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「……うっ」 「げっ……」 そう漏らしたのは果たして誰だったか。 勇治達とマリナ達、共につい昨日戦場で会ったばかりの敵同士。それが日中の街中で遭遇してしまった。 「……そう警戒するな、と言っても無理だろうが日中からやり合う気はさらさらないぞ」 勇治が今戦う気はないと言うが、そもそも左腕に帽子で狐耳を隠したアサシンが抱きつき、右手で希の手を握っている。なんというか妹を連れての彼女とコブ付きデート中といった有様では、そもそも戦えもしないだろう。 「ふ、ん。確かに此処じゃ秘匿に引っかかるな」 そんな勇治を何処か呆れ混じりに眺めながら、それでも油断なく康一が同意する。 傍に立つランサーも、そして買い物袋を提げたマリナもすぐにでも動けるようにしている。 「秘匿もあるがそれ以前だな。いや、それよりもお前達に効いて欲しいことがある」 「敵の言葉を聞く馬鹿がいるか?」 そのもっともな言葉に思わず苦笑を浮かべるが、勇治達としては聞いてもらわないと困る。 「こっちのクラスを教える。もし、その内容が信用できると判断して協力してくれるなら真名も教える」 真名を教える。その言葉に一同が息を飲む。 マリナが、マスターのそんな信じられない言葉に対するアサシンの反応を窺うが、うぅぅっとデートの邪魔された所為で可愛く威嚇しているだけだった。少なくとも真名をバラすのは納得済みらしい。 「それに、話の内容は昨日の黒いセイバーにも関することだ」 勇治のその一言に、ランサーが強く反応する。 「それは、一体どういうことですか」 「それは同意と取っていいか?」 「………話を聞くだけ聞いてやる」 ランサーの様子に、それでいいなと康一がマリナに確認を取り小さく頷くのを確認して同意を示す。 「……此処じゃなんだ。そうだな、人目を気にしないで済むカラオケでも言って話そう」 ● 「まず最初に名乗っておく。俺は天川勇治、こっちは妹の希だ。言っておくが俺達は魔術師じゃない」 カラオケの個室の一室。 そこに一行が各々座ると勇治が口を開く。 「魔術師じゃない?」 「あぁ、魔術回路はあるにはあるが混血の一族だ。まぁその辺は後回しだな、それと彼女はアサシンのサーヴァントだ」 言われ、礼儀正しくに一礼をするアサシン。 マスター殺しのサーヴァントクラスに、康一達の緊張感が高まる。 「そして私が大師父キシュア・ゼルレッチ・シュバインオーグ製作のスペシャルな魔術礼装、カレイドステッキのルビーちゃんです!」 ポンと希のポケットから飛び出す、円の中に星型がある羽の生えたリング状のアクセサリのような物体。 あはー、などと笑うその物体に勇治は頭痛そうに額に手を当て、康一達はポカンとしている。 「とりあえず、このルビーちゃんがあの黒いセイバー、黒化英霊に関して説明しますよ」 [No.360] 2011/05/24(Tue) 22:02:05 |