに負けるような者を戦線に投入したら悪の超人に殺されてしまうので、
弱い者はここで落選させるというのも親心です。


長くなりましたが、ここまでに並べてきた「後輩を成長させるために身を引く先輩超人たち」というのは
彼らが勝つ必要がないから引き下がったという立場が一貫しています。
夢のタッグ編のように「自分たちが優勝するために大会に参加したのに、なぜか万太郎に道を譲ってしまう」という話とは違うのです。
二世ではどうだったでしょうか。
20世紀の正義超人が万太郎に本気で襲いかかってくるのは疑いや憎しみのためであり、
それが解消されたら「万太郎を育てるために」と思って攻撃してくる。
彼らは引退後の衰えた時期ではなく、これから王位争奪戦を戦っていく事になる現役の時代であるのにです。
どうして現役も盛りであるはずのキン肉マンやラーメンマンが「超人界の未来のために」と身を引く必要があるのでしょう?
しかも、同じ事を卒業試験でやっているのに。
わざわざ若い頃のキン肉マンに引き合わせたのは、そんな「万太郎が勝つために」という関係性のない勝負を描くためではないのですか。
「全盛期のキン肉マンに認めてもらい、父親を乗り越えた主人公・万太郎が時間超人を倒す」という場面を期待して読んでいるわけではありません。


[No.396] 2010/06/13(Sun) 20:41:04
Re: キン肉マン二世がつまらない (No.396への返信 / 6階層) - キャノン娘

・正義超人である事が堕落のような描かれ方

夢のタッグ編で一貫した書かれ方ですが、友情パワーを持ち出すと確実に負けます。
・残虐ファイトに宗旨替えして攻勢をかけていたかと思ったら、つい友情のためにとどめを刺しきれなくて逆転負け
・味方が悪の超人のツープラトンにかけられ、友情のために飛び込んで自分がやられ、2対1になって味方もやられる
・味方が悪の超人のツープラトンにかけられ、友情のために飛び込んで、二人まとめてやられる
・味方が悪の超人のツープラトンにかけられ、友情のために飛び込んで、なんとか致命傷だけは避けられたものの、
 死ななかったというだけでKO負けという事態は変わらず
・もともと勝ち目がないほど圧倒的に強い悪の超人に対して友情パワー全開で必殺技を繰り出すが、かすり傷ひとつ与えられずに返り討ち
・もともと勝ち目がないほど圧倒的に強い悪の超人に対して友情パワー全開で必殺技を繰り出すが、かすり傷ひとつ与えるのが限界で、
 そこで力尽きたところを悪の超人のツープラトンで豪快にやられる
・絶対に勝たなければいけない相手に対して友情パワー全開で必殺技を繰り出すが、かすり傷ひとつ与えられずに返り討ち
・万太郎に対して疑いの心を抱いて戦っていたが、万太郎が正義だと気付いて、万太郎を慈しみ育てるために戦い、
 最高の必殺技を繰り出して見事万太郎に破られて満足しながら負け

こんなのばっかりです。
見ていて実に情けない。ひょっとしたら友情パワーって弱いんじゃないのか。
前作でブロッケンJr.とウルフマンがやられたときに罵声を浴びせていたファンの心境です。
「なにが夢のタッグだ、からっきし弱いじゃないか」と。
そのくせ最後に必ず「負けちゃったけど友情が取り戻せて良かった」と涙ながらに訴えてくれるのがまた情けない。

特にウォーズマン。一体何をしに21世紀からやってきたのか。
30分のタイムリミットを新型の機材で克服し、マンモスマンにはきっちり対策を練ってあって裏切られても返り討ちにして
年老いたネプチューンマンを若いままのパワーで圧倒し、オプティカルファイバー・パワーも機械の体にはとっくに取り入れてあって問題なし、
というぐらいでよかったと思います。
最後に繰り出す技がスクリュードライバー(即死技なので効かない相手には効かない)で例によって一人も倒せず
パロ・スペシャルは雑魚は倒せるけど強豪相手には痛めつける事さえできない(つまり、これで倒されたセイウチンはまた雑魚超人の評価に逆戻り)
と、20世紀の悪評そのままの悲惨な負け方。

