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三国志のゲームについて 武力と統率(1) (親記事) - キャノン娘

ずっと昔、三国志のゲームの主要な能力値は知力・武力・魅力の3つでした。
武力は戦争時の部隊戦闘力と、一騎打ちの武将戦闘力を兼ねています。
このため、軍略に長けていても武勇の逸話は残されていない軍師たちは、本来高いはずの部隊戦闘力がゲームに反映されませんでした。
これを改善するため、「武力」ひとつで表されていた戦闘能力のデータは、武力と統率というパラメータに分化してきました。
おおむね武力は攻撃力・統率は防御力ということになり、これで軍師たちが率いる部隊も戦えるようになりました。
ところが、この武力と統率力の関係も、なかなか上手い表現ではありませんでした。

まず、[武力20・統率90]という軍師が率いる部隊は攻撃力が極めて低くなってしまい、
攻防の合計は[武力60・統率60]というそこらの二流武官にも及ばなくなってしまうこと。

次に、[武力30・統率90]の軍師と[武力20・統率90]の軍師の対決は、両者とも極めて武勇には自信が無い人物であるのに
彼らの部隊の戦闘力は軍師の個人的武勇によって決せられてしまうということ。
しかも、その差は武力90と武力80の10点差と同じものになっていること。
能力値は70を越えるとおおむね正確に採点され、特に90を超えてくると1点単位でランキング付けをするように入念に決められるものですが
武勇の逸話が全く無い軍師たち、たとえば荀ケと郭嘉と田豊と沮授と李儒の武勇がどれほどのものか採点するなどまず不可能です。
仕方なく適当に付けるしかないのですが、それがそのままゲーム中では高名な軍師たちの部隊戦闘力になってしまうのです。

武勇を以て鳴る将軍たちに目を向けると、たとえば武力95の武勇の士として知られている人物でありながら、
全く兵を率いた事が無いので統率力を高めに設定できず、[武力95・統率55]になってしまう武将がいるとします。
(許チョ、典韋、周倉など、警護兵として活躍した人物たちです)
彼らの部隊の戦闘能力は[武力75・統率75]と同じになってしまい、
原典では猛威を振るったはずの猛将が、原典ではあっけなくやられた平凡な武将に苦戦したりします。

このような欠点を数値設定でカバーするため、一度も剣を振るった事のない軍師の武力が70以上あったり、
采配ではなく武勇で有名だった猛将の統率が85以上あったりします。

さらに、公孫[王賛]は兵士の統率能力が全く欠けており、個人的武勇の描写が全く存在しないのに、部隊戦闘能力が高くないとおかしい。
いったいどういう能力値にすればいいのか困ってしまいます。

こうした矛盾点は、「武力は攻撃力・統率は防御力」では解決できません。
「武力は一騎打ちの時の個人的武勇・統率は軍事行動の時の部隊戦闘力」と完全に分けてしまった作品もありますが、
今度は[武力95・統率55]の人物がまるで使えない人物になってしまったという失敗もありました。

それでは、どうしたらいいのでしょうか。いろいろ考えてみます。


[No.768] 2014/04/16(Wed) 18:22:28
三国志のゲームについて 武力と統率(2) (No.768への返信 / 1階層) - キャノン娘

まず、武力と統率の合計値で戦闘能力を算出する方法。
[武力90・統率70][武力80・統率80][武力70・統率90]は互角の戦闘能力を持ち、[武力90・統率90]という人物がいれば最も強いというもの。
これは前述のように、呂布軍を強くするために呂布の統率力を上げねばならず、諸葛亮軍を強くするために諸葛亮の武力を高くしなければならない
という数字上の矛盾が出てしまいます。
諸葛亮軍と周瑜軍と曹操軍の戦闘力の差が、彼らの武勇によって決められるというのは想像できません。


それでは、武力と統率のうち、どちらか高い方を適用するという方法はどうでしょうか。
[武力90・統率70]の猛将と、[武力30・統率90]の軍師はどちらも同じように強い部隊になります。
[武力30・統率90]の軍師と[武力50・統率90]の軍師は、武力によって差はありません。
ここまでは良さそうなのですが、まだ問題があります。
[武力90・統率70]の猛将と、[武力90・統率90]の知勇兼備の名将の間に差がなくなってしまいます。
また、[武力95・統率60]の猪突猛進型の武将が、[武力90・統率90]の名将よりも強くなってしまいます。
武力が高い武将にとって、統率のデータが全く意味を持たなくなってしまうのです。
これは、武力と統率の数字を統一して、武勇に長けた猛将たちには「一騎」という特技を与えることで傾向を分けた三國志7と似ています。


