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「バーサーカーのマスターですって……!?」 橋口圭司と名乗った男をマリナは見る、自らをバーサーカーのマスターと名乗ったのだから、当然だ。 彼が“こちら側”の人間だという事はマリナも察していたが、いざ耳にし、これまで接触を持ってこなかったバーサーカーのマスターともなれば声に出さずにはいられなかったのだ。 圭司はマリナに視線だけを向けた。 この場に居るサーヴァントは3体、圭司自身を除いた人間は4人、致命傷を受けている小さな娘はわからないが――まぁ、全員マスターと見て良いだろう。 参ったな、と頭の中での呟きにしては小さく圭司は呟いた。 協力する意向に変わりは無いが、3人ものマスターに己が手の内の三尖刀を見られた形になる、妥協の範囲内とは思うが――思考中断。 「おい、何とか出来るのか?」 「……わからん」 「わからんって……」 圭司の問いに答えた康一はちら、と勇冶を見る、この場でアサシンの戦力の程を知っているのは彼だ、が――。 戦いに入る前に、彼はアサシンを止めに掛かった、つまり彼は“アサシンが血管獣に挑む事を無謀”と判断したのだ。 とはいえ、アサシンの自信の程を見ると、それがただの蛮勇であるようにも康一には思えない。 だから、本当に“判らない”としか答えようが無いのだ。 「康一、そろそろこっち!」 「あぁ――判ってる、圭司さんって言ったか?」 「あぁ」 「俺たちは手が離せない、護りはあっちの槍のサーヴァントに任せてあるが――」 康一の視線の先に居る致命傷を負った希を圭司は見た。 こんな場に小さい子供が居るという反射的な不快感を感じたが、それをおくびにも出さずに喉の奥に飲み込むと。 「判った、槍の奴をフォローする」 「助かる!」 助かる、という思いは実の所様子を見守っていたライダーも同じだった。 血管獣を絡め捉えている自らの宝具を、少しでも長く維持する為には今は例え敵対する筈のマスターの手であっても借りたかった。 先のアーチャーとの戦いでの消耗は、戦闘の密度に比べては少ないものであったが――ライダーは単一で血管獣に対峙するアサシンの背を見た。 彼女に関する情報はライダーには殆ど無い、アサシンはその名の通り暗殺を旨とするクラスである故、正面きってのぶつかり合いに長けているとは思えなかった。 ランサーはこれで宝具を使うのは3度目だ、これ以上戦力としてアテにする事は出来ない――――いや、誇り高い彼女ならばそれでも、という確証に近い予測があったが、それでも、これ以上ランサーをこの場の戦いに出すのは騎士の誇りにもとる、ライダーには出来ない。 つまり、アサシンがしくじった時点で、闘えるのは自分だけとなる。 己が単騎で血管獣と戦い、マスター達を逃がさねばならない。 だからこそ、この場での圭司の助力がライダーには本当にありがたかったし、幾許か期待を込めた瞳でライダーはアサシンの背を見た――。 [No.374] 2011/05/24(Tue) 22:17:10 |