さらにセイウチンも「完璧超人として戦う」と言っておきながら、やってることは正義超人時代のやられキャラそのまま、
自分を洗濯超人呼ばわりしていた万太郎に自分から謝罪する有様。
結局セイウチンの強さというのは凶獣に洗脳されていた時の体毛針と異常な耐久力だけで、中身は洗濯超人のままでした。
たぶん正義超人に戻ってからアルティメット・スカー・バスター食らったら一撃で泡吹いてKOでしょうね。
実は夢のタッグ編で一番感動した瞬間というのは、セイウチンが「この一撃で決別する、弱くくすぶり続けていた自分と!」と
クロスボンバーを繰り出す瞬間でした。あのような、万太郎だけが光り輝く陰で不遇にあえぐ脇役たちの声が、どうしてこの漫画は響かないのか。
古豪ネプチューンマンと、新たな道を選んだセイウチンのタッグにどれほど期待したことか。
時を越えてキン肉マン、テリーマン、ネプチューンマンが再び戦う時に、セイウチンは黄金のメンバーを前にどう戦うのか。
自分を蔑み続けた万太郎とセイウチンが戦う時に、今度という今度は万太郎が反省して謝罪のひとつもしてくれるのか。
息子を救うという闘志に燃えたロビンマスクとかつてのライバルであるネプチューンマンが、
万太郎のもとを離れて活躍の道を見いだすと決めたテリー・ザ・キッドとセイウチンが向かい合った時、勝利はどちらの手に渡るのか。
時間超人と戦う事になった場合は話の都合上勝てないでしょうが、20世紀での友情を信じたキン肉マンの手でアポロン・ウインドウのロックが外され
マグネット・パワーを再び手にしたネプチューンマンが獅子奮迅の猛攻を……など、いくらでも期待を掻き立てられたものなのです。
その実態は、やはり洗濯超人でした。もう二度とこいつが立ち上がる事はないでしょう。

最後にネプチューンマン。
完璧超人とは残虐超人の別称にすぎなかったのか。キング自身が破ってしまった理想を再び掲げたのではなかったのか。
21世紀から持ち込んできたのはクロスボンバーの加速剤だけなのか。
そうまでして掲げてきた完璧超人の旗印が、単に「マンモスマンと一緒に過ごしていた時間が楽しかったから」で崩れ去っていいのか。
マンモスマンと楽しく暮らせるならどうしてセイウチンにもそうしてやらなかった。
「友情パワーを持ち出すと負ける」という法則を決定的にしてしまった事が最悪です。


[No.397] 2010/06/13(Sun) 20:41:29
Re: キン肉マン二世がつまらない (No.397への返信 / 7階層) - キャノン娘

・全ては万太郎のために

こうした、個々の事例でもひどいところはいくらでも出てくるのですが、事の元凶は
「引き裂かれた友情が少しずつ修復されていき、決勝戦の勝利の瞬間に完全に戻る」
「先輩たちの激励を受け、倒れていった仲間たちの想いを背負い、万太郎が悪を倒す」
というストーリーのために全てが一致団結して動いているというところにあると思います。

「引き裂かれた友情が修復される」という話にするためにスカーフェイスやマンモスマンが突然裏切り、
「友情が修復される」という話にするために唐突にセイウチンが許され(そもそもセイウチンは謝罪するべき立場ではない)、
「先輩たちの激励を受け」という話にするためにキン肉マンやラーメンマンが不自然な試合を余儀なくされ、
「万太郎が悪を倒す」という話にするために他の正義超人は悪の超人に手も足も出ない。
正義対悪の戦いにするために、正義超人同士の試合でバッファローマンが悪魔超人時代に戻ったり、
悪の超人同士の対決でネプチューンマンが正義超人に戻ったり。

決勝戦の最後の瞬間にカタルシスを得る展開にするため、それまでの全ての試合は「決勝戦のための準備」にすぎず、
他の超人たちの活躍を期待していた読者は「また、いいところは全部万太郎が持っていくのか……」と失望するばかりです。
万太郎も時間超人も2回戦あたりで負けてしまった方が良かったと思います。



他にも時間超人の魅力の無さ、ケビンマスクを外した事は良かったのか悪かったのか、
傲慢だった万太郎が頼りない後輩カオスの面倒を見るようになってある程度改善された、
マホーミックラリパタタ〜だけは許す、など語りたいところはまだまだあるのですが
とりあえず今のところはここまでにしようかと思います。長くなりすぎました……。


[No.398] 2010/06/13(Sun) 20:41:58
Re: キン肉マン二世がつまらない (No.398への返信 / 8階層) - ビューラリウス

同意している点ばかりで反論できない…;