では、100点満点の数字で表すのは武力だけにして、
軍師が兵を率いる能力は、陣形、[歩兵B/弩兵C/騎馬A/水軍D]といった適性、奇襲や乱射といった戦法で表現するのはどうでしょうか。
これは、きちんと採点できればいいのかもしれませんが、実際には登場する全ての武将の陣形、適性、戦法を正しく評価する事は
100段階の数値査定よりもはるかに難しい事で、事実上不可能と言っていいでしょう。
演義や史書に記載されていないゲームだけの陣形や戦法が、武将の個性や優劣を左右してしまうのです。
ゲームのルールを精緻にすればするほど、ゲーム中に登場する武将たちは適当な査定方法で能力を設定させることになります。
これではなぜ三国志を題材としたゲームであるのか分からなくなってしまいます。本末転倒です。


[No.769] 2014/04/16(Wed) 18:22:59
三国志のゲームについて 武力と統率(3) (No.769への返信 / 2階層) - キャノン娘

軍師たちの個人的武勇について、全員の数値を正しく設定するのは不可能です。
70未満であるのは確かでしょうが、それが68なのか20なのか査定する事はできず、
しかもその数値差は「武力98なのか50なのか」と同じほど大きな差を生みます。

そこで、ひとまず軍師と武将を分けて考えます。(最終的には統合された数値設定にしなければなりませんが)

軍師たちの率いる部隊の戦闘能力は、彼らの個人的武勇には全く左右されず、統率だけで戦闘能力を決めます。
[武力60・統率90]も[武力20・統率90]も、軍師たちの采配の能力は同じです。

次に、武将たち。
彼らは[武力95・統率70]と[武力95・統率90]が同じではいけません。
そこで、「武力60以上の場合、(武力-60)/2の部隊戦闘力強化が為される」としたらどうでしょう。
[武力--・統率80]の部隊と[武力80・統率70]の部隊が互角になります。
[武力--・統率90]の部隊と[武力90・統率75]の部隊が互角になります。
[武力100・統率100]の部隊は、統率120に匹敵するのです。

統率は武力の2倍の意味を持つため軍師が強く、
武力は統率に上乗せされるため武官の武力は無駄にならず、
統率と武力を両立させている武将が最強の部隊戦闘力となります。

また、武力59以下の軍師たちの武力は完全に無視されているので、軍師たちの武力はイメージで好きに付けられます。
諸葛亮が58で荀ケが20であっても、諸葛亮軍と荀ケ軍の戦闘能力に極端な差は生まれません。

こうすれば武力と統率の間の関係が上手く出来ると思います。


[No.770] 2014/04/16(Wed) 18:24:05
三国志のゲームについて 武力と統率(4) (No.770への返信 / 3階層) - キャノン娘

また、武力と統率についてもう少し表現して欲しい部分があります。参謀と文官です。

三国志のゲームは基本的にどんな武将も兵士を率いて戦います。
統率30・武力20くらいの内政担当官ですら兵士を率いて戦場に現れ、猛将たちの餌食となっていきます。
それでも兵士動員数の最大は「武将が率いる事が出来る最大数×武将の人数」であるため、
大軍を組織する際には無理矢理にでも兵士が分配されます。
このような悲劇をなくすため、三國志IIIでは兵士を持てるけど内政ができない武官と、内政専門で兵士を持てない文官に分かれていました。
頭が良く統率力がある人物は軍師になり、武勇の士の中でも知力と政治力に優れた人物は将軍になりました。
この文官・武官制度は、それ以後のシリーズでも続けて行くべきだったと思います。

また、軍師と言っても兵士を率いて戦う人物ばかりではなく、君主や武将の側で助言をする参謀もいます。
そうした人物を戦場で活躍させるために、実際はやってもいない部隊指揮能力を高く設定するのは不自然です。
彼らは主将となる君主・武将のもとで、参謀として助言を行うことができる方が良いと思います。


[No.771] 2014/04/16(Wed) 18:24:31
三国志のゲームについて 武力と統率(5) (No.771への返信 / 4階層) - キャノン娘

ここまで述べてきましたが、そもそも統率力とは何を示しているのか。
例えば、曹操のように100万の軍団を組織運営する能力。
例えば、司馬懿のように10万の軍の采配を執る能力。
例えば、張遼のように一部隊を率いたときの部隊戦闘能力。
「統率力」という言葉は様々な解釈が生まれますが、ゲーム中に反映されるのは「一部隊を率いたときの部隊戦闘能力」のことです。

