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ワイヤーで適当なところにひっかけ、降りる、を繰り返す。 引っかかったと思ったらさっさと降りるのがポイント、そうしないとサムライに置いてかれる。 前のサムライや二人の嬢ちゃんと違って、俺は生身の人間なので幾らなんでもそのままで降りるのは骨が折れる、文字通り。 いや、ホント、ノリで来たら後悔してるところだった。 さて、嬢ちゃんらが露払いを引き受けてくれたとは言え、いまだ電魎はいる。 とはいえ半分は過ぎた、もう少しだろう。 今も竪穴から電魎が飛び出してくる。 俺はサムライの発砲に合わせて飛び出し、銃弾の当たったところに蹴りをくらわす。 電魎がのけぞるうちにサムライが仕込み杖で斬り、俺が掌底で弾き飛ばす。 コンビは初結成だが何とかなっているのか、今のところは。 しかしこのサムライ、撃ってよし打ってよし討ってよしの三拍子、もう全部あいつ一人でいいんじゃないかな。 とはいえ、いかなサムライとて手が五本も六本もあるわけでなくて、フォローぐらいはできるだろう。 「サムライ、弾が切れたのかい?」 先ほど突然仕込み杖に持ち替えたのだ。 それまで火器に特化したカキ・ザ・サムライかと思ってた。 『教祖の分はある』 「そうか」 話しながらも下降を続ける、そういえば俺も高周波ブレード持ってきてたっけ。 コートのこやしにするところだった。 丁度電魎が来る、コートの裏に手を回し、ブレードを取り出す。 ワイヤーにぶら下がったまま、遠心力を使ってすれ違いざまに電魎を斬る。 流石はまだ何も切ったことはない(机?なんのことだ?)ブレード、切れ味よく電魎の腕を斬り飛ばす。 もう一匹来た、飛んでやがる、そちらはサムライに任す事にする。 俺とサムライは背中合わせで電魎を待ちかまえる。 「やれやれ、まだこんなにいたとはね、どうする?」 『当然、突破ダ』 「少しだけ待ってくれ、奥の手がある」 サムライが頷く気配を感じた俺は「タンデン」に「キ」を集める、気を纏う必要のないブレードを使うのはそのためだ。 電魎はケーブルを延ばし斬られた腕をくっ付けると俺に向かってきた。 伸びる腕を躱し、すかし、いなす。 こちらも「キ」を溜めているわけで防戦一方になるのは仕方なしだ。 しかし、ただでさえ一人でやるには分が悪い電魎を「キ」を溜めながらでは少々無理がある。 「ぐぅっ!?」 とうとう電魎の長い腕に払われ壁に叩きつけられる。 ダメージ自体はコートのお陰で大してない。 しかし、その拍子で帽子が落ちた。 くそ、俺のトレードマークが、しかし、これで充分だ。 「サムライ、パスだ!」 「フンッ!」 正しく意味を理解したサムライは電魎をこちらに蹴飛ばす。 その電魎は俺と対峙していた電魎に激しい勢いでぶつかった。 俺はその隙に立ちあがり、ワイヤーで二匹を絡め捕ると、ほぼすべての「キ」を左手に集める。 その「キ」の塊と言える掌底で敵を打つ。 衝撃音と共に電魎の中央部分と俺の左手の骨が砕ける。 電魎が奇妙な声を出した気がするが、倒せないのだろう。しかし、壁にめり込ませておいた。 『それが、奥のテか?』 「あぁ、後一発しか使えん」 砕けた左手をぶらぶらさせてサムライに言う。 とりあえずはこれで良いだろう。 帽子を拾う、やはりこれがなければな。 電魎が動けないうちに俺たちはさっさと飛び降りる。 ワイヤーが回収できなかったので難儀する、が、もう必要ないだろう もうすぐ最下層だ。 [No.160] 2011/04/30(Sat) 23:54:42 |