ネプチューマンに関しては…作者としては感動させたいつもりの描写が出てきましたが
『何を白々しい』
『単なる“自業自得。似合いの末路”じゃん』
としか言えないですね…美少女系のヒロイン免罪符が無いキャラって悲惨ですねぇ…がせいぜいか…<このジャンルもそういう描写少なくないですが…


[No.449] 2010/07/04(Sun) 21:51:20
Re: キン肉マン二世がつまらない (No.449への返信 / 9階層) - キャノン娘

> 『何を白々しい』『単なる“自業自得。似合いの末路”じゃん』としか言えないですね
そういう路線でやっているわけでもないんですよね。
ネプチューンマスクが砕けた事が、これまで正義超人の顔を剥いできた悪行の報いだというわけでもなく、ただ割れただけ。
正義超人に戻った事も、たとえば20世紀のキン肉マンともう一度戦ってみて
「ああ、こいつバカだけどいい奴だったよな。30年前の俺はこいつと一緒にフェニックスチームと戦って
こいつに王位を取らせるために命を捨ててもいいと思ってたよな……」という改心に至るまでの話があるわけでもなく、
なんかマンモスマンと数日暮らしてたら情が移っちゃいました、という唐突な展開。
これまで色々とやってきた伏線らしい事も結局伏線として使うわけでもなく、
「実はこうだったんだ」と言われる事は全てのその場の思いつきです。
これでは感動も何もあったものではない。

唐突な改心は初代のマンモスマンだってそうなんですけど、あの時は素直に感動できたんですけどねえ……。
あれを知っているだけに、2世のマンモスマンは見るのが辛いです。


[No.450] 2010/07/05(Mon) 00:25:58
二次元では命の軽重をつけても良い…しかし… (No.450への返信 / 10階層) - ビューラリウス

……今週までプレイボーイ立ち読みしましたが…件名を書いた通り、犠牲ネタ関係は二人のキャラをちゃんと考えて欲しい…と本気で思いましたね…

タッグパートナーを一体ダレにするのか…ケビンでもキン肉マンでも何か嫌ですね…
カオス以外を決勝戦のパートナーにする為に、アレ助けるネタやったと思っても思わなくても不快感しか感じない…

旧シャッフル同盟がサイ・サイシーやジョルジュ、アルゴやチボデーを助けたり、フレイアがジャガンにメガザル的な魔法使ったシーンは感動したのになぁ…


[No.470] 2010/08/10(Tue) 22:00:46
Re: 二次元では命の軽重をつけても良い…しかし… (No.470への返信 / 11階層) - キャノン娘

この展開、以前から用意してあったような気がするんですよね。
ただし、そこに至るまでの伏線張りもなく、盛り上げていくための描写もなく。

行き当たりばったりで適当に決めたという可能性も大きいのですけど、
どちらにしても上手くできていない事は確かです。


[No.471] 2010/08/12(Thu) 00:39:39


   キン肉マン二世がつまらない - キャノン娘 - 2010/06/13(Sun) 20:39:26 [No.391]
Re: キン肉マン二世がつまらない - キャノン娘 - 2010/06/13(Sun) 20:39:50 [No.392]
Re: キン肉マン二世がつまらない - キャノン娘 - 2010/06/13(Sun) 20:40:09 [No.393]
Re: キン肉マン二世がつまらない - キャノン娘 - 2010/06/13(Sun) 20:40:28 [No.394]
Re: キン肉マン二世がつまらない - キャノン娘 - 2010/06/13(Sun) 20:40:44 [No.395]
Re: キン肉マン二世がつまらない - キャノン娘 - 2010/06/13(Sun) 20:41:04 [No.396]
Re: キン肉マン二世がつまらない - キャノン娘 - 2010/06/13(Sun) 20:41:29 [No.397]
Re: キン肉マン二世がつまらない - キャノン娘 - 2010/06/13(Sun) 20:41:58 [No.398]
Re: キン肉マン二世がつまらない - ビューラリウス - 2010/07/04(Sun) 21:51:20 [No.449]
Re: キン肉マン二世がつまらない - キャノン娘 - 2010/07/05(Mon) 00:25:58 [No.450]
二次元では命の軽重をつけても良い…しかし… - ビューラリウス - 2010/08/10(Tue) 22:00:46 [No.470]
Re: 二次元では命の軽重をつけても良い…しかし… - キャノン娘 - 2010/08/12(Thu) 00:39:39 [No.471]




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