家臣を統率する人心掌握力はあるが軍事的才能が全く無かった人物は、この数字を低く設定しなければなりません。
そうなると「この人はよく国をまとめあげていたと言えるのに……」という印象が出来てしまいます。
このような誤解を招く「統率」という用語を改め、別の言葉にした方がいいと思います。

実は三国志には、個人的武勇の話は特になく、軍団の主としての才覚に欠けており部下に離反されて滅亡し、
武力も統率も高い数値は付けられないはずなのに彼の率いる部隊は精強であるという人物がいます。
公孫[王賛]です。
呂布、張飛、馬超たちなら、彼らの率いる部隊が強いのは、個人的武勇を活かして敵を蹴散らしているのだと言えますし、
曹操、諸葛亮、司馬懿、周瑜、陸遜たちの部隊が強いのは、将の采配が上手いからだと言えます。
公孫[王賛]はそのどちらも強くする理由が無いのに、彼の部隊が異民族や袁紹と渡り合っていたのは確かなのです。

すぐには思いつかないのですが、「人心掌握術」や「軍略・兵法」を想像させない、純粋に「部隊戦闘力」を示す言葉が欲しいです。
「指揮」「采配」「軍略」「武略」などは知性的で、「勇猛」「猛将」などは個人的戦闘能力という感じになってしまいます……。

あと、武力が個人的武勇で、統率が兵士を率いる能力であるなら、訓練で訓練度を高めるときに用いられる能力は統率であるはずですね。


[No.772] 2014/04/16(Wed) 18:24:58
三国志のゲームについて アイテム (No.768への返信 / 1階層) - キャノン娘

三国志のゲームにはアイテムが登場します。
玉璽や赤兎馬など物語の中で重要な役割を果たした物、青龍偃月刀や方天画戟のような猛将たちの武器、
青嚢書や孟徳新書といった著名人の諸作物、孫子の兵法書や論語など当時の人が読んだ著名な書物など。
これらの存在がゲーム中に彩りを添え、攻略としては好きな武将能力を上げてくれます。
関羽には青龍偃月刀が、張飛には蛇矛が、趙雲には青スの剣があるのです。

ところが、存在するために問題が起きます。
たとえば張飛の武力が99、蛇矛で+5されて104。馬超の武力は98で、アイテム無し。
……という数値設定だったとしたら、これでは張飛と馬超の一騎打ちが104vs98になってしまい、互角の勝負になりません。
だからと言って「張飛の武力は94、蛇矛で+5されて合計99」というのもイメージに合いません。
また、武将が捕らえられてアイテムを没収されると「蛇矛を持っていない張飛」という状態になります。
蛇矛を持っていると強くなるのはいいのですが、蛇矛を奪われて弱体化した張飛というのはあまりイメージしたくありません。

これは知力を上げる書物にも言える事で、曹操の孟徳新書、諸葛亮の兵法二十四編など、
自分が書いた書物が手元から無くなると知力が低下するのはおかしいです。
また、論語や孫子など、当時の知識人が当然読んでいる本があると知力がさらに上昇するのも不自然です。
関羽や杜預は春秋左氏伝を常に読んでいました。
彼らに春秋左氏伝を与えて、さらに知力や政治力が上がるのはおかしいのです。すでに持っているでしょうから。

・専用武器など武将固有のものは手放すことは無く、武将が死んだ時に親族や君主に遺され、敵軍に捕らえられて斬首された時は敵軍の手に渡る
・有名な書物は能力を上げられる上限を設定し、知力が高い人物は「その本の内容はもう知っている」として知力が上がらない
という設定であればいいと思います。


また、伝国の玉璽は魅力が100になるという効果が通例ですが、これはやめたほうがいいと思います。
袁術が玉璽を手に入れても魅力100として人を惹きつけたわけではありません。


……とはいえ、本当にそうしてしまうというのもまずいかもしれません。
プレイヤーが欲しい知力上昇アイテムというのは「知力35を+20して55にする」ではなく「知力97を+3して100にする」というものですし、
玉璽の効果は袁術や呂布が一発逆転を狙うためのものです。
ゲーム中に登場してプレイヤーが喜ぶ効果と、本来はこういうものだったはずだという設定を上手く両立させるのは難しいですね。


[No.773] 2014/04/16(Wed) 18:26:04
三国志のゲームについて 知力と助言成功率 (No.768への返信 / 1階層) - キャノン娘

三国志の軍師・参謀・知将と言えば、こんな活躍が思い浮かびます。
・献帝を推戴、天下三分の計といった国家戦略の立案(荀ケ、諸葛亮、魯粛など)
・屯田制、九品官人法、蜀科など国家を治める法案の制定(陳羣、韓浩、諸葛亮、伊籍、法正、劉巴、李厳など)
・二虎競食の計、美女連環の計といった敵勢力への謀略(荀ケ、王允、周瑜、ホウ統など)
・伏兵、奇襲、火計といった戦闘時の計略と、それを見破り対策を練る(張遼、趙雲など)
・他国への使者として赴き、相手君主を説得して同盟を締結させ、外交情勢を一変させる
・君主の質問に対して的確な助言をする

このうちのいくつかは「政治力」というパラメータに分化していき、戦争向けの人物と内政向けの人物に個性が別れていきました。

知力は、おおむね諸葛亮が100、司馬懿が98、周瑜・ホウ統・荀ケ・郭嘉・賈ク・陸遜らが97〜95くらい、
曹操・程c・徐庶・田豊・沮授らがその下に並んで……という感じで数値が付けられています。
郭図や逢紀など、上手くいかなかった参謀たちは80台前半が多いです。

軍師助言の成功率は、諸葛亮なら100%成功で、97以上ならだいたい安心、最低でも95ぐらいの人物を軍師にしたい。
90だと間違いが多く、80だと軍師にはできるけど当てにならない……という形でゲーム化されています。

ゲームをプレイしていると、この二つの基準がおかしいと思うのです。
荀ケ・郭嘉・賈クらの助言が間違ったことはありません。彼らも軍師助言の成功確率は100%であるはず。
程c・徐庶・田豊・沮授らの軍師助言も正しい事ばかりで、
完璧軍師の基準をもっと下げるか、彼らの知力を95以上に採点しないとおかしい。
郭図や逢紀など「あてにならない軍師」、張遼や趙雲など「頭がいい将軍」、
諸葛瑾や伊籍など優秀な内政担当官の知力がみんな80台前半になっているので、
「諸葛瑾の助言は嘘ばかりだから、彼には国家のことについて大事な質問はせず、内政だけやらせておけ」という事になっています。

これは、軍師・参謀たちの知力が「どれだけ適切な助言をしていたか」という直接の評価ではなく
「諸葛亮を知力100・助言成功率100%として、そこから何点ぐらい下なのか」という間接的な評価で行われているからという気がします。

こうした状態を是正するために、諸葛瑾らの知力を95まで引き上げるとか、
軍師助言の成功確率は知力だけでなく政治力も影響するという形にして欲しいものです。

また、助言が当てにならない人物と、優秀な将軍の知力が同じ80というのも違和感があります。
ザコ武官の武力が65〜70くらいになっているのと同じように、郭図や逢紀の知力は70くらいでいいのではないでしょうか。
張魯に仕えた閻圃も知力80くらいにされることが多いですが、閻圃の助言は郭図や逢紀と違い、適切なものでした。
陳宮が「敗れたりとは言えよく呂布を支えたのだから、いやむしろ頭の悪い呂布をコントロールするぐらいだから」と90近辺になっていますが
閻圃も陳宮と同じような評価でいいはず。郭図や逢紀と同等というのは間違っています。

ゲームシステムから個人の数値まできりがないほどですが、沮授や諸葛瑾が軍師として活躍できないのはどうにも不満を覚えるのです……。


[No.774] 2014/04/21(Mon) 18:34:53


   三国志のゲームについて 武力と統率(1) - キャノン娘 - 2014/04/16(Wed) 18:22:28 [No.768]
三国志のゲームについて 知力と助言成功率 - キャノン娘 - 2014/04/21(Mon) 18:34:53 [No.774]
三国志のゲームについて アイテム - キャノン娘 - 2014/04/16(Wed) 18:26:04 [No.773]
三国志のゲームについて 武力と統率(2) - キャノン娘 - 2014/04/16(Wed) 18:22:59 [No.769]
三国志のゲームについて 武力と統率(3) - キャノン娘 - 2014/04/16(Wed) 18:24:05 [No.770]
三国志のゲームについて 武力と統率(4) - キャノン娘 - 2014/04/16(Wed) 18:24:31 [No.771]
三国志のゲームについて 武力と統率(5) - キャノン娘 - 2014/04/16(Wed) 18:24:58 [No.772]




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